雷が天へと昇って行った方向へ、走っていく
雪を踏みしめ、早く、早く
雪を踏みしめ、早く、早く
………酷く、嫌な予感がした
急いで、そこにたどり着かなければ、また、後悔してしまうような
急いで、そこにたどり着かなければ、また、後悔してしまうような
かつて
何もわからぬままに、姉を失った
あの時に似た恐怖を、感じる
何もわからぬままに、姉を失った
あの時に似た恐怖を、感じる
急いで、急いで
それでも、悠司を振り切ってしまわないように、駆けていった先
それでも、悠司を振り切ってしまわないように、駆けていった先
「………カラミティ?」
見えたのは、親友の姿
それと、人の形に固まった、真っ赤な鎖
それと、人の形に固まった、真っ赤な鎖
カインの声が聞こえたのだろう、はっとしたように、カラミティが振り返る
そして、カラミティが口を開こうとした、その時
そして、カラミティが口を開こうとした、その時
「そこにいるのですね、カイン司祭?」
エイブラハムの、声が
その鎖の中から、聞こえてきた
その鎖の中から、聞こえてきた
「え…あ、あれ、カラミティさん…?」
カインと共に駆けてきた悠司
たどり着いた先にカラミティがいた事実に、少し慌てる
たどり着いた先にカラミティがいた事実に、少し慌てる
危険な場所にたどり着いてしまった
それを、自覚する
そして、その考えが当たっている事を示すように、悠司に抱かれていたフラウロスが腕から飛び降り……元の豹の姿へと、戻った
毛を逆立て、睨み付けるは、赤い鎖の塊
それを、自覚する
そして、その考えが当たっている事を示すように、悠司に抱かれていたフラウロスが腕から飛び降り……元の豹の姿へと、戻った
毛を逆立て、睨み付けるは、赤い鎖の塊
「ふ、フラウロスさ…」
「…召喚主、いつでも逃げられるよう、準備をしておいた方が、いいよ」
「…召喚主、いつでも逃げられるよう、準備をしておいた方が、いいよ」
ばさ、と聞こえた羽音
視界に落ちてきた梟の羽が……やけに、大きい
見ると、ストラスの姿が、手乗り梟サイズから、巨大なものへと変化していた
頭には王冠が乗っており…彼もまた、元の姿に戻ったのだろうと、悠司は察する
視界に落ちてきた梟の羽が……やけに、大きい
見ると、ストラスの姿が、手乗り梟サイズから、巨大なものへと変化していた
頭には王冠が乗っており…彼もまた、元の姿に戻ったのだろうと、悠司は察する
「……エイブラハム、司祭長?」
真っ赤な鎖
そこから聞こえた声に、カインが小さく呟く
そこから聞こえた声に、カインが小さく呟く
----ぞく、と
小さく、感じた悪寒
人の形にまとめられているように見える、真っ赤な鎖
誰かに巻きついてその状態になっているのだろうと、理解する
小さく、感じた悪寒
人の形にまとめられているように見える、真っ赤な鎖
誰かに巻きついてその状態になっているのだろうと、理解する
その、鎖の中
鎖に巻きつかれている、誰か、から
鎖に巻きつかれている、誰か、から
強い
強い強い強い強い強い強い悪意を
悠司は、はっきりと感じ取った
強い強い強い強い強い強い悪意を
悠司は、はっきりと感じ取った
「ッカインさん、ここを、離れた方が……」
「カイン司祭、せっかくですから、一つ、教えましょうか?」
「カイン司祭、せっかくですから、一つ、教えましょうか?」
カインをこの場から連れ出そうと、悠司はカインの手をとった
だが、エイブラハムと言うらしいその声の主の言葉が
だが、エイブラハムと言うらしいその声の主の言葉が
「あなたが一番知りたいと思っている事を、私は伝えられますよ」
「-----ッカイン、聞くな!」
「-----ッカイン、聞くな!」
カインを、この場に縛り付ける
カラミティの声も、届かずに
翡翠色の瞳は、まっすぐに、赤い鎖を見つめている
カラミティの声も、届かずに
翡翠色の瞳は、まっすぐに、赤い鎖を見つめている
「貴方の姉の死を真相を、伝えましょう」
それは、この場に酷く不釣り合いな、話題
しかし、悪意の塊のような存在は、それを今、カインに伝えようとする
しかし、悪意の塊のような存在は、それを今、カインに伝えようとする
その心を、破壊するために
to be … ?