…悠司の言葉を、カラミティはじっと聞いていた
「僕は、カインさんを助けたいです。」
悠司は、そう告げる
その言葉に、嘘も偽りもない
それが、カラミティにはわかる
カラミティは、魔法使いだ
その言葉が偽りか真実かくらい、すぐに見破れる
故に……どれだけ、悠司が強く、それを「願っている」のかも、わかる
その言葉に、嘘も偽りもない
それが、カラミティにはわかる
カラミティは、魔法使いだ
その言葉が偽りか真実かくらい、すぐに見破れる
故に……どれだけ、悠司が強く、それを「願っている」のかも、わかる
「そうか、それじゃあ……お前、俺様に、協力しろ」
「協力……ですか?」
「協力……ですか?」
あぁ、と、カラミティは頷く
金色の目が、じっと、悠司を見つめた
金色の目が、じっと、悠司を見つめた
「…数日後。正直、一週間も持たないだろ………この街で、連中が事を起こす」
連中
その単語が、どの集団を意味しているのか
……悠司は、何となく感じ取る
その単語が、どの集団を意味しているのか
……悠司は、何となく感じ取る
…「教会」、だろう、きっと
今、思い当たるのは、その集団しかいない
警告された言葉を、悠司は思い出す
今、思い当たるのは、その集団しかいない
警告された言葉を、悠司は思い出す
「……焼き尽くされるか………凍りつかされる……」
「ん?……あぁ、カイザー辺りにでも聞いたのか。あいつ、弱み握られてる方だしな。忠告してもおかしくないか」
「………え」
「ん?……あぁ、カイザー辺りにでも聞いたのか。あいつ、弱み握られてる方だしな。忠告してもおかしくないか」
「………え」
弱みを、握られている?
悠司に、警告してきたカイザー
カインが尊敬しているらしい、あの人は……誰かに、弱みを握られているのか
それは
…彼が、自身が望まぬ事をさせられている、証では?
カインが尊敬しているらしい、あの人は……誰かに、弱みを握られているのか
それは
…彼が、自身が望まぬ事をさせられている、証では?
悠司がそれを尋ねるよりも前に、カラミティは言葉を続ける
「その通り。多分、優先されるのは焼き尽くされる方。ソドムとゴモラを再現してぇみたいだからな。それが邪魔されて、実行できないなら、凍りつかせる。ノアの方舟の時の大洪水を再現させて、ついでに凍りつかせるんだろ」
あっさりと口に出される、その内容に……悠司は、さぁ、と青くなった
焼き尽くされるか、大洪水の後に凍りつかされるか
……どちらにせよ、どれだけの人数が命を落とすか、わからない
焼き尽くされるか、大洪水の後に凍りつかされるか
……どちらにせよ、どれだけの人数が命を落とすか、わからない
「そして。連中はそれを邪魔させないために、子飼いの契約者を山ほど学校街に入り込ませている。事を起こすにも、どっちを再現するにも、能力発動に時間がかかるからな。時間稼ぎの為に、その子飼い連中を暴れさせる気だろ」
『………いかに、この街に都市伝説契約者が多いとは言え、一斉に暴れ出す子飼いの契約者を無視して、その最悪の事態を引き起こす契約者を見つけ出すのは難しいでしょうね』
『………いかに、この街に都市伝説契約者が多いとは言え、一斉に暴れ出す子飼いの契約者を無視して、その最悪の事態を引き起こす契約者を見つけ出すのは難しいでしょうね』
タマモが、そう口を開く
その通りだろう
……大がかりな能力は、発動に時間がかかることが多い
だからこそ、そのような時間稼ぎを用意しているのか
今の内に、子飼いの契約者をすべてどうにかするにしても……
いや、きっと、無理なのだ
数が多すぎるのと、誰がその子飼いの契約者か、特定しきれない可能性がある
その通りだろう
……大がかりな能力は、発動に時間がかかることが多い
だからこそ、そのような時間稼ぎを用意しているのか
今の内に、子飼いの契約者をすべてどうにかするにしても……
いや、きっと、無理なのだ
数が多すぎるのと、誰がその子飼いの契約者か、特定しきれない可能性がある
……強行派や過激派であれば、かまわず実行しそうではあるが……その場合、相手方が急いで事を進めようとする可能性も出てくる為、もろ刃の刃だ
「お前には……子飼いの連中が暴れ出した時、カインの傍に居ろ」
「カインさんの、傍に?」
「…本当なら、俺様がいてやりたいけれど。その時、俺様が傍にいてやれるか……わからない。俺様はカインを助けたいし、この街には美緒もいるから。焼き尽くさせる事も、凍りつかせる事も。絶対、実行させたりしない。それを止める事を優先しなければいけないから………カインの傍にいられるかどうか、わからない」
「カインさんの、傍に?」
「…本当なら、俺様がいてやりたいけれど。その時、俺様が傍にいてやれるか……わからない。俺様はカインを助けたいし、この街には美緒もいるから。焼き尽くさせる事も、凍りつかせる事も。絶対、実行させたりしない。それを止める事を優先しなければいけないから………カインの傍にいられるかどうか、わからない」
そう告げてきたカラミティの表情は………どこか、悔しそうに見えた
本当なら、自分が傍にいたいけれど、いられるかどうかわからない
だから、悠司に、代わりに居てもらうしかないのだ、とそう言っているかのように
本当なら、自分が傍にいたいけれど、いられるかどうかわからない
だから、悠司に、代わりに居てもらうしかないのだ、とそう言っているかのように
「カインは、戦えるだけの力はあるけれど、優しすぎて戦うのは苦手だしな。あいつに何かあったら、俺様、嫌だ」
「…でも、僕も……特別、強い訳では、ありませんよ」
「大丈夫だぞ。俺様が、悪魔を「貸して」やるから」
「…でも、僕も……特別、強い訳では、ありませんよ」
「大丈夫だぞ。俺様が、悪魔を「貸して」やるから」
杖を軽く振りながら、カラミティは笑う
…悪魔を「貸す」
それが、どういう意味なのか、よくわからないが……
…悪魔を「貸す」
それが、どういう意味なのか、よくわからないが……
……それによって
自分は、カインを助けられるのだろうか
自分は、カインを助けられるのだろうか
「あぁ、それと」
「………?」
「お前が、連中の事もっと知りたいなら、教えてやってもいいぞ。それを、お前が「組織」に報告したくないなら、しなくてもいいように、してやる」
「………?」
「お前が、連中の事もっと知りたいなら、教えてやってもいいぞ。それを、お前が「組織」に報告したくないなら、しなくてもいいように、してやる」
まるで、悠司の反応をうかがうように、そう提案してくるカラミティ
……嫌な予感を感じたのだろう
タマモが、警戒するように、尋ねる
……嫌な予感を感じたのだろう
タマモが、警戒するように、尋ねる
『……何を、お望みなのですか?』
「うん?俺様は、そいつの為に提案しているだけだぞ。「組織」ってのに対して反抗的態度とかとったら駄目なんだろ?よくわかんねぇけど………まぁ」
「うん?俺様は、そいつの為に提案しているだけだぞ。「組織」ってのに対して反抗的態度とかとったら駄目なんだろ?よくわかんねぇけど………まぁ」
すぅ…………と、悠司を見つめる、カラミティの、目が
まるで、獲物を見据えるようなものに、変わる
まるで、獲物を見据えるようなものに、変わる
「そこまでするとなると、対価が必要だけどな?」
「…代償…」
「そう。俺様は魔法使いだから。どんな願いだって叶えてやる、だが、願いを叶える為には、対価が必要だ」
「…代償…」
「そう。俺様は魔法使いだから。どんな願いだって叶えてやる、だが、願いを叶える為には、対価が必要だ」
つまりは
取引しようということ
取引しようということ
悠司がこれより、「教会」関連の情報を手に入れても、「組織」に報告せずとも……何も問題が起きないようにする
その代わりに、カラミティは、何かを要求してくる
その代わりに、カラミティは、何かを要求してくる
「………死後のお前の魂を、俺様が自由にする。そんなのは、どうだ?」
『っ何を……!?』
「あぁ、別なのでも、いいぞ?願いに釣り合う代償ならなんでも、な?」
『っ何を……!?』
「あぁ、別なのでも、いいぞ?願いに釣り合う代償ならなんでも、な?」
タマモの、抗議するような声にも、カラミティは笑うだけだ
まっすぐにまっすぐに、悠司を見つめてくる
まっすぐにまっすぐに、悠司を見つめてくる
「さぁ、どうする?俺様は、どっちでもいいぞ」
カインを助ける為の、手伝い
そこまではしてやる
そこまではしてやる
それ以上には、代償を
願いを叶える為の、対価を
願いを叶える為の、対価を
そこまでする覚悟はあるか?と
そうとでも、問いかけているかの、ような
そうとでも、問いかけているかの、ような
to be … ?