『アドベンチャーパート』
導入
以下の描写と共にドールたちが目を覚ました所から、シナリオは始まります
「……どれほどの間眠っていたのだろうか?
長い間閉ざされていた瞼が開くと、薄暗く、時々ちらつく淡い光が目に入る。
あなた達はゆっくりと起き上がると、あたりを見渡した。
…ここはどこだろうか
使い慣れた自分の部屋ではない。先程まで寝ていたのであろうベッドはホコリまみれで、劣化しきって
いてボロボロだ。
ぐらり、と体が傾き、自分たちが部屋ごとゆらりゆらりと揺れている事がわかる。
船にでも乗っているかのようだ。
自分自身が何者なのか、はっきりと思い出せない。
名前とわずかな記憶のカケラだけが頭の中にある…
すぐそばに、君と同じように戸惑っている少女たちがいた……。」
NCは適宜ドールに対話判定を促してください。ドール同士の自己紹介をしてしまうのもよいでしょう。
カルマの設定
アドベンチャーパート開始時に公開されるカルマは以下の1つ。
『船を探検する』
このカルマはドール共通のものです。アドベンチャーパートで船内を巡り、お昼の船内アナウンス後にラウンジへ向かえば自動的に達成となります
イベント:医務室
ドール達が目を覚ました部屋はいくつもベッドが用意された簡素な部屋です 調べても特にめぼしい物はありませんが、この部屋には簡単な医療器具があり、学校の保健室のような設備だとわかります ここはどうやら、船の中の医務室のようです
また 現段階ではドール達は丸腰です 武器などのマニューバ、たからもの 等は所持していません このあとすぐに取得できることをPLに伝えてください
ドール達が自己紹介を終えた頃を見計らって、突然、この部屋のドアをノックする音が聞こえます。
「…失礼します お体の具合はいかがでしょうか?」
声と共に、一人の給仕服の女性がワゴンを連れて部屋の中に入ってきます
入ってきたのは若い、綺麗な女性でした。
「船酔いで気持ち悪くなってしまったのかしらね、船旅は初めて?」
給仕服の女性はワゴンに載せたピッチャー(水差し)からグラスに水を注ぐと、ドール達に手渡します。
「昼食まではまだ時間があるから、元気が出てきたらデッキに出て日光浴も気持ちいいわよ。荷物はお部屋まで運んでおいた
から」と女性は整った美しい顔立ちに笑顔を浮かべてドール達と接します
ここでドール達の反応を待ちます
■質問で予想されるもの(固有名詞は全て自由に変更してくださって構いません)
給仕服の女性の名前「私の名前はキャスリン 船のお客様担当係よ」
船の名前 客船セントメダリオン号
行き先 フォーチュンヒル 昼食後くらいに着くらしい
部屋の場所 「部屋の場所忘れちゃった?209号室よ。空いていたからって、いたずらで他の人の部屋に勝手に入っちゃダメよ」
これ以外はまともに答えないで良いです
「コックのサンチョは気難しいから、厨房で遊んだら怒られるわよ。料理はとっても美味しいからお昼は期待しててね」
「ボイラー室や機関室は危ないから、行ってはダメよ」
「操舵室や船長室は、見学してもいいけど騒いだりイタズラしたりしないでね」
等、どこか会話が通じていない事を伝えてください。
しばらく会話の後、キャスリンは「いけない、お仕事に戻らないと」と言うとドール達からグラスを受け取り、ワゴンを
押して部屋から出ていきます。
この時、PLが望むなら行為判定をさせてください [めだま]等視力に関するもの又はアンデットに関する記憶のカケラで判定です
判定に成功したなら、キャスリンのスカートの中からチラリと見えた足が、ミイラのように土気色をしている事がわかります。顔は色白の美人なので違和感があります 狂気判定させてもいいかもです
(キャスリンのデータはドラッグイーターです)
客室は、医務室を抜けてすぐ近くなので、迷うことなく部屋を探すことができます
イベント:客室「209号室」
ドール達は209号室を探して客室のフロアの廊下を歩きます。
廊下は船体の歪みからかでこぼこと段差があり、所々がひび割れていたり汚れがついていたりひどい状態
です。
やがてドール達は209号室にたどり着きます。
部屋には鍵はかかっておらず、中に入る事ができます
部屋は一人用らしく、ベットが一つにちょっとした家具、シャワールーム、クローゼット等がありますが、家具は倒壊し、シャワールームの鏡は割れ、とても使えそうな状態ではないです
ドール達が部屋に入ってまず最初に目に入ったのは、ベットの上の荷物です
一人用のベットには、無機質な銃や刃物、そして様々なものが無造作に置かれています
(具体的にはドール達の装備、たからもの等です)
あきらかに部屋に似つかわしくない物ばかりですが、ドール達はなぜかそれが自分たちの所有物であると
わかります。しかし、なぜこんなものを持っているのだろうか?それはドール達にはわかりません。
荷物には全て旅行用のタグが付いています 持ち主 メアリー 行き先 フォーチュンヒル といった具合です
また、部屋の机の上には、一通の手紙があります
荒れ果てた部屋とは違い、最近書かれたらしい手紙には、このような内容が書かれています
手紙の内容
「愛しのメアリーへ
この手紙を読んだということは、長い眠りから覚めたんだね
思い出のセントメダリオン号にまた乗船させてあげることができたから、ゆっくり船を探検して
船旅を楽しむといいよ
思い出の場所を巡りながら、家に帰っておいで 待っているよ
パパのお仕事は終わったよ 随分長い間待たせてしまったね
これからは二人で一緒に暮らそう プレゼントも用意してあるんだよ ベクター」
とこのような内容です
メアリーとは一体誰の事なのだろうか?
この手紙や先ほどの部屋に運ばれた荷物から、ドール達は自分たちがメアリーとしてこの船に乗せられた事に気がつくでしょう
この謎の手紙を読んだドールは奇妙な気持ち悪さを感じ胸騒ぎを覚えます。
狂気判定を行ってください
この部屋にはセントメダリオン号のマップがありますので PLに行くことの出来る行き先を提示してください
「デッキ」「ラウンジ」「キッチン」「ブリッジ(操舵室&通信室)」「船長室」「機関室やボイラー室」
に行く事ができます
イベント:デッキ
ドールたちが船の中を探索していると、屋外に出ることができます。
どうやら船のデッキのようです
久しぶりに見た空は、毒々しい色の雲の間から太陽が赤みがかった光を放っていた
だが、先ほどの手紙で気分を害したドール達にとっては それですら心地よいものです
船から海面を覗くと、緑がかった水面の下に、何やら白い生き物が船底に向かって泳いでいる…ように見えます
船の行き先を見渡せば、陸地が小さく見えています
よく見れば、大きな輪状の建造物を確認できます 行為判定を行い、成功したドールには、それが大きな観覧車である事がわかります
ここで所得出来る記憶のカケラは 遊園地 がいいでしょう この記憶の欠片を所得したドールには、観覧車に乗った記憶があることを伝えてください
デッキでは船乗りの制服に身を包んだアンデッド達が何をするでもなくふらふらしています
ドール達には興味もないようです
また、デッキから船の様子を観察すれば、船の船体にはいくつもの大きな穴があいており、ボロボロだということがわかります
特にデッキから見えるブリッジは特に損傷がひどいです 窓がえぐれ、熱でひしゃげ、風穴があいています
この船は何らかの攻撃を受けた事がわかります
イベント:ブリッジ(操舵室&通信室)
ブリッジの中に入ると、中は焼け焦げた様々な書類や計器類の破片が散乱し、雑然としています
辺りには至るところに無数の黒いシミがついています
窓は全て割れ、デッキの前部に空いた大穴から風が吹き込んできている有様です
とてもまともに航海できる状態とは思えません 船は自動で動いているようです
この黒いシミは医学系の記憶のカケラ、または「ちみどろ」で行為判定できます
判定に成功すれば、このシミが血だということがわかり、ここで多くの人が亡くなった事がわかります
また、辺りに飛び散った破片や物の散乱具合、窓に空いた巨大な風穴から、爆発物に詳しいドールならこの部屋に砲弾、ミサイル
のような爆発物が直撃した事がわかります
場合によっては狂気判定させてもいいかもしれません
部屋の書類は内容が難しく 船の操縦や航海に関するもの、としかわかりません
操舵室に隣接した通信室でも、通信機の周りに黒いシミを見つける事ができる
ここで「めだま」「こぶし」で行為判定 成功すれば通信機器(モールス打信機等)に、小さいシミを見つける事ができます
それはどうやら手の形をしていて、ちょうどドール達と同じくらいの大きさの手であることがわかります
だれか小さな子が亡くなったのでしょうか?
この手のシミは、後に出てくるレベッカの物です 彼女はここで亡くなったのかもしれません
イベント:船長室
ドール達は船を探索する中で、一つのしっかりとした作りのドアを発見します
ドアのプレートには船長室 と書かれています
攻撃用マニューバで扉を壊せます 鍵がかかっているわけではなく、船の歪みでドアが開かなくなっているようです
爆弾 切断付き武器なら判定に+修正を差し上げてください
中に入ると、荒れてはいるが以前は豪華な部屋であっただろうことがわかります。
大きな机(元は船長のものであったのだろう)には書類が散乱しており、写真立てが机の下に落ちてしまっています
部屋の中にはだれもいないようです
船長の机を調べれば、船長の航海日誌と一冊のノートを見つける事ができます
船長の航海日誌は難しい内容です
内容は航海記録がほとんどでしたが、中には目に付いた部分がありました
『自分の娘が学校の長期休暇を利用して船の見学に来た
将来は私のように客船の船長になりたい為だという事らしい
とても嬉しい事なので、仕事の合間を縫って船長の仕事を教えるつもりだ』
日付は汚れていて読めません
ここからすこし記録が続き また気になる文章が出てきました
『娘がまた休みを利用して乗船した
操船技術や心得を教えてやると、嬉しそうにノートに書き留めていた
もっとたくさんの事を教えてやりたいが…
最近はこの辺りをいくつもの戦闘機が飛んでいるのを船から確認した。
このあたりはまだ平和だが、もしかすると戦争が近づいているのかもしれない
どうも胸騒ぎがする、船長室の整理は娘に任せ、今日一日はブリッジに留まって指揮を取ろうと思う。』
船長の日誌はここで終わっています
ノートを読めば、どうやらドール達と同じくらいの少女によって書かれた物だとわかります ノートには「レベッカ」と名前が書いてあります
ノートの内容
「船長の心得その1! 船長たるもの 船内で起こったことは逐一記録し、確認しなければならない…らしい これから
記録をつけてみようと思う」
「○月?日、今日は学校の休みを利用して、お父さんの仕事を見学させてもらった
お客様担当のキャスリンさんに指示を出したり、コックのサンチョさんと食事の打ち合わせをしたり、ブリッジで船員に
指示を出す様子を見学した。私も将来はお父さんのように立派な客船の船長になりたい」
「船の見学中に友達ができた。メアリーという子だった
一人で寂しそうにしていたので尋ねてみたら、どうやら船の行き先のフォーチュンヒルに
転校することになったそうだ
船の中を案内してあげると、とても喜んでくれた。キッチンに入ろうとしたらサンチョに怒られてしまったけれど
一人旅の理由を尋ねると、メアリーのお母さんはうんと小さな頃に亡くなって、お父さんは科学者として
お仕事が忙しく、もう長い間ずっと会ったことがないそうだ 前に住んでいた場所で戦争が始まり、危ないから親戚の
おうちに引っ越すらしい
言いにくい事を聞いてしまったかもしれない
船を降りる時に、メアリーはまたセントメダリオン号に乗りたいと言ってくれた。
将来私が船長になったら、私の船に乗ってくれると約束してくれた。
手紙の宛先を教えて、彼女とお別れになった。
また会えるといいな」
「船長の心得その2! 船長たるもの乗客、船員の命を守らなくてはいけない 救難信号はトトト、ツーツーツー、トトト S、O、S、だ
…通信信号を覚えるのは難しいけど、立派な船長になるとメアリーと約束したのだから、頑張って覚えなくちゃ…」
ノートにはその後も船長の仕事内容や、船の操船技術などが書かれています。
最後にノートが書かれた日付は、船長の日誌の最後と同じ日です
床に落ちた写真立てを拾えば、帽子をかぶった船長と娘らしき少女が、笑顔で立っている写真であることがわかります
写真の裏には「レベッカと私」と書かれています
レベッカのノートを読んだドールには、「別離」の記憶のカケラを与えてください
誰か、大切な友達と別れたままの気がする…そうドールに伝えてください(その友人はメアリーのことです)
部屋を調べ終わったあたりでドン!と何やら音がします 窓の外のようです
急いで窓に近づけば、何か見えるかもしれません とドール達に伝えてください
何やら「ミシミシ…メリメリ」とボロボロの船体を何者かが登っていくような音を聞き取ります
行為判定に成功したドールは、なにやらタコやイカのような吸盤の付いた大きな触手が、ズルズルと船体を登って見えなくなるのを目撃します
イベント:キッチン
(※ここはシナリオ上行く必要はありませんが、記憶のカケラを調整したり、PLの要望がありましたら行かせてください)
廊下を歩いていたドール達は、近くのキッチンで何やら音がするのがわかります
中を覗くと、何やら大きな体の何者かが、厨房にいるのがわかります
そこには、ボロボロのエプロンを身につけた巨体のアンデッドが、何やら料理のようなものをしている
様子でした。(コックのデータはブッチャーを使用します)
生前は腕の良いコックだったのでしょう 厨房に電気はついておらず、アンデットの頭部は醜い肉に覆われ
どこが目なのかわからないような状態でしたが、アンデッドのコックはまるで場所を暗記しているかのように器用に調味料のビンを取ると
鍋の中にふりかけています。どうやらスープのようなものを作っている様子です。
コックは鍋の中をしばらくかき混ぜると、そばにあった酒のボトルを取り、鍋に注ごうとしますが
すでに中身が無くなって久しいボトルからは埃が出るだけでした。
コックは気にせずスープを煮ています。
この光景を見たドールに、家庭的な記憶のカケラ(料理やパーティーなど)を差し上げてもいいかもしれません
コックがドール達に気付くと、怒ったかのような唸り声を上げます
厨房に部外者が入ってきたのが気に食わない様子です。
もしドール達がキッチン内から出て行かないようなら、コックはやがてなにやら
冷蔵庫のようなボロボロの物体のドアを開き、何かを取り出してドール達に差し出します。
カチカチに固まり、変色して奇妙な色になった物体です
ぶっきらぼうなコックの態度は、さっさと食べて 出て行ってくれとでも言わんばかりです
コックはもうドール達に興味を失ったかのように、料理に戻っていきます
この奇妙な物体は食べ物のようです ケーキやアイスクリームの変質したものとお考え下さい 場合に応じて記憶の欠片をあげる機会にしても良いでしょう
イベント:機関室やボイラー室
(※ここはシナリオ上行く必要はありません PLの要望がありましたら行かせてください)
機関室やボイラー室にドールたちが行こうとした場合、船の船底部分は浸水しており、行くことができない事を伝えて下さい
つまり、船のエンジンは動いていません
イベント:ラウンジ
ドール達はやがて大きなラウンジの前にたどり着きます。
ラウンジ前にはボロボロの机が置かれ、「受付」と書かれたプレートを身につけたキャスリンが立っています。
この場所は、ドール達の探索の進行によって展開が別れます
- 「デッキ」「ブリッジ(操舵室&通信室)」「船長室」に行っていない場合
キャスリンはドール達に気づいて「あら、こんにちは。ごめんなさいね まだ準備中だから、お昼ご飯はもうちょっとだけ我慢しててね」と言って中に入れてくれません
ラウンジの中からは机やイスを設置する音が聞こえてきます。
まだ昼食まで時間があるようです。
この様に、中に入る事ができない事をドールたちに伝えて下さい
- 「デッキ」「ブリッジ(操舵室&通信室)」「船長室」に行った場合
最後に探索した場所で、館内放送がひどいノイズ混じりで流れてきます
「お客さまに…お伝えします…昼食のご用意が整いました…ラウンジまでお越し下さいませ…」キャスリンの声です
ドール達がラウンジに向かうと、ラウンジ前にはボロボロの机が置かれ、「受付」と書かれたプレートを身につけたキャスリンが立っています。
キャスリンは貴方たちを見つけると、笑顔で迎えてくれます
「お腹すいた?お昼はバイキング形式だから好きなだけ食べてもいいのよ でも最初に船長さんからご挨拶があるから、終わるまで席でガマンして待っててね」と言って、ラウンジの中に通してくれます。
ラウンジの中は広々としていて、中央の料理を置かれたテーブルを中心に円を描くように、机とイスが用意されています。
机の上には部屋の番号と、利用者の名前が書かれたプレートが置かれ、自分の席がわかるように用意されています。
他の席にはボロボロの旅行服に身を包んだアンデットがすでに座っているので、空いている席はすぐ見つかりました
空いている席には「209号室 メアリー様」と書かれたプレートが用意されています。席は1つだけです。
この席にはドール達が座っても座らなくても特に何もありません
キャスリンに座席を訪ねても「いえいえ メアリー様のお席は こちらで間違いないですよ? さあさ 船長サンガイラッシャイマスヨ…」とキャスリンの様子がおかしいことしかわかりません
席に着いてしばらくすると、キャスリンがラウンジの一番前にでてきます。手にはマイクを持っていますが、マイクは壊れているようで、機能を果たしていません
「大変長らくお待たせしました。皆さんこんにちは、これから昼食をご堪能して頂きますが、その前に船長からご挨拶があります。船長、どうぞ」
キャスリンがそう言うと、割れた天井から「何か」がズルリと降りてきます
呼ばれて登場したのは、一人の少女でした。写真を見たドールにはその少女が船長と写っていたレベッカだとわかります。
船長として登場した人物が少女なのも異様ですが、その姿は明らかに人間から掛け離れています。
まず、足がありません
いえ、ないのではなく見えないだけかも知れませんが
人間の足が付いている部分からは無数のイカのような青白い触手が伸びていて、うねうねと気色悪くうごめいています
汚れ、破れた船長服から覗く肌には、びっしりとフジツボが鎧のように張り付いています。
体の大きなツギハギは、まるで何かを無理やりつなぎ合わせたかのようにも見えます。
そして何より不気味なのは、船長の帽子を被った少女の頭の後ろが、なにやら人の顔のような醜い肉塊がくっついていることです。
それは、船長室で見た写真に写っていた船長の顔だとわかります
このおぞましく変わり果てた船長とレベッカを目撃したドールは狂気判定を行って下さい
「…ト ト ト ツー ツー …コホン…」船長らしき少女はキャスリンからマイクを受け取ると、マイクテストのような事をしてから乗客達に挨拶を始めました。
「皆さんこんにちは、セントメダリオン号の乗り心地はいかがでしたでしょうか。私が船長を務めさせて頂きます…ツー ト ト ト …レベッカ…です」
船長の挨拶が聞こえてきます
レベッカは挨拶を続けます。
ラウンジ内に来ていたコックのアンデットを紹介したり(コック長のサンチョです 彼の料理は絶品ですよ)
セントメダリオン号から見える絶景を語ったり(もうすぐ到着しますフォーチュンヒルの名所、『フォービー ランド』の大観覧車はご覧になりましたかな?)
レベッカはひとしきり挨拶を終えると、一つ一つ乗客の席を回って握手をしたり簡単に挨拶を交わしていきます。
やがて、ドール達の前に船長はやって来ました。
「こんにちはメアリーちゃん、娘…むす…ト ツー ツー…失礼、娘とお友達になってくれたそうだね。船旅は楽しかったかい?」
ここでドールの反応を待ちます
何かしらドール達が反応した後、突然「…メアリー?」とレベッカの様子がおかしくなります
「…メアリー?…違う、あなた達はメアリーじゃない、ト ト うぅ…違う…誰?あなた達は誰?…不法乗船者だ!」
レベッカは取り乱し、豹変します。 少女の頭の後ろの「もうひとりの船長」が、激しく怒鳴ります
「私の船で好きにはさせんぞ!…ツー ツー …メアリー…こいつらを捕らえろ!」
船長の号令と共に、ラウンジ内のアンデット達が一斉にドール達に襲い掛かろうと向かってきます。
ラウンジのドアが開き、デッキの乗組員の亡者たちもぞろぞろと侵入してきました。
ここでバトルパートに移ります
『バトルパート』
悪意/ドール一人あたり9点
レベッカ(悪意12)ブッチャー(悪意4)ドラッグイーター(悪意5)の21点は固定で、残りの悪意をゾンビ、ソルジャーで調整してください (ドール2人の場合は別途調整してください)
勝利条件は「敵の全滅」です
戦闘カルマはありません
レベッカ(+船長) データ(細部は自由に変更してください)
悪意12 サヴァント 行動値11
頭
パーツ名 |
参照先 |
効果(オリジナルパーツのみ) |
死人指揮 |
P142 |
|
あご |
P81 |
|
のうみそ |
P81 |
|
よぶんなあたま |
P88 |
|
めだま |
P81 |
|
腕
パーツ名 |
参照先 |
効果(オリジナルパーツのみ) |
ほねやり |
P87 |
|
怪力 |
P76 |
|
よぶんなうで |
P87 |
|
うで |
P81 |
|
胴
パーツ名 |
参照先 |
効果(オリジナルパーツのみ) |
平気 |
P72 |
|
フジツボ |
P87 |
【うろこ】 |
つぎはぎ |
P86 |
|
はらわた |
P81 |
|
はらわた |
P81 |
|
足
パーツ名 |
参照先 |
効果(オリジナルパーツのみ) |
よぶんなあし |
P88 |
|
にくむち |
P88 |
|
あし |
P80 |
|
はりつき |
P86 |
|
長い脚 |
P142 |
|
レベッカ 戦闘セリフ例(あくまで例です 自由に変更してください)
「私の船で暴れおって!許さん!」
「…ううぅ ト ト ト ツー ツー ツー ツー ト ト ト S、O、S…」
「…メアリー…約束…」
レベッカは意識が船長の父親のものと自分のものが混ざっています 精神崩壊として扱ってください
舞台効果
特にありません
ギミック
特にありません 敵を全滅させればドール達の勝利です
『エンドパート』
エンディング例
戦闘終了後まもなく セントメダリオン号は目的地であるフォーチュンヒルの港に到着します
レベッカはそのまま死なせても構いませんし ドール達が希望するなら、修復しても構いません(基本パーツ3つぐらいが目安でしょうか)
レベッカを復活させた場合も、彼女はなにも知りません 彼女はフォーチュンヒルの人間ではないのです ただ、ドール達が「メアリー」ではないことは保証してくれるでしょう もし彼女に記憶のカケラが必要な場合は「父の腕」「手紙」あたりを差し上げてください
レベッカを復活させた場合、彼女と未練を結ぶ事を許可してもいいでしょう
やがてデッキの方から、港にタラップが下ろされる音が聞こえます
ドール達が向かえば、デッキの上のアンデッドが一人、タラップを操作していました 彼が港に付けたようです
彼は仕事を終えると、海へ落下し、波間に漂います
ドール達が船から降りると、船からまるで咆哮のような轟音が響きます
そして船底の方から巨大な触手が伸び、先ほど海に落ちたアンデッドを海中に引きずり込みます
このバケモノは、船をここまで引っ張ってきた大型アンデッドです
船の計器が壊れ、エンジンが駆動していなくても動いていたのは、この怪物が今まで船を引っ張ってきたからでした
この怪物は、特にドール達を襲ったりはしません
港に降りたドール達は、フラフラと港沿いを歩くことにします(ドール達が船から見えた遊園地に行きたくなるよう誘導できればグッドです)
何かに惹かれるように道路を歩いていたドール達は あるものを発見します
それには焼け焦げた道路標識です
この先 ✖✖m先 フォービー ランド 第1駐車場はこちら 第二駐車場は…などと書いてあります
この標識に ドール達は見覚えがあります(ドール達全員が見覚えがある事にしてください)
『あなた達は いつだったか この道を歩き 今と同じようにこの標識を見上げたような記憶がかすかにある…そんな気がします』
といった具合に描写してください
ドール達は、気がつくと入場門の近くまで来てしまっています
ここでエンドパートは終わりです シナリオ2話 遊園地 へ続きます
もし会話判定等がまだ残っている場合は、入場ゲート付近に自動販売機コーナーがある事を伝え、そこを休憩所とするのもいいかもしれません
最終更新:2016年02月12日 03:10