青年に教えられた場所に、回収した「はないちもんめ」の少女の私物を運んできた黒服
どうやら、少女は「夢の国」との戦闘中に負傷し、その時着ていた浴衣も切り裂かれてしまったらしかった
この格好で動き回るのは、さぞや大変だったろうに
何故、青年が腹を抑えていたり、顔に打撃をくらった後があるのかはイマイチわからないが
とりあえず、少女の貴重品などの私物は持ってきた
どうやら、少女は「夢の国」との戦闘中に負傷し、その時着ていた浴衣も切り裂かれてしまったらしかった
この格好で動き回るのは、さぞや大変だったろうに
何故、青年が腹を抑えていたり、顔に打撃をくらった後があるのかはイマイチわからないが
とりあえず、少女の貴重品などの私物は持ってきた
「それで?これから、お祭の会場、見て回るの?」
「はい…やはり、まだ少し心配ですから」
「はい…やはり、まだ少し心配ですから」
少女の言葉に、頷く黒服
破損箇所は、東区の住宅街は「怪奇同盟」がどうにかしてくれたようだし、それ以外の場所は「組織」がそのプライドにかけて、目立たない程度に修復したはずである
しかし、見落としが在るとも限らないし、会場の様子も心配だ
休めとは言われているが…祭会場を回っていれば、「仕事をしていたのではなく、祭を見て回っていたのだ」と言い訳が効く
これくらいは、いいだろう
破損箇所は、東区の住宅街は「怪奇同盟」がどうにかしてくれたようだし、それ以外の場所は「組織」がそのプライドにかけて、目立たない程度に修復したはずである
しかし、見落としが在るとも限らないし、会場の様子も心配だ
休めとは言われているが…祭会場を回っていれば、「仕事をしていたのではなく、祭を見て回っていたのだ」と言い訳が効く
これくらいは、いいだろう
「私も、付いていくわよ?」
「俺も行くからな」
「俺も行くからな」
少女と、若干よろけながら、青年がそう言ってくる
その気持ちは嬉しいのだが…
その気持ちは嬉しいのだが…
「2人とも、体の具合は大丈夫ですか?昨日の疲れは残っていませんか?」
「「疲れに関してはお前に(あなたに)言われたくない」」
「「疲れに関してはお前に(あなたに)言われたくない」」
ほぼ同時に言われてしまった
確かに、若干疲れは残っているが…これくらい、大丈夫だ
確かに、若干疲れは残っているが…これくらい、大丈夫だ
「…ところで、お前…「組織」からの扱い、どうなるんだ?」
ふと、青年が心配そうに、そう言って来た
…そうだ
自分は、契約によって「組織」の呪縛からは開放されている
「組織」の歯車では、なくなったのだ
そもそも、半分が「夢の国の黒服」であると判明した時点で、「組織」からの扱いは微妙なものとなる
それは、最早確定事項なのだ
今日の早朝、休めと言われたついでに、その事も通達された
…そうだ
自分は、契約によって「組織」の呪縛からは開放されている
「組織」の歯車では、なくなったのだ
そもそも、半分が「夢の国の黒服」であると判明した時点で、「組織」からの扱いは微妙なものとなる
それは、最早確定事項なのだ
今日の早朝、休めと言われたついでに、その事も通達された
「…一応、「組織」の所属のままでは、あります。ただ…」
「…ただ?」
「…ただ?」
嫌な予感でも感じているような表情で、少女が促してくる
「……「組織」としては、裏切り行為ともとれる行動をとっていた私を、そのまま置いておく訳にもいかないのでしょう。「組織」所属ではありますが、フリーの契約者や都市伝説が、「組織」に雇われているような…そんな扱いにする、との事です」
「……どう言う事だ?」
「……どう言う事だ?」
首をかしげる青年に、わかりやすく、順を追って説明する
…つまり、は
仕事は、今まで通り
……その代わりに
「組織」からのバックアップは、ほぼない、と考えた方がいい
今回、Tさんの作戦を手伝うさいに使った「フリーメイソン」としての顔は、最早つかえない
それに、今、住まわせてもらっている住居に関しても…即退去、とは行かないものの、近日中に出なければなるまい
正直、かなり不利な状況であると言わざるをえない
後ろ盾を、失ったようなものだから
…つまり、は
仕事は、今まで通り
……その代わりに
「組織」からのバックアップは、ほぼない、と考えた方がいい
今回、Tさんの作戦を手伝うさいに使った「フリーメイソン」としての顔は、最早つかえない
それに、今、住まわせてもらっている住居に関しても…即退去、とは行かないものの、近日中に出なければなるまい
正直、かなり不利な状況であると言わざるをえない
後ろ盾を、失ったようなものだから
「…そんな扱い受けるくらいなら、とっととあんな「組織」捨てた方がいいんじゃねぇか?」
「私も、そう思うわ」
「まぁ、そうですが……私としては、「組織」がもう少し、人々の為の存在になってくれるかもしれない、という希望を、どうしても…捨てられないのですよ」
「私も、そう思うわ」
「まぁ、そうですが……私としては、「組織」がもう少し、人々の為の存在になってくれるかもしれない、という希望を、どうしても…捨てられないのですよ」
内部から、変えていけば
もしかしたら、どうにかなるかもしれない
幸いにして、賛同してくれている同僚もいるのだし
もしかしたら、どうにかなるかもしれない
幸いにして、賛同してくれている同僚もいるのだし
「まぁ……後ろ盾に関しては、幸いにしてあてがありますので、なんとかなるかと」
「そうか?……でも」
「そうか?……でも」
青年と少女が、心配そうに見つめてくる
…全く、契約者を心配させてしまうとは…都市伝説失格である
黒服は、小さく苦笑した
…全く、契約者を心配させてしまうとは…都市伝説失格である
黒服は、小さく苦笑した
「大丈夫ですよ…それに、「組織」からそう言う扱いを受けますので、「首塚」とは接触しやすくなりますし」
「……それは、さておき…あなたも、家がなくなる、のね?」
「……それは、さておき…あなたも、家がなくなる、のね?」
少女の言葉に、はい、と黒服は頷く
それに関しては、近々不動産屋を巡らねばなるまい
そもそも、この黒服にとって、家は帰って寝るだけの場所に近い
だから、立地条件など贅沢は言う気はないし、きっとすぐに見付かるだろう
それに関しては、近々不動産屋を巡らねばなるまい
そもそも、この黒服にとって、家は帰って寝るだけの場所に近い
だから、立地条件など贅沢は言う気はないし、きっとすぐに見付かるだろう
……が
そんな事を考えていた、黒服に
青年が、こんな事を言ってきた
そんな事を考えていた、黒服に
青年が、こんな事を言ってきた
「あ、それじゃあ。一緒に住もうぜ」
「!?」
「!?」
っば!!
青年の言葉に、少女が激しく反応を見せる
青年の言葉に、少女が激しく反応を見せる
「一緒に、ですか?…そう言えば、あなたも現住所は定まっていませんでしたね」
「まぁな、ここは、拠点の一箇所みたいなもんだし…」
「まぁな、ここは、拠点の一箇所みたいなもんだし…」
あちらこちら移動して生活している青年
確かに、それでは不便だろうし……住居を、固定させる必要があるだろう
確かに、それでは不便だろうし……住居を、固定させる必要があるだろう
「駄目か?」
「いえ、前向きに考えおきます」
「いえ、前向きに考えおきます」
……この、やり取りにて
少女が、激しく青年に敵意っぽいものを向けている事に
黒服も青年も、カケラも気付いていないのである
少女が、激しく青年に敵意っぽいものを向けている事に
黒服も青年も、カケラも気付いていないのである
終わってしまえよ