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連載 - マッドガッサーと愉快な仲間たち・決戦以降-02

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だれでも歓迎! 編集
 ほぅ、と吐き出す息が白い
 雪は朝から降り続けていて、やむ様子は見せない
 明日には、どれだけ積っているやら

「…に、しても」
「…どう言ったらええんやろなぁ」

 マッドガッサーと似非関西弁の女性は、そろって空を見上げ、微妙な気持ちになる
 サンタクロース、ミニスカ天使、全裸のマッスル兄貴
 何、このカオスな空、ふざけてるの?

「あのサンタは、さっき魔女の一撃契約者から連絡があった「恐怖のサンタ」だと思うんだが」
「一撃はん、大丈夫やろか?」
「…精神面がタフなようで脆いからな…まぁ、大丈夫だとは思うが」

 仲間を気遣いながらも、二人は街を歩いていた
 いつでも仲間たち全員一緒、と言うのもいいが…まぁ、イブの日くらいは、二人きりでいてもいいだろう
 ガスマスクも帽子も外しているマッドガッサー、その長い髪がゆらゆらと揺れる
 …マッドガッサー本人は、未だにこの素顔にコンプレックスがあるようだが、彼女はそうは思わない
 この素顔とて、彼の一部
 その全てが、愛しくてたまらない

「ん?どうした?」
「なんでもない」

 ぎゅ、と
 腕を絡ませ、似非関西弁の女性が笑う
 マッドガッサーも、釣られたように笑って…


「---メリークリスマァス!!」


 っざ!!
 二人の前に、サンタクロースが降り立った!

「…っち、来たか」
「邪魔せんといて欲しいんやけど」

 即座に警戒態勢をとる二人
 サンタが、袋を開けるよりも前に……マッドガッサーの顔に、ガスマスクが現れた
 周囲に人目は、ない
 遠慮なくいける!

「ちょっと下がってろ!」

 似非関西弁の女性を背後に庇うようにして…マッドガッサーの背中に、ガスタンクが出現した
 ガスマスクもガスタンクも、マッドガッサーの一部
 普段は身につけていなくとも、彼が望めばそれは即座に現れる
 サンタの袋から、黒い、蠢く何かが飛び出すよりも先に…ぶしゅううううううううううっ、と
 マッドガッサーは、即座に精製したガスを、サンタに吹き付けた!

「う……っこ、これは…」
「特性の麻痺性のガスだ。少量でも吸い込めば動けないだろう」

 サンタは、己の体が指一本、動かせなくなっていくのを感じていた
 まずい
 これは、この場を離脱しなくては!
 ガスが晴れていく中、サンタは転移の為に煙突を出現させようとして…

「逃がさへんで!」
「-----っだ!?」

 すぱこーーーーーん!!
 似非関西弁の女性が振るったハリセンが……サンタの後頭部に、ヒットした
 …すとん
 表情を失い、サンタはその場に倒れる

「っし、記憶消去完了!…マッドはん、どないしよか、これ」
「そうだな…」

 …仲間を苦しめた奴の仲間なのだから、マリの餌コース、と行きたいところではある
 自分達に害を成してきた者に対して反撃する事は許されているのだから
 ……まぁ、許されなくても反撃はするつもりだったがそれはさておき

「……ま、今日はクリスマスイブだし。この場に放置しておくか、慈悲として」
「せやな、今日はクリスマスイブやし」

 通訳すると
 まだまだ二人でゆっくりしたいから、これ以上関わりたくない
 二人の思考は、ものの見事に重なって
 マッドガッサーはガスマスクとガスタンクを消すと、再び似非関西弁の女性と歩き出した


 ----後には、体が麻痺し、記憶を失った恐怖のサンタだけが残されていたのだった


マッドガッサーもげろと言いつつ終わる




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