【陛下と僕と獣の数字 第13.5話】
「さあクラウディア、海の其処にあるあの鳥居を壊して?」
少女の姿こそしている。
しかし、纏う瘴気は明らかに怪物(ケモノ)のそれ。
彼女が指差して小さく呻くと彼女の服の隙間から黒い球状の何かが殺到し、海の下で大爆発が起きる。
そして煙の中から立ち上る一筋の青い光。
テラテラとヌメる鱗、ニ本の角、それは夜刀浦市に伝えられる伝説の祟神“夜刀神”
まだ眠そうな瞳で辺りを睨めつけるとソレはクラウディア達を見つける。
しかし、纏う瘴気は明らかに怪物(ケモノ)のそれ。
彼女が指差して小さく呻くと彼女の服の隙間から黒い球状の何かが殺到し、海の下で大爆発が起きる。
そして煙の中から立ち上る一筋の青い光。
テラテラとヌメる鱗、ニ本の角、それは夜刀浦市に伝えられる伝説の祟神“夜刀神”
まだ眠そうな瞳で辺りを睨めつけるとソレはクラウディア達を見つける。
「……獣の王か」
夜刀神は酷くつまらなさそうに呟いた。
「久しいわね、夜刀神」
「誰てめえ」
「わ、私よ!私!ニャルラトホテプ!」
「お前多すぎてマジ訳わからんのだが」
「うっさいわねえ……とりあえず復活させてあげたんだから、やることはやってもらうわよ?」
「解っているよ」
夜刀神が大きく吼える。
それと同時に潮が一気に干上がる。
津波の前兆。
それはとりもなおさず海中で地形が変動している証である。
それと同時に潮が一気に干上がる。
津波の前兆。
それはとりもなおさず海中で地形が変動している証である。
「浮かべ……螺湮城(ルルイエ)!」
「おっと、それはさせねえぜ!」
「その通り、海が減るとあたし達の遊び場も減っちゃうからねえ」
遠くから爆音が轟く。
数百数千という焔の華が夜刀神の腹に直撃して、光の欠片を撒き散らす。
近くに居れば耳が割けるような爆音。
数百数千という焔の華が夜刀神の腹に直撃して、光の欠片を撒き散らす。
近くに居れば耳が割けるような爆音。
「学校町の征服は無理だった!ならば夜刀浦市で満足するしかねえ!」
「ごめんなさいね蛇さん、日本に拠点が欲しいってアーサーが煩いものだから」
「おいドレイク!もっと船飛ばせよ!」
「先輩、船は飛びません」
「サティスファークショオオオオン!」
遠くから雨雲を伴って一隻の帆船が現れる。
「夜刀神!死ぬ前に聞いておいてやる!」
「「「ワイルドハントを知ってるか?」」」
歓声。
水夫たちの歌が海上に木霊する。
水夫たちの歌が海上に木霊する。
「……厄介なことになったな、おいどうする気だニャルラトホテプ」
「わ……私戦闘能力ないし、化身といっても人間だし
そ、そうd――――――――」
そ、そうd――――――――」
「ライダアアアアアアアアアアアブレエエエエエエエエエエエエエエエイク!」
轟くエンジンの音色。
突然割って入ってきた男が問答無用でナイアトラップを跳ね飛ばす。
バイクは白バイ、警官である。
警官が、思いっきり人間跳ねた。
しかもライダーブレイクとかいって。
突然割って入ってきた男が問答無用でナイアトラップを跳ね飛ばす。
バイクは白バイ、警官である。
警官が、思いっきり人間跳ねた。
しかもライダーブレイクとかいって。
「お母様!?」
トラウマの再現。
その恐怖にクラウディアは固まる。
その恐怖にクラウディアは固まる。
「ガフッ……」
「あれ、まだ息有ったんだ」
明日真である。
懐から拳銃を取り出して、問答無用で引き金を引く。
それで、金子セージの母親であった肉塊は動かなくなった。
そうこの男、人外には徹底して冷徹である。
肉体上は人間であっても邪神そのものである以上、彼は容赦なんてしない。
懐から拳銃を取り出して、問答無用で引き金を引く。
それで、金子セージの母親であった肉塊は動かなくなった。
そうこの男、人外には徹底して冷徹である。
肉体上は人間であっても邪神そのものである以上、彼は容赦なんてしない。
「きさまあああああああああああああ!」
クラウディアは絶叫する。
夜刀神は既にワイルドハントの攻撃に対応するのが精一杯で明日のことを気にする余裕なんて無い。
夜刀神は既にワイルドハントの攻撃に対応するのが精一杯で明日のことを気にする余裕なんて無い。
「獣、それと夜刀神だっけか」
既に避難誘導は開始されている。
あとはこの二体をできる限り街から遠ざけるだけ。
幸いなんの偶然か思わぬ闖入者まで現れた。
明日真にとっては最良の戦場が形成されていた。
あとはこの二体をできる限り街から遠ざけるだけ。
幸いなんの偶然か思わぬ闖入者まで現れた。
明日真にとっては最良の戦場が形成されていた。
「かかって来い、お前たちみたいな訳の分からないものに普通の人々の平和を奪わせはしない」
仮面をつける。
誰のためでもない己のために。
一筋の涙を隠し戦うために。
誰のためでもない己のために。
一筋の涙を隠し戦うために。
無銘の仮面ライダーの戦いが始まった。
【陛下と僕と獣の数字 第13.5話】