誰もいなくなった列車内、ガスも抜けきってしばらくたつ車両に変化が起こった。
唐突に発光体が現れたのだ。発光体は徐々にその光を失ってゆき、鉄の箱が姿を現した。それはパタンと四方に開く。中には二十代前半くらいの女がいた。
「あらあら、こんな姿になっちゃって」
女は列車内に転がる首と胴体が分かたれた死体を見るとため息をつき、
「せっかく組織に恨みがあるっていうから助けてあげたのにもうちょっと役に立てなかったものかしらね」
女は死体を蔑むように見るとちらっと顔をあげて周囲を一瞥する。
「ボロボロじゃない。まったく、だれよこんなにしたのは。この列車も長くはないわね~かわいそうに」
言葉どおりに憐れんでいるとはとても思えない口調で言う女は床に転がる首の髪を引っ張り上げる。
濁りきった猿顔の男の目と視線を合わせ、
「あなたのぶんの首塚も作ってあげましょうか? なんてね。あはははは」
ひとしきり笑うと、女は四方に開いていた鉄の箱の床部分に相当する場所に立つ。
「まあこの首は将門様に見せて報告したらあの食いしん坊の子にでもあげましょうか」
四方に開いていた板状になっていた鉄の箱は開いたサイコロを作り直すように再び箱型へと変形する。
と、鉄の箱が発光体に包まれ始めた。数秒すると鉄の箱は列車内に現れた時のように発光体に包まれ、浮上する。
「ばいばい、おさるさん電車さん」
発光体が浮上すると共に、今まで普通の列車だったものが遊園地で見かけるような小さなサイズになる。
発光体はそのまま浮上して行き、現れた時と同じように唐突に消えた。
唐突に発光体が現れたのだ。発光体は徐々にその光を失ってゆき、鉄の箱が姿を現した。それはパタンと四方に開く。中には二十代前半くらいの女がいた。
「あらあら、こんな姿になっちゃって」
女は列車内に転がる首と胴体が分かたれた死体を見るとため息をつき、
「せっかく組織に恨みがあるっていうから助けてあげたのにもうちょっと役に立てなかったものかしらね」
女は死体を蔑むように見るとちらっと顔をあげて周囲を一瞥する。
「ボロボロじゃない。まったく、だれよこんなにしたのは。この列車も長くはないわね~かわいそうに」
言葉どおりに憐れんでいるとはとても思えない口調で言う女は床に転がる首の髪を引っ張り上げる。
濁りきった猿顔の男の目と視線を合わせ、
「あなたのぶんの首塚も作ってあげましょうか? なんてね。あはははは」
ひとしきり笑うと、女は四方に開いていた鉄の箱の床部分に相当する場所に立つ。
「まあこの首は将門様に見せて報告したらあの食いしん坊の子にでもあげましょうか」
四方に開いていた板状になっていた鉄の箱は開いたサイコロを作り直すように再び箱型へと変形する。
と、鉄の箱が発光体に包まれ始めた。数秒すると鉄の箱は列車内に現れた時のように発光体に包まれ、浮上する。
「ばいばい、おさるさん電車さん」
発光体が浮上すると共に、今まで普通の列車だったものが遊園地で見かけるような小さなサイズになる。
発光体はそのまま浮上して行き、現れた時と同じように唐突に消えた。