【電磁人の韻律詩22~世紀末中華料理店『北斗神軒』~】
カラコンコロン
笛吹探偵事務所のドアが開いてベルが鳴る。
笛吹探偵事務所のドアが開いてベルが鳴る。
「ココが笛吹探偵事務所アルカ?予約していた魁ダヨー!」
「あれ、お嬢ちゃん迷子?ここは探偵事務所でお菓子屋さんじゃないよ?」
「あれ、お嬢ちゃん迷子?ここは探偵事務所でお菓子屋さんじゃないよ?」
恋路がその珍客に出会って最初にかけた言葉はそれだった。
「失礼な小娘ネ、コレデモ立派な成年女子ヨ。」
「え?」
「私が依頼の予約をしていた魁アル、笛吹は何処に行ったカ?」
「あ、魁さーん!もう来たんですか?予約より一時間早いですよ?
笛吹さんなら今はNYに出張してます。」
「そうだったカ?そりゃあ済まなかったネ。うっかり忘れてたヨ」
「い、依頼者の方?」
「そうアル、さっきからそう言ってるネ。」
「え?」
「私が依頼の予約をしていた魁アル、笛吹は何処に行ったカ?」
「あ、魁さーん!もう来たんですか?予約より一時間早いですよ?
笛吹さんなら今はNYに出張してます。」
「そうだったカ?そりゃあ済まなかったネ。うっかり忘れてたヨ」
「い、依頼者の方?」
「そうアル、さっきからそう言ってるネ。」
事務所の奥から向坂が出てきて彼女に応対する。
どうやら彼女は笛吹探偵事務所に来た依頼人らしい。
しかし恋路はそれを信じられなかった。
何故なら、目の前に居る「セイネンジョシ」はどう見てもバスなどの公共交通機関を半額で乗れそうな外見だったからである。
どうやら彼女は笛吹探偵事務所に来た依頼人らしい。
しかし恋路はそれを信じられなかった。
何故なら、目の前に居る「セイネンジョシ」はどう見てもバスなどの公共交通機関を半額で乗れそうな外見だったからである。
「ほんっっとうに申し訳ございませんでしたあ!」
「良いアル、この程度気にしていたら今まで生きてこられないヨ。」
「あのね、恋路ちゃん。この人は学校町の名物中華料理店『北斗神軒』の店長で、
近くの道場で子供たちに太極拳を教えている魁喬さんって言うんだよ。
この人の酢豚がすっごく美味しいの!」
「ちなみにNYに弟子が二号店出したね、今度NY言ったラヨロシクタノムヨ。」
「あの、ちなみにおいくつなんでしょうか……。」
「ふっ、女性は秘密を纏って美しくなるネ。」
「良いアル、この程度気にしていたら今まで生きてこられないヨ。」
「あのね、恋路ちゃん。この人は学校町の名物中華料理店『北斗神軒』の店長で、
近くの道場で子供たちに太極拳を教えている魁喬さんって言うんだよ。
この人の酢豚がすっごく美味しいの!」
「ちなみにNYに弟子が二号店出したね、今度NY言ったラヨロシクタノムヨ。」
「あの、ちなみにおいくつなんでしょうか……。」
「ふっ、女性は秘密を纏って美しくなるネ。」
恋路はますます目の前の女性のことが解らなくなっていた。
戸惑っている様子の恋路を見て向坂が話を切り替える。
戸惑っている様子の恋路を見て向坂が話を切り替える。
「ところで今回の依頼ですが……。」
「オット、話してなかったネ。最近私の店の周りに都市伝説が出て困ってるヨ。
退治して欲しいネ。」
「成る程……、どのような都市伝説でしょうか?」
「エットー、夕方歩いてたら追いかけられたラシイネ!
口が裂けてたらしいヨ。
それと女性しか狙わないらしいアル!
卑劣ネ!女性の敵アル!」
「それは魁さんが直接会った訳じゃないんですか?」
「私が太極拳教えている子供が追いかけられたらしいアル!
許せないヨ!」
「成る程、……解りました。」
「オット、話してなかったネ。最近私の店の周りに都市伝説が出て困ってるヨ。
退治して欲しいネ。」
「成る程……、どのような都市伝説でしょうか?」
「エットー、夕方歩いてたら追いかけられたラシイネ!
口が裂けてたらしいヨ。
それと女性しか狙わないらしいアル!
卑劣ネ!女性の敵アル!」
「それは魁さんが直接会った訳じゃないんですか?」
「私が太極拳教えている子供が追いかけられたらしいアル!
許せないヨ!」
「成る程、……解りました。」
向坂は魁の話を紙にメモするとすばやく笛吹に電話する。
「笛吹さん、魁さんがいらっしゃいました。
はい、都市伝説関係です。
はい、はい、……明日君は別件で今出てます。
………え?」
「どうしたアルカ?
笛吹が居るなら替わって欲しいアル。」
はい、都市伝説関係です。
はい、はい、……明日君は別件で今出てます。
………え?」
「どうしたアルカ?
笛吹が居るなら替わって欲しいアル。」
魁は小さな手を電話に伸ばす。
向坂はとりあえず魁に受話器を渡す。
向坂はとりあえず魁に受話器を渡す。
「笛吹君?ニューヨークに居るノカ?」
「はい、そうなんですよ。貴方のお弟子さんの店にも行きましたよ。」
「キイタネ、君には少し辛みタリナカタカ?」
「いえいえとんでもない、素晴らしい味でしたよ。」
「そうやって甘いこと言っているとあの馬鹿弟子つけあがるネ。
もっとガツーンいったげなきゃダメヨ!」
「はぁ、すいません……。
ところで依頼の件なんですけど、そこに居る恋路に任せても良いですかね?
話を聞いた所、都市伝説退治をすればそれで大丈夫みたいですし。」
「ワカッタネ、君が言うんだタラこの子に任せルヨ。」
「じゃあよろしくお願いします。」
「はい、そうなんですよ。貴方のお弟子さんの店にも行きましたよ。」
「キイタネ、君には少し辛みタリナカタカ?」
「いえいえとんでもない、素晴らしい味でしたよ。」
「そうやって甘いこと言っているとあの馬鹿弟子つけあがるネ。
もっとガツーンいったげなきゃダメヨ!」
「はぁ、すいません……。
ところで依頼の件なんですけど、そこに居る恋路に任せても良いですかね?
話を聞いた所、都市伝説退治をすればそれで大丈夫みたいですし。」
「ワカッタネ、君が言うんだタラこの子に任せルヨ。」
「じゃあよろしくお願いします。」
プツッ
電話は切れた。
魁はニコニコと微笑みながら恋路の方を見る。
電話は切れた。
魁はニコニコと微笑みながら恋路の方を見る。
「聞いてたカ?恋路チャン。あんたに何とかして貰うことにナッタヨ。
ヨロシク頼むね。」
ヨロシク頼むね。」
魁はそう言って恋路と握手した。
「さてさて、ここかなぁ?」
恋路は地図を確認しながら辺りを見回す。
しかし場所はあまり解っていない。
地図を読むのが苦手なのだ。
依頼人の話から考えると出没する都市伝説は恐らく口裂け女だろう。
しかし場所はあまり解っていない。
地図を読むのが苦手なのだ。
依頼人の話から考えると出没する都市伝説は恐らく口裂け女だろう。
「しかし、女の子しか狙わないって……どうよ?」
相手がもし口裂け女だとするならばだ。
自分が綺麗かどうかを女の子にしか聞かないなんておかしな話だ。
自分が綺麗かどうかなんてそれこそ異性に聞けば良いではないか。
恋路は違和感に囚われていた。
自分が綺麗かどうかを女の子にしか聞かないなんておかしな話だ。
自分が綺麗かどうかなんてそれこそ異性に聞けば良いではないか。
恋路は違和感に囚われていた。
「ねーねーおねーちゃん、わたし綺麗?」
「――――――!」
「――――――!」
恋路は驚いて後ろに飛び退く。
彼女の背後に立っていたのは唇を塗りたくった女の子だった。
彼女の背後に立っていたのは唇を塗りたくった女の子だった。
「口裂け女!?」
恋路はその子供を警戒する。
もしかしたら子供の姿の口裂け女だって居るかもしれない。
そう思っていたのだ。
もしかしたら子供の姿の口裂け女だって居るかもしれない。
そう思っていたのだ。
「ふ、ふ、ふぇえええええええん!」
恋路が大声を出したせいで驚いてしまったのだろう。
女の子は泣き始めてしまった。
女の子は泣き始めてしまった。
「……あれ、口裂け女じゃない?」
「えええええええええん!」
「えええええええええん!」
どうやら自分はこの少女を泣かせてしまった。
なんとか宥めようと思って恋路は少女の近くまで寄る。
すると、脅えた目をした少女は走りってそのままどこかに行ってしまった。
なんとか宥めようと思って恋路は少女の近くまで寄る。
すると、脅えた目をした少女は走りってそのままどこかに行ってしまった。
「あちゃあ、……悪いことしちゃったか。」
恋路はバツが悪そうに頭を抑える。
子供を泣かせてしまうというのはあまり気持ちの良い物では無い。
子供を泣かせてしまうというのはあまり気持ちの良い物では無い。
「あの、すいません。」
「なんですか?」
「なんですか?」
そう思っていると彼女は後ろから声をかけられた。
「ゴホッゴホ!さっきこの辺りに女の子は居ませんでしたか?
口紅を塗りたくっていたと思うんですが……。
ああ、彼女は僕の妹なんですよ。まだやんちゃ盛りで……。」
口紅を塗りたくっていたと思うんですが……。
ああ、彼女は僕の妹なんですよ。まだやんちゃ盛りで……。」
彼女に声をかけたのはマスクをした青年だった。
どうやら風邪を引いているらしい。
恋路はその青年に少女が向かった方向を教えると近所の公園で少し休むことにした。
どうやら風邪を引いているらしい。
恋路はその青年に少女が向かった方向を教えると近所の公園で少し休むことにした。
「どうしたネ、恋路ちゃん。
なんかちょっと落ち込んでるミタイネ。
調査も一日や二日でそう簡単に見つかる訳じゃないしそんなに落ち込むナヨ。」
「あ、魁さん。」
なんかちょっと落ち込んでるミタイネ。
調査も一日や二日でそう簡単に見つかる訳じゃないしそんなに落ち込むナヨ。」
「あ、魁さん。」
公園で休んでいると急に魁が現れた。
魁は暖かい缶コーヒーを恋路に投げて寄越す。
魁は暖かい缶コーヒーを恋路に投げて寄越す。
「魁さん、私、都市伝説と戦うのはまだしもこういう探偵の仕事って上手くできないんですよ……。
その上、さっきは普通の女の子を口裂け女と間違えちゃったり……。
向いてないのは解ってたんですけど……、凹むっていうか。」
「私ダテ若い頃上手く行かないことアッタネ。
でもその度に必死で努力したヨ。
駄目でも駄目駄目でも駄目駄目駄目でもとりあえず目の前の壁に身体ごと突っ込んでミルネ。
意外とその壁も罅入ってたりするヨ。
マァ、コーヒー飲め。」
「ありがとうございます……。」
その上、さっきは普通の女の子を口裂け女と間違えちゃったり……。
向いてないのは解ってたんですけど……、凹むっていうか。」
「私ダテ若い頃上手く行かないことアッタネ。
でもその度に必死で努力したヨ。
駄目でも駄目駄目でも駄目駄目駄目でもとりあえず目の前の壁に身体ごと突っ込んでミルネ。
意外とその壁も罅入ってたりするヨ。
マァ、コーヒー飲め。」
「ありがとうございます……。」
恋路の飲んだコーヒーは苦かった。
缶を見てみるとブラックだ。
缶を見てみるとブラックだ。
「魁さん……。」
「糖分と脂肪は乙女の敵ヨ。」
「はい……。」
「糖分と脂肪は乙女の敵ヨ。」
「はい……。」
しかし糖分大好き娘である恋路は苦い物が苦手だ。
ますます凹んだ気持ちになる恋路であった。
ますます凹んだ気持ちになる恋路であった。
「それじゃあ私ももうイクヨ、店の仕込みアルね。」
「はい、私ももうちょっとこの辺りを探し回ってみます。
日没まであと少し有るんで。」
「はい、私ももうちょっとこの辺りを探し回ってみます。
日没まであと少し有るんで。」
そう言ってそれぞれベンチから立ち上がろうとした時だった。
「キャアアアア!」
どこからか子供の悲鳴が聞こえる。
「あれは……。ってアレ?恋路ちゃん!」
「ちょっと様子見てきます!」
「ちょっと様子見てきます!」
魁が声を出す前に恋路は走り出していた。
先程聞こえた声に彼女は聞き覚えがあった。
そしてそれが正しかったとすれば、彼女はとんでもないことをしてしまったかもしれないのである。
先程聞こえた声に彼女は聞き覚えがあった。
そしてそれが正しかったとすれば、彼女はとんでもないことをしてしまったかもしれないのである。
「何をやっているの!」
「おや?」
「おや?」
彼女の予想は正しかった。
悲鳴を上げていたのは先程会った口紅の少女。
そして、
悲鳴を上げていたのは先程会った口紅の少女。
そして、
「何をやっているの、聞いているの!」
口紅の少女に襲いかかる都市伝説は……
「口裂け女、いいえ。
――――――――――――口裂け男!」
――――――――――――口裂け男!」
「おやおや、ばれちゃったか。」
男は口元も裂けんばかりに――いや実際裂けているのだが―――笑う。
その姿は間違いなく都市伝説。
この街に巣くう怪異。
その姿は間違いなく都市伝説。
この街に巣くう怪異。
「残念だなぁ、今日はこの可愛い女の子に僕が綺麗かどうか聞こうと思ってたんだがね。
ほら、子供の感性ってピュアで美しいだろう?
だから子供に聞いて美しいと言われれば僕は自分が美しいと自信を持てたんだが……。
邪魔が入ってしまった。」
「そんな下らないことはどうでも良い!早くその子を放してやれ!」
「嫌だね、これから彼女には僕が綺麗かどうか判定して貰わねばならない。」
ほら、子供の感性ってピュアで美しいだろう?
だから子供に聞いて美しいと言われれば僕は自分が美しいと自信を持てたんだが……。
邪魔が入ってしまった。」
「そんな下らないことはどうでも良い!早くその子を放してやれ!」
「嫌だね、これから彼女には僕が綺麗かどうか判定して貰わねばならない。」
恋路は少女を救おうとすばやく走り寄る。
しかし、口裂け男はそれに気付いて鋏を少女に向けた。
しかし、口裂け男はそれに気付いて鋏を少女に向けた。
「おぉっと!下手に近づいてみろ、子供がどうなっても知らんぞ?」
「子供を人質に取る気か!」
「当たり前だ何が悪い!」
「ゲス野郎め……………。」
「子供を人質に取る気か!」
「当たり前だ何が悪い!」
「ゲス野郎め……………。」
恋路は憎しみ一杯に口裂け男をにらみつける。
彼女の拳では遠くの相手を倒すことが出来ない。
彼女が人間だった頃に修めていた拳法はあくまで護身術であって、
相手の攻撃が自分に向いた時にそれは始めて意味をなす類の物なのだ。
彼女の拳では遠くの相手を倒すことが出来ない。
彼女が人間だった頃に修めていた拳法はあくまで護身術であって、
相手の攻撃が自分に向いた時にそれは始めて意味をなす類の物なのだ。
「僕は足が速いからなあ、このままこいつを人質にして一旦逃げさせて貰うぜ?
お前が何者だろうと僕の速さに敵うわけがない。
それじゃあな!」
お前が何者だろうと僕の速さに敵うわけがない。
それじゃあな!」
そう言って口裂け男はクルリと後ろを向いて逃げ出す。
恋路は、自分が黙っていたからと言って人質が安全とは限らないことも理解はしていた。
しかし動けなかった。
人間であった頃の彼女ならばもしかしたら子供ごと都市伝説で攻撃したのかもしれない。
だが今の彼女にそれはできなかった。
恋路は、自分が黙っていたからと言って人質が安全とは限らないことも理解はしていた。
しかし動けなかった。
人間であった頃の彼女ならばもしかしたら子供ごと都市伝説で攻撃したのかもしれない。
だが今の彼女にそれはできなかった。
「オイ、待てヨ。」
「なんだガキィ!」
「その子置いてイクネ、そしてこの辺りにもう二度と出没しないと誓うなら許してやルヨ。」
「な、何言ってんだぁ?」
「なんだガキィ!」
「その子置いてイクネ、そしてこの辺りにもう二度と出没しないと誓うなら許してやルヨ。」
「な、何言ってんだぁ?」
いつの間にか、口裂け男の後ろに子供が一人立っていた。
いや子供ではない。
魁喬だ。
いや子供ではない。
魁喬だ。
「……何時から、其処に?」
恋路はポツリと呟いていた。
恋路は一応、人間であった頃は武術を嗜んでいた。
だからなのか人の気配とかそう言う物にはとてつもなく敏感である。
しかし、彼女は魁喬がそこにいたことに今まで気付かなかったのだ。
恋路は一応、人間であった頃は武術を嗜んでいた。
だからなのか人の気配とかそう言う物にはとてつもなく敏感である。
しかし、彼女は魁喬がそこにいたことに今まで気付かなかったのだ。
「五月蠅い男アル、言うこと聞かないならこうダヨ!」
「え………」
「――――――――――――裡門頂肘!」
「え………」
「――――――――――――裡門頂肘!」
低い体勢から、全身の体重を肘一カ所に集めて口裂け男の顎を打ち上げる。
その勢いを利用して彼女は飛び上がると口裂け男の肋骨の隙間に靴の先端で蹴りを打ち込む。
遠くへ吹き飛ばす蹴り方ではない。
靴の先端を肋骨の隙間に引っかけて男を地面に叩き落とすような蹴り方だ。
その勢いを利用して彼女は飛び上がると口裂け男の肋骨の隙間に靴の先端で蹴りを打ち込む。
遠くへ吹き飛ばす蹴り方ではない。
靴の先端を肋骨の隙間に引っかけて男を地面に叩き落とすような蹴り方だ。
「脳と肺を少しばかり弄らせて貰ったアル、ろくすっぽ立てない筈ヨ。」
「ガハッ……!なんだこれ……ゴホッゴホッ!」
「ほら、そこの少女、あのお姉ちゃんの所に行って守って貰うネ。」
「ガハッ……!なんだこれ……ゴホッゴホッ!」
「ほら、そこの少女、あのお姉ちゃんの所に行って守って貰うネ。」
少女は頷くと恋路の下に駆け寄った。
恋路は少女を抱きかかえると口裂け男と魁喬から距離を取る。
恋路は少女を抱きかかえると口裂け男と魁喬から距離を取る。
「ちくしょう、なんだこの化け物!」
そう言って口裂け男は恋路の方へ逃げてきた。
さすが口裂け女の系列の都市伝説だけあって動きは速い。
さすが口裂け女の系列の都市伝説だけあって動きは速い。
「そこをどけ!」
鋏を振り回して道を空けるように脅すが恋路はそれに応じるつもりはない。
恋路は少女を自分の後ろに立たせる。
彼女は腰を軽く落として左半身だけ前にむけた基本的な構えをとった。
口裂け男が鋏を振り下ろす隙を狙って彼の腕をつかみ取り、そのまま腰を一気に落として背後に回る。
まず最初に手首をひねり、次に片手で固定して肘を破壊、足払いをかけて体勢を崩した所で一気に肩を外した。
恋路は少女を自分の後ろに立たせる。
彼女は腰を軽く落として左半身だけ前にむけた基本的な構えをとった。
口裂け男が鋏を振り下ろす隙を狙って彼の腕をつかみ取り、そのまま腰を一気に落として背後に回る。
まず最初に手首をひねり、次に片手で固定して肘を破壊、足払いをかけて体勢を崩した所で一気に肩を外した。
「ギャアアアアアアアアアア!!!」
口裂け男が叫ぶ。
いくら都市伝説と言っても間接を壊されると痛いのだろう。
腕を押さえて悶絶している。
いくら都市伝説と言っても間接を壊されると痛いのだろう。
腕を押さえて悶絶している。
「おー、なかなか上手ネ。何かヤテイルと思ってたがヨーロッパの方の技か。」
魁喬が前から近づいてきて感心したように言う。
「あ、どうも子供には目の毒だとは思ったんですけれど仕方なくて……。」
「良いよ良いよ、キニスルコトナイネ。お嬢チャン、もうこんな時間アル。
早くお父さんお母さん所に帰るアルよ。」
「は、はーい……。」
「良いよ良いよ、キニスルコトナイネ。お嬢チャン、もうこんな時間アル。
早くお父さんお母さん所に帰るアルよ。」
「は、はーい……。」
魁喬にそう言われると少女は帰ってしまった。
恋路は組織に電話を入れて口裂け男を回収してもらうと魁喬と一緒に事務所の辺りまで帰ることにした。
恋路は組織に電話を入れて口裂け男を回収してもらうと魁喬と一緒に事務所の辺りまで帰ることにした。
「あの……依頼達成できていないので報酬は……。」
「報酬は別に良いヨ、君が居たから見つかったネ。それより……ワタシの道場来る気ないアルカ?
基礎は出来ているみたいだからすぐに八極拳覚えられるヨ。」
「へ?」
「考えておいて欲しいアル、悩み事とか有ったら訓練するのが一番ヨ!」
「はぁ……。」
「それじゃあもうそろそろ店に着くんでサヨナラアル。じゃーな。」
「解りました、考えておきます。あ、……さようなら。」
「報酬は別に良いヨ、君が居たから見つかったネ。それより……ワタシの道場来る気ないアルカ?
基礎は出来ているみたいだからすぐに八極拳覚えられるヨ。」
「へ?」
「考えておいて欲しいアル、悩み事とか有ったら訓練するのが一番ヨ!」
「はぁ……。」
「それじゃあもうそろそろ店に着くんでサヨナラアル。じゃーな。」
「解りました、考えておきます。あ、……さようなら。」
恋路は自分の手をジッと見て考え込む。
「単に守るだけじゃ誰かを助けられないよなぁ」
自分ももっと強くならなくてはいけない。
恋路はとりあえず急いで家まで帰ることにした。
【電磁人の韻律詩22~世紀末中華料理店『北斗神軒』~fin】
「単に守るだけじゃ誰かを助けられないよなぁ」
自分ももっと強くならなくてはいけない。
恋路はとりあえず急いで家まで帰ることにした。
【電磁人の韻律詩22~世紀末中華料理店『北斗神軒』~fin】