ころり
口の中で転がる甘い球体
ころり、ころり
じっくり、味わっていく
口の中で転がる甘い球体
ころり、ころり
じっくり、味わっていく
「あれ?何舐めてるんだ?」
「ん、商店街で配ってた試作品の飴ー」
「ん、商店街で配ってた試作品の飴ー」
ころり
ネームを描きつつ、飴玉を舐める
ころころ、ころり
甘い味が口内に広がる
ネームを描きつつ、飴玉を舐める
ころころ、ころり
甘い味が口内に広がる
「味、どうだ?」
「結構、美味しい方やと思うけど」
「へぇ……俺も欲しいな」
「ん~、一個しかもらって来てへんから…」
「結構、美味しい方やと思うけど」
「へぇ……俺も欲しいな」
「ん~、一個しかもらって来てへんから…」
御免な、マッドはん
そう言おうとして、顔をあげると
目の前に、ガスマスクを外した、マッドガッサーの顔があって
そう言おうとして、顔をあげると
目の前に、ガスマスクを外した、マッドガッサーの顔があって
「-----っん」
重なり合った唇
そっと、舌が入り込んできて…………
そっと、舌が入り込んできて…………
「なるほど、結構美味いな」
「……もう」
「……もう」
マッドはんのアホ
そう呟いたら、どこか楽しそうに笑われて
改めて、もう一度……甘く、口付けられる
そう呟いたら、どこか楽しそうに笑われて
改めて、もう一度……甘く、口付けられる
飴玉よりも、ずっと甘い
愛しい人の、甘い口付け
愛しい人の、甘い口付け
fin