非リア充達の嫉妬から
粗方、爆破させて、満ち足りた表情の坊池
……いや
違う
彼は、まだ満ち足りてなどいない
……いや
違う
彼は、まだ満ち足りてなどいない
もっと
もっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっと
もっと、リア充共を爆破させなければ
全てのリア充共を、爆破させなければ
この渇きは、癒える事はない
もっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっと
もっと、リア充共を爆破させなければ
全てのリア充共を、爆破させなければ
この渇きは、癒える事はない
『ナラ、ドウスリャイイノカ………ワカッテンダロォオオオオオオ??』
あぁ、そうだ、わかっている
己の内側で響く声に、坊池は笑う
己の内側で響く声に、坊池は笑う
「…お前、見所があるな」
「え?」
「え?」
先ほどまで、共にカップルを爆破させていた少年…疾風に、坊池は暗く笑いながら、そう言う
「…どうだ?お前もこっちの計画に、一山乗らないか?」
「計画…?」
「そうさ……あるお方が、この街を支配下に置く、そして、ここから、世界中を支配していく……そのあかつきには、俺たちに充分な見返りがある」
「計画…?」
「そうさ……あるお方が、この街を支配下に置く、そして、ここから、世界中を支配していく……そのあかつきには、俺たちに充分な見返りがある」
提示された、その条件の、どこまでが真実か…坊池にはわからない
だが、坊池はその真偽を見極めようとしない
…悪魔の囁きで狂わされた心は、目先の利益の事しか考える事が出来なくなってきつつあった
だが、坊池はその真偽を見極めようとしない
…悪魔の囁きで狂わされた心は、目先の利益の事しか考える事が出来なくなってきつつあった
「リア充共を爆破させて、街を混乱に陥れる。それが、俺たちのできる手伝いだ。リア充共を抹殺できて、俺たち美味しい思いができる…最高だろ?」
「…「あるお方」とやらが、約束を反故にしたらどうするんです?」
「なぁに、その時は爆破させてやればいい…あるお方は、愛人ありのリア充だからな」
「…「あるお方」とやらが、約束を反故にしたらどうするんです?」
「なぁに、その時は爆破させてやればいい…あるお方は、愛人ありのリア充だからな」
…口に出していったら、結構な殺意が芽生えた訳だが、今は我慢だ
今は…街に溢れるリア充を、全滅させる方が先だ
今は…街に溢れるリア充を、全滅させる方が先だ
「気が向いたなら、お前も街でたっぷり騒ぎを起こしな……迎えに行ってやるよ」
くつくつと笑って、坊池は疾風の前を後にする
さて、用意されているホテルに帰るとしよう
その最中、坊池は、道ばたにとまっている車の車内で、カップルがイチャついている様子を目撃して
さて、用意されているホテルに帰るとしよう
その最中、坊池は、道ばたにとまっている車の車内で、カップルがイチャついている様子を目撃して
「------爆ぜろ」
何の躊躇も、なく
その車を……爆発させた
その車を……爆発させた
「----っ!?」
坊池が、一瞬の躊躇もなく、車を爆発させたのを
…人が乗っていた車を、爆発させたのを
疾風は、はっきりと見てしまった
燃え上がる車
まだ、中に人がいる
…人が乗っていた車を、爆発させたのを
疾風は、はっきりと見てしまった
燃え上がる車
まだ、中に人がいる
「…っけ、警察…いや、その前に、消防車……!?」
慌てて、携帯を取り出す疾風
その心で、囁き声が響く
『見捨テチマッテモイインジャネェノォ?ドウセ、相手ハりあ充ダゼェ?』
あぁ、そうかもしれない
坊池の能力が発動したのだ
相手は、リア充に違いない
坊池の能力が発動したのだ
相手は、リア充に違いない
だが
だけれども
だけれども
「……………っ」
『…ナンダヨ、ツマンネェナァ』
「……人の命が……かかっているんだよ……!」
「……人の命が……かかっているんだよ……!」
リア充滅べ
疾風は、心からそう思う
疾風は、心からそう思う
けれど
彼は、まだ少年だ
死んでしまえと思いながらも
その命を奪うまでの行為に、踏み込むつもりはないし
…もしかしたら、奇跡的に助かるかもしれない命を見捨てる事も、できない
彼は、まだ少年だ
死んでしまえと思いながらも
その命を奪うまでの行為に、踏み込むつもりはないし
…もしかしたら、奇跡的に助かるかもしれない命を見捨てる事も、できない
激しく燃え上がる車
それを、半ば呆然と見つめながら
それを、半ば呆然と見つめながら
…一瞬の躊躇もなく、他者の命を奪い取る行為を行った、坊池
あの瞬間の、暗い笑顔を思い出して
疾風は、小さく身震いしたのだった
あの瞬間の、暗い笑顔を思い出して
疾風は、小さく身震いしたのだった
to be … ?
嫉妬少年のその後に続く
