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連載 - マッドガッサーと愉快な仲間たち・決戦以降-20i

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だれでも歓迎! 編集
 佳奈美は、ひどく落ち着かない気持ちで一杯だった
 宏也の事は心配だし
 宏也は「信頼できる相手だ」と言っていたけれど、やはり、知らない相手に囲まれる、と言うのは不安だし…

「………」

 この部屋を提供してくれてい、長い金髪の少女も、同じ気持ちなのだろうか
 それとも、単に人見知りなだけか

 病院での騒動の後
 佳奈美は、マッドガッサー達に連れられて、診療所のドクターの知り合いだと言う、この少女の住まいに匿ってもらっていたのだ
 大丈夫、だとは思うが…万が一、追加の刺客が来た時に、備えて
 何でも、この少女も契約者で……彼女の能力を持ってすれば
 そして
 そこに、マッドガッサーの一味が加わったならば…佳奈美を護れるだろうと言う

 …護ろうとしてくれる気持ちは嬉しい
 けれど、宏也自身は、危険な場所へと向かってしまったようだし
 ……不安は、晴れない

「大丈夫?」
「え?……あ、は、はい」

 ひょこり
 長い黒髪の女性に顔を覗き込まれ、慌てて頷く佳奈美
 くすり、女性は笑ってくる

「もっと、気を楽にしたら?あんまり気を張ってると、疲れちゃうわよ?」

 …そう、言われても
 不安なものは、不安だ
 そんな佳奈美の様子に、もう一人…ポニーテーテルの女性も、笑ってくる

「安心しぃ。ちゃぁんと護ってやるさかい。たつやんの兄さんの頼みやしなぁ」
「ひっひ。お茶でも飲んでリラックスしたらどうだい?」

 す、と
 お茶を差し出してきたのは、魔女の服装をした少女
 それじゃあ……と、一口いただく事にする
 ……美味しい、と
 佳奈美が思った次の瞬間

 っぽん

 ………
 今
 何か、聞こえたような?
 そして
 頭に、何か違和感?

「…おい、ロレーナ!?」

 銀髪の少女顔の青年が、慌てて魔女…ロレーナに声をかける
 ひっひ、とロレーナは楽しそうだ
 え、何、何!?
 慌て出す佳奈美

 ささっ、と
 長い黒髪の女性が、佳奈美に鏡を見せてきた
 そこに映る、佳奈美には


 …………兎耳が生えていた


「っにゃーーーーーー!?」
「ひっひ、兎なのに「にゃあ」なのかい?」
「そういう問題じゃねぇだろ!?何やってんだお前!?」

 ひょこひょこ
 愛らしく動く、佳奈美の頭の兎耳
 気になるのか、金髪の少女はじーーーーーっ、とそれに釘付けだ…ちょっと、触りたがっているようにも見える

「ひっひっひ、なぁに、宏也公認さね。「可愛い獣耳生やさせるくらいなら許す」ってねぇ」
「言っちゃったの!?宏也さん言っちゃったの!?確かに嬉々として言いそうだけどっ!?」
「言いそうなのか……いや、言いそうだが」

 ロレーナの言葉に、盛大に突っ込む佳奈美
 あの男の場合、この危機的状況でも、それくらい言いそうだから困る
 それで、実行するロレーナもロレーナだが

「だ、大丈夫よ。ロレーナのこの手の薬は、異性とのキスで効果切れるから」
「そうや、宏也さんが帰ってきたら、してもらい」
「っにゃーーーーーーーー!!??」

 ぼしゅしゅしゅしゅしゅ
 一気に赤くなる佳奈美
 キ、キス!?
 その、まだ、宏也とはそこまではしてないと言うかファーストキスもまだというか

 耳まで真っ赤になって、硬直する佳奈美
 そんな佳奈美の様子に、金髪の少女は不思議そうに首を傾げてきているのだった




終われよ





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