本願寺家 - 信長の野望DS 2 Wiki

総評

• 蓮如の教えは「王法為本」、門徒の念願は「百姓の持ちたる国」。内部に矛盾を抱えつつも包囲網の中核を成し、仏敵・第六天魔王の天下布武に待ったをかける。
• 合戦時のみ専用音楽有り、宣教師が訪れない、プレイヤー担当時は尊称が「法主様」、CPU担当時は一向一揆の扇動を行う、と全勢力のなかでも屈指の個性派。
• 摂津は初代風雲録と同様に摂津・河内・和泉の3ヶ国分に相当する。おおよそは摂津が本願寺家、河内・和泉が三好家の支配域と考えればよい。
• 難易度は易しい。伸び代の大きい領国、政戦において優れた武将、有益な固有戦術と優位に立てるだけの材料は揃っている。大量の鉄砲を保有している点も見逃せない。
• 領国はシナリオ1・5では加賀1ヶ国。シナリオ2・3では摂津・加賀の2ヶ国。
  摂津～加賀間は国境が接するまでは武将の移動が行えない。当面は複数勢力を同時進行する感覚を味わえる。輸送は可能だが夜盗に襲われ物資を失う事多し。
• 人材は加賀・伊勢・摂津の坊官・豪族寄り合い所帯といった趣。シナリオによる顔ぶれの変化はほとんど無い。
  政治面は法主・顕如を筆頭に証恵、下間頼竜が担当。全体としては不足は無いものの、シナリオ2の加賀は手薄となっている。シナリオ3では加賀に本田正信が加わり大きく改善。
  戦闘面は下間頼廉が中心人物。もちろん顕如も陣頭に立てる。鉄砲適正Aの下間頼照、天性が知将の七里頼周が脇を固める。やはりシナリオ2以降の加賀の陣容は薄い。
  浪人はシナリオ1では開始翌年に鈴木重泰が登場する程度で期待薄。シナリオ2・3では摂津では荒木村重や古田織部の登用が見込めるが、加賀の人材不足は補えない。
• 固定戦術は特殊系が2つ、攻撃系が1つ。うち固有戦術が2つ。全て彼我の士気に影響を与える戦術という特色溢れる仕様。
  「鼓舞」は本願寺家らしい戦術だが、戦局に大きな変化を与える力はない。北陸方面では冬場に効果あり。
  固有戦術「威光」は本願寺家最大の特色にして最高の切札。時間が経つと逃亡した兵が再集合し、新たな武将のもと再出陣してくる点には注意(野戦ではおよそ3日経過程度)。
  固有戦術「組撃」は敵本陣を攻撃する際や防衛戦に大いに役立つ。本願寺家は多数の鉄砲を所持しているため、初戦から本領発揮となるだろう。
• 加賀の文化効果は「貢物コマンドの成功率上昇」、技法は「兵法」。
• 摂津の文化効果は「金（商業）収入の上昇」、技法は「兵器」。
• 加賀の最大石高は平均的、初期文化値は平均を若干上回る。金山有り。技術力が高く、初めから内政効率が良いのが強み。「百姓の持ちたる国」ゆえか初期訓練はかなり低め。
  摂津は全国有数の最大石高と初期文化値を誇る。金山有り。文化効果の恩恵も早期に期待でき、開発の手間に対する見返りは十分。
• 加賀の隣接国は3ヶ国。隣接大名家はシナリオ1の状態で畠山家、神保家、朝倉家。シナリオ2では変化無し、シナリオ3では神保家が滅亡し、代わって上杉家と隣接する。
  摂津の隣接国は最大の7ヶ国。隣接大名家はシナリオ2の状態で足利家、三好家、鈴木家、赤松家、波多野家。シナリオ3ではここに織田家が加わる。
• 外交関係はシナリオ1では鈴木家・足利家との友好が高く、三好家との友好もやや高め。斎藤家との関係は悪く、朝倉家・神保家・畠山家の北陸諸大名との友好も一向一揆が起こる程度には低い。
  シナリオ2はシナリオ1の状況から変化無し。
  シナリオ3では信長包囲網に参加。包囲網に参加した大名家との友好が一様に上昇している。織田家との友好は大きく低下しているが、徳川家との友好は普通。上杉家との友好も大きく低下。
  全シナリオで鈴木家とは同盟関係にある。特色の鉄砲を活かすためにも、雑賀党は早めに吸収したいところだが…。
• ちなみに家紋は「卍」。家紋と呼んで良いのかわかんないけれども。「転法輪」でも良かったと思います。

固定戦術

• 鼓舞
• 威光（固有）
• 組撃（固有）

注目武将

本願寺 顕如‐政治94 戦闘86 教養95 魅力99　足軽C 騎馬C 鉄砲A　天性：知将
　　戦乱の世に修羅道を歩んだ法主様。ただしこれは売られた喧嘩を買っただけ。石山退去後は本来の教えを広めた。あなかしこ、あなかしこ。
　　栄えある能力総合値第1位。政治・教養・魅力いずれの面でも圧巻のカリスマっぷりをみせる。加えて鉄砲適正A・茶器保有と正に天衣無縫。

下間 頼廉‐政治24 戦闘93 教養58 魅力61　足軽A 騎馬D 鉄砲A　天性：勇将
　　「講」代表者にして法主顕如の執事。聖戦・石山十年戦争を最前線で支え続けた「大坂之左右之大将」。合言葉は「進めば極楽、退けば地獄」。
　　合戦場での現場指揮を担当する戦うお坊さん。戦闘93に加え足軽適正・鉄砲適正共にAの二刀流。攻守両面で頼りになる破戒僧ならぬ破壊僧。

七里 頼周‐政治57 戦闘66 教養66 魅力52　足軽D 騎馬D 鉄砲C　天性：知将
　　半独立勢力の加賀一向衆を率いるも、支配からの解放を求める門徒の反感を買うトラブルメーカー。一揆内一揆に「加州大将」の限界が見え隠れ。
　　勢力内3～4番手の能力値だが、シナリオ2・3では加賀城主を担当、存在感が一気に増す。しかし政治57では統治者としては厳しいか。

願証寺 証恵‐政治75 戦闘62 教養58 魅力46　足軽D 騎馬D 鉄砲D　天性：知将
　　頑強なる抵抗が根切・干殺の悲劇を生む。…といいたいが、長島一向一揆は証恵の子・孫の関わった事件。これは一体どういうこと？
　　伊勢長島担当ではなく、常に顕如の傍にある。服部友貞共々遠路はるばる御苦労さまです。伊勢を領国に加えた暁には是非城主にどうぞ。

敵大名としての特徴

• シナリオ1では加賀を拠点に積極的な動きを見せる。能登、越中、越前と進軍、程なくして北陸最大勢力となる。その後は上杉家と衝突しながらも勢力を維持し続ける。駆逐されることはまずない。
  なお北陸地方では一向宗が盛んなため、周囲に頻繁に一向一揆をけしかける。
• シナリオ2では摂津を本拠地とし畿内で攻勢に出る。大和に丹波、場合によっては播磨も勢力下に収める。しかし上洛や瀬戸内海を渡る意思はないらしく、その後は勢力維持に努める。
  一方北陸方面は動きが鈍化し、能登までは駒を進めるがそこまで、という感じ。しかし殲滅されるには至らない場合が多い。
  シナリオ3はシナリオ2の流れと大差なし。ただし、織田家の存在が大きいのか勢力拡大の動きは鈍め。外交状況の変化に伴い、織田家領内に一向一揆を扇動する。
• 合戦を行う際に注意する点は鉄砲保有数の多さ。敵本陣に鉄砲隊が居座っている事が多いため、「組撃」対策を万全にしたい。北陸ならば季節を見計らっての出陣も一手。
  「威光」は基本的に甘受するしかない。敵総大将よりも教養の高い武将を揃えれば封殺出来るが、顕如を相手にする以上は画餅である。

シナリオ別攻略
・シナリオ1
武将は7人。
初代風雲録同様、加賀に拠点を置く。目指すところは武家による支配のない「百姓の持ちたる国」の全国展開。
訓練が整い次第越前を攻略、北陸一向衆悲願の吉崎御坊奪還を達成したい。朝倉家系武将との相性は概ね良好。禍根を残さず門徒に加わってもらおう。
次の目標は近畿攻略。総本山たる石山御坊に舞い戻ろう。越前から近江→山城→摂津と進軍すれば戦後登用の効率も良い。
伊賀・丹後などは彼我の兵数差に関わらず攻略は容易なので後回し。国力が高まれば勧告も可能。ただし伊勢は鈴木家に侵攻を先んじられる恐れがあるので要注意。
近畿制圧以降は鈴木家との同盟を利用しつつ西へと進むのが良いだろう。東側は加賀～近江～伊勢を防衛ラインとすれば兵の配置が少なくて済む。
本願寺の常として消耗戦は避け、一敗地に塗れるようなことだけは避けるように。よしんば退却したとしても「威光」を使用していれば今後の展開に光明が差す。

・シナリオ2
武将は8人。
本拠地を摂津に移す。家臣の陣容に大きな変化は無く、1ヶ国当たりの数は不足気味。特に主力の抜けた加賀の人材不足は深刻。
領国が飛び地である利点は特に無い。とはいえ、国力・兵数は充分なので摂津・加賀それぞれ独自戦略を立てる事も不可能ではない。
畿内方面は山城→近江と順に攻略していけばあらゆる面で効率が良い。先を見据え鈴木家との同盟を破棄、紀伊を真っ先に攻略するのも良いだろう。
北陸方面からも越前攻略を目指したい。下間頼照・鈴木重泰の猛将コンビが「威光」と「組撃」を駆使すればそう大した被害は出ないはず。
加賀を独立勢力と見做すならば、畿内よりも西国制圧を優先すべきだろう。加賀は兵数の維持・増強に努めれば守り切る事はそう難しくはない。

・シナリオ3
武将は9人。
第六天魔王に対抗するには包囲網参加国の統一は必須。出来るだけ穏便に事を進めたいが、当面は武力行使による強制帰依もやむなし。
摂津は加賀との合流を優先しつつ近畿を制覇。織田家との接触を避けたければ丹波→丹後→越前と侵攻すれば良いが、武将の質と量に悩む可能性が高い。
加賀はシナリオ2以上に戦闘力不足。本田正信の加入により内政効率は良くなっているので専守防衛に徹する方が賢明か。摂津側から支配域を拡げて国境を接したい。
織田家との総力戦は西側を攻略し終えてからでも決して遅くはない。東側は豊富な鉄砲を上手く活用して防衛に徹しよう。

変則攻略法　～罪なき民よ…投降せよ！　本願寺は受け入れるぞ！～

• 本願寺家の固有戦法「威光」を利用した攻略法。
  「威光」は敵軍の兵数を大きく下げることができるが、合戦が長引くと合戦中に、そうでなくても戦後に脱走した兵が復帰するので使いどころが難しい戦術。
  しかし「威光」を使用した後に退却すると、「相手国の兵数は減らないが敵国の兵の訓練度が下がる」という副作用があることが判明（逃亡した兵は、戻ってくる際に訓練度が０になるため）。
• つまり、兵1で攻め込んで「威光」発動→即時撤退を繰り返せば、相手国の訓練が最大の100でもやがて60台まで落とすことが出来る。
  そうなった時点で相手を野戦に引きずり出せば、あとは奇襲のし放題。本陣以外の部隊を奇襲で屠り、その後本陣を取り囲んで「組撃」を使用すれば、ほとんど無傷での勝利も可能となる。
• 同様の戦い方は足利家でも可能。本願寺家と足利家の違いは「組撃」と「矢雨」だと考えればよい。
  下拵えと戦後の復興に少し時間と手間がかかるが、効果は絶大。御仏の力を思い知ったか！