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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 我が願いに踊れ贄共・万能の魔法使い-01

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 -----ハロウィンが過ぎた、ある日の事
 ヨーロッパの、某国
 とある街道沿いの、古びた酒場
 …一般の人間には、その存在すら知られぬ、酒場にて

 中では、たくさんの人間と、「人間ではない者」が、酒や食事を楽しんでいた
 日頃、正体を隠して生活している者も、日常から隠れ住んでいる者達も、そこでは遠慮なく正体を現し、隠している姿を現す
 狼男や魔女が陽気に酒を飲み、妖精達がくるくる踊る
 まるで、ファンタジーの一場面のような、光景

 「人の噂に戸口はたてられぬ亭」
 これが、この賑やかな酒場の名称だ


 …きぃ、と
 扉が開き、その店内に、新たな客が舞い込んだ
 ブカブカのローブを身に纏い、その高身長以上に長い杖を持った、魔法使いのような姿の、若い男
 ……少なくとも、外見は若く見える
 もっとも、その店に訪れる客が見た目通りの年齢であるなど、非情に稀な事なのだが

「よぉ、マスター」
「おや、いらっしゃい、君本人が来るなんて、久しぶりだね」

 久方ぶりに見たその顔に、マスターが小さく笑う
 華奢な体のその男がカウンター席につくと……自然と、彼の周りの席が空席になっていく
 まるで、彼に関わる事を、拒絶しているかのように

「調べはついたか?」
「君の使い魔が持ってきた話だろ?うん、大体はね」

 かさかさと、紙束を取り出すマスター
 男はそれを受け取ると、目を通していく

「………思ったより、多いな」
「狂信的な一派は、いつの時代も多いからね」

 男がマスターに頼んだ情報とは、「教会」所属 エイブラハム司祭長傘下の契約者のリスト
 通常、「教会」の情報など、調べられるものではない
 しかし、このマスターは、当たり前のように調べてしまう
 「酒場のマスターって言うのは、情報通なものだろう?」と言うのが本人の決め台詞だ

「っは。神なんて不確かでコロコロ教えが変わる奴なんざ信じないで、俺様を信じろってんだ。どんな願いだって自由自在だぜ?」
「いやぁ、君の事は別な意味で信じちゃ駄目だよ」
「何だとコラ」

 じろ、と男がマスターを睨む
 その様子に、周囲の客が慌てるが、マスターはまったく動じていない
 ニコニコと、まるで、悪戯っ子でも見るような目で、男を見つめている

 男も、睨んだだけでそれ以上何かする訳でもなく、マスターから渡された資料に目を通している
 …やがて、その手と視線が、止まった

「……「トライ・ミニッツ・ライトニング」?あの野郎も、エイブラハムの下につきやがったのか?」
「あぁ、やっぱり、そこに目をつけちゃう?」
「当たり前だろ。「教会」のほぼ最強戦力じゃねぇか。まぁ、俺様だったら、超遠距離から、その命、素敵な魔法で自由自在にしてやるけど」

 トライ・ミニッツ・ライトニング
 その二つ名こそ、情報をほとんど外部に漏らさない「教会」の契約者にしては、よく名前を知られている方である
 恐らくは、「処女(乙女)の騎士」ヘンリー以上に、よく知られている
 もっとも、知られているのは、その二つ名だけだ
 何せ、彼と戦った者は………一人残らず、死亡しているのだから

「君は、「トライ・ミニッツ・ライトニング」の事は、どれくらい知っているの?」
「顔と本名までは知ってるぜ。マスターは?」
「僕はその二つ名と、数々の伝説くらいかな?300人の軍団を30秒で全滅させたとか、悪の組織を施設丸々、壊滅させたとか」

 凄いよねぇ、と他人事のように言うマスター
 …能力の正体はわからず、か
 男も、直接「トライ・ミニッツ・ライトニング」が戦っている現場を見たことがある訳ではない為、それがどんな都市伝説と契約しているのかすら、判断できない
 ……厄介な事だ
 もっとも、この「教会」最強戦力が、「本当に、心から」エイブラハムの部下になっているならば、の話だが……

「…どう?この情報で満足?」
「まずは、な……………追加で、情報を頼む」
「ん、どんな情報?」
「日本の「学校町」について、マスターが知れる範囲で全て、だ」

 学校町
 その名前に、マスターは眉をひそめた

「………君も行くのかい?今、地球上において、最も人外魔境で常識が通用しない場所だよ?」
「知るか。どんな場所だろうと、俺様の素敵な魔法があれば、どうにかなる………今、あそこにあいつがいるんだよ。そして、エイブラハムの野郎が事を起こそうとしているのは、あそこだ」
「あの町で?」
「……「裏切りの淫魔」が、今、あそこにいる」
「………なるほどね」

 小さく、マスターは苦笑した
 棚の置くから酒をだし、杯に注いで男の前に出す

「…君がどこに行こうと勝手だけど、無理や無茶はしすぎないようにね?君なら、どこから目をつけられても平気だろうけれど、君の大切な存在はそうもいかないのだから」
「……わかってるさ。だからこそ、さっさと俺様のものにしてやりたいんだからな」

 男は酒を煽る
 そして……ニヤリと、笑った

「この世で唯一、たった一人、俺様が自由自在に出来ない相手、愛しい愛しい、この世でたった一人の唯一無二、絶対に俺様のものにしてやるさ」
「……やれやれ。「幼子の使徒」も、困った奴に気に入られたものだよねぇ」
「何だよ、何でも自由自在にできる俺様に気に入られたんだ、最高の栄誉だろ?」

 楽しげに、自信満々に、男は笑って
 ぽい、と、マスターから受け取っていた紙束を、放り投げた

 っぼん!!と
 それは、空中で爆発する
 そして、鳥や蛙、虫、色とりどりの紙ふぶきにキャンディにコンペイトウ
 様々なものに変わって、酒場中に飛び散って
 酒場内にささやかな混乱を引き起こして、マスターを苦笑させたのだった





to be … ?





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