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麦わらの一味 占い師 マチカネフクキタル 21スレ目
≫42 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 00:58:43
ルフィとの決戦後、建物が完全に崩れていない、というIF展開。
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スリラーバーグは壊滅した。人々は夜明けを迎え、歓喜に打ち震える。
崩れ落ちた屋敷は巨人の遺骸に支えられ、辛うじて家主を生き永らえさせた。
「スリラーバーグも、これで終わりか」
ナリタブライアンは倒れ伏した家主を見下ろした。
来訪者の足元には、漏れ差す朝日を受けた影が伸びる。
「キシシシシ、もう……用は済んだだろ?」
「そのつもりだったが、気が変わった」
ブライアンは拳を構える。ゲッコーモリアは立ち上がる。
いつ崩れ落ちるとも解らない廃墟の下、それに劣らず満身創痍の二人。
先に動いたのはモリア。その巨躯を躍りかからせ、ブライアンに拳を振るう。
「そんなものか? ゲッコーモリア」
ゲッコーモリアの猛攻。一撃一撃は紙一重で避け、余すところなきカウンターを入れる。
ブライアンの乱打を真正面から受け切り、避ける間も惜しんで拳を振るうモリア。
技も策もない、振り絞った気力を互いにぶつけ合う。モリアは笑んだ。
「そんなものだった。今まではなぁ!」
地に這う影は倒れない。即ち、影と同期するカゲカゲの能力者のモリアもまた、
その精神力が続く限り、ブライアンの拳を浴びながら、その巨腕を叩き付けた。
≫43 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 00:59:10
「世の中ってのは、出る杭が叩き潰され、強者は強者に屠られるのが定め!
認めてやるよ、ワノ国を支配するカイドウは、おれよりも強かった!」
玉座であった瓦礫と共にブライアンは吹き飛び、ひび割れた石壁に叩きつけられる。
背骨が軋む。エクリプスに折られた片腕が悲鳴を上げ、それでも両脚は崩れない。
「ブライアン、おれと共に来い!」
「“海賊王にならせろ”、か……。あの時と同じだな、モリア」
姿勢を低く、地を滑るようにブライアンは駆ける。
己に付き従う影も、今は怖くない。激戦の最中、鼻筋のテープも剝がれ落ちていた。
「その力を、海賊王のために使え!」
「……だから、か。アンタを見て、初めて滾ったのは!」
崩れ始める屋根、その瓦礫を雨のように浴びながら、ブライアンは止まらない。
殺鬼掌のスピード、優駿脚のバネ、菊花掌のパワー、その全てを身に宿し、
地を割るように飛び上がる。三冠を掲げた者だけが振るえる、駿脚の境地。
クラシック サンカンバ
「喰疾駆・燦看板!」
モリアの浴びせ蹴りとブライアンの飛び蹴りが衝突し、波動が支配する。
空気が割れ、怒号が響き、へし折れた柱は限界を迎え、廃墟は崩れ落ちる。
遮る屋根板が吹き飛び、飛び込んだ朝日が照らしたのは、打ち据えられた巨躯。
≫45 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 01:00:28
「キ、キシシシシシ、これが……三冠の力、か」
「ハァ……グッ、 ますます欲しくなったか?」
折れた脚を引きずりながら、ブライアンはモリアに背を向ける。
勝敗は決した。だが、互いに死力を振り絞るも、万全ではない。
「欲しかったのは、お前だと思っていたが、
キ、シシ、違ったな……お前は、おれの影だ」
「切り取った影が、おれにも戻ってきた……」
朝日に照らされたブライアンの背を、モリアは黙って見送る。
その姿を目に焼き付け、ゲッコーモリアはその意識を閉ざした。
ふと、振り向いたブライアンは、モリアの姿を見失っていた。
崩れた瓦礫に押し潰されたか。その予感を打ち消すように、直観が働いた。
「私は誰のものにもならない。……それに、仲間ならもう、いるだろうが」
館の崩れる音に混じって、何処からか嗚咽の籠った叫び声が聞こえた。
かつての家主を想って叫ぶ姿の見えない男。その存在を認め、ブライアンは去った。
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史実の脚のケガは、この時によるもの、と脳内設定
≫50 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 01:28:37
エース処刑が目前に迫る海軍本部
処刑台へ急ぐルフィとジンベエに大将黄猿の魔の手がせまっていた
ルフィ「!」
ジンベエ「ルフィ君!」
黄猿「ふりだしに戻りなよ~」
ルフィが再度の被弾を覚悟した瞬間
『宝塚_追い抜き一閃』
光の速さで迫る蹴りは、横からの斬撃で軌道を変えた
黄猿「おおっとぉ、危ないねぇ~」
いつもの調子で呟く黄猿の顔には一筋の赤い線が浮かんでいた
飄々とした態度のままながら、その瞳は眼前の敵を見据えている
ウマ耳に薙刀、特徴的な青い服
黄猿「白ひげ海賊団4番隊隊長、グラスワンダー」
グラス「エースさんの弟に、手出しはさせません」
≫51 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 01:29:46
衝突する天叢雲剣と薙刀。レーザーの爆発
ピカピカの実の能力を活用する黄猿を相手にグラスワンダーは互角に競り合う
その太刀筋は、超高速で移動する黄猿の姿を確かに捉えており、被弾も全くしていなかった
黄猿「ウマムスメ族の覇気使い、敵にすると厄介だねぇ~~」
一旦距離を取る黄猿
さしもの最高戦力もグラスワンダーを攻めあぐねているようだった
その隙に、追いついた隊長達がルフィとジンベエを囲うように展開する
ルフィ「誰だ?」
ジンベエ「白ひげ海賊団の隊長たちじゃあ!これは百人力!」
銃弾、斬撃、格闘の波状攻撃
隊長達は周辺の海兵を瞬く間にその攻撃で一掃する
銃を持った和装の男、イゾウがルフィへ向き直った
イゾウ「エースの弟、一緒に来い!大将1人に止められてんじゃねぇ!」
ルフィ「う~し、あんにゃろ!」
隊長達を追随し、ルフィの進撃が再開された
黄猿「そうはいかないよぉ~」
それを追おうと黄猿が動く。しかし__
グラス「よそ見している暇があるのですか」
≫52 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 01:30:10
ザンッ___
薙刀の一撃が黄猿の体を切断するが、予め攻撃される部位を能力で分離していたためダメージにはならなかった
グラス「貴方がもう少し能力に頼っている方であれば楽なんですが」
黄猿「そうは問屋が卸さないよぉ。アンタみたいなタイプのウマムスメ族はウチにも多いからねぇ~」
接近する二つの影
また一つ、戦場で大きな衝突があった
≫61 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 01:45:00
金獅子のシキ 金獅子海賊団提督
かつてゴールドロジャーと渡り合い海の支配者に最も近い位置に男は仏のセンゴクと英雄ガープの手により
インペルダウンに収監された。
しかし、インペルダウンからキンイロリョテイの助けもあり脱獄しその後は行方知れずとなっていた男は…
シキ「畜生、あのバカ娘ども俺は海の支配者に最も近かった男だぞそれをそれをぉぉぉ」
ルフィ「なあ、おっちゃん飲みすぎたって落ち着けよ」
ルーキー相手にくだをまいていた。
金獅子のシキはインペルダウン脱獄の後、自らの野望のために動こうとしていたが家族からの熱心な説得(物理)
もあり自らの頭に刺さった操舵を抜くことに専念していた。
操舵は脳にまで達し外科的手術では困難を極めるがドラム王国などの医療の発達した国の医師から
オペオペの実の能力者などの悪魔の実の能力者を金獅子海賊団の総力を挙げ招致しなんとか操舵の
摘出に成功した。
そこまではよかった。はっきりいっていつ死んでもおかしくなかったし治るに越したことはないのだ。
摘出に成功した際には金獅子海賊団をあげての大宴会である。
妻はもちろんのこと生意気な娘や破天荒な孫たちもこの時ばかりは可愛く思え
「家族というものはいいものだな」と柄にもないことを思いもしたものだ。
…そこからが金獅子のシキにとっての地獄であった。
≫63 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 01:46:23
操舵の摘出手術およびインペルダウンの収監によってシキの体はなまりになまっていた。
なんせ覇気も満足に使えないレベルである。かつて白ひげやビックマムと並び称されたとは思えない弱体化ぶりだ。
そこら辺はシキも理解していたが特に問題はないと考えていた。
シキは元々知略に長けた男でありそれを武器になりあがってきたし、個人の武力という観点で言えば
娘や孫たちがいたからである。
そして、東の海の壊滅計画やら人工狂化動物計画を行おうとしていたのだが
「「「ないわ~」」」妻、娘、孫に全否定された。
東の海を壊滅させたところで海軍および王下七武海と全面戦争となることは確実なうえに間違いなく
白ひげと世紀末海賊団下手すると赤髪海賊団もこっちの首を捕りに来るだろうしビックマムやカイドウも
漁夫の利を狙ってくるかもしれない。
現状の戦力を考えると少数精鋭の世紀末海賊団と赤髪海賊団以外のどの勢力とサシでやりあっても
敗色濃厚なうえに世紀末海賊団には元金獅子海賊団幹部のディクタストライカ親子がいるため手の内
がばれてる赤髪海賊団においても勝ち目が高いとはいえない。
狂化動物?弾除けにもならんよ?
上記のことをキンイロリョテイをはじめとした幹部陣に数百倍辛辣に言われた上にその後は家族会議という名の
説教大会に移行した。
シキは自分の戦力分析が間違っていたことを認め、なまった体を鍛えなおし地道に戦力を上げることを誓わされた。
リョテイ「じゃあ明日から俺やガキどもと組手な。よかったなおまえらお爺ちゃんが遊んでくれるぞ」
孫s「「「わーい」」」
シキ「え」
≫64 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 01:47:24
その後の日々は家族団欒という名の地獄である。
シキは悪魔の実を覚醒まで扱うことができる能力者であるがいかんせんウマ娘拳法どころか六式まで
つかえる孫がいる相手にはなまりきった体では無力だった。
全盛期ならば娘と孫たち全員を相手取ることもできようがなまりきった体ではウマ娘の高速戦闘についていけず
能力で空に逃げようとも月歩で叩き落される。
ただ、娘と孫たちのじゃれつき(ウマ娘視点)によりシキは着実に少しずつ戦力を取り戻していた。
シキのプライドはズタボロであるが。
そして、プライドをズタボロにされたシキは
『家出します探さないでください』
家出した。
シキは自分の身一つではなく自分に古くから使えていた古参のクルーと船を一隻拝借して家出した。
自分のフワフワの実の能力さえあればどんな状況でも対処できると踏んでのことだ。
別にこのまま独立するわけではない単に少し家族と離れる時間が欲しかったのだ。
家族がなんやかんやで自分のことを思いやってくれてることはわかる。
キンイロリョテイではなく海賊としてのスタンスの違う自分をトップにおいてくれてることからしてそうだ。
一緒に暮らしていてわかったが娘や孫たちは自分よりロジャーや白ひげに近い。
支配を嫌い自由や家族を愛している。
ならば、自分はどうすべきか海賊としてのスタンスを変えるか隠居してキンイロリョテイに全てを任せるか。
もはや家族に対して情が芽生えた自分に心情的にも実力的にも娘や孫たちを
排除して自分が主導権を握ることはできない。
答えは出てこなかった。
≫65 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 01:48:57
シキ「昔馴染みでもまわっていくか」
昔馴染みのもとをまわっていき昔話に花でも咲かせれば答えが見つかるかもしれない。
最初は白ひげのところにでも行こうと思ったがロジャーのクルーであったクロッカスが双子岬に
いることを聞いたことを思い出しそちらに航路(空路)を向けた。
自分の宿敵がなにを思いどうしてあのような結末を迎えたのか聞くために。
そして、正史同様嵐に遭遇しそうなところ麦わら海賊団に助けられ宴会となったのであるが…
シキ「あいつら実の父親であり爺な俺をフルボッコってどういうことだよ!」
酔っぱらってくだをまく親爺の完成である。なんやかんやでストレスもたまっていたようだ。
ウソップ(なあ、この爺さんほんとに伝説の海賊なのか?)
ロビン(そのはずなんだけど…)
ルフィ「そんなに嫌ならこのまま自由に航海して海賊すりゃいいじゃねえか」
シキ「違えんだよ、あいつらが俺のためにやってくれてるのはわかるんだよ!それでも、それでも!」
ナミ「まあ、そういうものじゃないの家族って」
ナミが要領を得ないシキの話を遮った。
ナミ「強く思うからこそ言葉も行為も強くなるしその思いが通じたとしても反発してしまったりする。」
ウソップ「たしかに行動しない愛もあるかもしれないけど一緒にいるなら反発覚悟するしかねえわな」
フランキー「まあ、うざったく思うことも多いだろうけどな」
ロビン「でも話をしないよりは絶対良い」
フクキタル「なんにせよ生きることですよ生きることでしか道は開けませんお酒はこれくらいにしておきましょう」
チョッパー「一気に酒を飲みすぎだ。年をって肝機能が弱ってるんだからそれぐらいにしておけ」
ゾロ「酒飲まない宴会ってどうなんだ」
サンジ「そのために料理人がいるんだろうがほら爺さん新しく作ってきたから飯も食え」
ブルック「そうですよ、ご飯も食べずに酒だけ飲んでたら私のようになってしまいますよヨホホホホ」
≫67 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 01:53:39
そうした麦わら海賊団の言葉受け取り
シキ「ジハハハハ!!」
大笑いした。
シキ「まさかこの俺がお前たちみたいな若造に励まされるとはいろいろと参ってたのかね」
シキ「ああ、帰ったらもっときちんと話し合うことにするさ」
ルフィ「リンチについて?」
シキ「リンチじゃねえよ!いや、あれはしなきゃいけないことだから仕方ねえんだもっとほかにいろいろさ」
シキは帰って家族と話し合う決意をし
シキ「しっかし、それでもうちの娘と孫連中はどうにかならんかね」
シキ「特にそこの航海士のベイビーちゃんくらい思いやりと可愛さがあれば…」
ゴルシ「やーん、爺ちゃんってば天衣無縫絶対美少女ゴルシちゃんがいるのになんか戯言言ってるー」
フェスタ「だれが、美少女だよまあ戯言なのは同感だが」
リョテイ「久しいなフクキタル」
娘と孫の登場である。
シキ「バカななぜおまえたちがここに!」
フクキタル「リョテイさんお久しぶりです」
ルフィ「フク、知り合いか?」
フクキタル「はい、以前お世話になったことがあります。」
リョテイ「よお、クソおやじ」
シキ「なんだバカ娘、どうやってこの船に乗った」
リョテイ「乗ったんじゃねえよ、初めから乗ってたんだ」
シキ「なるほど、俺のやってたことは最初からまるわかりか」
≫68 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 01:54:23
リョテイ「クソおやじ…リンチが嫌になったのか?」
シキ「お前までリンチっていうなよ!心折れそうになるわ!」
シキ「あれについては俺の力を戻すためのものだ納得してる。」
シキ「帰ったら金獅子海賊団の今後については話し合いたい家族いや船員全員でな」
そうするとキンイロリョテイは少女のような笑みを浮かべて
リョテイ「わかった」
返事をした。
ゴルシ「なんかいい話風になってるけどこの宇宙万歳合唱美少女ゴルシちゃんのこと忘れてない?」
フェスタ「帰ったらどうせ家族会議なんだし黙ってようぜ」
シキ「ジハハハハ、悪かったなしっかしリョテイはわかるがゴルシとフェスタはどうして連れてきた?」
リョテイ「まだ力が戻ってないとはいえ逃げに入られると俺一人だけじゃ心もとないからな」
シキ「ジハハハハ!信用ねえなあ」
リョテイ「あると思うのか…」
そして、シキはルフィたちに向き直ると
シキ「悪かったな小僧、身内問題につき合わせた」
ルフィ「いいよ別に」
シキ「礼と言っちゃあなんだが近くの島まで俺の能力で送ってやる。あとは酒や食料も分けてやろう」
ルフィ「いいyナミ「ありがとうございます。」
≫69 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 01:55:22
そして、シキは思い出したよう
シキ「小僧、そういえばお前海賊王になりたいんだってな」
ルフィ「なりてえんじゃねえ、なるんだ。」
シキ「ジハハハハ、そうかそれじゃあ」
シキ「お前が乗り越えなければいけない壁を見せてやろう俺たちが相手してやる全員でかかってこい」
ルフィ「おう!」
ナミ「ちょっと待って何でこんなことに」
ゾロ「船長命令だ行くぞ」
フランキー「おもしれえ」
サンジ「ナミさんとロビンちゃんは下がって」
ロビン「確かあの人たちの懸賞金って」
フクキタル「全員、ルフィさんより上ですね大凶です」
ウソップ「もう無理だ俺は死ぬんだ…」
チョッパー「しっかりしろウソップー!」
ブルック「まあまあ、懸賞金と強さが直結してるわけじゃありませんよ、あの人たち見るからに強いですけどね!」
ゴルシ「え、なにゴルシちゃん劇場開幕の時間?」
フェスタ「タルい」
リョテイ「タルいのは否定しないが俺たちの船長のお達しだそれなりにやっとけ」
シキ「ジハハハハ、悪いな少し付き合ってくれ」
シキ「さて小僧、見せてやろう新世界の、本当の強者の世界その力の一端をな!」
one piece film strong world 開演
≫70 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 01:56:36
余談
帰還後シキとリョテイの代わりに指揮をとっていたリョテイの長女であるマイネルネオス(おっとり系お姉さん)
を労い船員を集め金獅子海賊団の今後を決める会議が行われた
シキの提案により金獅子海賊団の頭目をシキのままにしておくかどうか話し合われた。
キンイロリョテイの支持者が多いようなら自分は引退しようと思ったのだが、
リョテイ「家族だからなんやかんやでまとまってるけど考え方も個人個人でバラバラだ」
リョテイ「だったらこのままでたまに会議を開いて方針を決めればいい」
リョテイ「あと単純にめんどくさい」
こうして金獅子海賊団はシキを頭目に置いたまま不定期の合議で方針を決めることになった。
≫76 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 02:21:05
こっちもちょっとした文を思いついたから置いておくわ。デービーバックファイト中のエキシビションレースマッチ直前の描写
「テメェらー!準備をしやがれーい!」
「まってたぜおやびーん!」「久々のレースだぜー!」
フォクシーの号令により100を超えるフォクシー海賊団の面々があっという間にロングリングロングランドの平原にレース場を作り上げていく。
長さは1600m、一般的には短距離から中距離にかけての長さであるマイルクラス。短距離戦よりも距離があるが、スピードを重視することが多い距離設定だ。
指示をてきぱきと出しているフォクシーが、ふと思い立ったのか数人連れてルフィのもとへとやってくる。
「そういや言い忘れてたがな、デービーバックファイト中であってもウマムスメ族のレースは妨害御法度だ」
「なんでだ?」
ルフィが聞き返す。それもそうだ、さっきまでさんざん妨害してきた集団の言うことではない。
「もしかして、ザパールさんたちが怒っちゃうからですか?」
フクキタルが聞くと、一瞬フォクシーの顔が青ざめる。
「いやまあ、そうなんだが…俺のハンサムな鼻がへし折られるだけならまだいいんだ…」
「何言ってんですかいおやびん!おやびんは鼻がへし折れなくたってハンサムじゃありませんぜ!」
「そーだそーだ!見た目の割れ頭とハナッツラで人を判断するなんてひでー奴らだぜ!」
心があるのかないのかわからない罵倒がフォクシーを後ろから串刺しにし、いつも通りにフォクシーはド凹みした。
おやびんコールが巻き起こってテンションが上がったところで話の続きが始まった。
「まあ鼻はどうだっていいんだ、いやどうだってはよくねえ。ともかく変な妨害をしたやつが昔いたんだが、突然そいつに雷がぶち当たったんだよ…そのあとは全治1ヶ月だ!」
その発言にフクキタル、ウソップはビビッて青ざめる。
「ううう嘘つくんじゃあないですよ!そんな大凶(アンラッキー)なことありませんよ!」
「そそそそりゃそうだぜ!まさか神様が見てるってわけじゃあねえし!」
「まあテメェらが納得するかどうかは別としてだがな。場所が原因なのか、ちゃんとしたレースとしてやってるから悪いのかは知らねぇ、ともかく妨害したら碌な目に合わねえことは事前に言っておくぜ!」
≫77 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 02:21:57
「そもそもザパールの姐さんにイナリの姐さんが許すわけねーだろうしなー!」「姐御は正々堂々のレースをお望みだぜー!」「女神さまがみーてるー」「ちゃんとレースしーなさーいってな!ワハハハ!」
そういってフォクシー達は元の場所へと戻っていった。
「…で、どうするんだ?レースには参加するんだろ?」
聞きに徹していたゾロがフクキタルに振り向く。先ほどからフクキタルの様子を気にしていたようだ。
「…まあ妨害御法度がどうのというのは今までのあれやこれやもありますし半信半疑ではあるんです。でもそんなことじゃなくて…」
見ればフクキタルは少し足が震え、顔には不安の色が浮かんでいる。
「私、ルフィさんたちのところに来てからまともにレースとして走ったことないんですよね。…ちょっと不安です」
それを聞くと、ゾロはふっと笑って語った。
「なに、心配することはねェ。お前の足を信じればなんとかなる」
「えっ…?」
「これまでいろんな場面でお前の走りを見てきたが、お前の走りは十分にすげえ。だったらお前が信じてやればお前の足は答えてくれるだろうさ」
「マリモのくせにいいこと言うじゃねえか!」「るせぇグルマユ」「んだとテメェ!」
いつも通りの喧嘩が始まるが、フクキタルからは不安の色が薄れた。足の震えも収まっている。
「……はい!不肖フクキタル、頑張って走って見せましょう!…一応占ってみましょ」
「「いやそこ占うのかよ!!」」
ウソップとルフィのツッコミが響き渡る。レースまであと10分。
とりあえずこれで終了。あくまでエキシビションなのでメンバー取り換えとかは無しのイメージ。
≫86 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 03:38:48
ライスシャワーの青薔薇の花飾りはコラさんから貰ったもので
ミニオン島で落としてローに拾われるんだけど、そのまま別れ別れになったせいで無くしたと思い込んで一層落ち込み、ローへの復讐を遂げるまでは黒い薔薇の飾りを代わりに着けてるとかどうかな
で、ローへ突撃した時に黒薔薇は砕けて、ローが抱きとめたと同時に青薔薇を返すみたいな
黒薔薇の花言葉の「憎しみ」が消えて、ローが青薔薇の花言葉通り「不可能な事を成し遂げる」ってシーン
≫89 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 04:51:55
>>86
(なおコラさんから青薔薇の飾りを貰う場面)
みんなライスのせいで不幸になる、だからライスに酷い事ばかり言うんだと泣きじゃくるライスシャワー
「自分を悪く言う奴の事を気にかけるなんて…本当に優しいなライスは」「不幸…か」
「でもなライス、人間はみんな、不幸から立ち上がる力を持ってる」「それを忘れちゃいけない」
どうやって立ち上がるの?と問うライス
「思いっきり笑うんだ!こんな風にな」
ニ゛ゴッと不気味に笑うコラソンにライスシャワーが驚く
「辛い時こそ笑顔を忘れちゃいけない」「なあライス、これを見てくれ」
差し出される青い薔薇の飾り、「わあ…キレイ!」と笑うライスシャワー
「コレやるよ」「もし挫けそうになったらこの花を見て、笑顔を思い出せ」「そして不幸な奴がいたらソイツを笑わせてやれ、きっとこの花が勇気をくれる」
人を笑わせる…ライスにできるかなあと尻込みするライスシャワーに
「できるさ…だって俺はお前を見ると笑顔になれるから」
「お前は俺の 青い薔薇だよ」
みたいな背景があると良いかなと
≫106 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 07:09:59
一行がアラバスタに向かっている途中
ホットスポットで出会ったオカマと仲良くなったルフィ達であったが、何か胸元をはだけ男装したウマ娘がオカマを迎えに来た
フジ「やあ、うちのボンちゃんがお世話になったね。ありがとう、ポニーちゃん達」
ボンクレー「フジちゃん!迎えに来てくれたのねん!」
サンジ「麗しいお姉様!」
フジ「急にいなくなるから驚いたよ。さ、帰ろう」(ボンクレーをお姫様抱っこ)
サンジは敗北感を覚えた
~帰った後~
ビビ「噂には聞いていたのに…Mr.2は…
大柄のオカマでオカマ口調、白鳥のコートを愛用してて背中にはオカマ道と」
一同「気づけよ」
ビビ「Ms.2ndは王子様のような立ち振舞いで、胸元をはだけた痴女みたいな格好をした男装のウマ娘って」
一同「気づけよ」
ナミ「ウマ娘の方はどんなヤツか分からない?」
フク「うーん…故郷になら知ってる人もいるかもしれませんが…」
みたいなやり取りがあったはず
麦わらの一味 占い師 マチカネフクキタル 22スレ目
≫144 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 19:01:18
ルフィが居なくなって、フクキタルが「占ってみましょう」してると
ウソップが飯屋で山積みになった空の食器を見つけて
「いやあれじゃね?」「またアイツは値段も考えず食べまくって」
で近寄って「ルフィ!」と声かけたら芦毛のウマ娘が食べてて
「ふひひほは、ははひのほほは?」
と言うシーンを見た気がする
≫161 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 19:46:55
パシフィスタ開発の海軍チームに所属しているし、
本人もサイボーグ化に全く抵抗がないんだけど、
触れた機械を破壊する特異体質のせいでサイボーグ手術が大失敗して、
結局、異様な鍛錬によってパシフィスタに匹敵する身体能力を手にする、だと熱いな
サイボーグ化も出来ないし研究の邪魔になる特異体質持ちのブルボンは、
ベガパンク研究所跡地の警備(設備に絶対に触るな、という厳命付)、という名目で左遷された先での肉体鍛錬中、
フランキーと出会って、手配書の男を捕らえるという命令コードに従って襲い掛かる。
一度でも触られたら機能停止するフランキーにとっては相性が最悪で、
散々逃げ回った後に自爆スイッチをポチッと押して、異様なブザーに遅れて研究所が大爆発する
ブルボンも爆発に巻き込まれたかと思ったが、
爆風の衝撃は覆い被さったフランキーの肉体が受け止め、ブルボンは無傷だった
自分に触れたら機能停止するのに、何故庇ったのか、理解に苦しむブルボンに対し、
「おれは鉄人、だがそれ以前にスーパーな肉体に誇りを持つ、裸百貫に生きる男!
鍛えに鍛えたお前のマ~~~~ッスル、失うには惜しいと思ったからだ!」
サイボーグに並ぶ為に肉体を鍛えたブルボンを、科学者チームは非効率だと笑っていたが、
それを肯定してくれたのはフランキーが初めてだった。心に滲むエラーに違和感を覚え、ブルボンは告げる。
「皮膚損傷80%。外観判定にエラー、手配書との一致率5%。
捕縛対象は鉄人。……裸百貫の男は、インストール済の手配書に該当案件……検索結果Null。
警備施設は消滅。ミホノブルボン、追尾停止。負傷者搬送モードへ移行」
その後、パンツの中に集めていた大量の設計図を利用し、フランキーは自らを肉体改造。
BF-36改めBF-37と刻印し、前とは似ても似つかぬ姿となったフランキーを追う理由はない。
二年後に再結成した麦わらの一味の船大工として、新たな姿で手配される、その時までは。
麦わらの一味 占い師 マチカネフクキタル 23スレ目
≫31 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 22:13:23
戦場からから離脱しようとするルフィとエース
その前にトウカイテイオーが立ちはだかる
ルフィ「どいてくれよ、テイオー!」
テイオー「……ッッ!どかないよ!ぼくは海軍本部の将校だ!」
視線を合わせた二人の脳裏に幼き日のコルボ山の光景が浮かび上がる
蜂蜜をとろうとしてハチの大群に襲われるテイオー、わにを捕まえようとして食われかけるルフィ、そんな二人を笑いながら助けるサボとエース――
しかし戦場は、そんな郷愁を許さぬほどにヒートアップしていた
ゴムゴムの銃と皐月掌が交錯する
地力はテイオーの方が上
しかしその心には幼馴染を再び処刑台に送ることへの躊躇いがあった
相打ちの形で吹き飛ぶ二人
両者ともすぐに起き上がろうとするが、その瞬間、ルフィのテンション・ホルモンが切れてしまう
力が抜け膝をつくルフィ、その背後には赤犬の姿が――
エース「ルフィーー!!!」
あとは原作通り、エースがルフィをかばってしぬ流れ
テイオーにエースの死の遠因をつくらせたかった
≫41 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 22:30:30
前スレ>>161だけど妄想がちょっとだけ形になったので投下させてほしい
フランキーの口調がちょっと曖昧だけど、心意気だけ評価してくれ・・・5~6レスくらい
研究者A「え、エラーです! 移植中のパーツが瞬く間に機能停止!」
研究者B「クソッ、脳波改竄装置までオシャカになった!」
研究者C「サイボーグ改造手術は中止だ! 被験者を叩き起こせ!」
ブルボン「……ミホノブルボン再起動。身体スペックを確認」
ブルボン「握力500kgを超過。受信センサーオールグリーン」
ブルボン「スペック確認を終了。精査の結果、作業台への配置前との変化なし」
研究者A「手術は失敗だ! ベガパンク様の研究の集大成、その全てが無駄になった!」
研究者B「この疫病神が! お前なんかを被験者にするんじゃなかった!」
研究者C「何故、この特異体質を誰にも知らせなかった!?」
ブルボン「機械との接触による損壊誘発を理解。私に黙秘の意図はありません」
ブルボン「……機械の接触、及び目視の経験はゼロ。情報源は『海の戦士ソラ』のみです」
リーダー「ミホノブルボン。貴君には偉大なるベガパンクの知性の集大成であーる……」
リーダー「この研究施設の警備を命じる。本日より着任、期間は未定、一人での任務であーる」
ブルボン「指令をインストール。サイボーグ化の達成に加え、研究施設の警備を追加」
リーダー「おっと、くれぐれも施設には触れてくれるなよ。施設の巡回中は……」
リーダー「何にも触れず、侵入者を追い出し、手配書の海賊は抹殺する、それのみであーる」
ブルボン「指令をインストール。接触の禁止、侵入者の排除、手配書該当者の抹殺」
リーダー「では、私は失礼する。……何をしている?」
ブルボン「指令の遂行。科学的アプローチによるサイボーグ化は不可能と判断」
ブルボン「警備巡回中、逆立ちでの移動によって、上腕二頭筋他二十八カ所の負荷を強化」
ブルボン「肉体鍛錬によるサイボーグ化のオーダーの完遂を目標。ミホノブルボン、始動します」
研究者達「プ、クク、――――ぶわぁー、はっはっはっ!!」
研究者A「やはりウマ娘は知性に劣った種族、頭まで筋肉で出来ているのか!」
研究者B「精々頑張りたまえよ! 氷点下の冬島で、風邪を引かないような!」
研究者C「くれぐれも暖房には触るなよ! ベガパンク様の偉業を踏みにじることだからな!」
≫42 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 22:31:12
ブルボン「本日、警備対象に異常なし。接触禁止の達成、サイボーグ化の完遂、未達成」
ブルボン「本日、警備対象に異常なし。身体強化プログラムを変更。ウサギ跳びでの巡回を開始」
ブルボン「本日、警備対象に異常なし。……周辺温度の寒冷化を確認。暖房への接触禁止、厳命」
ブルボン「……施設内での火気使用厳禁を確認。鍛錬の副次作用による体温上昇、オーダー遂行に支障なし」
ブルボン「クシュン! 本日、警備対象に異常なし。エラー内容を精査、発熱、震え、咽喉部に異常あり」
ブルボン「……オーダー遂行に支障なし。ミホノブルボン、クシュン! 施設巡回を続行」
ブルボン「本日、着任より百日の経過を確認。……オーダーに変更なし。サイボーグ化、未達成」
ブルボン「本日、着任より二百日の経過を確認。エネルギー補給庫の枯渇を確認、山間部での狩猟を開始」
ブルボン「……クシュン、ゴホッ、肺炎に類似するエラー。ですが、濃厚接触者への該当者、……なし」
ブルボン「防寒装備、毛布の着用。ゴホッ、……施設巡回を続行。ミホノブルボン、始動します……」
フランキー「ハァ、ハァ、クッソ、なんだここは。鋼のカブトムシ、エンジンを背負ったゴリラ……」
フランキー「いくら倒してもキリがねぇ! クマ男め、こんな辺鄙な場所に吹っ飛ばしやがって」
フランキー「あああ、今週のおれ! ダメだぁぁぁ~~~~~~」
フランキー「(なんて、へこたれてる場合じゃねぇか。おれの拳はちっとも歯が立たなかった……)」
フランキー「(コーラも尽きてきた、……どっか、一息付かないと、風邪どころじゃ済まないぜ)」
フランキー「ん……なんだ? あの建物、……おいおい、こりゃあまさか……」
フランキー「VEGAPUNK? なんでもいい、とにかく今は、温まりてぇ……」
ブルボン「狩猟の成果を確認。サイボーグ鳥の捕獲。可食部は20%を想定」
ブルボン「速やかなる帰還、厳命。警備施設での火気使用厳禁。火災誘発の危険あり」
ブルボン「……台所にて胡椒及びカレー粉の確保済。新鮮の定義である30分以内に咀嚼を予定」
ブルボン「――――エラー察知。正面玄関の封鎖突破、侵入者の存在を想定」
フランキー「見た目から尋常じゃなかったが、ここは本当に家か……?」
フランキー「海軍の研究施設? ……ベガパンク、聞いたことがあるぜ」
≫43 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 22:31:39
フランキー「おいおい、この設計図。うおおおお、なんてスーパーな機能美なんだぁ!」
フランキー「これもこれも、一目見ただけで解るぜ。あのベガパンクの研究施設だとしたら……」
フランキー「なんつぅー僥倖だ! おまけに冷蔵庫にはコーラも冷えてやがる」
フランキー「……誰もいないのか? 冷蔵庫の食糧だけ、どれも手付かずで置いてある……」
フランキー「ぶぇっくしゅん!! 立派な暖房もある癖に、ちっとも動いてねぇじゃねぇか」
ブルボン「侵入者を確認。受信映像の解析、手配書に該当。鉄人フランキーとの一致率90%」
フランキー「おっ、人がいたのか。お嬢ちゃん、ちょっと温まらせてもらうぜ」
ブルボン「10%の齟齬解消の実行。質問を提示。貴方は鉄人フランキーですか?」
フランキー「おうよ。麦わらの一味の船大工こと鉄人フランキー、スーパーなおれ様が今日も行く!」
ブルボン「鉄人フランキーとの一致率100%。侵入者の排除、手配書該当者の抹殺、オーダーの実行」
ブルボン「エンジン全開。ミホノブルボン、始動します」
フランキー「え? 変態?」
ギュオオオォォ―――― ドォンッ!!
フランキー「うおお、なんだ急に!? お嬢ちゃん、そのなりで海軍だってのか?」
ブルボン「ミホノブルボン軍曹。施設警備を担当。オーダーの遂行、続行」
フランキー「冗談じゃねぇぞ! 折角、雪風しのげると思ったってところに」
フランキー「女を殴るのは趣味じゃねぇが、ちょっとだけ大人しくしてもらうぜ」
フランキー「ストロング・ライト! 拘束(バインド)!」
ブルボン「攻撃方法の確認。模倣可能と推定。同出力の迎撃を開始」
ブルボン「ストロング・ライト、実行します」
ドゴォォォ――――ンンン!! バッギャア!!
≫45 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 22:32:23
ブルボン「私は、触れた機械を破壊します。……貴方はサイボーグ、……私の天敵」
フランキー「だ、だから、暖房も冷蔵庫も、まったく動かした形跡がなかったのか!?」
フランキー「冗談じゃねぇ、だったらとっとと逃げさせてもらうぜ!」
バタンッ ガチャンッ
ブルボン「扉の施錠を確認。施設破壊は厳禁。……復旧可能な解体は、破壊に該当しないと判断」
ブルボン「引き出しよりドライバーを入手。目標は蝶番を固定するプラスネジの取り外し」
ブルボン「……指先のかじかみを確認。任務遂行に影響、肉体による保温機能を起動」
ブルボン「ハァー、ハァー、末指の体温増加を確認。任務遂行を続行します」
フランキー「何だか解らねぇが、ミホノブルボン……あの女との闘いはスーパーバッド!」
ガコッ バタンッ
ブルボン「標的を見失いました。鉄人フランキーの探索、続行します」
カツン カツン カツン
フランキー「(この部屋、ダンベルにチューブロープ、機械と違ってどれもボロボロだ)」
フランキー「(まさか、あのお嬢ちゃんがトレーニングに使ってたのか?)」
フランキー「(これも設計図? いや、唯のノート……)」
- 〇月×日、サイボーグ化手術の未達成。先天的特異体質によるもの。チームの落胆。
- 〇月△日、バルジモア研究施設警備に着任。サイボーグ化の指令、続行。
- 〇月□日、逆立ちでの巡回開始。侵入者なし、来訪者なし。サイボーグ化、未達成。
- □月×日、ウサギ跳びでの巡回に変更。侵入者なし、来訪者なし。サイボーグ化、未達成
- ◎月×日、サイボーグ化、未達成。百日経過、オーダー達成のため、筋力増加プログラムの増強。
- ■月△日、サイボーグ化、未達成。二百日経過。オーダー未達成。
≫48 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 22:33:25
ペラリ
【目標:サイボーグ化の達成。チームの落胆、解消は責務】
フランキー「(チームの落胆、……なんだ、おれと同じ境遇、そうか……)」
フランキー「ここで逃げ回っていたら、それこそ鉄人の名折れじゃあねぇか!」
フランキー「ミホノブルボン、おれ様はここだぁー!」
ガチャッ!
ブルボン「機密情報の漏洩を確認。鉄人フランキー、抹殺します」
ブルボン「私は貴方の天敵です。触れるだけで、その全てを破壊する」
フランキー「いくらでも壊してみろ! すぐに作り直してやるぜ」
フランキー「なにせおれ様は、麦わらの一味の船大工だからな!」
フランキー「フランキー、レフト」
ポチッ
フランキー「あれ、なんか押しちまったか?」
ブルボン「蒸気弁の開放を確認。蒸気圧の増加、配管の赤熱化を視認」
ブー ブー ブー ブー
フランキー「おい、なんだこれ……まさか」
ブルボン「エラー信号の確認。警報、施設の破壊、……破壊の阻止を優先」
フランキー「バカ、それに近づくな!」
ドッゴォォォォ―――――ンン!!
≫49 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 22:33:55
ブルボン「……損傷軽微。設備は大破。オーダー続行は不可能と判断」
ブルボン「周辺被害は甚大。ミホノブルボン、他オーダーに支障なし」
ブルボン「……何故、私を庇ったのですか? 私は、貴方の天敵」
ブルボン「抹殺対象の機能損壊を確認。……私に、触れたのは、何故?」
フランキー「身体が熱いぜ、高熱が出てもトレーニングを続けてたのか」
フランキー「確かにおれ様は、身体の半分が機械で出来たサイボーグ」
フランキー「だが、それ以前にスーパーな肉体に誇りを持つ、裸百貫に生きる男!」
ブルボン「理解不能。生身とサイボーグ、二律背反に該当……エラー……」
ブルボン「私も……同じ……サイボーグの定義への背理、オーダー続行への矛盾」
フランキー「たった一人で、こんな寒空の下で鍛え上げた、正真正銘のマッスル!」
フランキー「失うには、惜しいじゃあねぇか……」
ブルボン「サイボーグ化の達成は不可能。チームの落胆、その解消は未達成」
ブルボン「……ベガパンク様の研究成果の破壊、先天性イコール、改善は不可能」
ブルボン「エラー、エラー、……私は、チームに不要。……私は、」
フランキー「何をしょげてるんだよ。立派じゃねぇか、おれ様の拳と同じパワー」
フランキー「それを努力だけで成し遂げたんだ、何の不満がある?」
――――やはりウマ娘は知性に劣った種族、頭まで筋肉で出来ているのか!」
――――この疫病神が! お前なんかを被験者にするんじゃなかった!
フランキー「男なら、磨き上げた自分の肉体に、ドンと胸を張れ!」
ブルボン「――――定義不可能。過去の類例なし。ですが……」
ブルボン「暖かい……。エラーを確認。……エラー根源の削除を、拒否……」
ガクンッ
≫50 二次元好きの匿名さん21/09/08(水) 22:35:01
ブルボン「機能停止を確認。……皮膚損傷80%。外観判定にエラー、手配書との一致率5%。
ブルボン「抹殺対象は鉄人。……裸百貫の男は、インストール済の手配書に該当案件……検索結果Null」
ブルボン「警備施設は消滅。ミホノブルボン、オーダー停止。負傷者搬送モードへ移行」
ズルズルズルズル ・ ・ ・
ブルボン「目標地点、第二研究所」
ブルボン「負傷者の体力限界まで、残り僅か」
フランキー「……ん……変態?」
ズルズルズルズル ・ ・ ・
ブルボン「貴方はサイボーグ。貴方にとって私は天敵」
ブルボン「貴方は……私にとって、目標……」
軍曹、って適当に書いたけど、ブルボンに海兵を率いるイメージがなかったので
≫124 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 00:06:35
初心に帰ってフクキタル投下。ローグタウン出航直後くらい。
ナミ「まーた値上がりしたの? 今度値上げしたら、絶対買わないからね」
ナミ「フクキタルー、新聞届いたわよー!」
フクキタル「ナミさん! 待ってました!」
ナミ「はい、娯楽欄のページ。今日は生年月日占いだって」
フクキタル「ありがとうございますー。ナミさんは……経済欄ですか?」
フクキタル「ふむむむ……。難しいことばかりで、よく解らないですねぇー」
ナミ「活字に目を通すだけ、うちの男連中よりよっぽどマシよ」
フクキタル「ばばぁーん! 皆さん、今日の占いを発表しまーす!」
ウソップ「おっ、今日こそは大吉かー?」
ゾロ「全く、飽きもしねぇでよくやるな」
サンジ「フクキタルちゃーん! ひねくれマリモは無視して、俺の恋愛運を教えてくれー!」
ルフィ「サンジ! 今日のメシ、エレファントホンマグロがなかったぞ!」
サンジ「あれはテメェが全部食っちまっただろうが!」
フクキタル「今日のスーパーラッキーは……11月生まれの貴方!」
フクキタル「ですので、今日はゾロさんと一緒に過ごして、
ラッキーの恩恵にあずからせていただきます!」
ゾロ「うっとおしいな……。トレーニングのジャマはするなよ」
サンジ「腹巻テメェ! フクキタルちゃんを邪険にするんじゃねぇ!」
フクキタル「今日のアンラッキーは……いや、これは止めておきましょう」
ウソップ「おいおい、途中で止めたら気になってしょうがねぇーだろ」
フクキタル「ではお伝えします! ウソップさん、あなたです!」
ウソップ「う、わ! 信じてねぇけど、そう言われたら気になって仕方ねぇだろ!」
ルフィ「ウソップ、お前今日死ぬのか?」
ウソップ「縁起でもねぇこと言うなよ!」
≫125 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 00:07:09
ナミ「はいはい。結果は気にせず、今日もキビキビ働きましょう」
ナミ「ウソップ、アンタ今日はゴミ捨てと風呂掃除と砲弾磨きね」
ウソップ「ゲェー、いつもの当番の三人分じゃねぇか!」
ナミ「アンラッキーなんだから仕方ないでしょ?」
ウソップ「お前の意思だろ!」
ゾロ「じゃあ、スーパーラッキーの俺は好きに過ごさせてもらうか」
ナミ「ゾロ、アンタはマストで見張り。今日の夜までずっとね」
ナミ「昨日のスコール、アンタが大雲を見逃して、グースカ寝てたせいで……」
ナミ「ベルメールさんのみかんの樹が一本、根腐りしかかったんだからね!」
ルフィ「なにぃー!? ゾロ、それはお前が悪い!」
ゾロ「おめぇーも寝てただろうが!」
フクキタル「ゾロさん! 今日は私がピッタリついて、ちゃんと起こしてあげますからね!」
サンジ「テキパキと指示を出すナミさんも素敵だぁー!」
ナミ「サンジ君は昼食の仕込み、私はゆっくり新聞でも読ませてもらうわ」
ルフィ「フク! ウソップはどうすりゃ生き残れるんだ?」
ウソップ「だから死なねぇよ! ……だけど、このまま過ごすのは後味悪いな」
フクキタル「ムムム……。新聞には対策は載ってなかったので、占ってしんぜましょう」
フクキタル「ふんにゃかー、はんにゃかー、……見えます……砲弾が……爆発!?」
フクキタル「凶です! 砲弾が大爆発! 火薬庫には近づかない、これが吉!」
ナミ「ふーん、そう? ウソップ、ちゃんと全部磨いておくのよー」
ウソップ「鬼かテメェは!?」
≫126 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 00:07:35
ウソップ「はぁ……やっと終わったぜ……結局、爆発はしなかったけど」
ウソップ「フクキタルー! あまり脅かすんじゃねぇよー!」
フクキタル「ウソップさん!? 無事でしたか!?」
ウソップ「なんでナベ被ってるんだよ……。あ! 爆発しても自分だけ生き残ろうとしやがったな!」
フクキタル「ひええええぇぇぇ!!! ですが、命あっての物種ですよ!」
ゾロ「これで今日の占いは外れだって解っただろ。とっとと俺から離れやがれ」
フクキタル「まだです! まだ安心はできません! 何処かに不発弾があるかも!」
サンジ「もうランチの支度終わってるぞ。ほれ、ウソップ」
サンジ「一番頑張ったお前さんには、特大海賊おにぎりをくれてやろう」
フクキタル「おおー! 私の頭よりも大きいですー!」
ルフィ「サンジ、腹減ったぁー。メシ、メシぃー!」
ルフィ「すっげぇー! でっけぇおにぎり、いただきまぁーす!」
ビョィィィ――――ン バァンッ!
ナミ「ちょっと、ウソップ!?」
サンジ「ルフィ、俺が作ったおにぎりがバラバラじゃねぇか!」
ルフィ「あれ、ウソップのだったのか!? わりぃわりぃ」
ゾロ「おいおい、メシの前に顔洗ってきた方がいいぞ、ウソップ」
ウソップ「くそぉー! やっぱりアンラッキーじゃねぇか……」
バシャバシャバシャバシャ
ウソップ「全く、髪の奥にまで米粒がひっついてるぜ……」
ウソップ「これじゃあ爆発とほとんど変わらな……えっ、まさか」
ウソップ「フクキタルの占い、これを予知してたのか!?」
ナミ「ウソップー! サンジ君が、新しいおにぎり用意したって!」
ウソップ「まさか、それだけじゃなくて……」
ウソップ「ナミ、ちょっと火薬庫見てくる!」
≫127 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 00:11:00
ウソップ「(ローグタウンからの出航、強烈な嵐が吹いてた)」
ウソップ「(そこからのスコール、……やっぱり床の一部が腐ってるぞ)」
ウソップ「(床の穴にピッタリと収まった砲弾。嵐で一個だけ箱から飛び出したのか)」
ウソップ「(箱がズレて被さっていて気付かなかった。……信管も、残ったまま……)」
ウソップ「もしも、メリー号が大波で揺れて、地下の倉庫に落ちてたら……」
ルフィ「ウソップ、悪かったよぉー。そんなに怒るなってー!」
サンジ「ルフィ、米粒一つでも拾い忘れるんじゃねぇぞ!」
ウソップ「ああ、いや……事故だからしょうがねぇよ……」
ウソップ「(本当に砲弾が爆発してたかも、フクキタルの予言は当たってたんだ)」
ウソップ「(それだけじゃない。もしかして、ルフィがおにぎりを撒き散らさなきゃ)」
ウソップ「(俺はこのことに気付かず、火薬庫には近づいてなかったよな……)」
ゾロ「ウソップ、コイツの占いを気にしてたらキリがねぇぞ」
フクキタル「ゾロさん! 今日がラッキーだからって、そう言えるのも今日までですよ!」
ウソップ「なぁ……ひょっとしたら、フクキタルの占いって……」
ウソップ「当たってるんじゃねぇかな、な、なーんて……」
ゾロ「おにぎり食いそびれたくらいで、何をビビってんだおめぇは」
ウソップ「フクキタル、ちなみにルフィの運勢ってどうだったんだ?」
フクキタル「うーん、それがですね。カモメのフンが落ちてきてしまって」
フクキタル「3月の運勢、ルフィさんの吉兆だけは見えなかったのです」
フクキタル「運勢が見えないというのは、人の運気を左右するという兆候があって」
フクキタル「ルフィさんがいれば、大凶も大吉になるのかも知れませんねぇー」
ウソップ「……は、はは、そうか……」
ルフィ「サンジぃー、おれのおにぎりはー?」
サンジ「拾った米粒全部よこせ、チャーハンにしてやるから!」
フクキタルの占いは当たる、ルフィは運を味方につける、そういう解釈
≫149 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 00:23:10
ネガティブホロウのセリフ集聞きながら考えたけど思ったより難しいなこれ
フクキタル「もう占いやめたい……」「大凶出て死ねばいい……」
スズカ「もう最後尾でいいです……」
タイキ「一人でロシアンルーレットしてマース……」
バクシン「委員長で……すみません……!」
オペラオー「覇王とか……調子乗ってました……」
アヤベ「星になって消えたい……」
ウララ「もうにんじんいらない……」
スペちゃん「田舎に帰りたい……」
グラス「和風気取ってすみません……」
エル「キャラ作っててすみません……」
キング「へっぽこで……すみません……」
ウンス「何もかも飽きた……」
ルドルフ「私は……親を無礼てた……」「ダジャレの寒さで死にたい……」
マルゼン「でしゃばらずに……帰ります……」
オグリ「ダート食べて腹壊したい……」
ハヤヒデ「どうせ私は……頭がデカい……」
タイシン「蟻よりチビになりたい……」
チケット「もう黙ります……」
ブライアン「もう野菜だけ食べて生きよう……」
≫182 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 01:04:38
シキ「なんかお前ら懸賞金高すぎないか?」
シキがふと思い立ったように言う。
シキ「お前たちが強いことは身にしみてわかったが懸賞金つうのは世界政府に対してどれだけ脅威になったかの指標だ」
キンイロリョテイまではわかるのだ10億ベリーまでの懸賞金は金獅子海賊団の幹部として理解できる。
ただし、明らかに他の孫たちと格が違うのが二人ほどいたのだ。
暴君 オルフェーヴル 16億7621万ベリー
不沈艦 ゴールドシップ 13億9776万ベリー
この懸賞金は大海賊のNo2たちの懸賞金が
シャーロット・カタクリ 10億5700万ベリー
火災のキング 13億9000万ベリー
メイショウドトウ 9億2133万ベリー であることを考えるとどれだけ異常なのかはよくわかるだろう。
シキ「懸賞金=強さなわけじゃねえ実際にやりあってみりゃ自分より懸賞金の下のやつに負けるなんてよくあることだ」
だからこそ
シキ「お前たちいったい何をやらかした」
この孫たちは世界政府に都合の悪い何かをやらかしたのだ。
≫183 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 01:07:19
そうすると
ゴルシ「あのことはゴルシちゃんも悪いことしたと思ってるんだってまじで」
オルフェ「わっ私悪くないっす。思春期の気の迷いだったんすよ!」
ゴルシ「いや、お前は悪いよ絶対」
なんか予想と違う言葉が返ってきた。
シキ「なんか世界政府の弱み握ったり天竜人殺したんじゃねえのか?」
オルフェ「そんな大それたことしてないっすよ」
ゴルシ「大それたことはしただろ内容が違うだけで」
シキ「お前たちほんとになにした」
そして、ぽつぽつとやらかしたことを話し始めた。
当時オルフェーヴルの精神は限界だった。圧倒的なまでの身体能力にウマ娘空手を完璧に習得するほどのセンスを持った彼女は金獅子海賊団の主力として期待されていたが、精神が繊細でありとてもではないが海賊に向いていると思われなかった。
それを憂慮したキンイロリョテイは幹部と上のほうの子供たちと話し合い、オルフェーヴルから下の子供たちをトレセン諸島に送ることを決定した。実戦に出てすでに賞金首になってしまった子供たちはもうどうしようもないがオルフェーヴルからの子供たちはまだ普通の暮らしをすることができるからだ。
普通の暮らしを送りまだ海賊になりたいと思うなら迎えに行けばいいし一般人として暮らしたいと思うならそのまま幸せになってくれればいい。
≫184 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 01:08:05
そしてオルフェーヴル一行は金獅子海賊団本体から離れてトレセン諸島に向かっていたのだが。
その海路の途中で海軍の大艦隊を発見してしまったのである。
オルフェーヴルは自身の見聞色により見つけた海軍によりこれ以上にないほどに精神的に追い詰められた。一応、護衛の人員もいたがとてもではないがあんな大艦隊を相手にはできないだろうし船には自分より精神的に数段図太いがかわいい?妹たちがいる姉として妹を守らなければならない。そういった思考はグルグル回っていき。
オルフェ「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
オルフェーヴルは海軍の大艦隊に向かって突撃を開始した。日頃のストレスもあったのだろう大艦隊を全て沈めれば問題はなくなるという頭がイカレタ結論を導き出したのだ。
勘違いしないでもらいたいのが別にこの海軍はオルフェーヴルたちを捕まえに来たわけでも金獅子海賊団の討伐部隊でもなくとある最重要任務用の艦隊であるということだ。
四方に対し警戒をし小艦を偵察用に進路に派遣するという十分な警戒をしていた。だからこそ
オルフェ「皐月衝」
大艦隊の旗艦は空をとんできたウマ娘の一撃によりなんの反撃もできず沈没した。
オルフェーヴルのやったことは単純である月歩と剃の併用により限界まで速度を上げた上で武装色の覇気で強化した皐月衝を叩き込んだのだ。海上でなければ艦長の本部中将も見聞色でよけるなりできたのだろうがどうにもならなかった。
≫185 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 01:08:57
海軍の不幸はここからであった旗艦を失ったことで連携が満足に取れなかったことだ、大艦隊は任務の関係上本部所属の艦隊と四方支部の艦隊の混成部隊である。ただでさえ命令系統が複雑なのに旗艦が沈んだことでもはやどうにもならなくなっていた。四方支部の海兵はお世辞にも強いとは言えなかったためオルフェーヴルにより次々と沈められていった。
だがしかし、このままいけば海軍の勝利は揺るがないものだったろう戦っていけば体力さえ失えばどうとでもなるのだ。
オルフェーヴル一人だけのだったならば…
ゴルシ「ゴルシちゃん流ハイパーキューティクルボンバー(菊花衝)」新たに飛んできたもう一人のウマ娘により軍艦が沈められた。
ゴルシ「オルフェちゃ~んいきなり飛んで行ったと思ったらなにやっちゃてんの案外飛べるもんだねこれもう二度とやりたくないけど」そう言って姉に対し軽口をたたき
オルフェ「ゴルシ?」
オルフェーヴルは暴れたことと妹に話しかけられたことにより正気に戻り
オルフェ「あれ?これもしかして私とんでもないことしちゃってないっすか?」
自分の状況を理解した
ゴルシ「やっちまったなあ」
オルフェ「やばいっすにげるっす」
ゴルシ「ここまで来たらもう逃がしてくんねぇだろ」
オルフェ「じゃあこの艦隊壊滅させなきゃいけないんすか!」
ゴルシ「ここまできたらそうするしかねえだろいくぞ~」
オルフェ「ギャー」
≫186 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 01:10:37
こうして大艦隊VSウマ娘二人というわけのわからん戦いが始まった。
結論を言えば艦隊が半壊したあたりで海軍は負傷兵を回収して撤退を開始した。
海軍が撤退を開始したところでオルフェーヴルは万歳三唱し帰ろうとしたのだが
ゴルシ「ひゃーほーっ」ゴルシがお土産代わりに一つの戦艦を沈めた。
オルフェ「なんでわざわざ沈めたんすか?」
ゴルシ「いや、なんか一隻だけ戦わずに常に逃げようとしてたからなんか重要なもんでも乗ってるのかと思って?」
船から脱出した海兵がえらく焦っている。
オルフェ「もうそんなことどうでもいいっす。さっさとかえるっす。」
ゴルシ「はいよ~」
オルフェ「ゴルシ」
ゴルシ「ん?」
オルフェ「助けに来てくれてありがとう」
ゴルシ「いいよべつに、オルフェも私たちのために戦ってくれたんだろ」
こうして二人の初陣は終わったのである。
オルフェ「まあ、後々からよく考えてみたら私戦わなくても船の距離的にやり過ごせたぽいっす」
ゴルシ「なんかあたしが最後に沈めた船って世界各国から海軍支部が運んできた世界政府への上納金だったらしくて120億ベリーも海に沈んだみたいだぜ悪いことしたなあ」
シキ「台無しだよお前ら」
シキ「そんで結局海賊の道を選ぶしかなくなったわけか」
オルフェ「なんかいろいろ吹っ切れちゃったすしもういいっす」
ゴルシ「あたしは別に海賊に忌避感なかったし」
シキ「そうか」
シキ(リョテイの下のほうの子供たちも海賊になっているのを見るにあるべきところにおさまったのかねえ)
こうしてシキの疑問は解けたのであった。
麦わらの一味 占い師 マチカネフクキタル 24スレ目
≫49 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 08:29:15
ドレスローザ編冒頭でライスが初登場した回の幻覚が見えたので
港町アカシアにやってきたルフィたち。角を曲がろうとするとバスケットを持った小柄なウマムスメ族の少女とぶつかる。
尻もちをついたウマムスメ族の少女は慌てて立ち上がり、「ご、ごめんなさい!ライスのせいでごめんなさい!」と必死に頭を下げる。
この気弱そうな少女の名前はライスシャワー。ドレスローザで【おしごと】をしながら暮らしているという。
どこか食事ができる場所はないかと尋ねると、快く案内を申し出てくれる。
「お前ライスっていうのか。うまそうな名前だなァ」
「ら、ライスは食べられないよ」ビクッ
「まぎらわしい台詞だな…」
といったやり取りをしながら道案内をしてくれるライス。途中で汚れたおもちゃを見つけるとハンカチで汚れを拭き取ってあげたり、バスケットからパンを渡したりと優しい子であることが伺える。
案内を終えるとこれから大切な【おしごと】があるからと賭博場の前で別れることに。
「あ、あのね!ここは時々怖い人もいるけど…でも、とっても良い国なの!だからドレスローザを好きになってくれたら、ライス嬉しいな…」とほんのり頬を染めて微笑むライスであった。
「ありがとう!またな、お米!」
「ら、ライスだよ!?」
≫150 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 14:56:57
海軍から離反したテイオー。ルフィ、エースと共に逃げる。
しかし、赤犬の挑発にエースが足を止め、ルフィもホルモンの効果が切れて倒れ、
赤犬の攻撃を今にも受けんとしていた。
そこでテイオーは二人を助けんと右足で踏み込み駆けだそうとする。
…だが、地を蹴ろうとした瞬間に左足を切断され、
大きくバランスを崩し、追撃を受けてしまう。
自分の名前を叫ぶ声と赤犬に貫かれるエースを見ながら、テイオーは意識を手放す。
次に目を覚ますと、彼女はベッドの上に居た。
周りには自分を心配する者たち(知った顔も有れば、見た事ない顔も)、
そんな中、最後に見た光景が頭をよぎったテイオーは
エースの名前を呼びながら跳ね起き、ベッドの右側から立ち上がろうとする。
そして駆けだそうとして、盛大に床へと転んでしまう。
困惑しながら左足をみると、あるはずの物がそこにはなかった。
一瞬驚愕に目を開くが、ハッと我に返るとエースとルフィの事を周りに聞く。
ルフィは逃げた、だがエースは…と言葉を濁す周りに全てを察するテイオー。
――あの時、自分の足が有れば二人を助けられたかも…
と、自分のなくなってしまった脚を抱きかかえるようにうずくまりながらテイオーは泣いた。
こんな感じの前後シーンが有ったような無かったような…
≫172二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 16:40:11
≫150ですが、テイオー義足概念より骨折概念の方が実に良さげなのでちょいと変えて…
海軍から離反したテイオー。ルフィ、エースと共に逃げる。
しかし、赤犬の挑発にエースが足を止め、ルフィもホルモンの効果が切れて倒れ、
赤犬の攻撃を今にも受けんとしていた。
そこでテイオーは二人を助けんと駆けだそうとする。
が、力を入れた瞬間に左足から歪な音がして骨が折れる。
バランスを崩すテイオー。それでもルフィを助けんと無理やり踏み出す。
しかし、折れた足で速度は出ず、タッチの差――否ハナの差で間に合わない。
そうテイオーが悟ってしまった瞬間に、エースがルフィを守って貫かれた。
その光景にテイオーは悲鳴をあげながら攻撃を受け意識を手放した。
次に目を覚ますと、彼女はベッドの上に居た。
周りには自分を心配する者たち(知った顔も有れば、見た事ない顔も)、
そんな中、最後に見た光景が頭をよぎったテイオーは
エースの名前を呼びながら跳ね起き、ベッドの右側から立ち上がろうとする。
そして駆けだそうとして、盛大に床へと転んでしまう。
困惑しながら左足をみると、ギプスでガチガチに固められている。
自分が骨折した事を思い出したテイオーは、震える声でエースとルフィの事を周りに聞く。
ルフィは逃げた、だがエースは…と言葉を濁す周りに全てを察するテイオー。
愕然としながらテイオーは身を起こすと、
ギプスで固められた左足をしばらく見つめ――おもむろに殴り始めた。
「なんであのタイミングで折れたんだ」「折れなければ二人を助けられたのに」
周りが突然の事に狼狽える中、テイオーは建物中に響くほどの慟哭をあげ八つ当たりのように足を殴り続ける。
手の皮が剥けるくらいの勢いでギプスを殴り続けてたテイオーだったが、
しだいに殴る力が弱くなっていき、最後には足を抱えながら号泣する。
…キタちゃんが制止に来るシーンいれてぇってなったけど、
頂上決戦で離反だとこの時点で海軍抜けてるから、整合性取れてないから泣く泣く外す
≫182 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 19:10:28
ちょっと前に思いついたライスvsマックの妄想投下。初ですので多めに見てね。
マック「もう止まりなさい。あなたの仲間も、殺さず捕らえると確約します。」
ライス「…ごめんなさい、マックイーンさん。ライスには行かなきゃいけない場所があるの」
マック「なら、ここで倒れるのがあなたの終わりですわ!」ズバッ
ライス「…ッ!」
マック「その誇りを抱いて眠りなさい!春天・連理!」ズダダダダダッ
ライス(連撃が、速く…!)「…っ、まだ、まだ…っ!」
マック 「あなたの仲間にも、すぐに我々が追いつきます!正義は倒れず、誇りはどこまでも繋がっていく!それでもまだ足掻くのですか!」
ライス「…何度も言わせないで、マックイーンさん!」シュッ ザッ
マック「!」(テイオーでも躱し切れなかったこの連撃を、薄皮一枚で捌いている…⁉)
ライス「あなたの正義はきっと素晴らしいもので、救われる人もいるのかもしれない!それでも、私には一緒にいたい人がいる!ルフィさんが、みんなが、お兄さまが信じてくれている!」ガガガガガッ
マック「くっ!」(連撃が速度を増して…まさかライスさんも、天皇衝を…!)
ライス「だから!私はあの人たちのために戦う!あなたにだって勝って見せる!」ガキィ
マック「しまっ…!」
ライス「春皇・覇刃ッ!」ズバッ
マック「ぁっ…!」ドサッ
ライス「…あなたの正義にだって、負けない。」
マック「…『お兄さまのため』、ですか…。それもきっと、正義なのでしょうね。誇りなさい、あなたの想いは、きっと届く…。」
ライス「…ありがとう、マックイーンさん。戦ったのがあなたで、よかった。」タタタッ
マック「…ふふふ、勝った側に言われると、何とも複雑な気持ちですわね…。」
麦わらの一味 占い師 マチカネフクキタル 25スレ目
≫52 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 21:39:31
唐突に思いついたFILMシービー 嘘予告風妄想SS
(ストーリーはノリと勢い)
それは、古の契約
『バ号条項発令!世界政府全軍に通達!!』
世界を揺るがす
五老星「たどり着いてしまったか…残念だ」
禁断の秘密
ルドルフ「シービー…貴方は何を見たんです!?」
シービー「我々は縛られているんだよ、ルドルフ」
ウマムスメ族を
フクキタル「こめんなさい、皆さん」
ルフィ「フクキタル?」
殲滅せよ
主題歌~♪
ナミ「世界政府全軍が、トレセン諸島に!?」
スぺ「やるんだ!私たち五人で!!」
マルゼン「まぁ、黙ってるわけにはいかないわよねぇ」
赤犬「進軍開始じゃあ!」
ルッチ「これは世界政府からの第一級命令だ」
フクキタル「ルフィさん!!!!」
ルフィ「皆の未来を…お前が決めんなよ!!」
シービー「来るか、Dの少年」
ルフィ「シィィィビィィィィィ!!!」
ONE PIECE FILM シービー
来場特典 コミックスUMA巻もらえる
≫80 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 22:30:38
「ふふんふふん、ふふふふぅーん~~~~♪」
アラバスタ王国の位置するサンディ島から出航して、早三日。
晴天の下、広げた帆に風を受け、西北西に航行するゴーイングメリー号の甲板で、
フクキタルは陽気な鼻歌を奏でながら、古びた新聞紙を広げていた。
「いつもの占いじゃないのか?」
ごきげんなフクキタルが広げた新聞を、ウソップが背後から覗き込んだ。
世界経済新聞の娯楽欄。その中央に印刷された写真に映し出される少女には、
フクキタルと同じようにウマ耳が起立していた。
「今日は大吉、私の占い通りです!
ウソップさん、この娘がサイレンススズカさんですよ」
毎日王冠というウマ娘達のレースで二バ身余りの差を付け、圧勝。
出走する面子の凄まじさ、それらと並んで尚のこと、圧巻の走りを見せつける。
「荷物を包んでた新聞を見て、何を騒いでたかと思ってたけど、
へぇー、この娘がフクキタルが話してた、サイレンススズカなんだ?」
天候の確認のために甲板へ降りてきたナミが、フクキタルの傍へ近づく。
その途中、寝転んでいたゾロが足首を踏み付けられ、渋々と起き上がった。
「スズカさんはとーっても速くて、レースではずっと一着なんです!
おまけにストイックで、レースに勝つための努力を欠かさない、
私だけじゃなくて、ウマ娘みんなの憧れなんですよ!」
≫83 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 22:31:42
「ウマ娘ってみんな足が速いんだろ? その中で一着を取るなんて、
サイレンススズカって、本当にスゴいウマ娘なんだなー」
三日連続で大吉が出た時のように晴れやかに語るフクキタル。
その語りぶりを聞いたチョッパーが、両目をキラキラさせてスズカの写真を眺める。
麦わらの一味でも最速を誇る彼女が褒め称える以上、その言葉は真に迫る。
ゾロは興味深そうに頭を持ち上げたが、すぐにしかめ面を作った。
「それ見たらコックがうるせぇから、早くしまった方がいいぞ」
「とっくに見てるんだよ寝ぼけマリモ!
最速の機能美、誰が言ったか知らねぇが、飾るにふさわしい言葉だぜ……」
ウイニングライブのセンターで嫋やかな笑顔を見せるスズカの写真に、
サンジが見惚れるように覗き込むと、ギョッとしたウソップが指の力を緩め、
遠くから伸びた腕が新聞紙をひったくった。
「フク! トレセン諸島にも宴があるのか!?」
「はい! レースを応援してくれた観客の皆様への感謝を込めて、
G1レースのウイニングライブは島中が大騒ぎのお祭りなんです!」
「すっげぇー、肉も出るのか!?」
「もちろんです! メリー号より大きなにんじんハンバーグを、
島中の人達でも食べきれないくらい、いっぱい食べるんですよ!」
「ウソップ! お前が言ってた金魚のフンくらいあるんだって!」
「イヤな例え話にするんじゃねぇ!」
羊頭の船主に跨ったルフィが、両目をキラキラさせながらフクキタルの話を聞く。
クルリと身を捩らせたルフィは、わんぱくに伸びた腕をナミへと突き出し、新聞を渡す。
「ナミ、トレセン諸島に行くぞ! どうやったら行けるんだ!?」
「アンタねぇ、急に航路を変えるなんて、……でも意外と近いのね」
≫85 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 22:32:31
「ナミ、おれもトレセン諸島に行きたいぞ! スズカのレース、見てみたいんだ!」
記事の端に乗った簡素な地図を見るや否や、ナミは一瞬で海図として読み砕く。
サンディ島から海流に乗って二日。航路を大きく逸れず、現在の気候なら危険は少ない。
せがむチョッパーにねだられると、ナミもついついその気になってしまう。
「トレセン諸島に行くの?」
「まあな。ルフィが言い出したら、聞く耳は持たないだろ」
ミス・オールサンデーことニコ・ロビンがゾロに尋ねると、
ゾロは腰の刀に掌を当てながら仏頂面で答える。
「そう。……あの新聞、占い師さんが隠し持ってるものだと思ってたわ」
「ああ? ――――そういやアイツ、いつも古い新聞持ってたな……」
かつて、三日連続で大凶になったフクキタルが、ニャーさんバッグの中身を放り出し、
開運グッズを探している時、小さく折り畳まれた新聞紙がゾロの足元に飛んできたのだ。
ゾロが一声掛けると、フクキタルは血相を変えてゾロの足元にスライディングで滑り込み、
新聞紙を大事そうに握りしめ、まるで警戒する猫のようにゾロを見上げていたのだ。
「これのことかしら?」
「ああ、……てめェいつの間に!?」
フクキタルの背負ったニャーさんバッグから生えた細い腕がジッパーを開き、
手裏剣のように己へと放り投げた新聞紙が、ロビンの指先に摘ままれていた。
几帳面に折り畳まれた新聞紙を広げたロビンが、記事の内容に両目を細める。
「占い師さん。貴方、サイレンススズカに勝ってるじゃない」
「はぅわ!? ロビンさん、それは見ちゃダメです!」
≫87 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 22:33:10
フクキタルが顔を真っ赤にして、目にも止まらぬ速さでロビンへと駆け寄っていく。
その俊足に呆気に取られたロビンも、微笑を浮かべながらフクキタルへと手渡す。
「ごめんなさい。大事に隠されたものって、つい見たくなっちゃうの」
「小悪魔なロビンちゃんも素敵だぁ! フクキタルちゃんも、
十バ身差で一着なんて、隠さなくてもいいじゃないか」
姿を見せたロビンへ駆け寄るサンジもまた、フクキタルに負けず劣らずのスピードだった。
只事ではないフクキタルの様子に、サンジも取り成すように賛辞を贈るが、
一方でフクキタルはウマ耳をしょげさせながら、受け取った新聞紙を折り畳んでいた。
「うぅー、あの時は運が良かったんですよ……。
その後は、スズカさんが大逃げを確立して、グングンと成績を上げていって、
一方の私は、シラオキ様から見放されたみたいに、ドンドン調子を崩して……」
「なんだ、フク。お前遅かったのか?」
「ルフィ、フクキタルちゃんの傷口に塩を塗るんじゃねぇ!」
サンジの怒号も聞き流し、ルフィは伸ばした腕を引き寄せるように、仲間達の下へ飛び込んだ。
その時、ナミと共に紙面を追っていたウソップが、興味深そうに声を上げた。
「ちょうどいいな、ドリームトロフィーグランプリが一週間後に開催だってよ!」
「いいじゃない。フクキタル、アンタも出てみたらどう?」
気落ちしたフクキタルに対し、ナミが後押しするも、
フクキタルは怖気づいたように尻尾を項垂れる。
「だ、ダメですダメです! トレセン諸島のウマ娘はみんな、レース強豪揃いなんです!
それにドリームトロフィーならスズカさんだって出走するんですよ! 勝てっこないです!」
≫88 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 22:33:41
「お前の好きにすればいいが、戦う前から怖気づいてるんじゃねぇよ」
「レースで頑張って、ウイニングライブを踊るフクキタルちゃんも見てみたいなー」
見かねたゾロがぶっきらぼうに発破をかけるが、フクキタルは益々縮こまってしまう。
サンジが甘い言葉でフクキタルを誘っていると、ルフィが両腕を大空に掲げた。
「よーし、次の島はトレセン諸島だぁー!」
「ルフィさーん! 私、まだ覚悟が決まってないです!」
相変わらずも騒がしいメリー号の様子を、ロビンは愉しげに眺めていた。
但し、彼女は乗り気ではなかったが。出航前に読んだ新聞記事が脳裏を過ぎった。
「優しい船長さんね」
「ロビンちゃん、どういうこと?」
「王女様と別れて、みんなすっかり落ち込んでたから、
お祭りにかこつけて、元気づけたかったんじゃないかしら」
「いいや、肉を食いたいだけじゃないかね」
口ではそう答えるサンジだが、タバコの煙を吸い込む表情は満足気だった。
ロビンは自室へと戻ると、古めかしい書籍に挟んだ新聞記事に目を通した。
「だから、これは私だけの秘密。――――今はね」
【サイレンススズカ骨折、レース復帰は絶望的か】
≫90 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 22:34:47
「アラバスタで闘ったスマートファルコン、
あのウマ娘の走法を取り入れれれば、おれはもっと強くなれる」
「一滴の血も流さず、誇りのみを賭けてレースに挑むってか。
あの偉大なる巨人の戦士達のような、アツい戦いが見られるかもしれねぇ」
「スズカのレース、フクキタルの話だけでもカッコいいのに、
なあ、おれトナカイだけど、レースに参加できないかなー?」
「チョッパー、女の子が一生懸命汗を流すのがいいんだろうが。
ウマ娘達だからの夢の楽園。みんなに俺の料理を味わってほしいなぁ」
「フクキタル、絶対に一着取るのよ! こうなったら、アンタに全額ベットするから!」
「ナミさん! ウマ娘のレースにお金を賭けるのはご法度なんですよ!」
「楽しみだなぁー、トレセン諸島! ナミー! まだ着かないのかぁー!?」
その島はレースに全霊を尽くす乙女達の楽園。
この世ならざる名前を掲げ、異界の魂と共に最速を目指す少女達が集う。
『ONE PIECE~プリティーダービー~』。
この世界に生きる彼女達の航路は、まだ誰にも解らない。
トレセン諸島編のプロローグ、考えてみた。
アラバスタ出航後、空島に辿り着く途中のオリジナル展開で。
≫160 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 23:12:16
スレタイや初期スレからどんどん広がった妄想だから、他妄想とぶつかるけど、
スターウマ娘達がみんな海賊や海軍になっちゃったから、
トレセン諸島のレースは廃れ始めて、16人レースに9人とかは当たり前になって、
寮長かつスターウマ娘のフジキセキやヒシアマゾンは島に残って、
適正外のレースにも三連続、五連続と出走したりして頭数を稼いでる
シャンクスと共にトレセン諸島を出航したスぺとの別れを切っ掛けに、
自分に敵う相手がいなくなったスズカは、すっかりナーバスに陥るんだけど、
そんな彼女が唯一期待していたのが、かつて自分を負かしたフクキタルだったんだ
だけど、姉の死を切っ掛けに自信を失っていたフクキタルは、
スズカに勝ったのは幸運のおかげだと思い込んでいて、
スズカに負けたら負けたで不運になった、憧れのスズカさんにはもう勝てないと言い続け、
その態度に業を煮やしたスズカがブチ切れて、愛想を尽かせ、フクキタルは家出同然に島を飛び出す
孤独なレースを走り続けていたスズカは、レース中の複雑骨折によって、
競技続行が不可能となり、自暴自棄になっていたところをチョウ・キョーシに捕まる
助けに来たフクキタルに対しても、「どうせ走れないなら足を繋がれた奴隷と同じ」と、
自らキョーシの船に乗り、心が折れたフクキタルがルフィ達に助けを求める
キョーシ達と闘うルフィ達だが、アーロン海賊団にも劣るキョーシ達とも一進一退の攻防
どうして本気じゃないのか、と叫ぶフクキタルに、「お前が本気じゃないからだ!」と怒鳴るゾロ
「フクキタル、お前がスズカを助けるんだ!」と檄を飛ばすルフィに後押しされ、フクキタルは走る
「私、スズカさんともう一度走ります! 今度は絶対、私が勝ちます!」
スズカを背負って走るフクキタルへの攻撃は、全てルフィ達が食い止め、キョーシをぶっ倒す。
その後、ドリームトロフィーで一着になったフクキタル。空島へ向かうため、スズカと別れる。
ワンピースを見つけ、大海賊時代を終わらせ、ウマ娘達がトレセン諸島に戻るのを信じ、
フクキタルは麦わらの一味と共に、新たなる冒険へと出発する。
麦わらの一味 占い師 マチカネフクキタル 26スレ目
≫22 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 23:37:07
ここは小さな島程の大きさを誇る世界最大のカジノ船「グラン・テゾーロ」
この日、スロットマシンに向き合うとあるウマムスメ族の少女が多くの客達の視線を集めていた。
彼女が視線を集めるのはウマムスメ族だからであろうか。
いや、ウマムスメ族だったらショーのダンサーにもいるし、客や職員の何人かもウマムスメ族がいるためそれ程珍しいことでもない。彼女が注目を集めるのはスカジャンの背に描かれた、かつて四皇という言葉が生まれる前より同等に恐れられ今尚強い影響力を持つ『金獅子海賊団』のマークゆえであった。
彼女の名は
『金獅子海賊団7番隊隊長 ナカヤマフェスタ』賞金額2億9324万3000ベリー
金獅子海賊団提督・金獅子のシキの孫娘である。
≫27 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 23:38:15
「探したぞ、馬鹿娘」
そう口を開いたのはシキがインペルダウンに投獄されていた頃、金獅子海賊団提督代行を務めたウマムスメ族で最も凶暴であると噂されるシキの実娘、キンイロリョテイである。
ナカヤマフェスタ「なんだオフクロかよ」
キンイロリョテイ「なんだじゃねえだろ。今日はこれから大事な取引あんの知ってんだろ。」
そう、本日は元々他の海賊団との取引が予定されているのだ。うまくいけば「悪魔の実」を得られる機会の大きい重要な会合である。
今回の交渉はフェスタ主導で話を進める予定なのだが、昨日の嵐で航路を変更する必要がありそれがたまたまグラン・テゾーロの航路と落ち合ってしまい、ギャンブラーのフェスタは会議前の僅かな時間でこっそりと賭け事をしに行ってしまい、キンイロリョテイが連れ戻しに来たのだ。
フ「今いいとこなんだからこれ打ち終わるまで待っててくれよ」
しかしフェスタの眼は真剣だ。
こうなったら国引きオーズが覇気を込めても動かせない。
リ「しょうがねえ、まだ少し時間あるしオレも時間潰すか。」
リョテイも実は周りのゲームが気になってしょうがなかったのである。
≫28 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 23:39:02
シキ「全く、提督の俺自ら迎えに来させるとはなあ」
結局リョテイもなかなか戻らないのでシキ自らが連れ戻しに行くことになった。
フェスタとリョテイの2人を連れ戻せるのは本来ならこの男にしかできない仕事だからだ。
しかし
「お?あそこ丁半やってんのか。ちょっと覗いてくか」
〜10分後〜
シキ「ジハハハハハハハ!俺は半に賭けるぜ!!」
藤虎「丁!丁に張った!!」
モブA「おい...あれって海軍大将の藤虎って奴じゃねえか?」ヒソヒソ
モブB「な、なんでこんなとこにいるんだよ?」ヒソヒソ
モブC「あの金髪の爺さんがもしかしたら金獅子のシキって大海賊かもしれないからな...しかも爺孫三代揃ってここに潜り込んでいるという噂だ...頃合いを見て巻き込まれない内に逃げた方が良さそうだ....」ヒソヒソ
こうして、金獅子海賊団提督三代が時間を忘れてギャンブルにのめり込むのであった。
ちなみに今回の藤虎は只賭け事だけを目的に来たではなかったのだが、少なくとも今は幸か不幸かシキには気づいていないのである。
≫30 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 23:39:53
〜数時間後〜
シキ「よっしゃ猪鹿蝶!この局も俺の勝ちだな!!」
勝負はいつしか花札へと移り、気がつくと藤虎以外の周りの博徒達が驚愕の表情でシキの方を指差していた。
シキ「おいおいどうした?そんなリンリンとカイドウが婚約発表した時みたいな顔してよお、俺に有り金全部食われちまうって怖気付いたか?」ジハハハハ
ゴールデンサッシュ「あらあなた、こんな所にいたのね」
この時のシキの表情はかつて空島・スカイピアの先代の神エネルが初めて地上のゴムと遭遇した瞬間を思わせるものであった
シキ「サッシュ!?どうしてこんな所に?」
サッシュ「そりゃあ大事な取引忘れて賭け事に現抜かしてる問題児3人組を連れ戻しによ」
シキ「そうだ取引!交渉はどうなった!?」
サッシュ「それはゴルシとオルフェが上手くやってくれました。あの子達戦闘面だけじゃなくて交渉とか策謀の面でもかなり優秀よ。」
シキ「おお、そうかそうか!それはよかった!」ジハハハハ
サッシュ「ええ、後は仕事すっぽかしたあなたに制裁を加えたら完璧ね。」ニコッ
シキ「え、ちょっと待」
金獅子の絶叫がグラン・テゾーロ全体に響き渡った
≫32 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 23:40:51
ゴールデンサッシュ「この度はうちの海賊団内の問題のためにお騒がせして申し訳ありませんでした。」
騒ぎを聞きつけたオーナー、ギルド・テゾーロが駆けつけると、そこには一人のウマムスメ族と、血濡れで意識を失っている金獅子海賊団提督と提督代行、部隊長の3人が転がっていた
テゾーロ「こ、これは一体...」
テゾーロも流石にこの異常事態には言葉を失っていた
サッシュ「あ、うちのを探したり制裁するのに少し壁とか備品とか壊してしまったので、修理代はここに転がってるのの勝ち金からさっ引いてくださいな。」
テゾーロ「あ、ああ」
サッシュ「それと、これは私の電伝虫(テゾーロ用)の番号。今度あの人達が来たら教えてくださいね。こっちでも一人で行かない様に何人か監視役がついて行く様に強制するけど。」
テゾーロ「...わかった、手配しよう。それで...今日のところはこのままお帰りになるということになるのかな?」
四皇級相手に穏便に済ませられるのならば少なくとも今はそうしてくれた方が有り難かった
サッシュ「ええ、そのつもりよ。それじゃあ今後とも宜しくお願いしますね。」
そう言うとゴールデンサッシュは気絶している夫や娘・孫を抱え、引きずりながら本船へと帰還した
今回の件でまたも重体となった金獅子に変わり、当分の間海賊団の指揮はゴールデンサッシュが取ることになったのは言うまでもない
≫35 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 23:41:31
おまけ
藤虎「金獅子とバクチやってて気付かないなんてあっしも不甲斐ねェ。略奪や破壊が目的ではなかったみたいですし、今回のところはこれで手打ちにしときやしょう」
??「全く...金獅子ともあろう大物がどうしてこんな所で醜態を晒せるんでしょうね(溜息)」
??「それにしても海軍大将がいながら金獅子に気づかない物ですかね」
??「さて、もうそろそろここのエリアの調査終了予定時間ですね...」
ド ン
CP0 エイシンフラッシュ
「そろそろルッチさん達と合流しましょう。」
To be continued....
≫49 二次元好きの匿名さん21/09/09(木) 23:50:12
フランキー「おうフク、ちょっとここを押してみな」
フク「は、はい……(ポチッ)」
フランキー「フランキ~~~ニップル・ルーレット!」
ナミ「フクになんてもん見せてんのよアンタ!ビシッ」
≫81 二次元好きの匿名さん21/09/10(金) 00:35:46
フクキタルを曇らせたかった。
「スズカさん、助けに来ました!」
遺棄された食糧庫の中、鎖に繋がれたサイレンススズカは横たわっていた。
手首に架せられたウーツ鋼の手錠は分厚く、ウマ娘の膂力を以てしても破壊に手間取る。
病院から連れ去られた着の身着のまま、寝間着とギプス姿のスズカは、
歯を食いしばって鎖を引き千切ろうとするフクキタルに、冷めた視線を送った。
「今更、何しに来たの?」
「ふんぎぎぎぎぃぃー、スズカさん、オラシオンはウマ娘じゃなかったんです!
ウマウマの実でウマ人間になって、女装してウマ娘の振りをしてたんです!」
「そう……。ねぇ、フクキタル」
オラシオンと名乗るウマ娘に騙され、囚われたとスズカは気付いていた。
悪人に捕まったウマ娘がどうなるのか、その運命も理解している。
「貴方、なんで私を助けたいの?」
「こんな時に何を言ってるんですか!?
スズカさんは友達じゃないですか!」
「誰よりも速くて、レースに一番ストイックで、
私が絶対に追い付けない、憧れの友達なんです!」
ウーツ鋼の鎖はフクキタルの全力を以ても、鈍い音を立てるだけだった。
フクキタルの答えを聞いたスズカは、静かに告げた。
二次元好きの匿名さん21/09/10(金) 00:36:25
「私ね、助からないの」
「この脚だとレースに復帰できない。
走れないのなら、奴隷と同じじゃない」
「ス、スズカさん……そんなの……」
絶句するフクキタルが鎖を手放し、スズカは目を伏せた。
「もう、走りたくないの。走れば走るほど、私の傍から誰もいなくなる。
お客さんが掲げるウイニングライブの松明が、レースの度に消えていく」
「みんなが狭い島からいなくなって、みんなが広い海に消えて行ってしまう。
心が折れてレースを辞める娘。海賊に憧れて海を出る娘、それを追って海軍に入る娘……」
久々に出会ったヒシアマゾンは、短距離レースで届かぬ追い込みを仕掛けていた。
後輩達が憧れるフジキセキは、泥だらけになりながらダートレースを走っていた。
出走者の消えた競技場に火を灯し続けるために、適性を問わずにレースを続けていた。
「スぺちゃんだって、……もうきっと、戻って来ないのよ」
「スぺシャルウィークさんは、……絶対に戻って来ます……!
戻って来て、もう一度スズカさんと走るって……言って……」
「貴方だって島から逃げたじゃない!」
悲痛な金切り声が空の倉庫を反響する。
唇から血を滲ませたスズカが、歯を食いしばってフクキタルを睨む。
≫82 二次元好きの匿名さん21/09/10(金) 00:37:38
「私はもう、助からない。
……いいの、きっと、誰にも天寿というものがあって……」
「私も、この島も、もうすぐそれが消えるだけ。
……フクキタルみたいなこと、言ってしまったわね」
その皮肉はフクキタルの耳に届かなかった。
呆然と立ち尽くし、背後の扉が開く音にさえ気付かなかった。
「キョー、キョッキョッキョッ!!
――――ゲェェェ~~~~ッッ ウマ娘がまた一頭!」
「その娘には手を出さないで。ケガだけじゃ済まなくなるから」
枷のないフクキタルを捕らえるのは困難だと理解したキョーシは、
両手首に手錠を掛けたスズカを引きずるように、倉庫から出ていく。
「……それじゃあね、フクキタル。
貴方の航海が、幸運に満ち溢れているのを、祈っているわ」
扉は閉ざされた。フクキタルは膝を折り、冷たい床に蹲った。
ゴールデンオルカ賞でスズカに敗れ、毎日を開運の儀式に傾倒していた時、
スズカはハッキリと、フクキタルに告げたのだ。
「私、貴方のそういうところ、大嫌いなのよ」
死に別れた姉に重ね、憧れていた友人に絶交を告げられ、
フクキタルは次々とレースに惨敗し、折れた心は戻らなかった。
≫83 二次元好きの匿名さん21/09/10(金) 00:38:12
ある日、チュウオウ島に停泊した貿易船にフラリと訪れたフクキタルは、
たまたま空いていた食糧庫の中に忍び込み、ローグタウンへ流れ着いた。
誰にも見つからず密航に成功できたのは、果たして幸運か、不運か。
「フクキタル」
どれだけ経っただろうか。声を掛けられたフクキタルは顔を上げた。
涙に曇った両目でぼやけながらも、麦わら帽子はハッキリと見えた。
「ルフィさん……スズカさんが、奴隷船に乗せられて……」
「知ってる」
「じゃあ、なんでここにいるんですか……?」
「お前を探してた」
開け放たれた扉の向こう側、ルフィの背後には仲間達が並んでいた。
誰もが顔を強張らせ、泣き崩れるフクキタルを見下ろしていた。
「ルフィさん……。スズカさんを……助けてください」
「奴隷船がどこに行ったかは、ナミが知ってる」
メリー号でひょうきんな笑顔を見せる、快活な少年の姿はそこになかった。
静かに据えられた黒目がまっすぐにフクキタルを見下ろしている。
≫84二次元好きの匿名さん21/09/10(金) 00:38:35
「一緒に来い、フクキタル」
「……は、はい!」
ルフィの態度に違和感を覚えながらも、フクキタルは立ち上がった。
仲間が一緒に来てくれる。それはフクキタルにとって、シラオキ様と同じく心強かった。
だから、大丈夫。きっとみんなが、スズカさんを助けてくれる。
この時のフクキタルは、そう信じていた。
≫157 二次元好きの匿名さん21/09/10(金) 13:25:26
ボラの魚人対フクキタル
ボラー・マレットは空気の壁を作り出し、それを足場にしてフクキタルの周囲を飛び回る。
ボラーのジャンプ力は魚人でありながら卓越しており、そこから繰り出されるルチャの動きはフクキタルを翻弄していた…。
それが、2年前ならば。
フクキタルはボラーに背を向けた状態で構え、足元にあった小石を遠くに蹴飛ばした。
「ボララ!どこを向いてやがる!」
「私は、決めたんです。福を待つのではなく、福を自分から掴みに行くと!」
「くらえ!」
ボラーはフクキタルに飛びかかる。
しかし、それはすでに見聞色で見た世界。
構えた時に蹴飛ばした小石は兵士の引き金に当たって弾が発射され、それが建物の上にあった像を破壊し、その像は落下して『偶然』そこにいたドスンの攻撃に巻き込まれてボラーに直撃した。
「なっ…!?」
そして彼は予想外の方向からの攻撃に吹き飛ばされ、自分が作り出した空気の壁に弾かれてフクキタルの目の前にやってくる。
「何も無かった頃とは違う!私には!信じられる仲間がいるから!…菊花掌!」
その一撃は無防備なボラーに直撃し、彼を一撃で完全に沈めた。
麦わらの一味 占い師 マチカネフクキタル 27スレ目
≫63 二次元好きの匿名さん21/09/10(金) 18:03:16
切り立った岩山群からなる無人島、そこに革命軍はしばしの間停泊していた。東の海の各国を巡り、ガタが来はじめていた船の修繕のためである。
そんな中、暇を持て甘した一人の少年がいた。ゴア王国出身の少年、サボである。
長い船旅にも疲れてきていたサボは、かつて義兄弟たちと山中を駆け回っていたときに培われた冒険心をもとに、一人でしばし探索を行うことにした。
遥かにそびえる断崖を乗り越え、岩から岩へと跳び回ったその先、丁度船から一番離れた岩にたどり着いたとき。
サボ「大分きたなぁ…ただ動物もいないし、木や草もほとんど生えてないハゲ岩しかねぇ。そろそろ戻るか?」
彼がそう思い踵を返そうとしたその時、視界に一つの人影が見える。
???「スー…スー…zzz」
サボ「え?」
見ると、断崖絶壁、移動経路にもしようと思わなかった一際小さい岩山の上で、 一人の少女が爆睡している。
若干緑がかった美しい白髪、それに良く合う白い衣装。何よりそれらよりも目を引くのは、彼女の頭から生えた耳と、腰に見える長い尻尾。──かつて共に遊びあったトウカイテイオーと同じ、ウマ娘族の少女である。
≫111 二次元好きの匿名さん21/09/10(金) 19:02:09
ライス×ベラミー概念についてお話したい。
三代目コラソンに就任したライスに部下が必要だろうと宛てがわれたのが当時空島から黄金の柱を献上したばかりのベラミー。
初めての部下ということでライスはベラミーに歓迎会を開くのだが……
「お飲み物出しますね……ってうわぁ?!」
びしゃり──バランスを崩したライスがお盆に載せた飲み物をベラミーにかけてしまう。
「ご、ごめんなさい……」
「……いや、気にするな。飲み物をかけられたことぐらいどうってこたぁねぇさ」
「で、でも……」
「いいさ。アンタはそこで座って待っていな。これから上司になるやつになにもかも任しちまったら部下の立つ瀬がねぇ」
割れたグラスを一箇所にまとめ、ゴミ箱へと放り捨てる。
キッチンに用意されていた料理と、予備のグラスを取り出し机に並べる。
ライスシャワー、これからおれの上司となるウマ娘は少し俯きながら素直に座って待っていた。
「まあ、なんだ。これからよろしく頼むぜ。コラソン」
「う、うん。でも、二人きりのときはライスって呼んでほしいな。ベラミーさん」
──今宵、二人きりの暗殺チーム・コラソン軍が結成された。
「──それでね、それでね。ドフラミンゴさん。今日はそんなことがあってね……」
「……そうか、そいつは良かったな。ライス」
電伝虫の受話器を置く。青薔薇の少女を模していた電伝虫が瞼を落とし眠りにつく。
「フッフッフ……そうか、なら──殺さなくてはな、ベラミー」
サングラスに隠された双眸は。黒く黒く、歪んでいた。
≫123 二次元好きの匿名さん21/09/10(金) 19:28:38
「次も先頭は譲らないわ」
ONEPIECE[青春]
「マチカネフクキタル17歳、いつかお姉ちゃんみたいになる事を夢見て今日も走ります、占いに頼らなきゃいけない事も多いけど私なんかの意思じゃなにも良くならない、だから今日も占いに頼ります…」
「私は…どうすれば」
「自分に嘘つくなよ」
「飯行くぞー!」
「ありがとうございます…ルフィさん」
アオハルかよ
≫132 二次元好きの匿名さん21/09/10(金) 20:19:30
ミホノブルボン、ヴァンスモーク家の怪文書を思いついたので
サンジが炎の踵落としでキャンディを砕こうと降下してくる中、兄弟のなかで誰よりも感情のなかったブルボンは父であるジャッジに言った
「マスター…、いえ、お父さん。私は死にたくありません。そして諦めるには早すぎます」
「ブルボン…!」
ブルボンには感情がなかったのではない。情緒の成長が遅いのだ。
ジャッジはブルボンを心と体の完成された最高傑作だと見ていたが、実は彼女は父の望みを叶えたい、優しい子だったのだ。
ブルボンはナミから受け取ったレイドスーツを誰よりも速く身に纏う。生きるのを諦めてなかったからこそ、即座に動けたのだ。(スーツはブルボンの勝負服にマント)
「G00 1st.F∞;!」
ブルボンは超高速領域に侵入し、家族に銃を向けていた『敵』を全て撃滅した
≫134 二次元好きの匿名さん21/09/10(金) 20:28:49
フランキーと共に修行した二年後、研究所の様子を見に来た科学者チームが、
施設の爆発はブルボンが触ったからだと決めつけ、「何処へでも消えてしまえ!」と激高する
それをオーダーと受け取ったブルボンは、フランキーがブルボンのために作っていた、
バトルフランキー36.5号(唯の足漕ぎボート)に乗り込み、爆速の踏み足で島を後にする
ドレスローザに流れ着いたブルボンは、迷い込んだ工場をぶっ壊した罪で囚われるも、
海軍の繋がりを考えると殺すのは避け、10連勝したら自由にしてやる、と条件付けで囚人剣闘士となる
10戦目の相手はライスシャワー。ブルボンは辛勝するも、ファミリーの幹部であり、
『幸せの青い薔薇』と呼ばれる一番人気のライスに初めての敗北を与えたことから、
レベッカに次ぐ第二のヒールとしてブーイングを浴びるが、約束通りに闘技場から解放される
ブルボンは強化パーツとしてメラメラの実を欲しがり、ライスもブルボンに勝つためについてくついてくする
二人が仲良くなる中、ライスは闘技場で負け無しにも関わらず、今まで倒した相手を誰も覚えてないと告げられ、
優しそうなライスがそんな心境になるのか、と訝しみながら、トーナメントに挑む
オモチャ化が解除され、自分が倒した相手の命乞いや罵詈雑言を浴びる記憶が一気に流れ込み、
本当のヒールはレベッカでもブルボンでもなく、ライス自身だったと気づいてしまう
ドフラミンゴと対峙したライスは、ローとの繋がりのあるライスはファミリーではなくオモチャだと語る
ライスを闘技場のヒーローに仕立て上げ、ファミリーの幹部として可愛がっていたのも、
全てはライスの甘さに付けこみ、勝利と幸せの記憶を与え続け、ローとの断絶を期待したもの
絶望するライスの下に、ドフラミンゴは寄生糸で操ったブルボンを差し向ける
「フフフ……妹分の尻ぬぐい、リベンジマッチのお膳立てだ」と、笑いながら
「貴方が倒した全員の生存。貴方は誰の血も流さずに勝ち続けた」
「ライス、貴方はヒールではありません。皆にとってのヒーローです」
ライスはブルボンに決闘を挑み、ブルボンはそれに答え、敢えて支配糸の操作を受け、
ついてくついてくでブルボンの癖を見抜いていたライスは、ブルボンの攻撃を避け、
カリカリの実の追尾によって、ドフラミンゴへ一気に近づき、決定的な一撃を与える(影騎糸)
≫137 二次元好きの匿名さん21/09/10(金) 21:09:15
41歳が決定的にライスを嫌うようになる過去編あらすじ
コラさんの裏切りとローの離脱に怒ったドフラミンゴ。ライスをローに差し向けるためコラさんはローに殺されたという嘘をつく。当然それを教えられたライスはローに対する喪失と憎悪に苛まれるが、コラさんとのある約束を思い出す。
それはコラさんがいない時には体の弱いローを守るという約束だった。あの優しいコラさんとの約束を守らなければならないと思ったライス。己の憎しみを止められずもドフラミンゴに土下座をし、ローに制裁を下し正すから生きるチャンスを作って欲しいと願う。
憎しみを抑えられない顔で、ファミリーの鉄則を知っても尚そんな行動に出たライスにとてつもない拒否感と嫌悪感を抱くドフラミンゴ。しかし利用するための言葉を吐き続ける。
「今すぐローを殺すのはやめる、お前がローを正せるというのならやってみせろ」「でももしローがファミリーに従わないなら」「裏切り者は不要だ、ローを殺してお前も死ね」「ローがいない間の分はお前が埋め合わせろ」「…お前は絶対におれを裏切るなよ…?」
本編時間ではローへの憎しみとコラさんへの想いでぐちゃぐちゃになっていて、勢いでハートの椅子に拘束されているローの首を片手で絞めたり。「あなたが背負うべきものは全てライスがやる」「大丈夫、そこに座って守られてて」とパンを配ってた時に見せたものとは似ても似つかない不器用な笑顔をするライス。
≫173 二次元好きの匿名さん21/09/10(金) 22:37:00
これはゾウ編の幻覚
(りゅーのすけの背中に乗って登象中の一行)
ゾロ「おいフク、お前直接登っていけんじゃねえか。ウマムスメだし」
フクキタル「ちょちょちょっとゾロさぁん!?ウマムスメのフィジカル過信しすぎないでください!!」
フクキタル「大体助走もなしに垂直の壁走るなんて無茶ですし、そもそも全然てっぺんが見えないくらい高いんですよ!?」
フクキタル「仮に壁を走れたとしても、相当スタミナがあるウマムスメじゃないとワンチャンすらないです!!」
ライス「…………なるほど!」
ロー「なにがなるほどだ。やめとけ」
≫179 二次元好きの匿名さん21/09/10(金) 22:52:38
二番隊隊長がグラスの場合、エース就任はこんな感じかな
「エース君、二番隊隊長やってみませんか?」
「おれが二番隊隊長を?」
「グラスはずっと代理なんだ、お前の隊長ならみんな納得だとよ」
麦わらの一味 占い師 マチカネフクキタル 28スレ目
≫18 二次元好きの匿名さん21/09/10(金) 23:56:39
恋ピとウマ娘です
ナミ「パパー、お風呂上がったよー」
パパ「後で入るから、……うーむ、中々因子が揃わないな」
ナミ「珍しいね。パパがスマホでゲームやるなんて」
パパ「ほら、ウマ娘だよ。ちょうど、パパが競馬にハマってた頃、
活躍してた競走馬がキャラクターになっててさ」
ナミ「あー、クラスでも流行ってるよ。女の子のゲームでしょ?」
パパ「そうそう。意外と細かい競馬のネタが入っていたりして、
油断してたらついついハマっちゃったよ。どれ、もう一回育成するか」
ナミ「ほどほどにしなよー。私、もう寝るからねー」
ナミ「(山本くんもこういうゲーム、やったりするのかな……?)」
<海賊部部室>
尾田「はい。ワンピースとウマ娘がコラボすることになりました」
ナミ「(やりやがったな、コイツ……!)」
嘘風「尾田先生、そもそもウマ娘とは一体……?
ミンク族にはまだ、シマウマのジョバンニしか登場していないはず」
山本「ウソップくん。ウマ娘っていうのは競走馬を女の子にして育てるゲームだよ」
嘘風「女性を馬に!? やはり時代はSMILE……!」
ナミ「百獣海賊団のスピードのことでもないからね。
プレイヤーがトレーナーになってウマ娘って女の子をアスリートに育成して、
出走させたレースに勝ったら、センターでライブが出来るゲームだよ」
嘘風「勝ったらライブ……? なるほど、宴ということですな」
ナミ「そもそもアンタは、何とでもワンピースとコラボさせるよね。今更だけど」
≫19 二次元好きの匿名さん21/09/10(金) 23:58:29
尾田「ウマ娘のことは解ったかな? それじゃあ、メンバーを発表するぞー」
尾田「麦わらの一味に入るのは、この娘! はい、マチカネフクキタルです!」
山本「この娘知ってる。占い師のキャラクターだって、黒野くんが言ってたよ」
嘘風「なるほど……。確かに役職の被りはありませんな……」
尾田「しかも姉と死に別れた悲しい過去持ち! 性格はお調子者の女の子!
尾田も真っ先に育てたよね。フルアーマーフクキタルに5万つぎ込んじゃった」
ナミ「尾田の名前で勝手に推しを語るのはマズイだろ」
嘘風「尾田先生、麦わらの一味に入るのならば、最低限の戦闘能力は必須ですが、
ミンク族相当の身体能力と考えても、少々荷が重いのでは……?」
尾田「大丈夫大丈夫。この娘は3億7024万6000ベリーの賞金首だから」
ナミ「そんなにスゴイの!?」
尾田「競走馬時代の獲得賞金額を賞金額に据え置きするってわけ」
嘘風「懸賞金が強さの基準ではないとはいえ、ゾロやサンジより上なのですか!?」
尾田「ウマ娘だからね。天竜人がこぞって奴隷にしたがる種族なのよ」
ナミ「みんな可愛い女の子だからなー」
ナミ「(山本くんはどの娘が好きなのかな?)」
尾田「このサイレンススズカも、天竜人の奴隷になってるからね」
ナミ「おいやめろ! 集英社と馬主をまとめて敵に回すな!」
尾田「それにウマ娘はウマ娘空手を使えるから、ムッチャ強いよ」
ナミ「ウマなんだからレースで走らせてあげなよ」
嘘風「むむむ、創造主がそこまで言うのなら……」
ナミ「コイツは唯のサラリーマンだし、ウマ娘の創造主は元を辿るとJRAだからな」
≫20 二次元好きの匿名さん21/09/10(金) 23:59:30
尾田「さあ、どんどん行くぞ! お次はテイエムオペラオーだ!
世紀末海賊団の船長! 賞金額はなんと18億3518万9000ベリー!」
嘘風「なっ!? ついに船長の15億を超えましたか!?」
嘘風「エニエスロビーを襲撃し、インペルダウンを脱獄した上、
革命家ドラゴンの血を引く船長よりも上とは、一体どんな悪行を!?」
尾田「あー、その。……天竜人を殴った」
嘘風「なんと! ですが、それなら船長もシャボンディ諸島で――――」
尾田「まとめて殴った。50人くらい」
ナミ「天竜人のバーゲンセールかよ」
尾田「それとオペラで悪役に仕立てて、晒し者にしたり……」
ナミ「天竜人は懸賞金を稼ぐボーナスステージじゃないからな!」
嘘風「な、なるほど……。しかし、9000ベリーにはどのような意味が……」
ナミ「ほらー、突拍子もないこと言うから、端数の考察始めちゃったじゃない」
尾田「最後はライスシャワーだ。この娘、むっちゃ不憫なんだよねー……」
山本「確かレースの途中で亡くなっちゃったんだよね」
ナミ「あー、私も聞いたことある。(山本君やさしー……)」
尾田「尾田、この娘は甘やかすよ。ライスには幸せになってほしいからね」
ナミ「そこまで言うなら信じていいんだよね?」
≫21 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 00:00:03
尾田「ローと幼馴染のライスはコラソンと共にドン・キホーテファミリーに拾われ、
色々あってローは離反し、ライスはファミリーに残るけど、二人の心は一つなんだ」
ナミ「おー、結構ガッツリ話に絡んで来るんだね」
尾田「コラさんを殺害したドフラミンゴはライスに闘い方を散々仕込んだ上、
部下のベラミーも粛清され、自分と関わった者みんなオモチャにされて、
唯一信じてたローとも、……おっと、これ以上はネタバレになるな」
ナミ「不幸のオンパレードじゃねぇか! 本当に幸せにする気あるの!?」
嘘風「しかし、一国の王でありシンジゲートのトップであるドフラミンゴが、
そこまで彼女に固執する目的はあるのですか?」
尾田「ライスはローとアツアツだからね。ドフラミンゴも面白くないんだよ」
ナミ「ドフィの感情ドロッドロだな! 女子のヤキモチか!」
ナミ「ん……? アツアツ……?」
尾田「でも、最後は扉絵連載で二人は結婚するからハッピーエンドよ」
ナミ「おいテメェやめろやめろ! ライスを夢女子のヒールにする気か!?」
尾田「でも、ライスには幸せになってほしいし……」
ナミ「ここまで激重にして何言ってるんだよ。収集着かないでしょ」
尾田「最後はルフィがなんとかしてくれるから……」
ナミ「ルフィに全体重乗っけすぎだろ。アイツも大変なんだからな」
尾田「と、まあこんな感じで」
嘘風「解りました。創造主の意向とあれば、某も全力を尽くしましょう」
ぷるるるるるー
嘘風「ヘイまいど、こちらクソレストラン。……ご予約で?」
ナミ「電話掛けた方のアンタが言うセリフじゃないでしょ」
嘘風「詳細は府中に着いてからの、指示を待て」
ナミ「一人二役じゃねぇか。本当に電話してるの?」
ナミ「もー、山本くん早く帰ろう。これじゃあキリないよ」
山本「う、うん。またね、ウソップくん」
≫22 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 00:01:18
<帰り道>
ナミ「ところでさ、山本くんもウマ娘に興味あるの?」
山本「うーん、僕はそんなに……。あんなに語れるくらいだし、
スゴく楽しいゲームなんだな、って思うけど」
山本「僕は、ウマ娘よりも、その……」
ナミ「えっ!?」
ナミ「(な、なになになに、そんなに頬を赤らめて……。
マズイ、心の準備が……。あー、今の顔見られたくない!)」
商店街のTV「速報です。本日のジャパンカップ後のウイニングラン中に、
300人の観客がレース会場に雪崩込み、暴動の如き乱痴気騒ぎを始めました」
ナミ「は?」
TV「観客達は『宴だぁー!』と叫んだ後、肉ばかりのバーベキューを始め、
騒ぎに驚いた競走馬が脱走。将棋倒しによって、十数人が軽傷となりました」
TV「駆け付けた警官隊によって大多数が逮捕されましたが、首謀者は逃走中です。
目撃者の証言によれば、丸眼鏡を掛けた大柄な――――ザザッ―――」
TV「ええー、首謀者については、現在調査中であり、詳しい内容は……」
山本「ウソップくん、さっき府中って言ってたよね」
ナミ「パパが言ってたけど、ジャパンカップって中山競馬場じゃ……」
<翌日>
ナミ「この、クソバカワンピース脳!
なんでウマ娘のファンより先に、競馬場に迷惑かけるんだよ!」
嘘風「し、しかし、ナミさん! 激闘を締めくくるのはやはり宴で……」
ナミ「やかましい! ほらー、宴なんて報道されるから、
ワンピースファンとウマ娘ファンの激論がTwitterで繰り広げられてる!」
ナミ「こんなんじゃあ、ワンピースとウマ娘のコラボなんて、
今後絶対ありえないんだからね!」
おわり
≫41 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 00:38:16
ナミ「最近『ウマ娘』ってすごく流行ってるよね」
山本「あ、それ僕もやってるよ」
ナミ「山本くんもやってるの?」
嘘風「それがしもやってますよウマ娘」
ナミ「この画面『海賊ウマ娘』ってあるよねこれ。もう既に私の知ってるウマ娘じゃないんだよ」
嘘風「ソーシャルゲームと言えば何はともあれガチャですな。このゲームのガチャ画面は凝っていまして」
ナミ「ゲートからウマ娘が出てくるんだよね」
嘘風「各々のウマ娘のスタート地点は別々ですが、最終的に一箇所にまとまるように・・・」
ナミ「これデッドエンドの冒険に出てくるスタート地点の山に向かって逆流する川じゃねーかウマ娘同士に殴り合いさせる気かよ」
嘘風「まずは育成ウマ娘を選びましょう。先ほどガチャで引いたウマ娘はスペシャルウィークですな」
ナミ「あ、確か『黄金世代』の一人だよね」
嘘風「ええ、史実ではかのゴール・D・ロジャーの船に若い時期から乗船し名を挙げた同世代の者達の総称として言われているものですな」
ナミ「そんなわけ無いだろ居ねぇよそんな馬」
≫55 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 00:47:41
ローライスコラソンの三人旅ルートだとどこかしらでウマムスメ族への差別意識が強い町とか辿り着きそう。
けだものを町に入れるんじゃねえ!みたいな感じで聞く耳持たずで追い出されてしまう。泣くライス。住民に殴りかかろうとするコラさん。止めるロー。
「ごめんなさい!ローくんの病気治さなきゃいけないのにライスのせいで病院いけなかった…!ライスのせいでごめんなさい…!」とボロボロ泣くライスの頭をそっと撫でて「お前のせいじゃねェ。あんなとこきっとロクな病院なんてなかったさ」と慰めるコラさん。
自分のことを本気で心配してくれる歳の近い女の子に素直になれずに「…人の病気心配する前にその泣き虫直せよ…」とぶっきらぼうに呟くロー。
≫148 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 04:03:24
海軍本部の食堂にて、昼食をとっていたブラックは変わった人物に声をかけられていた。
「アンタがルドルフ中将の後釜、キタサンブラック中将で間違いねぇですか」
「えっと…はい、藤虎大将。その、なんの御用でしょうか?」
藤虎は一瞬悩んだ後に言った。
「少し、表に出てくれねぇでしょうか。ああいや、食事の途中でしたら終わってからでもかまいやせん。それに悪い意味ではありゃせんので」
「はあ…」
ブラックは食事の途中だったが大将を待たせるわけにもいかず、茶碗の米をかき込んで皿を返してから、藤虎の手を取って基地の訓練所へと進んでいった。
到着すると、藤虎と対面するようにブラックは離れる。
「ではブラック中将、試合といきやしょう。2発ほど、あっしの技を受けてくだせぇ」
「ちょ!? 何故ですか藤虎大将!」
「アンタの力を見ておきたくて…では理由になりゃせんか?」
如何やら試合をする以外に道はないようだ。あくまでも試合である為、覇気は纏わなかった。
「準備は、よろしいですか?」
「いつでも…!」
「では… 重力刀 猛虎!」
藤虎の放つ横方向の重力波を伴う斬撃。
斬撃と重力、両方を無力化しなければ、斬られるか吹き飛ばされるかのどちらかだ。
だからこそ、ブラックは自身とルドルフしか使えないあの技を放つ。
「殲屠雷疾・菊花掌!」
放たれた掌底から衝撃波が放たれ、藤虎の放つ猛虎を相殺する。重力波と衝撃波がぶつかり合い、周囲一帯を破壊された。
藤虎が感心している。
「それはルドルフ中将の…」
「はい! この技はあたしとルドルフさんしか使えません!あたしの数少ない自慢ですね!」
「そうですか…。では、次はこれを受けてもらいやせんか?駄目な時は言ってくれれば戻しますんで」
「はい?」
ブラックが首を傾げていると、藤虎は上に向かって重力波を飛ばした。
しばらくすると、何かが轟音とともに空から降ってくる。ブラックは上を見上げると、その光景に目を見開いた。
「隕石!?」
「中将にはこれを迎え撃ってもらいやす。出来ますか?」
「出来ます!」
≫149 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 04:03:36
ブラックはすぐに応えた。自信のある、確証を持った声だ。
「大咲杯・壊!」
彼女は自身の能力であるブレブレの破壊エネルギーを杯のような衝撃波を広範囲に叩きつけるウマ娘武術の技、大咲杯に乗せて隕石に向けて蹴り上げる。
そしてそれは、隕石を包み込むようにして完全粉砕した。
その結果に藤虎は心底満足していた。
「流石はルドルフ中将の後釜を務めるだけのことはある。どうでしょう? あっしの直属の部下になりやせんか? あっしの隕石を破壊することができる、実力も申し分ない…どうですか?」
「いいんですか!?」
ブラックも見聞色で藤虎は仁義を通す、好感の持てる自分と見抜いていた。
だからこそ、藤虎と提案を快諾する。
「ありがとうございやす。ところでですが、キタサンブラック中将では長すぎるのでサブちゃんと呼んでもかまいやせんか? あっしの事も、イッショウと呼んでもらえると」
「分かりました! イッショウさん!」
ブラックはニッカリと笑顔を見せる。藤虎は、目を潰したせいでそんな彼女の笑顔が見れないことを少し後悔していた。
「では最初の任務といきやしょう」
「はい!」
ブラックは張り切っていた。彼女のやる気は絶好調だ。
「実は無断でここを使いやしたので、怒り浸透の元帥に一緒に怒られてくれやせんか?」
イッショウの指差す先には額に青筋を浮かべ、マグマがグツグツと湧き出ている海軍元帥サカズキがいた。
キタサンブラックは絶不調になった。
藤虎がキタちゃんのことをサブちゃん呼びしてる理由と、直属の部下なった時の怪文書
≫173 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 12:20:16
マックイーンVSライスシャワーwithドンキホーテ海賊団幹部の怪文書を思いついたので上げます。
ドレスローザ、潜入調査(独断)に乗り込んだマックイーン。
「……なるほど、色々とキナ臭い国のようですわね。さすが、海賊が治める国なだけのことはありますわ」
記憶にない”メジロ”を冠する者が残した情報。
それは、メジロマックイーンがドレスローザの暗部へと導いた。
(メジロブライト、メジロデュレン、……きっとあなた達がいなければ……!)
ドレスローザを賑わすおもちゃの正体、闇を支配するブローカー”ジョーカー”の正体、そしてパーマーの親友であるダイタクヘリオスを侵したSMILEという人口悪魔の実。
その全てをメジロマックイーンは知った。……知ってしまった。
「あとは、これを持ち帰るだけ──ッ!」
「……させると思っていますか?」
気配なんてなかった。気がついた瞬間、マックイーンの胸元は黒い短刀によって貫かれていた。
「クぅ…ッ阪神大衝天!」
返す刀で繰り出した技は微かな手応えを残し空振る。
「さすがは海軍中将、メジロ家最高傑作と名高いマックイーンさんです」
「……はぁはぁ、貴方は……?」
「──コラソン」
振り返る、声の方にいたのは黒薔薇を思わせるウマ娘。持っている短刀から滴る血が己を貫いた者、その正体と伝える。
「貴方はここで殺します。恨まないでくださいね」
「ッ、また……?!」
姿が消えて、一瞬で再び私の目の前に現れる。
瞬間移動、それこそが彼女の悪魔の実の能力なのだろうか。
私の繰り出した蹴りは空振り、一瞬視界が真っ白に染まり──
≫176 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 12:21:36
「フッフッッフ……よく来たなぁ。メジロマックイーン」
「ドンキホーテ・ドフラミンゴ……いえ、”ジョーカー”」
「てめぇは知りすぎたんだよ。ここで消えろ」
ドレスローザ王宮、王の間。
ドンキホーテ海賊団の最高幹部が揃い踏み、マックイーンをニタニタと嘲笑う。
「……そうですか。私は引き際を間違えたワケですか──ですが、私を無礼ないでくださいまし!」
地響き、マックイーンの踏みしめた床は罅割れ王宮そのものを揺らす。
「──菊花掌!」
「っ、菊花掌・伝説破壊(レコードブレイク)!」
ドフラミンゴを狙い繰り出した技は、黒薔薇の少女によって相殺された。
隆起した岩床が石臼のようにマックイーンを押し潰さんと迫りくる。
「っ、春天皇衝(スプリング・エンペラー)!」
「させるものか! 陸軍旗(アーミーパンテラ)」
震脚、建物そのものを破壊しかねない奥義は突如旗のように床が靡くことで断ち切られる。
「床がなびいて?! きゃあ!」
「べへへ! ベタベットン・ランチャー! これでもう動けないもんねー」
ぶち撒けられた粘液により身体を拘束される。身動きを取ることさえ難しいだろう。
「トレーボル、シュガーは呼んだか?」
「べへへ、勿論だともドフィ」
「……そうですか、私をおもちゃにするわけですか。言いましたわよね?」
──私を、無礼るなと!
≫177 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 12:22:57
「春天皇・二連衝(スプリングエンペラー・ダブル)!」
「ッ、ベタベタを吹き飛ばしただと?!」
「ここでお縄に尽きなさい、ドフラミンゴ!」
ウマ娘の脚力を活かした剃で接近し──
「宝塚騎燃(ロスト・プレシャス)!」
「春・天皇衝(スプリング・エンペラー)!」
黒薔薇の少女によって、阻まれ──そして腹部に深く、重い衝撃が走る。
「少し、ヒヤリとしたが……取るに足らねぇとはこのことだ」
「…………本当にそう思っていますの? でしたら、貴方……相当に愚かですわね」
「……何?」
地に沈んだ私を見下すドフラミンゴを、マックイーンは不敵に笑う。
「貴方は私を海軍中将のマックイーンとして警戒していました。おかげで、海軍本部へと連絡は出来ませんでした。──ですが、貴方はメジロ家のマックイーンとしては警戒していなかった」
「──貴様、まさか!」
「もう遅いですわ、私は既にメジロ本家へ連絡済み、貴方がたとえ私の存在を消したとしてもメジロは動きます。必ず、きっと──!」
「ッ、シュガー!」
「了解、若様」
ホビホビの実、その最悪な能力により──メジロマックイーンという存在は消えた。
「マックイーン……知らない名前ですが、メジロを冠するというのならこの情報は正しいのでしょう。
──パーマー、ライアン……ドレスローザへ向かいなさい」
「了解、お婆様」
「ヘリオスの為にも……了解!」
≫192 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 13:58:44
ウィスキーピークでゾロが賞金稼ぎと戦った後、
原作だとルフィとのバトルになるんだけど、
この前にフクキタルと闘わせたいな
フクキタル「ゾロさん!貴方は正気ではないのです!
その妖刀に操られているのです!」
ゾロ「仕方ねぇ、峰打ちくらいは覚悟しとけよ」
フクキタルが意外にも強くてゾロが苦戦する中、
調子に乗ったフクキタルが本日のアンラッキーアイテムみたいなので、
調子を崩したところで鬼徹を手放したゾロのアイアンクローが決まる
ゾロ「これでちっとは落ち着いたか?」
フクキタル「は、はい・・・。すみませんでした・・・」
そこでルフィが乱入して、原作通りの小競り合いに
加入の経緯はともかく、ゾロはフクキタルの実力は認めるのであった
麦わらの一味 占い師 マチカネフクキタル 29スレ目
≫6 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 14:33:02
武器屋に向かって歩いているゾロ
↓
道端で占っていきませんか!と声をかけられる
↓
普通に無視するがあまりにもしつこいうえに勝手に占い始めるフク(この時点でフクにはゾロがこのあと運試しをすることになるのが見えてしまっていたが結果が見えてなかった、が、あまりに無謀なことをしようとするゾロを止めようとしてた。」
↓
それを無視して先に行くゾロ
「あなたはこれから無謀なとこをするで、、あっ!ちょっとまだ占ってる途中ですよ!」
↓
そのままゾロについて武器屋まで来ちゃったフク、外野ですごい騒いでいたが運試しを目撃したためゾロに興味をもちそのまま後をつける
「おい、何ついてきてんだ。」
「あ!いやぁ〜。そのあなたは!も、ものすごい豪運です!ですのでその、ご利益にあやかれたらなぁ〜と。あっ!ちょっと待ってくださぁーい!」
≫97 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 17:34:19
ウソップ「小米さん、それがし実は小米さんがお米を好きだと聞きまして」
ライス「中津川くん?ご飯は好きだけど……それがどうしたの?」
ウソップ「やはりそうでしたか!それがし貴方の様な船員を探しておりました、さぁ参りましょう!」
ライス「え?え?きゃああああぁぁぁ」
ウソップ「船長!ライスシャワーを連れて来ましたぞ!」
ライス「あ、あの……小米に何かご用でしょうか?」
ルフィ「あ、ウソップ君……と小米さん?それにライスシャワーって」
ウソップ「それがしの情報によると小米さんはお米が好きなようでして」
ナミ「そりゃ大体の日本人が好きでしょうよ米、誰が脈絡も無く米が好きか聞かれてワンピース第71巻ドレスローザ編に登場する"青薔薇"のライスシャワーの事だと思うんだよ」
ライス「ワ、ワンピースなら小米も読んでたよ?ライスシャワーってキャラクターが新しく出てきたの?」
ナミ「いやまぁ、うん、その新キャラ出たの8年前だけどね?」
ウソップ「そ、そんな……ドフラミンゴがライスシャワーに行った数々の非道にはそれがしも怒りで身を震わせましたが、まさか記憶を失くしてしまう程とは!」
ナミ「だからライスシャワーじゃねえって言ってんだろ、お前がまず記憶を取り戻せ」
≫109 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 18:40:43
フクキタルが占いの結果が「大凶」だと伝えた時のみんなの反応
ゾロ:「へぇー」と淡白な反応。何もなかったようにトレーニングに戻る。
心配するフクキタルにも、「何にしても、やることやるだけだ」と一蹴する。
ナミ:「金運のことじゃないんでしょ?」と、気にしない素振りを見せるが、
フクキタルの直感は信じているので、天候や方角は一通り再確認する。
ウソップ:「勇敢なる海の戦士は占いなんて気にしねぇぜ」、と嘯くが、
足はムチャクチャ震えてるし、靴紐が切れてないか確認する。
サンジ:「そうか、事前に解って良かったよ」と、フクキタルに同調。
占いの結果は信じてないが、フクキタルの話には付き合う。
チョッパー:「うっそー!? フクキタル、おれどうすりゃいいんだ?」と、
占いの結果を信じた上で、フクキタルに対策を聞く。
ビビ:占いの結果は大事だと考えた上で、「みんなを信じてるから」と、
流石の王女ムーブを見せつけ、フクキタルが感服する。
ロビン:「海王類の巣で八つ裂きになるのかしら?」などと、
想像を超えた不運を予想して、フクキタルをビビらせる。
フランキー:「半分機械だから大凶も半分だ!」と謎の理論を告げて、
フクキタルもその場の勢いでごまかされ、安心してしまう。
ブルック:「生きてるだけでも大吉ですよ。私、死んでますけどー!」と、
骸骨ジョークを飛ばして、年季の違いを見せつける。
ルフィ:「おれと一緒なんだから、フクも大凶」だな、と言って笑う。
「いいえ、私といるなら大吉です!」と、フクキタルも一緒に笑う。
麦わらの一味 占い師 マチカネフクキタル 30スレ目
≫21 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 21:15:49
ワンピース持ってないから所々違うと思うし、とびとびだけど許してくれ
クロッカスの背後に、ウマの耳を生やした少女がいた。
ルフィ以外が初めて見るウマ娘にゾロ以外は興奮を隠せない。
ルフィが言う。
「ウマ娘だ!仲間にしよう!」
「なんでよ!」
「海賊船にウマ娘はいるもんなんだぞ!」
「答えになってない!」
「お前!名前は!?夢はなんだ!?」
少女は答える。
「マチカネフクキタルです!夢は長生きすること!ただ今絶賛家出中です!」
「お前がメリーを守ってくれたのか!」
戦っているところを見てはいないが、ビビと野球王を捕縛しているフクキタルにルフィたちは感謝していた。
しかし何故メリーが狙われているのが分かったのか? それが気になりウソップはフクキタルに聞いた。
「なんでメリーが狙われてるって分かったんだ?」
「えっとですね…占いで見えたと言いますか…」
「ほぉ、占いも当たるもんなんだな」
ゾロは占いに対する見る目が少しだけ変わった。
ルフィたちと仲が良さげなフクキタルを見て、クロッカスは提案した。
「この近くにフクキタルの故郷がある。補給ついでにフクキタルを家に帰してやってくれんか。彼女はここに来て三ヶ月ほど経つ。両親も心配しているだろう」
「えっ…」
フクキタルは絶望したような表情をしているが、ルフィはそれを快諾した。
「いいぞ!フクキタルは船の恩人だからな!」
実は奴隷狩りから逃げてきたのだが、その事を言うことができなかったフクキタルはおぼつかない足取りでメリーに乗り込んだ。
彼女の本当の事情を知らないルフィたちは、彼女の様子を見て家出してたから帰るのが気まずいんだろうな、と考えていた。
≫39 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 21:48:52
前スレで出したフクキタル、ウイスキーピーク登場を書いてみた
「せっかく逃げてきたのに、捕まっちゃいましたね」
マチカネフクキタルという名のウマ娘は狭くて暗い檻の中で座り込み、絶望に打ちのめされていた
水晶玉があればと壁際に放られたにゃーさんバッグを見るも、三冠ウマ娘でもない自分には周りを囲む鉄の棒はどうしようもない
ここはサボテン島ウイスキーピーク、自分を捕まえた巨漢女が言うには住民全員が賞金稼ぎの島らしい
「で、裏では人攫いもやっていたというわけですか。いやぁ、悪い人ってのはどこにでもいるんですねぇ」
はぁ、とため息をつく。
(今、私はどこまで来てしまったんでしょうね)
密航していた船が海賊に襲われ、捕まえた海賊が賞金首に襲われ、賞金首が賞金稼ぎに襲われ久方ぶりの地面がこれだ。
肌寒さを感じる、外は夜なのだろう。少し前からなんだか騒がしい気がする。
(スズカさんやタイキさんが助けに来てくれたんでしょうか?)
頭に浮かんだ甘い考えを振り払う。占いが当たっていたらトレセン諸島はもっと大変なことになってる、私なんか助けにくる余裕はないはずだ
その時だ、ずん!という大きな音が頭上からしたのは。
見上げれば低くなった天井、いや檻の屋根になにかが落下し形を歪ませている
「ひいっ!?」
石の真下から離れたのと、刀を持った男が穴から檻の上に降ってきたのは同時だった
バンダナに腹巻、賞金稼ぎじゃない、いやもしも賞金稼ぎでもかまわない
両手で檻を掴み残った力を振り絞り懇願する
「そこの方、お願いします。ここから出してください。必ず役に立ちます」
ギロリとにらんだ男は、器用にも刀をつかんだまま少しだけ歪んだ檻に手をかけた
「ありがとうございます! ありがとうございます!」
まさに大安吉日の好機に、私は一緒に檻に手をかけ、広げ、外に出た。
「チッ、女か」
(もしかして同性愛者の方!?)
助け人のまさかの事実にショックを受けながらにゃーさんを拾い上げ背負う。
重い衝撃音がし、扉が外から破られようとしていた。
≫40 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 21:49:04
「おい女、何ができる」
「う、うらない、ですかねぇ」
「それが今! なんの役にたつんだよなんの!」
三度目の衝撃で扉が内に倒れこむと、そこにいたのは私をここに閉じ込めた巨漢女
怒り、悲しみ、その他いっぱいの感情が沸きだして、足は前に進んでいた
「菊花掌!」
ドン!
手の平を相手に叩き込むウマ娘空手剛の技は、敵を遠くの家に叩き込む
「あとは闘うことです!」
(ごめんなさい嘘です、見捨てないで)
冷や汗をかいてないだろうかと思いつつ後ろを振り返る。
男はゆっくりと歩み寄ると
「じゃあ半分任せる」
「半分ですね。半分もですかぁ!」
これが私を助けたロロノア・ゾロさんと、ひいては麦わらの一味の方々との出会いなのでした。
本日の運勢、凶のち大大吉
≫51 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 22:12:41
「ふぅ、やっと静かな夜になったぜ」
満ちかけた半月を見上げながら、胡坐を掻いたゾロは月見酒に洒落込んだ。
寛ぐ権利はある。座る建物の真下には、百人を超える町人達が倒れ伏す。
手厚い歓迎から一転、武器を手に取り賞金稼ぎと変じた町人達を、
ゾロは三刀を以てその全てを斬り捨て、やっと人心地が付けたところだった。
「ゾ、ゾロさん……。これは……」
甲高い声が震えている。振り向けば、顔を真っ青にしたフクキタルが立っていた。
ローグタウンから嵐の中での宣誓を終えた時、そのウマ娘は唐突に姿を現した。
あの時、一緒に旅をして欲しい、という懇願に対し、ゾロは眉を顰めていた。
グランドラインという未知の航路を前に、何者か解らない少女とは同行できない。
至って正論のはずが、船長の鶴の一声が響いた上で、仲間達は彼女を受け入れたのだ。
ゾロにとっては不服ではあったが、彼女の占いによって海軍からの窮地を脱したのは事実であり、
彼女の人好きのする気質もあって、ここに至るまで大きな問題は起こらなかったのだが。
「ああ、――――全員、ぶった切っちまった」
だから、ニヤリと笑ったゾロの言葉は、ちょっとした悪戯心の産物だった。
一味の悪名が轟いた今、賞金稼ぎ達は死に物狂いでゾロ達の首を狙って来る。
その凶刃から彼女を守り切れるとは限らない。今宵の孤軍奮闘が良い例だ。
「今宵の鬼徹は血に飢えている、……なんてな」
半月に照らされたゾロの表情は一層と迫力を増している。
勿論、これから事情を説明するが、その時にはフクキタルの冒険心など失せているだろう。
案の定、フクキタルは両脚を震えさせながら、それでも真っ直ぐにゾロを見ていた。
≫53 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 22:13:18
「そ、そうでしたか。――――ゾロさん、貴方は今、鬼徹に取り憑かれてるのですね!?」
「……は?」
だが、ゾロの思惑は外れた。フクキタルはわなわなと唇を震わせながら、
地面を蹴った。瞬間、ゾロの鼻先にまでフクキタルが迫っていた。
「そうでなければ、あんなに歓迎してくれた町の人達を、
楽しそうにお酒を飲んでたゾロさんが斬り捨てるなんて有り得ません!」
「間もなくゾロさんはその刃を仲間に向け、凶鳥の如き不吉が訪れる!
ふぬぬぬぬ……まさしく占いの通り、その刀が全部悪いんです!」
「おい、何を言ってやがる」
鬼徹に伸びるフクキタルの腕を避け、ゾロは反射的に二刀を引き抜いた。
それ見たことか、とフクキタルは姿勢を低く構え、開いた両掌を構えた。
「落ち着け、フクキタル。あの連中は」
「大丈夫です。その妖刀からゾロさんを解放しますから!」
逃げずさるゾロを追うフクキタル。蹴り脚の一歩はゾロの何倍も速い。
芝では最速と語られるウマ娘の俊足。ゾロが間近で見たのは初めてだった。
「ウマ娘流空手、一貫歩! からの、上がり三波浪(ハロン)!」
「コイツ、とぼけた面してもウマ娘か!」
≫54 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 22:13:44
掌底の三連撃をゾロは雪走の峰で捌き、突き出される腕を刀身に滑らせる。
その身を旋回させながらフクキタルを巻き込み、刀の柄にて腰部を打ち据える。
「一刀流・刀狼流し!」
「はぅわ、操られてても流石はゾロさん!」
流石と言うならば、その一撃を俊敏に避けたフクキタルも同じであった。
続く追撃をゾロは身を捩らせて避ける。石塊をも斬り割く鬼徹を振るうのは躊躇われた。
「本日の吉方位は南西、ラッキーアイテムは髪飾り。来てます、来てます!」
「ウマ娘流空手・真狩一気!」
距離を取るゾロへと目にも止まらぬ助走を乗せ、縦回転を乗せた浴びせ回し蹴り。
交差した二刀で蹴り脚を受け止めたゾロだが、刀身ごと押し切られると体感する。
加減をしているとはいえ、フクキタルの実力は先ほどの賞金稼ぎ達とは比べ物にならない。
もう一回転したフクキタルが放つ駄目押しの踵落としが、ゾロを建物から吹っ飛ばした。
「丁度いい。どいつもこいつも罠にハマって、イライラしてたところだ」
「ウマ娘流空手、存分に味わってやろうじゃねぇか」
皮肉にも、落下したゾロを助けたのは、パンパンの腹で爆睡しているルフィだった。
その腹がクッションとなって撃墜を免れたゾロは、抜刀した和道一文字を歯噛みした。
「すぅぅぅ~~~~~ ウマ娘流空手・鉄砲駆け!」
建物から飛び降りたフクキタルは、滞空時間を利用して呼吸を整える。
落下の衝撃を浴びるよりも早く、飛び跳ねた先はゾロの真正面だ。
≫56 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 22:14:08
「三刀流・虎狩!」
振り下ろした三対の峰筋がフクキタルと真っ向から衝突する。
鉄の擦れ合う鈍い音が響き渡り、両の足を地に着け、フクキタルは重圧に耐える。
「ふぎぎぎぎ、今日は万分の一のスーパーラッキー……。
その縁を、妖刀なんかにジャマされたくないです……」
「皆さんと一緒にハッピーを掴むため、ゾロさんは解放してもらいます!」
必死の形相で刀の峰群を左腕で抑え込みながら、フクキタルは執拗に鬼徹を狙う。
ゾロは薙ぎ払った三刀でフクキタルを引き剝がし、敢えて距離を引き離した。
助走からの打撃を武器とするウマ娘空手、その渾身の一撃を真っ向から受けるために。
「長生きしたいってなら、もっとやり方があるんじゃねぇか?」
「ハッピーな長生きです。妖刀に打ち勝った時のゾロさんや、
処刑台から逃れたルフィさんとなら、私……きっと幸運になれます!」
「そうかよ。――――ちっとはマシな面になってきたじゃねぇか」
地に低く構えたフクキタルが両掌を合わせ、一気に疾走する。
ゾロもまた同じく。和道一文字は月光を照らして、艶めかしく輝いた。
「ウマ娘流空手・冠一番、菊花掌!」
「三刀流・鬼切!」
交差する二人。互いが制止し、倒れこんだのはフクキタルだった。
ゾロは納刀し、フクキタルの傍へと歩み寄ると、その顔を思いっきり掴んだ。
≫58 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 22:15:28
「これでちっとは目が覚めたか?」
「はぎぎぎぎぎぎ!! ゾ、ゾロさん!?
正気に戻ったんですか? 鬼徹の魔力から解放されたんですね!」
「元から正気だ。いいか、この町はな――――」
ウィスキーピークの正体を説明する中、ゾロは先程までの戦いを思い返していた。
スピードに後れを取る中、フクキタルの瞬撃を捌き切れていたのは、
彼女がずっと、鬼徹のみを狙い続けていたからではないか。
不運に項垂れてばかりの少女に見える一方、自分が信じた幸福のためなら、
自分の信念として貫けられる、そんな頑固な一面が垣間見えた。
「ひえええぇぇぇぇ~~~~~!! そ、そんなぁー……。
今日のハッピーは、手厚い歓迎だと納得してましたのにー!」
「そうウマい話があるわけねぇだろ。とにかく、ルフィ達を叩き起こすぞ」
彼女の占いは当たる。
実際、ゾロはアンラッキーズを通じてバロックワークスに存在を知られ、
成り行き任せとはいえ、起き上がったルフィと小競り合いを生じさせる。
もしも、今日のフクキタルに幸運が訪れたのだとしたら、
誤解から生じたぶつかり合いの末、少しは骨のあるやつだと認められたことか。
ウィスキーピークの時、ルフィみたいにフクキタルとゾロが闘ったら妄想
この闘いでゾロはフクキタルを仲間として認めたというわけではないが、
旅に同行しても問題ないだろう、とちょっとはフクキタルを見直すきっかけに。
≫62 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 22:35:15
ライス「ウマムスメは毒が効きにくいからアルコールも効きにくいの。だからライスもお酒飲んで大丈夫なんだよ!」
ロー「わかったわかった、勝手にしろ」
3分後
ライス「ふにゃああ〜〜…えへへ、ローくんがいっぱいだ〜〜〜」キャッキャッ
ロー「一口で泥酔してるんじゃねェよ……!」
≫65 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 22:41:53
ローグタウン出会い妄想
トレセン諸島から船を乗り継いだり、海軍の船に密航したりで気づけば東の海まで来てしまいました。
グランドラインを越えれば流石にもう大丈夫でしょう。
とりあえず働き口を探さないと…
大きな町みたいですしとまあ何か見つかりますよね。見つからなかったら占い師でもやりましょ。
そんなことを考えながら路地を歩いていた私は、目の前の一人の男の人に目を奪われました。いえ、正確に言えば、彼の「未来」に。
見えちゃった。未来。最近は落ち着いてたのに。
いや、そんなことよりもあの人!なんて無謀なことを!投げた刀の下に腕を出すなんて!結果は見えませんでしたがでも、あんなのうまくいきっこないです!
そう思った私は思わず彼に声をかけてしまいました。
「ちょっとそこの人!」
「あ?」
「ひゃっ」
顔怖〜。じゃなかった止めないと。
「う、占い!して、いきませんか!」
よし!この後大凶ですって言って…
「占い?わりぃが他あたってくれ。いま無駄なことに使う金は持っちゃいねぇ。」
「無駄なことってなんですか!これはですねあなたのためでして…」
「そりゃありがてぇ。じゃあな。」
「ああ!!無視しないでください!」
とスタスタと歩いていってしまう彼。
私は思わず追いかけて行ってしまいました。
〜中略 ゾロ運試し開始〜
ストンと床に落ちる刀。
繋がってる彼の腕。
「かった。」
とだけ言って刀を拾っている。
私はと言えばたしぎさんと二人仲良く腰を抜かしていた。
なんて人なんでしょう…
あの見るからに大凶な妖刀。それに、打ち勝っちゃいました…。
≫66 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 22:42:09
こ、この人は、きっとものすごい豪運の持ち主です!この人について行けばもしかして、なにかもっとすごいもの、見れちゃうかも。
「…おい。」
「ひゃい!」
「何着いてきてやがる。」
「え!あ、いや〜。あはは。…あ、あなたは!ものすごい豪運の持ち主です!!」
「そうかい。」
「ですので!その…一緒にいれば、ちょっとでもご利益にあやかれるかなぁ〜なんて、あっ!ちょっと置いてかないでくださいよー!」
〜中略 ルフィ処刑場にて〜
なんて、なんてすごい…。雷が!あの人を生かすなんて!しかもあの方ゾロさんの船の方?ですか!
なんて豪運の海賊なんでしょう!
あっ!逃げてる!追いかけなきゃ!
あれ?なんで私追いかけて…
いや、でも多分!ここで追いかけなきゃ後悔します!絶対に!
やりたいことなんてない私ですけど、とりあえず今は!あの人達の船に忍び込んでから考えましょう!
≫75 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 23:03:06
では、貼りますー。フクキタルエミュどころか、麦わらの一味エミュもちょっと怪しいけど、
そのへんは脳内で変換していただけると嬉しい…。
たしぎに出会った後、ローグタウンを歩くゾロ。
フク「――見えました!」
大声にそちらを向くゾロ。そこでは帽子をかぶったフクキタルが
水晶を片手に男に対して占いをしていた。
ゾロ(なんだ、占い師か)
フク「あなたは今日、この先の広場で歴史的瞬間を目にします!」
男「広場って…あそこは処刑台しかないぞ? なんだよ歴史的瞬間って
『白ひげ』でも処刑されるってのか?」
フク「い、いやぁそこまでは…わかんない、です、けど…」
男「なんだよ分かんないのかよ。お試しでいいから占わせてくれって言うから
占われてやったのに…時間の無駄だったぜ」
男悪態をつきながら去っていく。落ち込むフクキタル。
それを横目で見ながらゾロが通り過ぎようとすると、フクキタルと目が合う。
嫌な予感がするゾロ。
フク「そこのお兄さん!」
ゾロ「けっこうだ」
フク「まだ何も言ってませんよ!?」
ゾロ「占おうっていうんだろ? あいにくとそういうのは信じてないんだ」
フク「そ、そんなこと言わずに! お兄さんの顔を見た時、ビビビッと感じたんです。この人を占わないとって!」
ゾロ「知るかそんなこと!」
さっさと去りたいゾロに食い下がるフク。
フク「ちょ、ちょっとだけでいいですから! お試しで、お試しでいいですから!」
ゾロ「あーもーうっとおしい! やりたいなら勝手にやれ!」
あんまりにもしつこいので、根負けして面倒そうにそういういゾロ。
フクキタルはありがとうございます!と笑顔で言って占い始める。そして
フク「――えっ」
占いの結果に青ざめる。(ここで場面転換)
≫76 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 23:03:57
フク「いっちゃだめですよ!」
ゾロ「うるせぇ! しつこいなてめぇも!」
ゾロにつきまとうフクキタルとうっとおしそうなゾロ。
フク「このまま行くと、大切なものを失うっていう
占いの結果がでたんですよ! あと、女難の相!」
ゾロ「だから占いは信じてねぇって言ってんだろうが!
あと、女難の相があるとしたら、今お前に絡まれてるのがそれだよ!」
フク「ひどい!?」
ショックを受けるフクキタル。そんな様子に呆れながら、
ゾロ「だいたい、いくら占い結果が悪かったからって、見ず知らずのおれにどうしてそこまで付きまとうんだよ」
問いかけると、フクキタルはすっと顔に影を落とし
フク「当たるからです…」
ゾロ「あ?」
フク「私の占いの『悪い結果』は…当たるからです」
苦悶にもにた表情でそう絞り出すフクキタル。
その様子に、ゾロも何かを感じ取ったのか黙りこくった後、
ゾロ「だとしても、おれには関係ない。…が、ついてきたきゃ勝手についてくりゃいいさ」
そう言って、フクキタルを置いて歩きだす。
フク「はい…って、ついていくんじゃなくて、そっちに行ってほしくないんですってばー!」
その後を慌ててついていくフクキタル。
≫77 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 23:05:38
(場面転換)武器屋にて
たしぎに会うゾロ。すると、たしぎがフクキタルに気付き声をかける。
ゾロ「知り合いか?」
たしぎ「この前、77支部の応援に本部から来た船に乗ってきてた子なんです。
遭難しているところを保護したそうで、なんでもこちらにお友達がいて、会いに来たらしいんです」
ゾロ「へぇ…」
話半分で樽の中の刀をあさるゾロ。そして、たしぎが鬼徹に気が付く。
たしぎが取り出した鬼徹をみてフクが騒ぎ始める。
フク「あー! あー! だめです、それはだめ! すっごい悪いオーラが漂ってます!」
たしぎ「ど、どうしたんですか急に、立派な業物ですよ…?」
ゾロ鬼徹を手にし妖刀と気がつく。いっぽんマツから鬼徹について話を聞く。
謝るたしぎの横でアワアワしているフクキタル。
そんな二人をよそに、鬼徹を貰うと宣言するゾロ。
フク「だ、ダメですよお兄さん! 言ったじゃないですか、大切なものを失うって!
それなのに妖刀を買っちゃうなんて…」
いっぽんマツと共にゾロに止めるようにいうフクキタル。
しかし、ゾロはフクキタルを一瞥し、ニヤリと笑うと
ゾロ「じゃあこうしよう。おれの『運』とコイツの『呪い』とお前の『占い』…どれが強いか試してみようか…」
運試しの結果、ゾロは鬼徹を手にする。
腰が抜けてへたり込むたしぎの横で、唖然としているフクキタル。
フク「占いが…外れた…?」
信じられない(それと一握りの安堵)という表情でつぶやくフクキタル。
フラッシュバックする過去の記憶。
店を出ていくゾロに気づき、ハッと我に返ってその後を慌てて追う。
≫78 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 23:07:45
(場面転換)処刑台広場前
ゾロ「…まだついてくるのか」
先ほどよりも静かにゾロの後をついていくフクキタル。
ビクッと身を震わせた後、パッと笑顔を作るフクキタル。
フク「は、はい! その…私の占いよりも強いお兄さんの運にあやかろうと思いまして…」
ゾロ「ふぅん…」
取って付けたような理由にゾロは一瞥を向けたあと無言で歩く。
そんな背中を追いながら、フクキタルはバツの悪そうにきょろきょろした後、
フク「そ、そうだ! また占ってもいいですか。さっきの占いはお店での事でしょうし、
また新しい結果が出るかも!」
そう言うとゾロの返事も待たずに占い始めるフクキタル。
すると、水晶にはさっきと同じ凶報が。そして、見える麦わら帽子と振り下ろされる剣。
ゾロ「麦わら…まさか、な」
その事を話すと、ゾロは心当たりがあるようにつぶやく。
ここで一味とバッタリ会う。
ゾロがかわいい娘を連れている事に騒ぐ(特にサンジ)一味の前で、バギーによるルフィ処刑宣言がされる。
ゾロは最初の占いとさっきの占いの事を思い出し、まさかと驚愕する。
その横で、フクキタルは青ざめる。
≫79 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 23:07:58
ルフィを助けに走るゾロとサンジ。その場にたちつくすフクキタル。
必死で処刑台へと向かおうとする二人の姿に、かつての記憶がダブる。
フク「お姉ちゃん…私、また…」
小さく呟き、フクキタルは自分の肩を抱き震える。
(ルフィに剣が振り下ろされ、そこへ雷が落ちた後)
ルフィと共に逃げていくゾロとサンジ。
フク「笑った…」
ルフィの見せた笑顔に、フクキタルは大きく目を見開いていた。
フク(どうして…絶体絶命なのに笑えるんですか…?)
フラッシュバックする記憶。
血まみれの笑顔を思い出す。泣きじゃくる自分の姿を思い出す。
唇を噛む。
ゾロ「占い師!」
すれ違いざま、自分の事をゾロが呼んでフクキタルはハッ彼を見る。
ゾロ「よかったじゃねーか、今度は完璧に外れたぞ、占い」
その言葉に、フクキタルは大きく目を見開いた後、ボロボロと涙を流した。
≫80 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 23:10:05
(進水式後、次の話の冒頭)
ナミ「で」
メリー号の船室で正座して汗をだらだらかいているフクキタル。
椅子に座ったり立ったりして、包囲する麦わら一味。
尋問するのはあきれ顔のナミ。
ナミ「なんであなたがメリー号に乗ってるのかしら」
フク「しょ、しょれは…」
スモーカーがやってきてバギー一味を一網打尽にしルフィ達を追った後、
街の人がフクキタルがゾロと親しげ?に一緒にいた事を海兵に証言し、
海兵たちがアイツらの仲間か!と捕まえようとしてきたのでとっさに逃げてしまった。
そして、その後の突風でたまたまメリー号の近くまでふっとばされ、ほとぼりが覚めるまで隠れてようとしたら、
いつの間にか出港(嵐の揺れかと思って気付かなかった)していたため。
しかも、帆を畳んでいたから海賊船だとは思わなかったため、出るに出られなかった。
ウソップ「けど驚いたぜ、樽を割ったら悲鳴あげて船室から転がり出てくるんだから。
おれはてっきり、あのヘンなの(モージ)の仲間がいやがったのかと…」
ナミ「事情は分かったけど…どうするの、いまさら戻れないわよ」
フクキタルはしばらく考え込むように視線を動かした後、深々と頭を下げる。
フク「この船にしばらく置いてください! 雑用でも何でもしますから!」
ウソップ「おいおい、おれたちは海賊だぜ? そんな事言っていいのかよ」
フク「そ、その…そちらの方がいらっしゃるのでしたら、悪い人達ではないかな~と…
う、占いでも悪い結果は出てませんでしたし…」
ゾロの方をそろ~と見上げるフクキタル。めんどくさそうにフクキタルを見るゾロ
(あの子と何があった!?とつっかかるサンジ)
ナミ「はぁ…あのね、私たちはこれからグランドラインへ行くの。
あなたをどこかへ送り届けたりする余裕なんて――」
フク「ぐ、ぐぐぐ、グランドラインへー!?」
≫81 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 23:10:59
げげぇっとフクキタルが顔をあげた瞬間、帽子が落ち、中の耳が顕わになる。
驚く一同。フクキタル本人も、悲鳴をあげながら耳を手で隠しつつ壁際へ後ずさる。
ヒトの物ではない耳にどよめく中、
ルフィ「その耳…お前、ウマムスメ族か?」
思いもよらない人物の思いもよらない一言にバッと一味の視線が集まる。
フクキタルはこの世の終わりのような顔になって青ざめる。
ナミ「る、ルフィ…あんた、あの子の事なにか知ってるの?」
ルフィ「ああ、あんな耳した知り合いが昔いてさ…ウマムスメ族ってのは…」
フクキタルがさらに青ざめ震え出す。
ルフィ「ウマみたいなオンナの種族なんだよ」
ウソップ「そんなもん、名前の時点でわかるわいっ!」(ビシッ
盛大にズッコケるフクキタル。
サンジ「――ウマムスメ族」
サンジがスッと語り始める。
サンジ「グランドラインのとある場所にある『トレセン島』にすむ種族。
脅威的な身体能力と馬に似た耳としっぽを持っている。が、そんな事は重要なことじゃねぇ…重要なのは…」
ゴクリ、と息を飲む一味。
サンジ「そこにいるウマムスメ達は、全員見目麗しい美女ばかりってことだ!!」ドーン
ゾロ「お前の事だからそんなこったろうと思ったよ」
サンジ「海軍本部中将『皇帝』ルドルフ! 少将ハヤヒデにチケット、タイシン!
写真でしか見た事ないが、どのレディも素敵な――」
ナミ「す、ストップ! 今ちょっとすごい重要な話が出たと思うんだけど」
ウソップ「どうした、ナミ? 知り合いの名前でもあったのか?」
ナミ「そうじゃなくて…サンジくん、そのトレセン島ってどこにあるって言った?」
サンジ「どこって、グランドラ――」
ハッとなるサンジ。そして、
一味「グランドライン!?」
驚愕する一味。一番フクキタルと交流していたゾロは一番驚いている。
≫82 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 23:11:53
ルフィ「お、おまえ、グランドラインから来たのか!?」
フク「は、はいぃ…というか、私がウマムスメ族だっていうのはいいんですか…?」
ウソップ「いいもなにも、こっちとしてはお前がグランドラインから来たって事の方が
大ニュースだよ」
ルフィ達の態度に、フクキタルはとりあえず安堵の表情を見せる。
その後もいくつか質問責めにあうフクキタル。
そんな中で、得意が占いって言う事にルフィがくいつく。
ルフィ「占い師なのか!? えーと…」
フク「あ…そういえば名乗ってませんでしたね。私はマチカネフクキタルって言います」
ルフィ「よし! フクキタル、今日からお前はおれたちの船の見習い占い師だ!」
ウソップ「まてまてまてーい! そんなに簡単に決めちまって良いのかよ! しかも占い師って」
ルフィ「いいじゃねーか、面白そうじゃん、占い師」
サンジ「フクキタルちゃんが仲間になるなら大歓迎さ~♡」
ウソップ「問題はそこじゃねーよ! 昨日の今日で会った相手を信用していいのかって話だ」
ナミ「私はウソップに賛成…けど、グランドラインの事は色々知りたいから、
しばらくは乗せてあげても良いと思うわ」
ウソップ「おいおい、ナミ…」
ナミ「けど…聞かせて、どうして海賊である私たちに頭を下げてまで船に乗ろうとするのか」
しゃがみこみ、フクキタルと視線を合わせるナミ。
フクキタルはその視線からサッと目をそらしうつむくと、ポツポツと語り始める。
≫83 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 23:12:57
フク「わ、私が占って出た『悪い結果』はいつも当たってて…
今日もそちらのお兄さんを占ったら、良くない結果が出て…
お兄さんが運試しをして成功したから、はずれたのかもって期待して、
そしたら、船長さんが海賊に捕まって殺されそうになって…。
もうダメだって、やっぱり悪い結果は当たるんだって…けど……」
ちらりとルフィ、そしてゾロを見るフクキタル。
フク「…見事に結果は覆りました。私、それを見て思ったんです、私もそうなりたいって。
皆さんみたいに、どんなに悪い結果でも覆せる『何か』を掴みたいって。
だから、その『何か』が見えるまで、そばにいさせてほしいんです」
そういうフクキタルの顔は、すがるような、それでいて決意を持った顔だった。
それの表情を見て、ナミはなにも言えなくなる。
ナミは少し目を伏せた後、静かに口を開いた。
ナミ「…ありがと。なら、その『何か』が見つかるまでいたらいいわ。
そのかわり、グランドラインについては落ち着いたら色々話してもらうけど」
ウソップ「いいのかよナミ、そんな曖昧な理由で。ゾロからも何か言ってやってくれよ」
ゾロ「…いいじゃねーか、乗せてやれば」
ウソップ「そうそう、ゾロだってはんた――なにぃー!?」
ナミ「驚いた…いの一番に反対しそうなのに」
ゾロ「船長のルフィが乗せるって言ったんだ、それに従うさ。
それに…ひとに話せねぇ事の一つや二つ腹に抱えてるやつなんていくらでもいるんだ、
そいつがおれたちに害をなさなきゃ、それでいいだろ」
ウソップ「そ、そりゃ、そうだけどよ…
…ま、いいか。そんなに根ほり葉ほり他人の事聞くもんじゃないしな」
ルフィ「ししし、決まりだな! よろしくなフクキタル!」
フク「は、はいっ! よろしくお願いします!」
≫85 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 23:14:19
ここでようやくフクキタルはぱぁと明るい笑顔を見せる。
そうしてフクキタルがメリー号に乗る事となる。
そして、せっかくなのだから、と先ほど進水式で開けた樽の中身をカップに入れて渡す。
フク「これ、さっきの…」
ルフィ「おう! グランドラインに行く前の景気づけだ!」
サンジ「そうだ、せっかくだからフクキタルちゃんも『何か』を見つけた後、
したい事があったら言ってみたらどうだい?」
フク「したい事…ですか?」
ウソップ「そりゃいいや! 見習いとはいえメリー号のクルーになったんだ、
ここはいっちょパーッと景気づけに言っちまえよ」
フクキタル、ウソップの言葉にカップの中をしばらく見つめ、
フク「長生き…長生き、したいなぁ…なんてっ」
ちょっと困ったように笑いながらそう言って、カップの中身をグイッと飲んだ。
ウソップ「長生きかぁ…おれの知り合いに150年以上生きてる爺さんがいるんだが、
これがもう元気バリバリでな。フクキタルもそれくらい生きられると良いな!」
フク「ひゃ、150年!? すっごい長生きなおじいさんですね!?」
ルフィ「すっげぇー! めちゃくちゃ長生きじいさんだな!」
ウソップ「ふっふっふ…驚くのはまだ早いぜ…なんと! その爺さんの飼ってる亀はな、
なんとなんと1000年以上生きてるうえに…しゃべるんだぜ?」
フク&ルフィ「「しゃべるの!? すっげー!(すごいです!)」」
ナミ「あっという間に馴染んだわね…」
ウソップの話をキラキラ目を輝かせて聞くルフィとフクキタルの姿に、
ナミやサンジ、ゾロまでもちょっと表情を和らげる。
ルフィ「そういえば、フクキタルは占いができるんだよな。いっちょやってみてくれよ!」
フク「まっかせてください! ムムムム~!」
占うフクキタル。そして、
フク「見えました! 『快晴』と『巨影に注意』です!」
ウソップ「おいおい、いきなり外れてるじゃねーか。外は大嵐だぜ? 快晴なんて…」
そこで一同、外が異様に静かである事に気づく。(カームベルトへ)
≫103 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 23:34:05
リヴァースマウンテンをのぼる前にフクキタルが占いをする
フク「ムムム…見えました!」
ウソップ「ど、どうなんだ…無事グランドラインへいけるのかぁ、おれたちは…」
フク「運勢は大吉! 『登頂完了』『羊の首』『もげる』」
サンジ「つ、つまり…?」
フク「山をのぼりきってこの船の船首が吹っ飛びます! …なんで!?」
一同「こっちが聞きたいわ!!」
その後、リヴァースマウンテンに激突しそうになったのを回避し、
占いが外れたかと思ったら、ラブーンにぶつかってメリーの首が飛ぶ。
≫111 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 23:48:18
ゾロ「俺の頭をよぎった『ライオネル親方』より…いいな」
ロビン「私の『暗黒丸』より…」
サンジ「おれの『ムッシュひまわりより』より…」
フク「私の『大安吉日万倍日』より…」
ウソップ「気は確かかおめーら!!!」
≫115 二次元好きの匿名さん21/09/11(土) 23:55:24
双子岬にて。クロッカスさんとの会話
フク「…ラブーンさん…」
クロッカスの話を聞き、ラブーンを悲しい目で見つめるフクキタル
泣きながら泳ぐ自分の姿を思い出す。と、
フク「――っ」
ピクリ、とフクキタルの耳が動く。
フクキタルは顔をあげ、遙かかなたグランドラインの水平線を見つめる。
フク「…クロッカスさん」
クロ「…なにかね?」
フク「ラブーンさんの仲間は…生きてます」
ウソップ「そりゃそうだろ! てめぇの命惜しさに逃げ出してんだから!
話聞いてなかったのかよ!」
フク「そうじゃない、そうじゃあないんです…!」
ナミ「フクキタル…?」
フク「何というか…今もまだここ(グランドライン)にいるというか、
いないというか…その…ごめんなさい、変な事言いました」
自分でも自分の感覚に説明がつけられず、フクキタルはクロッカスに謝る。
クロッカスはそんなフクキタルをしばらく見下ろした後、
少しだけ優しく笑って、その頭を無言で優しく撫でた。
…そんな二人の後ろをルフィが全力でマストを担いでルフィがラブーンめがけて走っていく。
≫117 二次元好きの匿名さん21/09/12(日) 00:07:28
ラブーンとルフィの喧嘩も終わり、
ルフィ達を見送った後。
クロ「それにしても…ひょっとしたら、
待ち続けた『かい』があるかもしれんな…のう、ラブーンよ…」
そう言って笑うクロッカスの瞳には懐かしい時代の色が浮かぶ。
クロ「ウマムスメ…あいつらも、あの子も…不思議な連中ばかりだ…」
そのころ麦わら一味
ルフィ「できた!!空からふって来た男、雪だるさんだぁ!」
フク「できましたぁ! まさしくこれが雪『だるま』です!」(雪でつくったダルマ)
ルフィ「おおっ、やるなぁフクキタル!」
ウソップ「はっはっは…確かになかなかやる…が!
このおれ様の魂の雪の芸術!スノークイーンにはかなうまいっ!」ドーン
ルフィ&フク「うおおっすっげぇー!(すごい!)」
ルフィ「よし! 雪だるパーンチ!」
スノークイーン粉砕!
ウソップ「何してくれとんじゃおのれ!」
ルフィ「がー!雪だるさん!」
そして雪だるさんのふっとばされた鼻が雪『だるま』の目を入れてないところへ直撃する!
フク「ぎゃー!? 雪『だるま』に目が入っちゃいましたー!?
何てことするんですか、まだ何にも成し遂げてないのにぃー!」
ナミ「この寒いのに、なんであいつらあんなに元気なの…」
寒空の下で騒ぎまくる三人を窓越しに見てナミはそうつぶやくのだった。
≫158 二次元好きの匿名さん21/09/12(日) 00:34:56
双子岬で太陽を浴びていたクロッカスは、海に不思議な樽が浮かんでいることに気づいた。
見た目は普通の樽なのだが、妙に光り輝いているのだ。
彼は『何となく』気になって近づいてきた樽を引っ張り上げると、少なくとも人一人分の重量を感じる。しかもその重さのかかり具合から、中には人が入っているようだ。
樽の中を覗いてみると、大きな水晶玉と一緒に少女がぐっすりと眠りながら、丸まって入っていた。
そしてクロッカスは、その少女に見覚えがあった。いや、その種族に見覚えがあるという方が正しいだろうか。
ウマの耳と尾を生やしたウマ娘という種族。それが樽の中で寝息を立てている。
クロッカスは彼女の頬を軽く叩く。
すると彼女は目を覚ました。
「うわぁ!?…えっと、あなたは?もしや…海賊ですか!?」
「私はクロッカス。海賊はとうの昔にやめた」
少女はほっと撫で下ろし、先程の少し怯えた様子から打って変わって明るく笑う。
「水晶玉を上に乗せて眠っていると吉!当たってくれて助かりました!」
温度差に面食らうクロッカスだったが、彼女が何者なのかを問う。
すると彼女はあっさりと答えた。
「マチカネフクキタルです!今はえっと…家出中なので少しの間泊めてください!」
フクキタルは勢いよく頭を下げ、そしてそのまま樽ごとひっくり返ってしまった。
≫175 二次元好きの匿名さん21/09/12(日) 01:08:31
クロッカスは彼女を家に泊めることにした。
フクキタルの故郷であるトレセン諸島に帰そうにも船はない。
帰す手段がない以上、海軍の船か海賊船、もしくは客船が来るのを待つしかなかった。
とりあえず彼女を椅子に座らせ、ホットミルクでも出すことにした。ピンピンしているが、樽の中で過ごしていたのだ、心落ち着くものを出した方がいいだろうと彼は考えた。
フクキタルはホットミルクを受け取る。
「ありがとうございます」
クロッカスは向かいに腰掛け、何故家出したのかを聞いた。
「えっと…言える範囲で構いませんか?」
「もちろん」
彼女はゆっくりと語る。
「家出というよりは、故郷出?という方が正しいかもしれません。わたし、占いが好きなんです。得意でもあります。でも、わたしの故郷の人たちは誰も信じてくれませんでした。ですが、姉だけは違いました。いつだってわたしの味方でした」
こくりとホットミルクを飲んだ。
だんだん早口になってしまっていたが、これを飲むと心が落ち着いた。
「そして1週間ほど前、ついに故郷の人たちがわたしを追い出そうとしました。姉はわたしを庇って樽に入れ、わたしの占いを待ってから『フクキタルはきっと大丈夫。わたしの自慢の妹。すごい子なんだから』と言って、わたしを逃してくれました」
本当は故郷のみんなや姉が奴隷狩りから守ってくれたのだが、フクキタルはクロッカスに心配をかけまいと嘘をついた。
その嘘に気づいているのかいないのかは分からないが、クロッカスは深くは追求しなかった。
「もう一杯…飲むか?」
その言葉に、フクキタルはゆっくりと頷いた。
≫176 二次元好きの匿名さん21/09/12(日) 01:26:52
クロッカスとフクキタルの奇妙な同居が始まって二ヶ月が経過した。
フクキタルは日課の占いのほか、意外と炊事洗濯も出来たのでクロッカスも騒がしい孫が出来たようで中々にこの関係を楽しんでいた。
ある日の朝、フクキタルは水晶玉に両手を翳し、何やら唱え始めた。
「フンニャカハンニャカムギムギワラワラ!」
そのあと暫く水晶玉を見つめたあと、叫んだ。
「出ました!えっと…?羊?麦わら?D?…え?」
彼女自身何なのかよく分かっていないようだ。
しかし、占いで出た以上、なんとか意味を見いだそうと頭を捻る。
腕を組んでひたすら唸る事1時間。ようやく答えは出たようだ。
「羊に乗った麦わらを持つディーさん!…自分で言ってて何言ってるのかわかりませんが、この人に会うのが吉!」
そう言ったあと、彼女は頭を抱えて蹲った。
「て言ったってこの二ヶ月クロッカスさんにしか会ってませんよ!?」
その日、リバースマウンテンの頂上から大きな、それはそれは大きな、まるで時代を変えるかのような笑い声が聞こえてくるのだった。
≫178 二次元好きの匿名さん21/09/12(日) 01:47:27
クロッカスの背後に立つフクキタルを見たサンジは、体をワナワナと震わせていた。
そして彼は思わず咥えていたタバコを落としてしまった。
「おいルフィ…お前今、ウマ娘族っていったか…?」
「ん?ああ、ウマ娘族だ!シャンクスのところにもスペって奴がいたけど、スッゲェ強えんだ!あとめちゃくちゃ食べる。もしかしたら俺以上だ!…ん?おいサンジ!」
サンジは途中の方から聞いていなかった。ただただウマ娘族に会うことが出来た己の強運に感謝していた。
「ウマ娘族…ウマの耳と尾を生やしたレディたちしかいない種族。その美しさは地上の人魚と形容されるも戦闘力は高く、名だたる海賊団や海軍にも名を連ねるという強く美しいレディたち…!そんなウマ娘に出会えるなんて俺ぁ幸せだぁ!」
ルフィはサンジを無視し、フクキタルを見た。海賊は歌う。だからこそ、コックと音楽家、そして歌うウマ娘は是非とも欲しかった。
「オレはモンキー・D・ルフィ!お前、名前は!?夢はあるか!?」
「マチカネフクキタルです!夢は長生きすること!ただ今絶賛家出中です!」
羊に乗り、麦わらを持つディーの人物。
フクキタルの運命を変えるのは、彼だ。
≫161 二次元好きの匿名さん21/09/12(日) 00:40:43
ローライス過去編
ライスが住んで村はとても貧相で貧困に苦しんでいた。彼女はカリカリの実を食べたことで懸賞金が掛けられた。舞い込んだ金の話にに目が眩んだ村人達は暴走し、自身が住んでいた孤児院が襲われ「助けなければ良かった」「お前は家族なんかじゃない、不幸を呼ぶ呪いの子だ」と叫ばれながら目の前で育て親を殺される。
共に世界から見捨てられたローとライスは、ライスが窮地にあったとき知らず知らずにローが口八丁で助けた形で出会い迫害されながらも行動を共にする。ローは同じ境遇に同情心と能力の利用を、ライスは助けてくれたローに感謝を持つ。お兄様と呼ぼうとするがそれは激しく拒絶された。共に行動している内にこんな優しい奴ですら見捨てるんだという風にもローは世界に絶望し、自暴自棄になっていた。爆弾で死ぬならそれはそれでライスももうこれ以上傷つかなくなるからと一緒にドフラミンゴのもとへ行きファミリーに入る。
コラソンと出会う、最初は追い出すために酷いことをするが、喋れない(と思っている)相手にずっと優しくするライスに絆され何だかんだでロー共々仲良くなっていく。この何処かでコラソンとライスはローを守る約束をする。
しかしコラソンがローの病気を直すために旅に出ようとして、ライスも連れて行こうとするがローは「少なくとも今は自分を家族と呼んでくれる場所があって安心している」「ライスにファミリーの真実を何も知らせるな」「どうせおれを助けようとするやつは誰もいない」「その姿を見せてこれ以上ライスを絶望させるな」と言い彼女を置いていくことになる。
ライスとローを海軍逃がし助ける目処が立ちライスに何かしらの方法で集合場所を伝えるが原作通りそれは失敗した。集合場所には誰も来ず、何も知らずにライスは自らファミリーに戻りドフラミンゴから嘘を吹き込まれた。
「もしローを正せなかったらローを殺してお前も死ね」とライスに言ったのは始めて会ったときのローに対するドフラミンゴの意趣返しである。
≫167 二次元好きの匿名さん21/09/12(日) 01:01:02
“偉大なる航路”後半の海 新世界 とある島
そこにひっそりと白ひげとエースの墓標が建立されている。
そこを訪れる二つの人影があった。
白ひげ海賊団の一番隊隊長マルコと、四番隊隊長グラスワンダーである。
「また来てたのかよい」
「はい。自分の気を引き締めるために」
「へぇ…そいつはどうして?」
「今回の戦争で二人を助けられなかったのは私の不徳の致すところ。だから_」
グラスの独白を聞き、マルコはため息をついた。
そして、諭すように語りだす。
「それは違うよい」
「いいえ!私のせいなんです!あの時私が動けていたら_」
「あの結末は多くの要因が重なった結果だ。誰か一人に責任を負わせるなんてできねェ」
「でも…!!」
「いい加減自分で抱え込むのはやめとけ。そんなお前を見ても二人は喜ばねぇだろうよい」
≫168 二次元好きの匿名さん21/09/12(日) 01:01:59
マルコの淡々とした諭しに、感情的になった気持ちが沈静化する。
でも、どうしても譲れないことがグラスにはあった。
「…駄目なんです。そう考えてしまったら、私は…自分が許せなくなりそうで…」
「まったく、頑固なのは変わらねぇな」
「…すいません」
やれやれとばかりに首を振ったマルコに、グラスはバツが悪そうに顔を下げた。
同じ海賊団に長年所属する中で、お互いの性格は熟知している。
マルコはグラスがこうなることをハナから分かっていたようだった。
「けど、そのままじゃあ駄目だ。そんな気持ち溜め込んでたら、いつまでも前に進まないよい」
「そんな気持ちとは?」
「お前の本音だよい、グラス。親父やエースが死んでから、皆の前で気持ちを押し殺してただろ?」
「何故…」
「何年付き合いがあると思ってんだ?話してみろよい。人払いは済ませてある」
≫169 二次元好きの匿名さん21/09/12(日) 01:02:44
初めて白ひげにあったのは、先頭の最中だった。
ロジャー船長と互角に渡り合う強い海賊。そのくらいの印象。
でも、殺し合いの中でその姿を知るにつれ、ある考えが浮かんだ。
私には『父親』がいなかった。生まれてから母との二人暮らしで、父親の記憶がない。
知っているのは、この海の何処かで航海していることと、母の目から見た人となりだけ。
ただ、私達家族への仕送りは頻繁に行われているらしかった。
幼い頃人攫いに捉えられ、同世代のウマ娘5人で奴隷船に乗せられたので、詳しくは聞けていなかったけれど。
その、母の語っていた父親と白ひげに、奇妙な共通点が多くあったのだ。
私の父親は白ひげなのではないか_そんな疑念を抱いていたある日、ロジャー船長が自首した。
海賊団は解散し、メンバーは散り散りになり、それぞれの道を歩いて行った。
年齢が近い兄妹分の6人は海賊団を立ち上げるなどしたが、私は疑念を確かめるため白ひげ海賊団を探した。
そして、知人の手を借りたりすること数か月、白ひげ海賊団との接触に成功した。
たった一人で頭を下げ、海賊団に入れてくれと懇願した私を、白ひげとクルー達はすんなりと受け入れた。
顔なじみではあったため、打ち解けるのもはやかったと思う。
クルーは白ひげを『親父』と慕い、白ひげはクルーを『息子』として愛す、家族に近しい関係。
そんなやり取りが不思議と嬉しかった。
よくよく考えれば、心のどこかでこの関係を羨んでいたのかもしれない。
白ひげ海賊団に入ってから1年。武功を挙げ、おでんさんが離脱した二番隊の隊長に推薦された頃、白ひげに呼び出された。
そして__
≫170 二次元好きの匿名さん21/09/12(日) 01:03:34
「そうだグラス。おれァお前の父親だ」
あまりにもあっさりと疑念の真相を口にした。
母を安全のためトレセン諸島に残したと言い、私達に苦労をかけたことを謝罪した。
頭を下げる父親に、顔を上げるように言った。
確かに大変なことはあったけど、母は幸せそうであったし、父親が素晴らしい人物であったことにほっとしたのだ。
「なぁ、グラス。おれが父親で良かったか?」
「はい…!」
ただ、一度でいいのでトレセン諸島に顔を出すよう意見した。
これ以降、私は白ひげを『お父さん』と呼ぶようになった。
それから数年。父はある海賊を迎え入れた。
名を、ポートガス・D・エースさん。最近頭角を現したルーキーだ。
最初は反抗的で、父の暗殺を何度も企てては返り討ちにあっていたが、時間が経つにつれ、船になじんでいった。
私とも関わることも多く、彼の人となりも見えてきた。
絶対に自分から逃げようとはせず、自分にとって大切な人を侮辱する発言には黙っていられず、衝動的な怒りに任せて相手を殴り飛ばす事もある。
その性格は、かつてのロジャー船長と瓜二つだった。
それが心に引っ掛かり、私はエースさんを気に掛けるようになった。
≫171 二次元好きの匿名さん21/09/12(日) 01:04:23
「何故、そこまで急ぐのですか?」
「おれは生きた証が欲しいんだ」
単に、その危なっかしさをほおっておけなかったのかもしれない。
その後のエースさんは活躍し、隊長を任せてもいいのではないかという声が挙がった。
実力的にも十分だろうとみこんでの推薦。
「エースさん、二番隊隊長をやってみる気はありませんか?」
「俺が?」
私自身も隊長という立場にこだわりはなかった為、エースさんに譲ることにした。
そんなある日、船内で仲間殺しが発生する。
加害者は古株のクルーだったマーシャル・D・ティーチさん。殺されたのは四番隊隊長のサッチさん。
その知らせを聞いたエースさんはケジメをつけさせるといって船を飛び出した。
その背中にロジャー船長の姿が重なり、凄く嫌な予感がした。
本音を言えばすぐに追いかけたかったが、臨時で四番隊隊長に就任したのもあり船に残った。
≫172 二次元好きの匿名さん21/09/12(日) 01:05:04
結果として、嫌な予感は的中。
エースさんは敗北して投獄され、公開処刑が発表。
白ひげ海賊団と傘下の海賊の皆さんで海軍本部に乗り込んだ。
エースさんの弟ルフィさんの一団との共闘もあり、エースさんの救出に成功する。
しかし、赤犬の挑発に対しエースさんはロジャー船長を思い出す行動にでて、最終的にルフィさんを庇い命を落とした。
父は、海軍本部と共に心中することを選び、激しい攻撃を受けた末、立ったまま絶命した。
そして今、私は生きている。
それが堪らなく悔しかった。
「私は…よかったのに…」
父にもエースさんにも、逃げてほしかった。
たとえ無様な姿をさらしたとしても。
一緒にいれればそれ以上は要らなかった。
「私はただ、大切な人と生きれれば良かったのに!!」
生き延びた者の気持ちは分かるはずなのに、自らの命を犠牲に他者を生かした二人に対し。
怒りを感じてしまっている。
それが二人の決意と覚悟だとわかっていても。
≫173 二次元好きの匿名さん21/09/12(日) 01:05:31
「本当に…勝手な人達なんですから…!お父さんも!エースさんも!」
好き勝手に感情を吐露する私を、マルコさんは無言で抱きとめる
「マルコさん…」
「泣いたっていい。誰もお前を責めねェよい」
その温かさが、まるで父のようで。
「う…あ…あああ…」
今の一時だけは、涙をこらえることができなかった。
「わああああぁああ~!!」
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