交換を始める前に
プライバシーとプライドを守る
部屋の外や他の人から見えないように気を配って作業しましょう。
恥ずかしい思いをさせてしまうと、被介護者との関係が悪化します。
紙おむつ
紙おむつの基本的な当て方は、パッケージの袋に書いてあります。
パッドに関しても、パッケージにある説明図の通りに使えば問題ありません。
テープ止めタイプの場合
必要なもの
- 紙おむつ
- 必要に応じた量の尿とりパッド
- おしりふき、または濡れふきん
- 汚れたおむつを包める、新聞紙などの紙
- 汚れたものを入れるビニール袋
- 介護シーツ、またはペットシート
- 気遣い
この他に、おむつ専用のゴミ箱などが便利です。
替え方(基本)
- おむつを開きます。
- おむつを開いた後、被介護者の体勢を横向きにします。
- 汚れたパッドを取り払います。
- (おむつが汚れている場合は、おむつも取り除きます。)
- おしりふきなどで被介護者の汚れを拭き取ります。
- おむつを用意します。パッドを使う場合、ギャザー内に収まるようにしましょう。
- おむつを仰向けにした際におしりが当たる位置に敷きます。
- 被介護者を仰向けに戻します。
- おむつ当てて、おむつがが骨盤を包むようにテープを調整して止めます。
おむつを当てる際、おむつが左右対称になっているか確認してください。
もしずれていると、横モレが起こりやすくなります。
文章ではわかりにくいため、Youtubeの動画を御覧ください。
大便時の替え方(洗浄を含む)
- 被介護者を横にする向きを決め、介護用の吸水シートをそちら側に敷きます。
- (被介護者をパッド側に横向きにして、吸水シートの上におしりが来るか確認する。)
- おむつを開いた後、被介護者の体勢を横向きにします。
- 大便が乗ったパッドを大便をくるむようにして取り払います。
- (おむつが汚れている場合は、おむつも取り除きます。)
- おしりふきなどで被介護者についた大便を拭き取ります。
- 洗瓶・洗浄瓶で被介護者のおしりを洗います。
- 捨てても良い布やタオルで、水分をしっかり拭き取ります。
- 清潔なパッド、おむつを用意して敷きます。
- 被介護者を仰向けに戻しておむつを当てます。
おしりを拭く際は、シワに入り込んでいないか見ながらやりましょう。
洗浄の際は、石鹸水とぬるま湯を使って、奥まで丁寧にやりましょう。
この方法の参考動画を探しています。
当てる際の注意点
おむつを開く際に振り回さないでください。吸収体が偏ります。
尿とりパッドの重ねづけは、かえって漏れやすくなります。
パッドの重ねづけをしたい場合、両面吸収の尿とりパッドを使います。
おしっこの量が多い場合の工夫
おしっこの量が多い場合、頻繁に交換するのが理想です。
しかし、夜間などは交換できない事が多く、漏れることが多いです。
ここでは、モレに悩む方に漏れにくい重ね使いを紹介します。
※大容量パッドの他に、両面吸収のパッドを用意してください。
- まずテープタイプの紙おむつを通常通りに敷きます。
- 夜用パッドまたは、大容量パッドをギャザー内に敷きます。
- (腰モレ対策に、腰を巻けるように大容量パッドなどを置きます。)
- 両面吸収のパッドを両端から丸めて、男性器を挟みます。
- 男性器の部分に両面吸収パッドをおむつのギャザーに合うように引きます。
- 隙間ができないように、おむつを当てます。
おしっこが股間の方に流れるように男性器の向きを調整してください。
男性用をカップ型にすると、腰やお腹側から漏れることがあります。
- まずテープタイプの紙おむつを通常通りに敷きます。
- 夜用パッドまたは、大容量パッドをギャザー内に敷きます。
- (適量の両面吸収パッドをおしりや股間の部分に敷きます。)
- 両面吸収のパッドを複数の山ができるように折りたたんで、股下に当てます。
- 隙間ができないようにおむつを当てます。
両面吸収パッドを使いすぎても効果が薄くなります。
適切な量の両面吸収パッドを併用しましょう。
大容量の尿とりパットの防水素材に剣山で細かい穴を開けます。
剣山がない場合、カッターでパッドの防水材の中心を縦に切ります。
※吸収体まで切らないこと。
このような工夫をしたものを、普通におむつと一緒に使います。
この工夫をすると、おむつ本体にもおしっこが流れるようになります。
大容量尿とりパッドとおむつ本体で、合計2L~3Lほど吸収出来ます。
布団が濡れないように介護用の吸水シーツを敷きましょう。
お金があるなら、採尿機をレンタルしましょう。
パンツタイプの場合
必要なもの
一般的におむつ交換で必要なものです。
- おむつ
- (必要に応じた量の尿とりパッド)
- おしりふき、または濡れふきん
- 汚れたものを入れるビニール袋
- 椅子などの座れるもの。
- (椅子などが濡れて困る場合は、介護シーツなど)
- 気遣い
この他に、おむつ専用のゴミ箱などが便利です。
履かせる時
- 袋からおむつを取り出します。
- おむつの腰の部分を軽く伸ばして履かせやすくします。
- 内側のギャザーをちゃんと立てます。
- 履く方のズボンとパンツを脱がし、椅子に座らせます。
- パンツと同じように片足ずつ通して、ひざ辺りまで通します。
- (必要なら、ここで尿とりパッドをおむつ内に入れます。)
- 椅子から立たせ、膝から上にあげてしっかり履かせます。
- おむつの股下の部分の端っこが外に出るようにします。
男性の場合は、陰部がギャザーからはみ出さないように注意してください。
脱がす時
おしっこだけの時でも、おむつを腰の横で破いて外すのが負担が少ないです。
被介護者が下着として扱っている場合は、なるべく普通に脱がせるべきです。
大便が確認できる場合、こぼれないように大便を支えながら破いてください。
はずした際は、大小問わずおしりふきで汚れを拭き取りましょう。
外でのおむつ交換
もし、外でのおむつ交換が必要になった場合のため、
外出時はパンツタイプを使い、あわせて専用の尿とりパッドを使います。
おむつを交換する際は、多目的トイレにに入りましょう。
尿とりパッドをつけてある場合、尿とりパッドの交換で済みます。
大人用のおむつ交換シートはまずないですが、便座を活用しましょう。
布おむつ
布おむつの組み方
布おむつは、紙おむつと違って体のラインに合わせやすいです。
おむつカバー内に収まっていればよく、当て方の工夫は自由です。
基本的に、本人が不快でなければどんな工夫をしても良いです。
基本の形
- おむつカバーを敷きます。
- カバーの腰のところに、腰を巻けるように横に布おむつを敷きます。
- (男性の場合、おなか側に横に布おむつを追加する。)
- その上に、おむつカバーに収まるように縦に布おむつを敷きます。
- ライナーやうんち用の布を肛門が来る辺りを中心に載せます。
敷く際は、その都度枚数を調整してください。
腰に巻く布おむつは、腰に巻けるように調整して折りたたむか、三角に折ります。
工夫
重ねる前に折り、男性器に合わせておなか側を厚くします。
しかし、おしり側に垂れた時を考えると、おしり側も重要です。
男性に当てると脇から漏れやすいため、布おむつおあてがった後、
カバーを閉める前に、おなか側に布を補充するといいかもしれません。
おしり側を厚くすればいいかとおもいきや、
床ずれ防止などで姿勢を頻繁に変える必要があるため、
均等な厚さか、おしっこが出るところを少し厚くすると良いです。
布おむつの交換方法
必要なもの
- おむつカバー
- 必要に応じた量の布おむつ
- おしりふき、または濡れふきん
- 汚れたおむつを入れるバケツ
- 捨てる汚れものを入れるビニール袋
- 介護シーツ、またはペットシート
- 気遣い
手順
当て方によっては、体位を適切に変えてください。
- まず、おむつカバーを開きます。
- 当てられた布おむつをほどきます。
- (大便の場合は、一番上のおむつごと取り除きます。)
- おむつの汚れていない部分で汚れをできるだけ取り除きます。
- 汚れた布おむつを取り除きます。
- 体位を変えながら、濡れタオルなどで汚れを拭き取ります。
- (洗浄する場合、ここで洗浄へ)
- 乾拭きするなどして乾かします。
- 体勢を横向きに移動させます。
- 別のおむつカバーを用意し、布おむつを組みます。
- 股と腰に布おむつをあてがいます。
- (ここでおなか側に追加する布おむつを当てます。)
- 隙間ができないか確認しておむつカバーをしめます。
成形おむつ
メーカーによっては、当て方に差があります。
詳しくは、メーカーのホームページを参照してください。
使い方
単体で使う以外は、さらしの布おむつと同じです。
しかし、成形おむつを単体で使うことはまずないです。
一応は、姿勢を変えたりしておむつが崩れやすい時に、
成形布おむつを混ぜてはさむと、崩れにくいです。
洗浄について
おむつを当てていると、ムレとおしっこの尿素によって、
刺激物や有害物質が皮膚に浸透しやすくなります。
こまめに洗浄を行うことで、快適に過ごせるはずです。
用意するもの
- (ベッドを濡らさないために敷く防水シート)
- 洗浄時の汚れた水を受ける吸水シート
- 洗浄瓶、またはそれの代わりに使えるもの
- 汚れを取り除くための、おしりふきなど
- 蒸しタオルか、ぬるま湯で絞ったタオル
- 水分をとるための、乾いた清潔な布
- 密着タイプのゴム手袋
洗浄のやり方
準備
汚れた水を受けるための吸水シートを引きます
まなく洗浄する場合にはおしりの下に敷きます。
横向きで洗う場合には、その時におしりが乗る位置に敷きます。
手順
- おむつを開き、おむつを取り除く
- 洗う前に、おしりふきなどで汚れを拭き取ります
- 汚れた部分を洗浄瓶で石鹸水を掛け洗います
- 蒸しタオルなどで石鹸水を拭き取ります。
- 洗浄瓶でぬるま湯を掛けて洗い流します
- 乾いたタオルを使い、乾拭きします。
- よく乾かします。
- おむつを元に戻します。
おむつ交換の際についでに行うことも出来る。
工夫
もし、洗浄中のお漏らしが怖いなら、布おむつなどをお尻の下に差し込み、
汚れを拭き取りながらおしりの下や股間でで丸める良いです。
おしりを拭く過程で布が汚れたなら、綺麗な布を上に重ねましょう。
洗浄中の水などもそれに吸わせると良いです。
この方法は、その都度きれいな布を重ねるなら、
大便が大量に付いている場合にも有効です。
最終更新:2013年02月08日 03:58