「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - 仲介者と追撃者と堕天使と-32c

最終更新:

guest01

- view
だれでも歓迎! 編集
 ……今日も、雪が降り続けている
 そんな中、友美は一人、繁華街を歩いていた
 はぁ、と真っ白な息を吐き出す

「いやはや、振るねぇ……前の冬みたいな大雪にはならないといいんだけど」

 今冬は今冬でクリスマスは大雪で大変だったし、と誰に言うでもなく友美はぼやく
 いくら友也が力持ちとはいえ、雪かきはなかなか大変なのだ
 ………翼なら、知り合いということで、割引で雪かきバイトやってくれるだろうか
 いや、自分達が頼めば、いっそタダでやってくれるか?
 ………やってくれそうだなぁ、お人好しだし

「でも、流石にそういう事で利用するのは気がひけるね」

 小さく、苦笑する
 …せめて、やってもらうとしたら、何か見返りは用意してやらないと

 利用するなら利用するで、見返りは用意してやるべきだ
 ただで利用するなど………これ以上、堕ちるつもりはない

 ……まぁ、雪かきの心配は、後だ
 今は、それよりも重要な問題がある

「…ほんっと、情報が集まりにくいな…」

 学校町に入り込んだ、エイブラハムとその部下「13使徒」の情報
 …それが、さっぱりと言っていいほど、集まらない
 かろうじて、ヴァレンタイン・ヴァレンタインとニーナ・サプスフォードと言う二人の契約者の名前と、契約都市伝説はわかった
 ……ヴァレンタインに関しては、なぜか無駄にマッスルポーズを取った写真ばかり見つかるという訳わからん状況であったりもするが
 だが、他の「13使徒」の情報が、なかなか集まらない
 …なるほど、「組織」以上の秘密主義だ

「後せいぜい集まる情報は、学校町に集められてる「教会」子飼い連中の情報、か」

 子飼い連中に関しては、名前から姿から契約都市伝説まで、ボロボロ情報が入ってくる
 だが、それは目くらましの為だろうと、そう判断できる
 「13使徒」メンバーの情報を隠す為の、ばらまかれた情報

「…だからって、こっちも無視しきれないしねぇ」

 連中が事を起こす時、そいつらが目くらまし用に暴れ出す可能性があるからだ
 ………そう、「あの事件」の時のように

「まったく、悪い事考える連中は、みんなパターンが決まってるのかね?」
「その点は僕も若干同感ではある。が、今回のエイブラハムについては、いっそアレよりも酷いのではないかと若干思わなくもない」

 友美の呟きに答えるような、声
 おや、とそちらに視線をやると、繁華街の一角、ベンチが置かれている休憩スペース
 そこのベンチに直希が座っていた
 屋根も付いているその場所で、弁当箱のふたを開けている

「やぁ、今から帰りかね?」
「ん、ちょっと夕食用の買い出ししてからね」

 てとてと、直希に近づく友美
 もく、と弁当を食べ始めた直希を見て、苦笑する

「こんなところで弁当食べるなんて、珍しいね……ってか、弁当食べてる様子事態、珍しいけど。そこまで忙しい?」
「むぅ?」

 友美の言葉に、直希は小さく首をかしげた
 あむ、と弁当の中身に食いつきつつ、答えてくる

「いや、これは弁当ではないが。いや、弁当と言えば弁当だが、弁当を模したスイーツな件」
「うわ、本当だ!?甘ったるい匂いがするっ!?」

 そういえば、どこぞの店でそんな商品があるだかって前テレビで見たような見なかったようなっ!?
 誰が買うんだあんなもん、と思ってたら知り合いに買っちゃう奴がいた!?
 しかも、直希の傍らには、ビニール袋が置かれていて
 …うん、ちらっとのぞいたら、同じ物入ってやがる
 いくつ買ったんだ

「まぁ、僕の疲労回復兼、ストレス解消用の甘味についてはさておき」
「直希が将来糖尿病にならないか、地味に心配だよ」
「なぁに、僕は半分人間ではない血が現れているし問題ない」

 いや、そんな問題か、とも思ったが
 直希が何やら紙束を取り出した様子を見て、友美は気を引き締めた

「メールで送っても、良かったのだがね。情報提供者がこれで情報を渡してきたものだから、いっそ、これごと君に渡そうかと。あぁ、コピーはとっているので、問題ない。内容を記憶した後それをどうするかは、君に任せよう」
「……結構な量の情報だね。よく、調べついたね?」

 ぱらぱらと資料をめくりながら、呟く友美
 …「13使徒」全員分の名前、二つ名、外見
 そして、断片的ではあるものの、全員の能力
 契約都市伝説が、推定とは言え記入されているものすらある
 もっとも、あくまで「推定」である為、鵜呑みには出来ないが

「腕のいい情報屋が、知り合いにいるものでね」
「へぇ、私よりも腕がいい?」
「少なくとも、現時点では君より優秀だろう。まぁ、そこは経験の差だ。10年もすれば、君はあいつを追い抜くだろうね」

 小さく、笑う
 さらりと厳しいことを言いつつも、友美をたててくれている
 ……経験、か
 確かに、まだ足りないかもな、とこっそり苦笑した

「ぼられる事を覚悟したが、どうやら僕以外にも、同じ情報をほしがっていた者がいたようでね。そちらが大盤振る舞いしてくれたとかで、割り引いてもらえた。そこは幸いだったな」
「…同じ情報?私達と、同じ事を調べている奴がいるって事?」
「そういう事だな。まぁ、それが誰なのか、は信用問題に関わる故、話してはくれなかったがね」

 ……大体の、予想はつくが
 直希は、それは口にしなかった
 その予想が当たっているとは言い切れないし、当たっていたからといって、どのような影響があるか予測しきれないし、どうにかできる訳でもない

「とりあえず……「13使徒」で三強と言われているのは、カイザー・ライゼンシュタイン、メルセデス・オラーリャ、「トライ・ミニッツ・ライトニング」の三人。ただ、「トライ・ミニッツ・ライトニング」は、あまり警戒せんでもいいだろう」
「……何故?」
「エイブラハムとは別の目的を持って、その上で奴の下についている節がある……まぁ、楽観視できないという気持ちはわかるがね」

 死霊を見つめる友美
 その友美に、直希は静かに告げる

「さらに詳しく知りたい事があるならば、教えてくれ。さらに、調べさせてみる」
「…うん、気になる点があったら、後でまとめて連絡する。それでいい?」

 かまわんよ、と笑う直希
 ………せめて、少し休ませることはできないか
 生気の薄い顔色を前に、友美はこっそりそう考えたのだった









to be … ?





タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
記事メニュー
ウィキ募集バナー