【四魔甡(しましん)】

禍や死、苦しみをもたらす大魔たち。心性を汚し縛する。四魔は三毒(貪・瞋・癡)と並べ称され「四魔三毒」とも呼ばれる。

  • 蘊魔(うんま)
  • 煩悩魔(ぼんのうま)
  • 死魔(しま)
  • 天魔(てんま)

知苦(蘊魔)断集(煩悩魔)證滅(死魔)修道(天魔)が、それぞれの魔を撃ち祓う事が出来る法として有効であると語られる。
煩悩魔は、人間の持つ三毒を増長させて心身を乱して清浄な行為を執る事が出来なくしてしまうとされる*1

【能奪命】

人間を内面から乱して命を奪う大魔たち。「内魔」とも呼ぶ。四魔のうちの煩悩魔は特にこれにあたり、逆に天魔は外敵に機会を与えて来るため「外魔」と称される。

【陰八魔】

四魔甡にさらに以下の四魔を加えたものを八魔あるいは陰八魔と称する。

  • 無常魔(むじょうま)
  • 苦空魔(くくうま)
  • 無我魔(むがま)
  • 不浄魔(ふじょうま)

最終更新:2023年12月11日 03:14

*1 稲葉昌丸『新撰數目問答撮要』、法文館、1894年