概要
『ドラえもん』は、藤子・F・不二雄の同名漫画を原作とした人気の長期テレビアニメ。
最も有名なアニメシリーズ(訳注:テレビ朝日版第1期。いわゆる大山版)は1979年4月2日から2005年3月18日まで放送されたが、シリーズ終了から1ヶ月後に開始されたリブート版(訳注:テレビ朝日版第2期。いわゆる水田版)は現在も放送中。ドラえもんの長編映画は合計38本(訳注:2018年時点)公開されており、短編映画も数多くある。
最も有名なアニメシリーズ(訳注:テレビ朝日版第1期。いわゆる大山版)は1979年4月2日から2005年3月18日まで放送されたが、シリーズ終了から1ヶ月後に開始されたリブート版(訳注:テレビ朝日版第2期。いわゆる水田版)は現在も放送中。ドラえもんの長編映画は合計38本(訳注:2018年時点)公開されており、短編映画も数多くある。
そのうちの1本『ケンちゃんの冒険』は、全国心身障害児福祉財団が制作した特別番組である。国際障害者年に合わせて1981年に上映(訳注:劇場公開はされず、日本各地の公民館や学校で上映されていた。その一例)され、同年10月5日にテレビ放送された。21世紀に至るまで日本全国で上映され、ゲストキャラクターのケンちゃんは一時期、国立心身障害児福祉財団Webサイトのマスコットキャラクターを務めていた。公開されているスクリーンショットを見ると、聴覚障害者のために赤色の字幕が映像に埋め込まれているようだ(訳注:イベントでの上映時は字幕付きだった。赤色の根拠は不明だが、雑誌広告の煽り文を勘違いした?)。当時ドラえもんの声を担当していた大山のぶ代は、本作のおかげで障害者とのコミュニケーション方法を知ることができ、忘れられない作品になったと語っている。彼女はこの特別番組がテレビで再放送されることを望んでいたが、その機会は与えられていない。
多くの視聴者が、この映画を観る機会を持てた自分は恵まれていたと回想している。後に視覚障害者向けの点字絵本も出版された。物語の大半は省略され、障害のある子どもと健常者の子どもとの共存を教える学習教材のような役割を果たしている。障害児用のハンカチが付属していたかもしれない(訳注:絵本の巻末で、障害のある子に向けて「ふれあいハンカチを使ってください」と呼び掛けているため。ふれあいハンカチはテレビ版の実写パートにも登場している)。店頭販売はされず、トーカミュージアム(訳注:実在しない。東京国立博物館?)や福祉施設、図書館、公民館、学校などで配布された。他に本作をモチーフにしたイラストノートも発売された。
ストーリー
脚に障害を持つ車椅子の少年「スギモト ケンイチ」(訳注:本編序盤で紹介されるフルネーム。元記事では「Ken Ikoma」となっているが誤り)が、野比のび太のクラスに転校してくる。彼は蝶を集めるのが大好きだ。しかし障害があるため、彼がこれまでに集めた蝶は店で買ったものだけ。ケンは自分の虫取り網と手を使い、自分自身で蝶を捕まえたいと願う。
ケンに同情したのび太は、ドラえもんたちと一緒に3000万年前の新生代にタイムスリップし、古代の蝶を捕まえようとする。だがそこに巨大な鳥(訳注:ディアトリマ。現在は主にガルトルニスと呼称する。元記事では恐竜としているが新生代の鳥類)が現れ、車椅子が倒れてしまう。ケンは一人で車椅子に戻らなければならないが、のび太たちの助けにより、一時的に自力で立てるようになる。すると、たくさんの古代蝶が現れ、ケンは1人でそれらを捕まえる。彼は喜び、この経験をくれた新しい友人たちに感謝する。
ケンに同情したのび太は、ドラえもんたちと一緒に3000万年前の新生代にタイムスリップし、古代の蝶を捕まえようとする。だがそこに巨大な鳥(訳注:ディアトリマ。現在は主にガルトルニスと呼称する。元記事では恐竜としているが新生代の鳥類)が現れ、車椅子が倒れてしまう。ケンは一人で車椅子に戻らなければならないが、のび太たちの助けにより、一時的に自力で立てるようになる。すると、たくさんの古代蝶が現れ、ケンは1人でそれらを捕まえる。彼は喜び、この経験をくれた新しい友人たちに感謝する。
発見状況
この特別番組はテレビで一度しか放送されておらず、家庭用メディアでもリリースされていない。全国心身障害児福祉財団がまだこの特別番組のコピーを保有しているかどうかは不明。
2014年7月5日、この短編映画の16mmプリントがaucfan.comでオークションにかけられ、非公開の金額で落札された。
2014年7月5日、この短編映画の16mmプリントがaucfan.comでオークションにかけられ、非公開の金額で落札された。
2018年8月25日、Twitterユーザー「稲垣高広(仮面次郎)」が、この短編映画が放映された時の写真を投稿した。彼はこの短編映画が全国各地の公共施設や小学校などで上映されたと述べている。また、彼はこの写真が「1981年のモーニングショーでダイジェスト放送されたときのもの」とも述べているが、実際に彼が撮影したかどうかは定かではない。撮影された写真から、放送時間が午前8時47分であることが確認できる。
2023年11月20日、この短編映画の16mmフィルムプリントが、映画のスチール写真8枚とともにYahoo!オークションで出品された。88万円という巨額で販売されており、まだ売れていない(訳注:現在は終了)。
2024年2月26日、1981年10月5日のテレビ放送版から抜粋した本編開始前の案内映像(訳注:元記事では「マナームービー」としているがそういった要素はない)のVHSコピーが、ユーザー「VHSサルベージ隊」によってTwitterにアップロードされた。動画のアニメパートではドラえもんとのび太が軽いコントを披露し、実写パートではドラえもん・大山のぶ代・肝付兼太が町田文化幼稚園を訪れて講演を行っている(訳注:元記事には「ドラえもんとケンが特別番組とその普及について話しているシーン」や「全国心身障害児福祉財団の映像」が含まれているとあるが確認できない)。
同ユーザーは、2024年3月2日には番組冒頭1分間の映像を、同年6月27日にはエンディングクレジットの映像をアップロードした。
同ユーザーは、2024年3月2日には番組冒頭1分間の映像を、同年6月27日にはエンディングクレジットの映像をアップロードした。
キャスト・スタッフ
●キャスト
ドラえもん - 大山のぶ代
のび太 - 小原乃梨子
スネ夫 - 肝付兼太
ジャイアン - たてかべ和也
しずか - 野村道子
パパ - 加藤正之
ママ - 千々松幸子
ドラミちゃん - 横沢啓子
ケンちゃん - 藤田淑子
ケンちゃんのママ - 二階堂有希子
先生 - 井上和彦
少年A - 高木早苗
少年B - 鈴木富子
のび太 - 小原乃梨子
スネ夫 - 肝付兼太
ジャイアン - たてかべ和也
しずか - 野村道子
パパ - 加藤正之
ママ - 千々松幸子
ドラミちゃん - 横沢啓子
ケンちゃん - 藤田淑子
ケンちゃんのママ - 二階堂有希子
先生 - 井上和彦
少年A - 高木早苗
少年B - 鈴木富子
●制作会社・スタッフ
製作:社会福祉法人 全国心身障害児福祉財団
製作協力:藤子スタジオ、シンエイ動画、小学館、テレビ朝日
監督・演出:もとひら了
脚本:水出弘一
音楽:菊池俊輔
作画:中村英一
フィルム協力:東京現像所
フィルムプリント助成:日本宝くじ協会
製作協力:藤子スタジオ、シンエイ動画、小学館、テレビ朝日
監督・演出:もとひら了
脚本:水出弘一
音楽:菊池俊輔
作画:中村英一
フィルム協力:東京現像所
フィルムプリント助成:日本宝くじ協会
メディアギャラリー
※映画の広告・スクリーンショットを抜粋

スクリーンショットを特集した短編映画の広告
(訳注:『月刊コロコロコミック』第3巻第7号掲載の広告と思われる)
(訳注:『月刊コロコロコミック』第3巻第7号掲載の広告と思われる)

テレビガイドの広告1

テレビガイドの広告2

モーニングショー放送時の写真








映画のスクリーンショット
関連リンク
・きぬあさnote:ドラえもん映画「ケンちゃんの冒険」の感想 ストーリーの詳細を写真付きで解説