【電磁人の韻律詩13~悪い人~ 】
目を覚ますとそこは病院だった。
鼻腔に満ちる消毒液の香り。
バタバタと騒がしそうに歩き回る白衣の天使の足音。
窓際にいけられた菫の花。
その下では人々が相変わらずせわしなく動き回っている。
全身がずきずきと痛む。
まだ死んでいない、まだ死んでいない。
そういえばお腹がぺこぺこだ。
恐らく不味いであろう病院食を食わせられるのか?
死ぬような思いをした直後の心配は下らないことにそんなものらしい。
命の危機も過ぎてしまえばそんなものらしい。
鼻腔に満ちる消毒液の香り。
バタバタと騒がしそうに歩き回る白衣の天使の足音。
窓際にいけられた菫の花。
その下では人々が相変わらずせわしなく動き回っている。
全身がずきずきと痛む。
まだ死んでいない、まだ死んでいない。
そういえばお腹がぺこぺこだ。
恐らく不味いであろう病院食を食わせられるのか?
死ぬような思いをした直後の心配は下らないことにそんなものらしい。
命の危機も過ぎてしまえばそんなものらしい。
「目を覚ましたようだね、昨日は大変だったよ……。」
「あ、ゴスロリ………さん。」
「ゴスロリってなんだ、僕にだってちゃんと名前はある。
太宰紫。
それが僕の名前だ。
あとさんは要らない。」
「つか年上だったんですか……?」
「知らないのか?女性は18から年を取らなくなるんだぞ?」
「それでも俺よりは年上です。」
「君は女性との話し方を知らないらしいな。ところでご両親は?
あと学校とかにも連絡しないと……。」
「ああ、それが……。」
「あ、ゴスロリ………さん。」
「ゴスロリってなんだ、僕にだってちゃんと名前はある。
太宰紫。
それが僕の名前だ。
あとさんは要らない。」
「つか年上だったんですか……?」
「知らないのか?女性は18から年を取らなくなるんだぞ?」
「それでも俺よりは年上です。」
「君は女性との話し方を知らないらしいな。ところでご両親は?
あと学校とかにも連絡しないと……。」
「ああ、それが……。」
言うしかない。
しかし出会って間もない人間にこんな事言うのも抵抗がある。
しかもゴスロリだ。
病院内部では流石に自重している様子だがあの白衣の下はゴスロリファッションになっているに違いない。
絶対変態の類に違いない。
明日真は確信していた。
しかし出会って間もない人間にこんな事言うのも抵抗がある。
しかもゴスロリだ。
病院内部では流石に自重している様子だがあの白衣の下はゴスロリファッションになっているに違いない。
絶対変態の類に違いない。
明日真は確信していた。
「なんだい、面倒ごとでもあるのかい?
治療費なら私が出してあげるよ。
見ず知らずの他人を治してくれる美人女医(18)など中々居ないから感謝すると良い。」
「いや、あげるよ、じゃねーって。
少なくとも赤の他人ではないから!
昨日誰に助けて貰ったと思っているんだ!」
治療費なら私が出してあげるよ。
見ず知らずの他人を治してくれる美人女医(18)など中々居ないから感謝すると良い。」
「いや、あげるよ、じゃねーって。
少なくとも赤の他人ではないから!
昨日誰に助けて貰ったと思っているんだ!」
(18)にすら突っ込めない程、真は疲れていたようだ。
「うむ、その通りだ。君と僕は昨日だけで同じ蓮の花の上に座りかけていた訳だよ。
そんな相手に隠し事ってのも中々寂しい物じゃないか?」
そんな相手に隠し事ってのも中々寂しい物じゃないか?」
美人女医(18)はため息をついた。
性格はあれだが美人なので中々様になっている。
厭がっていても真が話さないとどうしようもない。
そのことは真も解っていた。
性格はあれだが美人なので中々様になっている。
厭がっていても真が話さないとどうしようもない。
そのことは真も解っていた。
「住所は学校町西区の35-1、家への電話番号は……。」
「はいどうぞ、連絡ぐらいはした方が。」
ポン、と林檎社の音楽プレイヤー付き携帯を渡された。
「ありがとうございます。」
「だから敬語はやめなさい。君より二つしか年は行っていないんだ。」
「わかった。」
家への電話番号を打ち込むとすぐに恋路が出た。
「……何処に居るのよ。」
「ちょっと車にはねられた。今入院中。」
「はぁ!?何処の病院なの?今行くから待ってて!」
「まあ落ち着け、お前が今の時間に家から出たら近所の人が不自然に思うだろうが?
ちなみに場所は市民病院の4階の35号室。」
「まあそうだけど……。」
「とりあえず見舞いは少し待っていてくれ。
ああ、でも着替えとか必要か……。」
「夕方からでも行くよ。」
「そうしてくれ。それじゃあ……、昨日はごめん。」
「…………うん。」
「はいどうぞ、連絡ぐらいはした方が。」
ポン、と林檎社の音楽プレイヤー付き携帯を渡された。
「ありがとうございます。」
「だから敬語はやめなさい。君より二つしか年は行っていないんだ。」
「わかった。」
家への電話番号を打ち込むとすぐに恋路が出た。
「……何処に居るのよ。」
「ちょっと車にはねられた。今入院中。」
「はぁ!?何処の病院なの?今行くから待ってて!」
「まあ落ち着け、お前が今の時間に家から出たら近所の人が不自然に思うだろうが?
ちなみに場所は市民病院の4階の35号室。」
「まあそうだけど……。」
「とりあえず見舞いは少し待っていてくれ。
ああ、でも着替えとか必要か……。」
「夕方からでも行くよ。」
「そうしてくれ。それじゃあ……、昨日はごめん。」
「…………うん。」
――――――プツ
恋路は曖昧に返事をすると電話を切った。
「家族の方に連絡付いた?」
「いやぁ……、家の両親仕事で世界中飛び回っているんですよ。」
「ありゃりゃ……、じゃあ今電話したのは誰?」
「……都市伝説。家で待っています。」
「成る程ねえ、あたしが迎えに行こうか?」
「いや、あいつも一人でここまで来られると思うんで……。」
「そっか……、じゃあ僕も仕事に戻るからなんかあったら看護師さんよんでちょーだい。」
「解りました。」
「元気出せ、君は僕のヒーローだ。」
「………どうも。」
彼がゴスロリ少女だと思っていた女医はそう言うと病室から出て行った。
「いやぁ……、家の両親仕事で世界中飛び回っているんですよ。」
「ありゃりゃ……、じゃあ今電話したのは誰?」
「……都市伝説。家で待っています。」
「成る程ねえ、あたしが迎えに行こうか?」
「いや、あいつも一人でここまで来られると思うんで……。」
「そっか……、じゃあ僕も仕事に戻るからなんかあったら看護師さんよんでちょーだい。」
「解りました。」
「元気出せ、君は僕のヒーローだ。」
「………どうも。」
彼がゴスロリ少女だと思っていた女医はそう言うと病室から出て行った。
さて、ここで視点は少しばかり移動する。
「そろそろ行っても良いかな?」
恋路は時計を見てポツリと呟く。
時計の針はとっくに午後四時を過ぎていた。
深く差し込む西日は彼女の長くて綺麗な髪の隙間を余すことなく照らしつけていた。
彼女は虚しく虚しく座り続けていた。
「うぃーん、がっちゃん。」
昨日からずっと明日真を待っていたのだ。
昨日から明日を待っていたのだ
明日のない今日など待っていなかったのだ。
壊れた機械の真似をしながら彼女は家を出る。
恋路は誰も居ない静かな町並みをゆらゆらと歩き始めた。
恋路は時計を見てポツリと呟く。
時計の針はとっくに午後四時を過ぎていた。
深く差し込む西日は彼女の長くて綺麗な髪の隙間を余すことなく照らしつけていた。
彼女は虚しく虚しく座り続けていた。
「うぃーん、がっちゃん。」
昨日からずっと明日真を待っていたのだ。
昨日から明日を待っていたのだ
明日のない今日など待っていなかったのだ。
壊れた機械の真似をしながら彼女は家を出る。
恋路は誰も居ない静かな町並みをゆらゆらと歩き始めた。
「……誰にやられた?」
「嫌ですねえ先生、この腕はバイクで転んだだけですってば。」
「ふむふむ……。」
同時刻、舞台は病院に戻る。
明日の担任教師がお見舞いに来ていた。
「だがおかしいなあ?」
普段はやる気なさげな彼の瞳が今日は珍しく真剣だ。
「どこをどうやったらバイクで腕だけ綺麗に怪我できるんだ?」
「え………。」
「明かしたくないなら良いが、少しは色んな人間に頼ったらどうだ?」
「すいません……。」
「すいませんってことはやっぱり何かあったのな?」
「あああああ!?って叫んだら傷が!」
明日真は誘導尋問に引っかかっていた。
「無理するな、まあ犯人がわかったら教えろよ。話は俺がつけるから。」
「って先生待って下さ……、行っちゃった。」
病室にメロンを置いてやる気なさげな教師は病室を出て行った。
話をつける、そう言った彼の目は笑ってなんていやしなかった。
「嫌ですねえ先生、この腕はバイクで転んだだけですってば。」
「ふむふむ……。」
同時刻、舞台は病院に戻る。
明日の担任教師がお見舞いに来ていた。
「だがおかしいなあ?」
普段はやる気なさげな彼の瞳が今日は珍しく真剣だ。
「どこをどうやったらバイクで腕だけ綺麗に怪我できるんだ?」
「え………。」
「明かしたくないなら良いが、少しは色んな人間に頼ったらどうだ?」
「すいません……。」
「すいませんってことはやっぱり何かあったのな?」
「あああああ!?って叫んだら傷が!」
明日真は誘導尋問に引っかかっていた。
「無理するな、まあ犯人がわかったら教えろよ。話は俺がつけるから。」
「って先生待って下さ……、行っちゃった。」
病室にメロンを置いてやる気なさげな教師は病室を出て行った。
話をつける、そう言った彼の目は笑ってなんていやしなかった。
その頃、恋路はバスに乗っていた。
ガタンゴトンと揺れるバス。
車内は空いているわけでも混んでいるわけでもないいつもの調子。
それが彼女の胸にはなんだか腹立たしかった。
「あれっ!?」
彼女の隣の座席に座る男の子が彼のポケットをまさぐっている。
どうやら定期券か何かを忘れてしまったようだ。
関わるのも面倒臭い。
そう考えた恋路は知らない振りして窓の外を見ていた。
黒猫が一匹窓の外を駆けていく。
「これ、使いなよ。」
「ありがとうお兄ちゃん!」
「――――――――――――!?」
背の高いオールバックの男が子供にバスの回数券を渡している。
いつの間に一人増えた?
それは小さな違和感と驚愕。
彼女の感覚は元々鋭い筈なのだ。
それが自分の隣の座席にいきなり座ったはずの男にも気付かない。
声のする方向を振り返ると彼女はもう一度驚いた。
ガタンゴトンと揺れるバス。
車内は空いているわけでも混んでいるわけでもないいつもの調子。
それが彼女の胸にはなんだか腹立たしかった。
「あれっ!?」
彼女の隣の座席に座る男の子が彼のポケットをまさぐっている。
どうやら定期券か何かを忘れてしまったようだ。
関わるのも面倒臭い。
そう考えた恋路は知らない振りして窓の外を見ていた。
黒猫が一匹窓の外を駆けていく。
「これ、使いなよ。」
「ありがとうお兄ちゃん!」
「――――――――――――!?」
背の高いオールバックの男が子供にバスの回数券を渡している。
いつの間に一人増えた?
それは小さな違和感と驚愕。
彼女の感覚は元々鋭い筈なのだ。
それが自分の隣の座席にいきなり座ったはずの男にも気付かない。
声のする方向を振り返ると彼女はもう一度驚いた。
「笛吹き……!」
恋路が呟くと男は彼女の方を見てにこりと笑う。
男は自らの人差し指を口の前で立てる。
「ここではお静かに。」
学校町を騒がせた連続殺人犯、上田明也は其処にいる。
恋路が呟くと男は彼女の方を見てにこりと笑う。
男は自らの人差し指を口の前で立てる。
「ここではお静かに。」
学校町を騒がせた連続殺人犯、上田明也は其処にいる。
「一体何の用なの?」
「いやぁ……話は簡単。あいつに伝えて欲しいことがあるんだ。」
上田と恋路の二人はバスを降りてとある河川敷で話していた。
その距離は10m。
電子レンジで猫をチン!の都市伝説の攻撃可能範囲だ。
「用件は簡単。」
恋路の見る上田明也は前回のそれと異なっていた。
右腕だ。
包帯を巻いているのだ。
恐らく腕でも折ったのだろう。
それを見て恋路は油断していた。
「いやぁ……話は簡単。あいつに伝えて欲しいことがあるんだ。」
上田と恋路の二人はバスを降りてとある河川敷で話していた。
その距離は10m。
電子レンジで猫をチン!の都市伝説の攻撃可能範囲だ。
「用件は簡単。」
恋路の見る上田明也は前回のそれと異なっていた。
右腕だ。
包帯を巻いているのだ。
恐らく腕でも折ったのだろう。
それを見て恋路は油断していた。
ヌルリ
上田明也のコートの中から黒々として大きなそれが出てきたのと恋路が真横に飛び退いたのは同時だった。
BANG!
BANG!BANG!
一瞬で三発、上田明也は引き金を引いた。
恋路の背後のコンクリートの柱が豆腐のように砕け散った。
欠片の一つ一つが風花のように舞う。
上田明也の射撃の腕そのものはたいしたこと無い。
それは恋路に銃弾の軌道を先読みされて回避されたことからも解る。
正確に狙って撃つのが彼の限界なのだ。
BANG!
BANG!BANG!
一瞬で三発、上田明也は引き金を引いた。
恋路の背後のコンクリートの柱が豆腐のように砕け散った。
欠片の一つ一つが風花のように舞う。
上田明也の射撃の腕そのものはたいしたこと無い。
それは恋路に銃弾の軌道を先読みされて回避されたことからも解る。
正確に狙って撃つのが彼の限界なのだ。
しかし今はそれでよかった。
彼女が飛び退いたのは上田明也から見て右。
彼が包帯をグルグル巻きにしている腕と同じ方向。
「1000w――――――chin!」
10メートル先からのマイクロ波の照射。
普通の人間ならば全身から水分が蒸発していき苦痛と共に死を迎えるだろう。
恋路が腕を彼に向けてマイクロ波を出すか出さぬかの刹那、上田の腕に纏った包帯がハラリとほどけた。
彼が包帯をグルグル巻きにしている腕と同じ方向。
「1000w――――――chin!」
10メートル先からのマイクロ波の照射。
普通の人間ならば全身から水分が蒸発していき苦痛と共に死を迎えるだろう。
恋路が腕を彼に向けてマイクロ波を出すか出さぬかの刹那、上田の腕に纏った包帯がハラリとほどけた。
「ッキイャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
夕暮れの河川敷に響く少女の絹を裂くような悲鳴、絶叫。
一羽の鴉が驚いて空に躍り出る。
「今までお前が他人に与えてきた痛みだよ。」
両手から煙をあげて恋路が崩れ落ちる。
包帯が風にながれて空の彼方へ飛んでいく。
上田明也の巻いていた包帯の下には、一面にアルミ箔が張り巡らされていた。
上田明也は電子レンジのマイクロ波を反射したのだ。
一羽の鴉が驚いて空に躍り出る。
「今までお前が他人に与えてきた痛みだよ。」
両手から煙をあげて恋路が崩れ落ちる。
包帯が風にながれて空の彼方へ飛んでいく。
上田明也の巻いていた包帯の下には、一面にアルミ箔が張り巡らされていた。
上田明也は電子レンジのマイクロ波を反射したのだ。
「本当はあの正義の味方の為のとっておきにしたかったんだけど……。
それが無いと何やっても死ぬからさ。」
「手が……、私の手が……!」
激痛の余り涙の混じった声で震える恋路。
「さて、電子レンジで猫をチン!の元契約者。
――――――貴様の罪を数えろ。」
抜きはなった刃物を高く掲げて恋路に近づく。
それが無いと何やっても死ぬからさ。」
「手が……、私の手が……!」
激痛の余り涙の混じった声で震える恋路。
「さて、電子レンジで猫をチン!の元契約者。
――――――貴様の罪を数えろ。」
抜きはなった刃物を高く掲げて恋路に近づく。
夕日を受けて真っ赤に染まる上田明也。
「くくくくく………。」
笑う。
「ふふふふふふふ……。」
嗤う
「はは、はっはっはっは!
アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」
「くくくくく………。」
笑う。
「ふふふふふふふ……。」
嗤う
「はは、はっはっはっは!
アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」
「死ぬんだなあ!
やっぱりあっけなく死ぬんだ!
これはこれはつまらない。
もうちょっと粘ると思っていたがここまでか?
ここまでで良いのか?
いや、良いんだよな。
知っているぜ、お前のやっていたことくらい。
そうだともさ、お前みたいな小悪党はしっかり死ぬべきだ。
俺みたいなどうしようもない殺人鬼の手にかかってゴミのように死ねば良い!
それがお前にピッタリだよ!
あの距離で銃弾を撃てばお前はそれを使わざるをえないものな!
そして包帯を巻いている方を当然、狙うに決まっている!
お前は本当に馬鹿だよ!
最高だ、本当に最高だ!」
やっぱりあっけなく死ぬんだ!
これはこれはつまらない。
もうちょっと粘ると思っていたがここまでか?
ここまでで良いのか?
いや、良いんだよな。
知っているぜ、お前のやっていたことくらい。
そうだともさ、お前みたいな小悪党はしっかり死ぬべきだ。
俺みたいなどうしようもない殺人鬼の手にかかってゴミのように死ねば良い!
それがお前にピッタリだよ!
あの距離で銃弾を撃てばお前はそれを使わざるをえないものな!
そして包帯を巻いている方を当然、狙うに決まっている!
お前は本当に馬鹿だよ!
最高だ、本当に最高だ!」
ブン!
ガキィン!
ガキィン!
彼はお気に入りの鉈を恋路に向けて振り下ろした。
しかし鉈は恋路には当たらない。
否、正確には当たったのだ。
だがそれは彼女の命には届かない。
恋路は手を使わないで肘打ちで上田の手首を打ち据え、手を使わないで鉈を弾いたのだ。
その後上田の懐にサッと潜り込んで急所に蹴りを入れる。
「――――――あぶねえええええええええ!!!」
思わず絶叫する上田。
しかしそんなことに構わず鳩尾、首、鼻、へ肘鉄を刺す。
入れ終わるとなりふり構わず彼女は逃げ出した。
しかし鉈は恋路には当たらない。
否、正確には当たったのだ。
だがそれは彼女の命には届かない。
恋路は手を使わないで肘打ちで上田の手首を打ち据え、手を使わないで鉈を弾いたのだ。
その後上田の懐にサッと潜り込んで急所に蹴りを入れる。
「――――――あぶねえええええええええ!!!」
思わず絶叫する上田。
しかしそんなことに構わず鳩尾、首、鼻、へ肘鉄を刺す。
入れ終わるとなりふり構わず彼女は逃げ出した。
「あ………、っがああああぁあぁ…………。」
ゾンビ映画の類のようにうめく上田、鳩尾をやられて呼吸が出来ないようだ。
鼻血も大量に出ている。
懐の銃に手をかけ、彼女が逃げていく方向に構える。
こんな事態を想定していたのだろう。
恋路は先程彼女が背にしていたコンクリートの橋の影に隠れた。
そのままそこで隠れて逃げ切るつもりだろう。
ゾンビ映画の類のようにうめく上田、鳩尾をやられて呼吸が出来ないようだ。
鼻血も大量に出ている。
懐の銃に手をかけ、彼女が逃げていく方向に構える。
こんな事態を想定していたのだろう。
恋路は先程彼女が背にしていたコンクリートの橋の影に隠れた。
そのままそこで隠れて逃げ切るつもりだろう。
BANG!BANG!BANG!
上田明也はめったやたらに銃を撃ちまくる。
だが恋路には一発も当てていない。
そう、彼が狙って居たのは………
だが恋路には一発も当てていない。
そう、彼が狙って居たのは………
ガラガラガラガラ!
橋の崩壊。
恋路は橋の下を通ろうとしていたのにこれで逃げ道を塞がれてしまった。
恋路は橋の下を通ろうとしていたのにこれで逃げ道を塞がれてしまった。
「反射を動作の主軸に据えるイスラエルの格闘技か?面白い物つかうじゃねえか……。
それなら恐怖で心折られていたとしても、ひ弱な殺人鬼の一人くらい簡単に圧倒できるわな。
只のあえかな都市伝説だと思っていたら大間違いかよ。
まあやっぱり手足からしかチンできないのが解った分収穫だよな。」
「探さなきゃ……、逃げる方向……。」
「無駄だよ。もう俺の策は全部終わっている。」
「マスター、もうそろそろいけます!この距離なら!」
「………え?」
彼女の真後ろにはいつの間にか小さな女の子が立っていた。
「居たんだよ、さっきから橋の上に。
三次元で考えれば瞬間移動なんてチャチなものじゃないことが解るはずだ。」
「でも気配は……!」
「気配はしなかった?」
「ちがう、ここじゃなくてもっと遠くに……!」
「遠近感のトリックだよ。遠くに大きな物、近くに小さな物があれば距離感が狂うだろう?
ハーメルンの笛吹きの本体はもっと遠くにいる。
まぁそいつはお前の真後ろに居たんだけどさ。」
「そんな……。」
「そう言うわけだ。殺しはしないから大人しく捕まっておけ。」
ゆっくりと近づく上田。
逃げようとした恋路は気付く。
足が動かない。
「いやぁ都市伝説は効きが悪くて困るよ。お前に自由はもう無いよ。メル、分身はもう消して良いよ。」
恋路の後ろに立っていた幼女が風に吹かれた煙のようにかき消える。
「さて問おう、都市伝説よ。赤い部屋は好きか?」
「はい。」
彼女にはそう答える以外の行動を選択できなかった。
この瞬間、恋路の姿は学校町から消え去った。
それなら恐怖で心折られていたとしても、ひ弱な殺人鬼の一人くらい簡単に圧倒できるわな。
只のあえかな都市伝説だと思っていたら大間違いかよ。
まあやっぱり手足からしかチンできないのが解った分収穫だよな。」
「探さなきゃ……、逃げる方向……。」
「無駄だよ。もう俺の策は全部終わっている。」
「マスター、もうそろそろいけます!この距離なら!」
「………え?」
彼女の真後ろにはいつの間にか小さな女の子が立っていた。
「居たんだよ、さっきから橋の上に。
三次元で考えれば瞬間移動なんてチャチなものじゃないことが解るはずだ。」
「でも気配は……!」
「気配はしなかった?」
「ちがう、ここじゃなくてもっと遠くに……!」
「遠近感のトリックだよ。遠くに大きな物、近くに小さな物があれば距離感が狂うだろう?
ハーメルンの笛吹きの本体はもっと遠くにいる。
まぁそいつはお前の真後ろに居たんだけどさ。」
「そんな……。」
「そう言うわけだ。殺しはしないから大人しく捕まっておけ。」
ゆっくりと近づく上田。
逃げようとした恋路は気付く。
足が動かない。
「いやぁ都市伝説は効きが悪くて困るよ。お前に自由はもう無いよ。メル、分身はもう消して良いよ。」
恋路の後ろに立っていた幼女が風に吹かれた煙のようにかき消える。
「さて問おう、都市伝説よ。赤い部屋は好きか?」
「はい。」
彼女にはそう答える以外の行動を選択できなかった。
この瞬間、恋路の姿は学校町から消え去った。
さて、その頃病院では
「明日君、病院食じゃ味気ないと思ってご飯作ってきたぞ-!」
「なにやってるんですか太宰さん、仕事中でしょう?」
ゴスロリお姉さん(18)が明日真に料理を振る舞っていた。
ちなみに和食である。
「気にするなよ、君と僕との仲だ。」
「まあ感謝はしますけど……。」
「ところで君の契約している都市伝説は?」
「それが来ないんですよね……、電話も繋がらないし。」
「それは気になるねえ。」
「いやまあ喧嘩しているからだと思いますよ。仕方ないですよね。」
「でもそれじゃあ君が困るだろう。ほら。」
ゴスロリお姉さん(18)は真に袋を手渡した。
「着替えだ。使うと良い。」
「あ、ありがとうございます。」
「どうも男の人の趣味は解らないけどそれで我慢してくれ。」
「なにやってるんですか太宰さん、仕事中でしょう?」
ゴスロリお姉さん(18)が明日真に料理を振る舞っていた。
ちなみに和食である。
「気にするなよ、君と僕との仲だ。」
「まあ感謝はしますけど……。」
「ところで君の契約している都市伝説は?」
「それが来ないんですよね……、電話も繋がらないし。」
「それは気になるねえ。」
「いやまあ喧嘩しているからだと思いますよ。仕方ないですよね。」
「でもそれじゃあ君が困るだろう。ほら。」
ゴスロリお姉さん(18)は真に袋を手渡した。
「着替えだ。使うと良い。」
「あ、ありがとうございます。」
「どうも男の人の趣味は解らないけどそれで我慢してくれ。」
真は袋を枕元に置くと和定食Aセットに箸をつけ……られない。
「はい、あーん。」
「え、えと、それは……。」
「良いから良いから!」
彼の枕元に置かれた菫の花が一輪落ちた。
【電磁人の韻律詩13~悪い人~ fin】
「はい、あーん。」
「え、えと、それは……。」
「良いから良いから!」
彼の枕元に置かれた菫の花が一輪落ちた。
【電磁人の韻律詩13~悪い人~ fin】