北条家 - 信長の野望DS 2 Wiki

総評

• 箱根の山は天下の険。川越夜戦を制し、関八州を手中に収めた大大名。相州小田原後北条家が見据えるは「禄寿応隠」に基づいた名実一体の関東支配か。
• 関東三国志の一角を担い、秀吉の天下統一事業に最後まで抗うなど大名としての「格」は十分なのだが、専用の音楽やエンディングは無しと少々損な役回り。
• 本拠地相模は初代風雲録と同様に相模・伊豆の2ヶ国分に相当する。
• 難易度はいずれのシナリオも易しい。同盟による天の時、戦力を集中させやすい地の利、有能な主従による人の和と三拍子揃っている。
• 領国はシナリオ1は相模1ヶ国。シナリオ2・3が相模・武蔵の2ヶ国。シナリオ4が相模・武蔵・上野の3ヶ国を領有。時代が進むにつれ順調に勢力を拡大していく。
• 人材は北条一門を中心に構成。質、量共に関東諸国では飛び抜けた存在。とはいえ全国的に見れば若干の層の薄さを感じさせる。
  政治面は北条氏康を筆頭に嫡男北条氏政、大道寺政繁ら有能な武将が多く、開発や城主候補に困ることはない。全体の平均値が非常に高いのも特徴的。
  戦闘面は北条綱成が全てのシナリオでエースを張る。関東の敵は佐竹家と長野家ぐらい。。シナリオ3までは北条氏康、シナリオ4では風魔小太郎も頼りになる。
  浪人の中では相模の風魔小太郎の存在が目を引く。相性面も問題無し。他の顔ぶれはシナリオによって変化するが相性の良い者は少ない。シナリオ3・4では今川氏真が悠々自適生活を満喫中。
• 固定戦術は移動系、特殊系、攻撃系が各1つずつ。うち2つが固有戦術と優遇されている。
  「看破」は夜戦で名を挙げた北条家らしい戦術。武将の戦闘面でこちらを上回る相手に対して真価を発揮する。「乱戦」を活かすために相手側「鎮静」対策としても良い。
  固有戦術「投焙烙」は籠城戦で大いに役に立つ。まあ滅多に使用することはないと思うが。
  固有戦術「乱戦」の優秀さは折り紙つき。足軽適正に優れた武将に恵まれる北条家では最後まで主戦術となる。懐具合をあまり気にせずに済む点も高評価。
• 相模の文化効果は「敵対コマンドの効果上昇」、技法は「忍術」。
• 相模の最大石高はさほど高くないが、一方で初期文化値は高め。金山は眠っている。単独では大軍を維持するのに不向きなので、他の領国と物資の受け渡しを上手く行っていきたい。
  最大の特徴は難攻不落の小田原城。なお今作では合戦の翌月持ち越し制度が廃止されているため「小田原評定」イベントは起こらない。
• 相模の隣接国は4ヶ国。隣接大名家はシナリオ1の状態で里見家、深谷上杉家、武田家、今川家。
  シナリオ2・3の隣接国はのべ5ヶ国。隣接大名家はシナリオ2の状態で結城家、里見家、長野家、武田家、今川家。シナリオ3の状態で結城家、里見家、武田家。
  シナリオ4の隣接国はのべ8ヶ国。隣接大名家は蘆名家、上杉家、宇都宮家、結城家、里見家、真田家、徳川家。
• 外交関係はシナリオ1では武田家・今川家との友好が高く、同盟が結ばれている。いわゆる甲相駿三国同盟。一方で里見家・深谷上杉家との友好が極めて低く、激突は必至の様相。
  シナリオ2では深谷上杉家が滅んだ点以外にシナリオ1との大きな変化は無し。甲相駿三国同盟も堅持。山内上杉家の後釜である長野家との友好はやや低い程度で、大きな影響は無い。
  シナリオ3では武田家との同盟を破棄、一転して上杉家と同盟を結んでいる。ちなみにこちらは越相同盟。
  とはいえ武田家との友好は高いままで、上杉家・南部家・更には蘆名家・徳川家との友好も上昇。反面里見家との友好は低いままで、佐竹家・宇都宮家とも険悪な関係となっている。
  シナリオ4では様相が大きく変化。伊達家との友好が高く、上杉家・佐竹家・里見家との友好がかなり低くなっている。結城家・里見家・徳川家と同盟を結んでいるが、里見家との友好はほとんど改善されず。
• ちなみに家紋は「三つ鱗」。魚ではなく蛇の鱗。

固定戦術

• 看破
• 投焙烙（固有）
• 乱戦（固有）

注目武将

北条 氏康‐政治99 戦闘90 教養80 魅力94　足軽A 騎馬B 鉄砲C　天性：知将
　　戦に政務に獅子奮迅。戦国随一の民政家との呼び声高い「相模の獅子」。検地実施に通貨統一、四公六民の税制がとりわけ有名。
　　政治99がとりわけ輝く。能力総合値でも全国五指に入り、不世出の英雄と呼ぶに相応しい高次元な万能ぶりを披露する。

北条 氏政‐政治83 戦闘67 教養71 魅力79　足軽B 騎馬C 鉄砲D　天性：知将
　　「北条記」を始め、事績に比べて辛辣な評価が下される事が多い若獅子。次男である事はあまり知られてないように思う。
　　政治83を筆頭に大北条の家長として充分合格の能力値。軍事面は弟達や風魔小太郎に任せて小田原の発展に努めるべきか。

北条 綱成‐政治61 戦闘94 教養69 魅力76　足軽A 騎馬A 鉄砲D　天性：猛将
　　勝った、勝ったの「地黄八幡」は北条五色備のイエロー担当。八幡大菩薩の加護の元、八万の大軍を食い止めた…失礼しました。
　　関東制覇の最前線に立つ北条家武の要。戦闘94を活かして斬り込み役を任せたい。坂東武者には珍しい足軽と騎馬の両刀遣い。

北条 幻庵‐政治84 戦闘17 教養87 魅力82　足軽D 騎馬D 鉄砲D　天性：知将
　　政治顧問にして教養人。長老の呼称がこれほど似合う御方も珍しい、北条五代を生き抜いた後北条家の生き字引。北条長綱。
　　政治・魅力も優秀だが、それ以上に全国でも指折りの教養の高さが助けとなる。米相場高騰時のおまけは馬鹿に出来ない資金源。

大道寺 政繁‐政治86 戦闘52 教養54 魅力57　足軽D 騎馬D 鉄砲D　天性：知将
　　「御由諸家」にして北条家三家老の一人。掃除奉行・火元奉行設立が目を引く後北条家の美化委員は、家柄と手腕を併せ持つ。
　　いずれ劣らぬ北条家行政官のなかでも政治86はとりわけ優秀。城下町整備のみならず、開墾事業にも従事してもらおう。

風魔 小太郎‐政治57 戦闘88 教養32 魅力52　足軽A 騎馬B 鉄砲C　天性：知将
　　戦国の世に名を馳せるも、天下泰平の後には活躍の場を失い盗賊団の頭目に。今回は代替わりせず、初めから5代目が登場の模様。
　　相州乱波風魔党は騎馬も使いこなすが、真価を発揮するのはやはり足軽隊を率いた時。完璧を誇る諜報能力も見逃せない。

敵大名としての特徴

• 小勢力大名の多い関東地方では戦力的に抜けているためか、かなり好戦的。
• 特にシナリオ1では進軍速度はさほど速くないものの、里見家を皮切りに結城家・佐竹家・相馬家らを滅ぼし関東一円に根を張る事が多い。
  関東制覇後は東北への道を塞ぐ程に勢力を伸ばした武田家との抗争を余儀なくされる展開が多い。対武田家は分が悪いようで、大抵の場合は膝を屈する事となる。
• シナリオ2では北条家の関東制覇を待たずして武田家から戦を仕掛ける場合がしばしばある。この場合もやはり抗しきれずに関東の覇権を武田家に譲る形に。
• シナリオ3でも安房攻略から始める点に違いは無い。武田家の動向は徳川家次第。安房、下総は抑えるもののその後伸び悩み千日手、といったケースが目立つ。
• シナリオ4でも東側を固めに掛かる動きは同様。しかし最終的には徳川家あるいは東北制圧後の伊達家に競り負ける場合がほとんど。関東を維持するには何かが足りない模様。
• 合戦を行う際に注意する点は出陣時の彼我の兵数差。相模の小田原城は鉄壁かつもれなく「投焙烙」をお見舞いされることとなるので、間違っても攻城戦は仕掛けない事。
  野戦・攻城戦いずれの場合も「乱戦」は強力。「鎮静」で消す、移動系戦術を使用して距離を取るなど対処法を用意しておきたい。

シナリオ別攻略
・シナリオ1
武将は9人。
甲相駿三国同盟の締結により、それぞれの侵攻先がはっきりと定まった状態で舞台は幕を開ける。
三国同盟が維持されている内は、周囲に強敵らしい敵は見当たらない。まずは武田家の関東侵攻を牽制するためにも北の武蔵を抑えてしまいたい。
その後は武蔵の兵数に気を配りながら安房、下総、武蔵、下野を順次攻略すればよい。関東制覇後は勧告も併用すれば労せずして東北も手中に収められるだろう。
関東～東北を押さえてしまえば西への進軍は楽。一気呵成に進むも良し、じっくりと内政を行うのも悪くない。
懸念材料は戦後登用の難しさ。北条家と関東諸大名との相性は軒並み悪く、序盤は人員不足に陥りがち。南部家・伊達家系の武将との相性は良好なのでそれまでは辛抱。
なお1560年5月までに駿河を攻め取ってしまえば桶狭間イベントの発生を回避出来る。「海道一の弓取り」今川義元を死なせたくない場合は頭に入れておいて損はない。

・シナリオ2
武将は11人。
北条氏邦、北条氏規が元服。武蔵を領国に加えて北条家は充実の一途を辿る。
…かのように見えるが、三国同盟の崩壊は目前。武田家は斜陽の今川家のみならず、北条家とも一戦交える気配で満ち満ちている。
まずは武将の再配置を。武蔵の城主である北条綱成は相模に移動しておこう。北条氏照あたりが新城主には適任か。以降武蔵は武田家に備えて当面防備に徹する。
軍備が整い次第相模から安房→下総と順次侵攻。下野・常陸はどちらから攻めても一長一短なので周囲の状況に応じて臨機応変に。軍を向けないというのも一つの手。
その後は東北進軍を優先するか武田家・今川家の争いに割って入るかのいずれかを選択することになる。好みによるだろうが、武田家が巨大化する前に叩くべきか。
やはり人材は不足しがち。武蔵で浪人中の上田朝直・太田資正両名は是非とも家臣に加えておきたいところ。最低でも太田資正だけは逃がさないようにしたい。

・シナリオ3
武将は12人。
遠山綱景が名誉の戦死。遠山政景が後を継ぐ。また上田朝直も家臣に加わる。前シナリオと比較して戦力的な変化はほとんど無い。
友好的な関係は維持しているものの、武田家との同盟が解消された点が気掛かり。再び盟を結ぶか、それとも干戈を交えるか。方針は明確にしたほうがよい。
武田家と同盟を結べば西側はとりあえず安全。速やかに関東を平らげた後、東北に進出するのが順当か。ただし甲斐・駿河の兵数に合わせてこちらも守備兵数を維持する必要はある。
戦力差が小さいうちに武田家との決闘を選択するのも一手。その場合は速攻策を推奨。防衛ラインが伸びるため、開始から一年半で決着を付けるぐらいの気持ちで臨みたい。
進軍ルートは上野→信濃→駿河あるいは駿河→信濃→上野。奇襲成功の望みが薄い武田信玄との直接対決を出来るだけ避けたいため、甲斐攻略は最後に。
進軍時には上杉家との共闘を有効に活用したい。戦場では「龍虎相撃つ」ように上手く立ち回ろう。駿河攻略時には利害の一致する徳川家と共闘するのも面白い。
北条氏康の死期が近付いている。北条氏政は決して不才では無いものの、どうしても父親には一段劣る。戦力低下は免れないので地盤固めは氏康存命中に済ませておきたい。

・シナリオ4
武将は13人。
北条氏康が没し、北条氏政が大名となる。天正壬午の乱の結果、領国は増えたものの武将数はほぼ変わらず。層の薄さが顕在化。
同盟関係上、相模と武蔵の安全は確保されているように見えるが油断は禁物。特に友好が低い里見家は正に獅子身中の虫。後顧の憂いは早めに取り除いておきたいところ。
とはいえまずは上野に戦力を集結させて上杉家の攻略に乗り出したい。手切をしてまで里見家や結城家との戦を急ぐ必要はない。
上杉家との戦は北条綱成の足軽隊に加えて北条氏規（または風魔小太郎）の鉄砲隊を出陣させよう。「車懸」による被害を抑えるために敵総大将は遠距離から仕留めるべし。
長年主力を担ってきた綱成も相当の高齢。彼の存命中に後継たる武将を家臣に加えるためにも上杉家の早期攻略は最優先事項といえる。戦後登用もあまり手こずる事はない。
首尾良く越後を手中したら、更なる人材の充実を求めて信濃も一気に攻略してしまおう。基本戦略は越後攻略時と同様で大丈夫。茶器が欲しければ美濃まで手を伸ばしても良い。
上杉・真田両家の武将が配下に収まれば戦力は大幅に上昇する。何をするのも自由だが、不要になった同盟を解消しつつ関東を平らげ、東北・北陸地方の制圧に乗り出すのが常道か。
ただし、信濃を維持していると攻略目標を失い、大半の領国の兵数を持て余した徳川家から同盟を解消される事が多くなる。
先んじて手切を行い駿河辺りから攻略を始めるか、信濃を空白地として徳川家に譲り西の壁となってもらうか。東国制覇を優先するならば後者を選択するのも良いだろう。