「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - マッドガッサーと愉快な仲間たち・決戦以降-18a

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「あぁ……そうか、わかった。こっちは、魔女がお前から渡された悪魔の囁き駆除剤の精製に成功したから、明日にでも「第三帝国」にこれを渡してくる」

 黒服Hと連絡をとっている辰也
 主な内容は、学校町をにわかに騒がせ始めた「悪魔の囁き」についてだ
 それに対する「組織」で作られた駆除剤を、黒服Hは辰也達に渡してきた
 完全に、横流しである
 普通の黒服ならば、とっくに消されている所だ

『OK、そっちは任せたぜ?俺はあんまり、あちらさんと接触する訳にはいかねぇからな』
「お前なら、上の目を誤魔化すくらいいくらでもできるんじゃないのか?」
『できるにゃできるが。面倒だ』

 電話で話している間に、精製していた錠剤が完成した
 どす黒いそれを、辰也はピルケースに納めていく

「で、連絡はそれだけか?」
『あぁ、重要な事を伝え忘れるとこだった。「都市伝説の契約書」を、朝比奈 秀雄とか言うおっさんに流した馬鹿が、わかったぞ』

 …「組織」から流出した、「都市伝説の契約書」
 それは、朝比奈の手に渡り、多数のコーク・ロア支配型契約者を生み出した
 それだけではない
 一部の彼の部下の契約者もまた、その契約書で都市伝説と契約している
 中には、彼の部下になっていなくとも…その契約書で都市伝説の力を手にいれ、暴れている者もいるようだ
 その契約書を流出した、いわば、「組織」にとっての裏切り者が、ようやく判明したのか

「そうか。で、その馬鹿やったのはどこの部署の野郎だ?」
『H-No.9だ』

 ……その、ナンバーを聞いて
 ぴたり、辰也は動きを止めた


 Hナンバー
 辰也と黒服Hにとっての、復讐対象
 残り4人の、その1人


「マジかよ」
『大マジだ。Hナンバーの例にもれず、お嬢さんが実験関連を全て中止して禁止してきたのに不満持ってたようでな。過激派に所属していたのはいいが、何もかもうまくいかない。そこを、朝比奈に接触されて利用されたんだろ』
「…それか、そいつが朝比奈を利用して、何か実験しているか、か」
『どっちかは知らねぇがな。「組織」にとって裏切り者である事に代わりはねぇわな。やっこさん、バレた途端に姿消しやがった』

 結構な数の「都市伝説の契約書」と一緒にな、とそう言ってくる黒服H
 H-No.9
 元人間であるそいつの、契約都市伝説は何だったか?
 辰也は、それを思い出そうとする

「…「組織」のそいつへの対処は?」
『見つけ次第処分。こんだけの騒ぎの元になっちゃなぁ』
「俺が処分しても構わないんだな?」

 辰也の、その言葉に 
 受話器の向こうで、黒服Hが笑う

『もちろん。俺とお前で、どっちが先に始末するか。早い者勝ちといこうか?ま、別の奴に取られるかもしれないけどな』
「…他の連中に、とられてたまるか」

 辰也の声に
 はっきりとした、憎悪が篭る

「あれは、俺とお前の、復讐対象だ」
『………そうだな』

 くっくっく、と黒服Hが笑っている


 自分達の復讐対象
 4人は黒服Hが
 2人は、辰也が殺した
 残りは4人
 どちらが殺すか、早い者勝ち


『それじゃあな。H-No.9の居所がわかったら、すぐに報せてやる』
「わかった。もし、こっちで先にわかったら、お前に報せる」

 それじゃあ、と通話を切った
 …やっと
 やっと、残り4人のうちの一人の、居場所がわかった
 さぁ、見つけたら…どうやって、殺してやろうか

「…俺達の体を好き勝手弄りまわしやがった野郎共だ…楽には、死なせねぇ」

 ぽつり、そう呟いた辰也の表情は
 復讐への執着で、染め上げられていた





to be … ?




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