インレ大公国


由来 ステラクス古語で『中』を意味する『イン』とスオラ古語で『陸地の部分』『中州』を意味する『レ』を組み合わせたことば。
地理的特徴 全体的に、内海、特にルムパルの影響を受けていて、比較的温暖。平野部が多く、麦畑や針葉樹林の間を縫うように街道が整備されている。連合王国内では面積も人口も最小だが、各都市の人口密度は高い。
政治形態 連合王国およびエーデマルク王国に準ずる。インレ大公を国家元首とする立憲君主制だが、エーデマルク王国国王がインレ大公を兼ねる同君連合であるため、インレ首都エストハヴの行政府では基本的にインレ大公は不在。議会、特に議長が中心となって政治を行なっていた。しかし、現在は大公グスタヴ2世の代理として大公の妹ハンナ・マリー・レーヴが行政府で留守をあずかっている。行政府の大公の座でふんぞり返るハンナに逆らえる者はいない。巷ではこのハンナこそが『女大公』と呼ばれている。
主要構成民族 エーデマルク系は5割程度しかおらず、出稼ぎのスオラ系が2割程度、クレスティン革命の際に亡命してきたクレスト系1割程度、残りはもう何が何だかで、特に都会では出稼ぎ労働者や行商人、旅芸人、宣教のために来た聖職者でてんやわんや。この辺が連合王国内では『インレらしい』といわれる。
外交情勢 内海に開けているため、ツヴァイター大陸の東側の国々とのやり取りが多く、連合王国内では『内海の玄関口』と呼ばれている。特にサハラトヌは宗教活動の自由が保証されていることもあって良好な関係であるといえる。
主要産業 ツヴァイター大陸の内海に面した国々との貿易を主とした海運業と、各都市・各宗教の祭りを目玉にした観光業と外食産業が盛ん。景観を保護する法まで導入している観光立国で、首都エストハヴの港には飲食店の屋台が立ち並んでいる。
経済情勢 連合王国内でもっとも国民平均所得額が高い。貿易額が大きいこと、失業率が低いこと(第三次産業の従事者が圧倒的に多い、次いで第二次産業、食糧はノルフェルト王国やスオラ自治州からの輸入で補完しているため自給率は8割を割り込む)、連合王国内で唯一労働災害に関する法が採択された社会保障先進国であることに由来して働き盛り世代の人口比率が高いことが影響しているものと思われる。
文化的特徴 基本的にはエーデマルク王国と共通しているが、連合王国内ではもっとも自由で陽気、開放的な雰囲気が漂う。飲食店が多く、家庭で料理をするより屋台で済ませたり持ち帰り用のセットを購入したりする者が多い。暖かい日も多いので、その辺で座って食べながらいちゃつくカップルを見掛けることもしばしば。建築物には景観を保護するための法が課せられており、どこもかしこも赤い煉瓦の屋根に白い塗り壁の美しい町並み。各都市がそれぞれの歴史を主張して自由にイベントを催している。住民は連合王国や大公国より各都市への帰属意識の方が強い。その他宗教の項参照。
宗教 本当に何でもアリ。ステラクス三柱信仰とスオラの民間伝承がベースになっているようだが、聖隷教の祝祭日も採用されている。お祭り好きなのであえてあらゆる宗教の祭事を取り込んで便乗して騒いでいる節があり、信仰心という意味では連合王国内でもっとも宗教への関心が低く、若者には無宗教を自称する者まで現れる始末。
教育水準 実はあまり高くない。教育に関しては各都市・各家庭に委ねられており、子供へ読み書き算盤を教える塾は多数存在しているが、就学年齢や就学期間は定められておらず、正確な識字率などは不明。国会議員や貿易企業などの知的労働層はエーデマルク王国のルンドホルム大学に留学するかもしくはエーデマルク王国からやって来た者が担っているかのどちらかで、代々インレに暮らすひとびとは港湾事業や飲食業、肉体労働に従事している印象が拭えない。その分議会で労働者を法によって保護しようと試行錯誤してきた歴史もあるのだが、『女大公』はこれが面白くないらしく、一度議会で「見ていなさいよグスタヴ、底上げにてこ入れを重ねて貴方のエーデマルクなんかよりもこの私のインレを大国に育てて差し上げるわ」という恐ろしい発言をしている。
担当者 しゃしゃ



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最終更新:2016年01月07日 23:24