概要
2010年10月10日、鈴鹿サーキットで開催されたF1日本グランプリの予選3回目(Q3)で、ルノー所属のポーランド人ドライバー、ロバート・クビサは1分31秒231のタイムを記録した。このタイムにより、クビサは決勝で24人のドライバー中4番グリッドからスタートすることになり、さらにマクラーレン・メルセデスのルイス・ハミルトンがギアボックス交換により降格したため3番グリッドに繰り上がった。
一部のレース専門家やファンの間ではF1史上最高の予選ラップの一つと考えられており、クビサ自身も「極限の」ラップだったと振り返っている。
背景
日本グランプリを前に、クビサは総合的なパフォーマンスで高い評価を受けていた。そのシーズン、彼は特に競争力が高いとは見なされていなかったルノーR30で予想以上の成績を収めた。その好成績の中には、オーストラリアGPでの2位、モナコGPとベルギーGPでの3位が含まれる。
シーズン終了までに、クビサは136ポイントを獲得し、ドライバーズチャンピオンシップで8位にランクインした。フェリペ・マッサ(フェラーリ)とニコ・ロズベルグ(メルセデス)とは僅か数ポイント差で、9位のミハエル・シューマッハ(メルセデス)を大幅に上回っていた。さらに、クビサのチームメイトであるヴィタリー・ペトロフはシーズンを通して27ポイントしか獲得できず、ランキングは13位に終わった。
シーズン終了までに、クビサは136ポイントを獲得し、ドライバーズチャンピオンシップで8位にランクインした。フェリペ・マッサ(フェラーリ)とニコ・ロズベルグ(メルセデス)とは僅か数ポイント差で、9位のミハエル・シューマッハ(メルセデス)を大幅に上回っていた。さらに、クビサのチームメイトであるヴィタリー・ペトロフはシーズンを通して27ポイントしか獲得できず、ランキングは13位に終わった。
クビサがあまり期待されていないマシンで非常に競争力を発揮したため、F1ジャーナリストの中には彼を将来の世界チャンピオンと見なす者もいた。その一人であるマーク・ヒューズは、クビサが当代最高のF1ドライバーかもしれないと主張した。さらに、ルノーのテクニカルディレクター、ジェームズ・アリソンは「チャンピオンシップを獲得できる能力の半分でも備えた車を彼に与えられれば、彼はチャンピオンシップを獲得するだろう」と述べた。
日本GP予選Q3ラップ
ヒューズはクビサが世界チャンピオンになれるポテンシャルの兆候として、彼が獲得した表彰台の他に、日本GP予選Q3で達成したラップを挙げた。
クビサはQ1とQ2でそれぞれ11位と9位のタイムを記録し、上位10名のスターティンググリッドを決めるQ3への出場権を獲得した。彼はQ3でストレートでの最高速度を狙ったセットアップを選択した。そして1分31秒231を記録し、自身の最大の支持者たちさえも驚かせた。これはセバスチャン・ベッテルとマーク・ウェバーのレッドブル・ルノー、ルイス・ハミルトンのマクラーレン・メルセデスに次ぎ、そのセッションで4番目に速いタイムだった。クビサ自身も驚きのあまりテレビのインタビューに答えられず、10分間その場を離れて自分が成し遂げたことを熟考しなければならないほどだった。
ルノーのスポーツディレクター、アラン・パーメインによると、実際にクビサはそのラップに恐怖を感じていたという。「2010年の鈴鹿予選は、これまで他の誰から見たことがないようなラップだった。彼はすっかり肝を冷やして、蒼白になっていた。」
ルノーのスポーツディレクター、アラン・パーメインによると、実際にクビサはそのラップに恐怖を感じていたという。「2010年の鈴鹿予選は、これまで他の誰から見たことがないようなラップだった。彼はすっかり肝を冷やして、蒼白になっていた。」
このラップタイムはペトロフのタイムより1.1秒速く、Q2でのタイムより0.8秒速かった。クビサはRedditのr/formula1で立てたAMA(Ask Me Anything)スレッドにて、ルノーは運転しやすかったものの、Q3の間フロアに問題があり、ダウンフォースが失われたと指摘した。このため、そのタイムを記録したときは「極限の」ラップに圧倒される感覚を覚えたという。
ハミルトンがギアボックス交換でペナルティを受けたため、クビサは決勝で3番グリッドからスタートすることになった。オープニングラップでウェバーを追い抜いたものの、ホイールが外れ、2周走っただけでリタイアする結果に終わった。
2011年2月、クビサはイタリアのラリーイベントRally Ronde di Andoraで起こした大事故で重傷を負い、F1キャリアを早くに絶たれた。しかし彼はリハビリの末、2019年にメルセデス製のエンジンを搭載したウィリアムズのマシンを駆ってF1に復帰した。
入手性
予選ラップは称賛を受けたものの、その映像は何年も行方不明のままだった。クビサはAMAスレッドにて、F1がオンボード映像を公開してくれることを期待していると述べたが、実現しなかった。
2019年5月9日、Padokowe Świry(*1)のTwitterアカウントがフルのオンボード映像をアップロードし、ファンが日本のサイトで見つけたと述べた。しかし、音声は3つのオンボード映像のコンピレーションに覆い隠され、失われていた。
2019年5月9日、Padokowe Świry(*1)のTwitterアカウントがフルのオンボード映像をアップロードし、ファンが日本のサイトで見つけたと述べた。しかし、音声は3つのオンボード映像のコンピレーションに覆い隠され、失われていた。
2025年4月2日、F1公式はクリアな音声が付いたフルの予選ラップ映像をアップロードした。
メディアギャラリー
- 2019年に発見された映像 (Padokowe ŚwiryのTwitter)
- F1公式サイトに掲載されたオンボード映像
外部リンク
翻訳元
報道記事
- Why Robert Kubica is arguably the best driver in F1 (BBC)
- 英AUTOSPORT誌2010年10月14日号
- Robert Kubica: Is F1 return possible after a life changing injury? (BBC)
- Kubica returns with Williams (Sky Sports)
データ
- 2010年日本GP予選結果 (F1公式サイト)
- 2010年日本GP決勝結果 (RACING-REFERENCE.INFO)
- 2010年のドライバーズランキング (F1公式サイト)
Reddit
- Hello! I am Robert Kubica. Please join me for an AMA クビサ本人が質問に答えるスレッド
- Kubica qualifying - Japan|Suzuka 2010 unbelievable time...
- Q3 lap by Kubica on Suzuka, 2010
One Stop Racing(Louis Pretorius氏の個人ブログ)
- BEST F1 LAP EVER (2022年1月8日)