大型タイムマシン、時の箱船の内部にて、
ハチとのび太がネコジャラに追い詰められた所に、ドラえもんが来た
のび太「ドラえもん!」
ドラえもん「2人とも、もうだいじょうぶだよ」
ネコジャラ「!」
ドラえもん「ここはぼくにまかせて。きみたちはエンジンのほうをたのむ」
ネコジャラ「またじゃまをしに来おって~~!!」
ネコジャラがロッドソードで後ろから斬りかかる。
ハチ「あ。あぶない!!」
のび太「後ろ、後ろ!!」
ネコジャラの攻撃を、ドラえもんの持つ「名刀電光丸」が、一人でに防いだ。
ネコジャラ「何!?」
ドラえもん「だいじょうぶ、だいじょうぶ!この「名刀電光丸」は相手の動きをレーダーで感知して自動的に敵を倒してくれるから、ぜったい負けないお」
「名刀電光丸」はネコジャラの連続攻撃を受け切り、逆に弾き飛ばした。
ドラえもん「ほらね。だから、きみたちは早くエンジンのほうを!」
ハチ「わかった!!」
のび太「たのんだよ、ドラえもん!!」
街にも隕石が降り注ぎ始めていた。
大統領「ワンニャン国民のみなさん、いん石群が降りはじめています!直ちに避難を開始してください!」
大統領の映るモニターが隕石で破壊された。
ドラえもんは「名刀電光丸」でネコジャラの攻撃を防ぎ続けていた。
ドラえもん「あらよっ、あらよっ。さあ、そろそろ決着をつけようか、ネコジャラさん♪」
ネコジャラ「おりゃあ!!」
しかし、ネコジャラの一撃が「名刀電光丸」をおり曲げた。
ドラえもん「あれ?動かないぞ・・・!?ということは・・・・電池切れだ・・・・!!」
ネコジャラの一撃にドラえもんが弾き飛ばされる。
ドラえもん「わあ!!」
ネコジャラ「さあ、決着をつけようじゃないか、機械ネコちゃん♪」
エンジンルームでは、第1話で出てきたあのタイムマシンが接続されていた。
ニャーゴ「ようし、エンジンは順調に動いてるな。ふふふ、思い起こせば10年前・・・・」
10年前
ニャーゴ「ネコジャラさま、ふしぎな乗り物を回収しました」
ネコジャラ「なんだ!?」
ニャーゴ「調査の結果、どうやら『闇の黙示録』の「時の箱舟」らしいのです」
ネコジャラ「な、なんと、それはまことか!?よ、ようし・・・、これを利用してさらに巨大な箱舟をつくるのだ」
ニャーゴ「ネコジャラさまの野望もついにここまで来たか・・・・・」
ハチとのび太は、エンジンルームに来ていた。
のび太「ここがエンジンルーム?」
ハチ「そうらしい・・・だれかいる!!あいつをなんとかしないと」
のび太「ねえ・・・・・」
のび太「ねえ・・・・・」
のび太がハチに耳打ちする。
ハチ「よし、そうしよう」
のび太「おーい!!や~~~い、捕まえてみろ~~~!!」
ニャーゴ「ああ!!このやろう!」
ニャーゴが一人で出てきたのび太を追う。
のび太「わ!!」
ニャーゴ「ばかめ、そこは行き止まりだ、おとなしくしろ!!」
ニャーゴがのび太を追い詰めた所で、ハチが後ろから頭を殴り、気絶させた。
のび太「うまくいったね、ハチ」
ハチ「ちょろいもんさ!さあ、急いでエンジンを止めるぞ!」
シャミー「ネコジャラさま!!」
ドラえもん「シャミーちゃん!!」
シャミー「ノラジウウムの充てんが完了いたしました。いつでも出発できます・・・・」
ネコジャラ「うむ、そうか。ではジャミーよ、発射レバーをおすのだ!」
シャミー「ええっ!!」
ネコジャラ「早くしろ~~~、シャミー!!」
シャミー「わたしにはできません!!」
ネコジャラ「なんだと!!どけ、この役立たず!!」
シャミー「キャア!!」
ネコジャラがシャミーを押しのける。
ドラえもん「やめろ!なんてひどいことをするんだ!!」
ドラえもんがシャミーの前に出る。
ネコジャラ「うるさい!!」
ネコジャラがロッドソードを振り下ろしたが、シャミーがドラえもんを庇った。
シャミー「キャア!!」
電撃を受け、シャミーは倒れた。
ドラえもん「シャ、シャミーちゃん、だいじょうぶ!?よ、よくもシャミーちゃんをこんな目に・・・許さない・・・・!許さないぞ!!」
ドラえもんは電池の切れた「名刀電光丸」での攻撃で、ネコジャラを圧倒する。
ネコジャラ「ぐぐっ!!」
ドラえもん「でゃああ!!」
ドラえもんの飛び上がってからの一撃を受け、ネコジャラが倒れた。
滑り出てきた「進化退化放射線源」をドラえもんが踏み砕いた。
ドラえもん「まいったか!!ネコジャラ!!」
ネコジャラ「ま・・・・、まいった・・・・・」
ドラえもん「シャミーちゃん、だいじょうぶ?」
シャミー「ドラちゃん・・・、ごめんなさい。わたしがネコジャラ一族だってことをだまってて・・・」
ドラえもん「気にしないでいいんだよ」
のび太「い、いったいどこをどういじればエンジンが止まるんだ!?」
ハチ「だぶん・・・そっちじゃないんだ・・・・」
のび太「え!?」
ハチ「あっちの機械を操作しないとだめなんだ!」
のび太「え、ほんと!?」
ハチが接続されたタイムマシンを操作する。
ハチ「たぶんこれで、エンジンは止まる!!」
アナウンス「エンジン、停止シマス」
ハチ「やったぁ!!」
のび太「すごいよ、ハチ!!なんでわかったの?」
ハチ「さあ・・・・、おいらにもさっぱりわからねぇ・・・!!いん石だっ!!」
いん石が「時の箱舟」のあるタワーに直撃した。
のび太「うわぁあぁ!!」
ドラえもん「シャミーちゃん、しっかりつかまってて!!」
ドラえもんはシャミーを連れて、「タケコプター」で脱出した。
「時の箱舟」が落ちていく。
のび太「わあぁ、落ちる~~~!!」
「時の箱舟」がプールに落ち、
のび太とハチのいるエンジンルームに水が流れこんできた。
のび太「わっ、水が入ってきた!!」
ハチ「うわっ!」
のび太「ハチ――ッ!!」
ハチが水に流されていった。
ハチ「ウググ・・・・。お、おいら泳げない・・・・。助・・け・・て!」
のび太「ハチッ!今、助けに行くよ!!待ってろ~~、ハチ!!」
のび太が水の中に飛び込んだ。
?(もしもしカメよ、カメさんよ~~~♪)
ハチ(な、なんだ・・・・?歌が聞こえる・・・・)
ハチの懐から、あのけん玉の玉が出てきた。
のび太「もしもしカメよカメさんよ~~~♪」
「明日かならず来るからね。それまでみんなをたのむよ。イチ、きみがみんなのリーダーだ」
イチ「ワグ!!」
イチが、千切れたけん玉の玉を拾ったが、のび太達は既に帰っていた。
のび太(きっと明日来るからね。約束だよ・・・・)
イチ「クゥン・・・・」
イチは進化した後も、のび太を待っていた。
イチ「約束・・・・」
「のび太さん・・・・」
時は流れ、成長したイチはワンニャン王国の初代大統領になった。
民衆「大統領~~~!!」「イチ大統領ばんざ~い!!」
そして第1話につながり、年老いたイチが作り出したタイムマシンに乗り・・・
イチ「長かった・・・・」
「これでやっと会いに行けるのだ」
「ウワ~ッ」
ハチ(そ、そうだ・・・・。思い出したぞ!!おいらはハチじゃなかった!!おいらは・・・!!)
のび太がハチを助け、水面に上がった。
のび太「ぷはあ!」
ドラえもん達は「タケコプター」で空中から探していた。
スネ夫「おーい、のび太とハチを見つけたぞ!」
のび太「よかった。ぼくたち、なんとか無事みたい・・・・」
のび太が、再度水中に沈んだ。
水中で、のび太の付けていた、「わんにゃんつけ耳ごっこ」が外れた。
ハチ「の、のび太さん!!のび太さん!のび太さぁん!!」
のび太は助け出された。
のび太「う・・・・ん・・・・?」
ジャイアン「気がついたぞ」
のび太「ああ、きみが助けてくれたんだね、ハチ」
ハチ「いいえ、のび太さん・・・・わたしはハチではなく、イチです!!」
のび太「やっぱり!やっぱり・・・・、イチだったんだね!!」
ドラえもん「ええっ、ほんとにイチなの!?」
イチ「きっと、きっと、来てくれると信じていました」
のび太「ごめんよ、イチ!待たせたね!!たくさんたくさん・・・・、1000年も遅刻しちゃって・・・・」
イチ「いいんですよ。こうしてまた会えたのですから!そう・・・・おわたしするものが・・・・」
のび太「?」
イチ「これです!」
のび太「あ―っ!ケン玉の玉だね!!」
イチが首に下げていたケン玉の玉と、のび太が持っていたケン玉のけんが合わさった。
のび太「ありがとう、イチ!ず~~~っと持っててくれたんだね!!」
しずか「のび太さんが正しかったのね」
ドラえもん「お互いの会いたいという強い気持ちが、1000年という時をこえて奇跡を起こしたんだね」
ジャイアン「ウォ~~~、泣けるぜ!!」
ブルタロー「おーい!!」
イチ「みんな!!」
ブルタローたちが来た。
ブルタロー「ノラジウムが水の底だ!!」
ハチ「しまった!ノラジウムは水にぬれると使い物にならなくなるんだ」
しずか「それじゃあ地球脱出プロジェクトの宇宙船は飛べないってわけ?」
スネ夫「これじゃあみんな全滅だ!」
のび太「ドラえもん、なんとかならないの?」
ドラえもん「う~~ん、そうだなぁ・・・・」
ブルタロー「ああ~~!!神さまだ!!」
のび太「えっ!何!?どこ?」
ブルタローたち「「「「ハハ~ッ」」」」
ブルタローたちは、のび太にかしづいた。
ドラえもん「え~~!!のび太が神さま?うそ~~~!?」
イチ「そうだ、思いだした!!ブルタローたちは、先に空港に行っててくれ!!」
「みんなはぼくについてきて!ノラジウムを取りに行こう!!」
のび太「どこに行くの?」
イチは、のび太達をある建物に案内した。
イチ「ここです!」
のび太「ここはいったいなんなの?」
イチ「聖なる神をまつる神殿です。そして、これがわれわれの国をつくってくれた神、のび太神です」
のび太達「「「わあ!!」」」
神殿の地下には、のび太と犬猫をかけ合わせた様な形の像があった。
しずか「ほんとにのび太さんにそっくりね」
イチ「これはわたしがこの国の大統領時代につくったものです」
のび太「ダイトーリョー?きみは大統領になったの?」
イチ「は・・・、はい」
のび太「すごい、すごい!やっぱりイチはみんなのリーダーなんだ!!」
いん石が、神殿の近くにも落ち始めた。
ドラえもん「またいん石だな」
イチ「時間がない。急ごう!」
のび太「早くノラジウムを運ぼう。イチ、ノラジウムはどこなの?」
イチ「ここにあります。のび太神像はすべてノラジウムでできているのです」
のび太たち「エ~~ッ!!」
イチ「地球脱出用の宇宙船を動かすには十分だと思います」
ドラえもん「よし、「かるがる手袋」で急いで運ぼう」
イチ達の車がのび太神像を載せて、空港に向かう。
ジャイアン「わあ、いん石が降ってきたぞ!!」
スネ夫「急げ~~!!」
のび太「空港までどのくらい?」
イチ「20分くらいで着くはずだ」
「あそこだ。空港が見えたぞ!!」
ジャイアン「やったぜ!!これで助かったぞ!」
のび太「ばんざ―い!」
ネコジャラ「ニャハハハ。待つのだ、人間どもめ!!」
ドラえもん「ああ!あれは!!ネ・・・ネコジャラ!!」
クレーンゲーム用のロボに乗ったネコジャラが、襲撃してきた。
ネコジャラ「今こそネコジャラ一族のうらみを晴らしてやる!」
のび太「わあ!」
のび太がロボの手に捕らえられた。
ドラえもん「のび太~~~!!」
のび太「わぁあ、助けて―!!」
イチ「のび太さん!!」
のび太「イチ!!」
イチがのび太の手を掴んだが、二人とも持ち上げられてしまう。
イチ「わぁあ!!」
ドラえもん「ああ、イチまで!!」
ジャイアン「ドラえもん、何か道具ないのか!!」
ドラえもん「えっと、えっと・・・」
のび太「あっ!」
のび太のズボンから落ちたけん玉をイチが受け取る。
のび太「そうだ!イチ、ケン玉でネコジャラをねらうんだ!!」
イチ「ようし!!」
のび太とイチが体を揺らしだした。
ジャイアン「あいつら何かするつもりだ!」
ドラえもん「そうか、わかったぞ!!」
のび太「もしもしカメよ~~~~♪」
イチ「カメさんっ♬」
のび太・イチ「「よ~~~!!」」
ドラえもん「「ビッグライトォ~~~」!!」
ネコジャラ「ギャア~~~!!」
イチがネコジャラへ飛ばしたケン玉の玉は、ドラえもんの「ビッグライト」で巨大化し、
ネコジャラとロボの頭を押しつぶした。
イチとのび太は茂みの上に落ち、ロボは墜落し、大爆発した。
のび太「イチ!」
イチ「のび太さん!」
ドラえもん「お~~い、だいじょうぶか?」
のび太「だいじょうぶだよ~~~!!」
ドラえもん「よし、急いで空港へ行こう!」
倒れたネコジャラの側で、先祖ズブが残した本、「闇の黙示録」が燃えていった。
アナウンス「ノラジウム詰めこみ完了。ワンニャン国民全員乗りこみました!」
高官「いつでも出発できます」
大統領「ウム」
ブルタローの父「タイムマシンも修理完了!」
ドラえもん「わあ、ありがとう!」
大統領「ご協力をありがとう。ワンニャン国民を代表してお礼申し上げます」
ドラえもん「いやあ・・・・」
イチ「のび太さん、今度こそお別れですすね」
のび太「イチ・・・」
「イチ、ぼくらといっしょに21世紀に帰ろう」
イチ「のび太さん・・・・それはできません。わたしには新しい星でみんなと新しいワンニャン国をつくる責任があります」
ドラえもん「のび太・・・・」
のび太「わかったよ・・・・元気で、イチ!!」
イチ「はい!さようなら、のび太さん!!」
イチ達が乗った宇宙船の船団が出発していった
のび太「さようなら~~~、イチ!!」
しずか「さようなら~~~!!」
そして、地球に隕石が落ちた。
イチ「のび太さん・・・・」
ブルタロー「おーい、ハチ!!」
イチ「みんな!」
ブルタロー「シャミーちゃんのショーが始まるぜ、行こう!!」
そんなイチ達の脇で、囚人服を着たネコジャラとニャーゴが掃除をさせられていた。
警備員「しっかり働け!!」
ネコジャラ「は、はい」
のび太達は、タイムマシンで現代に戻っていく。
ドラえもん「イチなら新しい星でもきっとうまくやっていけるね」
のび太「そりゃそうさ。ぜったいだいじょうぶ」
ドラえもん「いつかイチたちの子孫とぼくらの子孫が宇宙のどこかで会える日が来るかもしれないね」
のび太「うん。きっと来るよ」
「ねえ、イチ!!」
最終更新:2018年06月02日 23:47