足音をしのばせ、「教会」本部に戻ってきたファシル司祭長
辺りを見回し………そこにいた影に、ぎょっとして
だが、すぐにほっとしたような表情になった
辺りを見回し………そこにいた影に、ぎょっとして
だが、すぐにほっとしたような表情になった
「…あぁ、あなたでしたか。驚かせないでほしいですね」
「………」
「………」
漆黒の衣装に身を包んだ男
帽子を目深に被ったそれは、じっと、ファシルを見つめていた
帽子を目深に被ったそれは、じっと、ファシルを見つめていた
「…そうです、ちょうどいい。エイブラハムに伝えておきなさい。今、学校街は、「組織」の手が薄くなっている……あなたが事を起こすチャンスだ、と」
「………」
「………」
こくり、と
帽子を目深に被った男が、頷いたように見えた
帽子を目深に被った男が、頷いたように見えた
「では、私はこれで。異空間などに入って、少々気分が悪いもので……休ませてもらいま」
言いながら、男に背を向けるファシル
だが
だが
「…………す?」
…痛みは、なかった
背向ける、その一瞬の仕種
その間に……彼の胸元には、穴があいていた
背向ける、その一瞬の仕種
その間に……彼の胸元には、穴があいていた
力任せに、超スピードで攻撃された痕
その傷口は、高温で焼かれていて……血すら、流れない
その傷口は、高温で焼かれていて……血すら、流れない
どさ、と
ファシルは、己の死すら自覚できないままに、その命の火を一瞬で消されてしまった
ファシルは、己の死すら自覚できないままに、その命の火を一瞬で消されてしまった
「………」
男は、死亡したファシルを無表情に見下ろす
マナーモードにしていた携帯に着信が入り、死体を見下ろしたまま、それに対応する
マナーモードにしていた携帯に着信が入り、死体を見下ろしたまま、それに対応する
「…………了解………引き続き、監視を続ける」
暗く、冷たい声で、男はその電話の相手に、答えて
次の瞬間には、一瞬の閃光と共に、そこから姿を消した
次の瞬間には、一瞬の閃光と共に、そこから姿を消した
ファシル司祭長の死体は、翌朝、「教会」の人間によって発見された
ファシル司祭長の死体の損傷具合、そして、ファシル司祭長が黄金のインゴットを所有していた事実から
ファシル司祭長の死体の損傷具合、そして、ファシル司祭長が黄金のインゴットを所有していた事実から
「教会」は、ファシル司祭長が、「教会」への背信行為を働いて「トライ・ミニッツ・ライトニング」によって処刑された、と判断
それ以上の捜査を打ち切ったのだった
それ以上の捜査を打ち切ったのだった
to be … ?