機動戦士ガンダムSEEDの第49話

~次回予告~
ナレーション『分かれた道、戻りえぬ時』
『命、また宇宙に散るのならば、せめて、その意味を・・・』
『次回、機動戦士ガンダムSEED「終末の光」』
『その砲火、切り裂け!ガンダム!』






(前回のハイライト)
連合兵「定刻です、全艦発進準備完了」
連合指揮官「発進!」

ミリアリア「地球軍艦隊、進撃を開始します」

バルトフェルド「核を持った別働隊がいるはずだ、そいつを探せ!」

パトリック「目標点入力、月面、プトレマイオス・クレーター、地球軍基地」

ミリアリア「オレンジ25・マーク12アルファにドミニオンです」
ラクス「モビルスーツ、発進して下さい」

ムウ「ムウ・ラ・フラガ、ストライク出るぞ!」
ディアッカ「ディアッカ・エルスマン、バスター発進する!」
カガリ「ストライクルージュ、行くぞ!」
アスラン「アスラン・ザラ、ジャスティス出る!」
キラ「キラ・ヤマト、フリーダム行きます!」

ザフト兵「カウントダウン開始、
射線上の全軍に退避勧告」

ラウ「使ってみせるさ あの男にできて私に出来ないはずがない」

ザフト兵「Nジャマーキヤンセラー起動、
Nクリアーカートリッジに接続、全システム接続オールグリーン」
ジェネシスの発射準備がされる中、
ラウ・ル・クルーゼのプロヴィデンスガンダムが
ヤキン・ドヴーエから発進した。



終末の光

ザフト最終兵器『ジェネシス』がγ線レーザーを放った。

ナタル「あれは!」
「まさか! 推定される目標は!?」
クルー「照準は・・・月、プトレマイオス・クレーターだと思われます!」

プトレマイオス・クレーターから出発した連合軍の艦隊
をγ線レーザーが襲う。
連合兵「艦長!前方より巨大なエネルギー・・・」
連合艦隊を全滅させたγ線レーザーは
そのままプトレマイオス・クレーターを直撃、
プトレマイオス・クレーターはキノコ雲を上げて大爆発。
その爆発はドミニオン、アークエンジェル、エターナル、
そしてプロヴィデンスに乗るラウも確認していた。
マリュー「月基地が・・・」
ラウ「ふっ・・・」


ザフト兵「ジェネシスは目標を撃破」
ザフト指揮官「ミラーブロック換装、急げ」
ザフト兵「2号ユニットは廃棄機動へ、3号スタンバイ」

オーブ・クサナギ所属のマユラのM1アストレイはサーベルでザフトのMSゲイツを突き刺すも、
自身もゲイツのビームクローに貫かれており互いに爆散した―

クルー「支援隊より入電 先の攻撃により我、艦隊の半数を喪失」
フレイ「!」
アズラエル「何!」
ナタル「それを狙っての照準か・・・」

マリュー「月基地を失っては、地球軍はもう退くしかないわ・・・
ナタル!」
ラクス「これ以上、あれを撃たせてはなりません!」
バルトフェルド「矛先が地球に向いたら終わりだぞ!」

強化武装パーツ『ミーティア』を装備したフリーダムとジャスティスが戦場に到着した。

キラはフリーダムとミーティアの全火力一斉射撃(フルバースト)で
敵モビルスーツを撃破することなく戦闘力を奪う。

アスラン「ええい、これでは!」
ジャスティスがミーティアのビームソードで地球軍戦艦のブリッジを切り飛ばした。

カガリ「ええい!」
ストライクルージュは手こずりながらも、シグーの右肩を撃ち抜いた。

ディアッカ「待てよ!こっちだって今はジェネシスを・・・ああ、もう!」
バスターはダガーを撃ち落とした。

サザーランド「アズラエルさま」
ドミニオンに地球軍戦艦ドゥーリットルの艦長であるサザーランドからの通信が入った。
アズラエル「核攻撃隊を出せ!」「目標はプラント郡だ!」
ナタル「アズラエル理事!」
アズラエル「あの忌々しい砂時計、一基残らず叩き落とすんだ!」

ドミニオン所属の生体CPU(いわゆる強化人間)が操る
三体のガンダムはザフトのモビルスーツを次々と撃破していた。


シャニ「はぁ―!」
シャニのフォビドゥンガンダムの誘導プラズマ砲『ブレズベルク』の曲がるビーム攻撃が4体のモビルスーツを撃破する。
オルガ「オラオラオラァ!」
オルガのカラミティガンダムの胸部エネルギー砲『スキュラ』が二体のモビルスーツを貫く。
クロト「そりゃ―、滅殺!」
クロトのレイダーガンダムのMA形態から変形しての破砕球『ミョルニル』の一撃がシグーを破壊する。

アズラエル「ヤツら(シャニ・オルガ・クロト)を呼び戻して、道を開かせろ!」
サザーランド「了解しました」
ドゥーリットルとの通信が切れる。
ナタル「しかし!それでは地球に対する脅威の排除にはなりません! 我々はあの兵器を・・・」
アズラエル「ああ、もう!どうしてそういちいちウルサイんだ!アンタは!」
アズラエルは拳銃を取り出し、ナタルに向ける。

連合兵「ピースメイカー隊、発進準備、各員は直ちに作業を終了せよ。繰り返す・・・」

サイ「インディゴ43マーク2チャーリーにローラシア級!」
マリュー「回頭30、艦首上げ、ピッチ角15!ヘルダート、て―!」
ミリアリア「ドミニオン、他数隻転進します!」
マリュー「ナタル・・・」
バルトフェルド「くそうっ!プラントか!」
マリュー「追います!エターナルとクサナギはジェネシスを!」
バルトフェルド「分かった!」

ナタル「そんなものを持ち出して・・・どうされるおつもりです。船を乗っ取ろうとでもいうんですか!」
アズラエル「乗っ取るも何も・・・命令してるのは最初から僕だ!キミたちはそれに従うのが仕事だろ!なのに、あんたはいちいち逆らうんだよ!」

クルー「ドゥーリットルより入電、ピースメイカー隊発進準備完了とのことですが・・・」 
アズラエル「発進させろ!フォビドゥン、レイダー、カラミティは!」
クルー「あっ・・はい」
アズラエル「いくらあんなもの(ジェネシス)を振りかざそうが、プラントを落とせば戦いは終わる」
「だいたい、コーディネイター全てが地球に対する驚異なんだぞ!僕らはそれを討ちに来てるんだ!」
フレイはキラ達のことを回想する。

アズラエル「自軍の損失は最小限に、そして敵には最大の損害・・・戦争ってのはそうやるモンんだろう!?」
ナタル「しかし・・・」

マリュー(回想)(アラスカのことだけでは無いわ、私達は地球軍そのものに対して疑念があるの)

ナタル(回想)(軍には厳しく統制され、上官の命令を速やかに実行できる兵と、広い視野で情勢を見据え、的確な判断を下すことのできる指揮官が必要です。でなければ、隊や艦は勝つことも、生き残ることもできません!)
マリュー(回想)(あなたなら、きっといい艦長になるわね)

地球軍の戦艦から核ミサイルを装備したMAメビウスの大部隊が発進した。
キラ「あの部隊は!」
アスラン「やらせるか!」
フリーダム・ジャスティス・ストライクルージュ・バスターがピースメイカー隊を追う。

オルガ「またこいつらのお守りかよ・・・」
オルガ達はピースメイカー隊の護衛をしている。

ザフト兵「敵MA部隊接近、距離450」
イザークのデュエルガンダム率いるザフトのモビルスーツ部隊が出撃し、ピースメイカー隊を迎え撃つ。
イザーク「来るぞ!散開!プラントへ放たれる砲火、一つもたりとも通すんじゃない!」
ザフト兵「「「はっ!」」」

クルー「トゥルー117、マーク52アルファよりアークエンジェル、
接近してきます!」

マリュー「アンチビーム爆雷発射! スレッジハマー装填!」

クルー「アークエンジェル接近中、距離9000!」
アズラエル「さぁ!わかったらアンタもちゃんと自分の仕事をしろよ!あの裏切り者の船を今度こそ沈めるんだ!」

キラ「何故そんなことを平然とできる!」
キラはSEEDを発動させ、ミーティア・フルバーストで核ミサイルを撃ち、核ミサイルはプラントに届くことなく大爆発する。
イザーク「あ・・・」
アスランもSEEDを発動させ、ミーティア・フルバーストで核ミサイルを撃ち落とす。

デュエルが背後から攻撃を受けてしまう。
イザーク「ぐっ!」
クロト「これで・・・滅殺!」
追撃しようとしていたレイダーを背後からの攻撃が吹き飛ばす。
クロト「くっ!」イザーク「あっ・・・」
イザークを助けたのは、かっての友、ディアッカのバスターだった。
イザーク「ディアッカ・・・!」

シャニ「お前、今日こそは!」
ジャスティスとフォビドゥンが交戦、その間に核ミサイルがプラントへ進んでいく。

アスラン「ぐぅ・・・」
カガリ「でぇい!」
ストライクルージュがジャスティスの撃ち漏らした核ミサイルを撃ち落としていく。

マリュー「ゴットフリード、バリアント照準!」
目標、地球アガメムノン級!」

アズラエル「ドゥーリットルを撃たせるな!前に出ろ!何をやっている!」
クルー「艦長・・・」
ナタル「・・・・」
アズラエル「撃て!撃たなければ撃たれるぞ!」

ナタル「・・・推力最大!回頭20!」
アンチビーム爆雷発射 ゴットフリード照準!」

アークエンジェルとドミニオンが対峙し――
マリュー・ナタル「て――!!」
同時に主砲『ゴットフリード』が放たれた。
互いの砲撃は右舷に当たり、
ブリッジに衝撃が走り、マリュー・ナタル・フレイの胸が揺れる。
ドミニオンで爆発が生じ、2人のクルーが飲み込まれた。
マリュー「・・・ナタル!」
ナタル(地球を攻撃させるわけにはいかない・・・!)

マリュー(回想) (大丈夫よ、分かってるわ、ナタル)

ムウのストライクはヤキンの近くで戦っていた。
ムウ「来たか!クルーゼ!」

ドミニオンのミサイルがアークエンジェルのリニアカノン『パリアント』を破壊する。
マリュー「てーー!」
アークエンジェルのゴットフリードがドミニオンのゴッドフリードを破壊、内部でクルー2名が爆発に巻き込まれた。
ナタル(終わる・・・確かにそれで全て・・・)
(プラントを撃てば・・・)

マリュー(回想)(色々あったけど、あなたには本当感謝してる)

パトリック「照準ミラーブロック、換装まだか」
ザフト兵「当軸偏差の修正値を転送」
「三号ユミットは最終激発作業へ」

プロヴィデンスは3体のダガーを瞬く間に撃破する。

ラウ「フフフフ・・・アッハハハハ!アッハハハハ!!」


バルトフェルド「右翼を突破する!クサナギ!」
キサカ「ローエングリン、て―!!」
クサナギの放ったローエングリンがナスカ級を貫き、轟沈させる。

ジュリのM1アストレイがビームに貫かれた。
ジュリ「きゃあぁぁ・・・」
ジュリのM1アストレイが爆発――
アサギ「ジュリ!」
続いて、アサギのM1アストレイもビームに貫かれ爆発――

カガリ「くそっ!お前ら!」
カガリがSEEDを発動させた。
ストライクルージュは瞬く間に3体のダガーを撃墜した。

核ミサイルを撃ち落とし続けるフリーダムにレイダーが攻撃してくる。
クロト「はぁ―!!
キラ「アスラン!」
ジャスティスが割り込み、レイダーと交戦する。

連合兵「核魚雷、残弾8!」
「ピースメーカー隊2 交信途絶!」
サザーランド「あの二機を落とせ!砲火を集中させろ!」

クロト「なんなんだよ!お前たちは!」
ジャスティスの放ったミサイルをレイダーはMS形態に変形して撃ち落とす。
クロト「何必死にやってんだ!」
アスラン「お前たちこそ何だ!一体何のために戦っている!」
ジャスティスのビームソードをレイダーは回避する。
クロト「そんな事オレは知らないね!」
「やらなきゃヤられる!それだけだろーが!!」
アスラン「何ぃ!」
呆気に取られるアスランを尻目にレイダーは離脱していく。
クロト「やられないけどね!」
アスラン「くっ!」

シャニ「でえ―ぃ!」
核ミサイルを撃ち落とすストライクルージュをフォビドゥンのブレズベルクが狙い撃つ。
カガリ「あっ!」
背後からの攻撃を敵である筈のイザークのデュエルが庇い、シールドで防ぎきる。
シャニ「!?」
カガリ「えっ・・・」
イザーク「・・・・・」
バスターが『対装甲散弾砲』でフォビドゥンを撃つ。
デュエルはビームサーベルを抜き、フォビドゥンに突撃する。
イザーク「うりゃぁ―!」
シャニ「ふん」
フォビドゥンのブレズベルクがデュエルを撃ち、シールドが破壊されそのまま本体を爆破したかに見えた。
カガリ・ディッカ「あ!」
しかし、追加装甲・『アサルドシュラウド』を切り離したデュエルが
爆風の中から飛び出してきた。
シャニ「え?」
イザーク「いりゃぁ!!」
デュエルのサーベルはフォビドゥンの両腕を切り飛ばし、コックピットを貫いた。
シャニ「うわぁぁ・・・」
シャニはサーベルの光に飲み込まれていく。
ディアッカ・カガリ「「あ・・・・」」
フォビドゥンは大爆発。
オルガ「シャニぃ! ちっ!!」

マリュー「ヘルダート!て―!」
ナタル「ローエングリン2番、てー!」
ドミニオンの『ローエングリン』が発射前にミサイルで破壊される。

ムウのストライクとラウのプロヴィデンスが対峙――
ムウ「クルーゼ!」 
ラウ「はっ!」
プロヴィデンスのドラグーンの放つビームをストライクは回避していく。
ラウ「はっ!」
プロヴィデンスのビームライフルをストライクはシールドで防ぐ。
ムウ「これが望みか!貴様の!!」
ラウ「私のではない これが人の望み!人の夢!人の業!」
ドラグーンのビームがストライクのビームライフルを破壊した。
ムウ「ちぃ!」
ラウ「他者より強く・・・他者より先へ・・・他者より上へ・・・」
ムウ「ふざけるな!」
ストライクのビームサーベルとプロヴィデンスのシールドサーベルが
切り結ぶ。
ラウ「競い、ねたみ、憎んで、その身を食い合う!」

カラミティがフリーダムのビームソードの斬撃をかわすも、
背後からのジャスティスのビームソードの斬撃をコックピットに受ける。
オルガ「うわぁぁぁ!!」
カラミティは両断され、爆発した。

バスターの対装甲散弾砲の銃弾がアガメムノン級戦艦を貫く。
デュエルがドゥーリットルのブリッジにライフルを向ける。
サザーランド「うぉ・・・」
イザーク「くっ!」
サザーランド「うわぁぁ!」
発射されたグレネードによりドゥーリットルはブリッジを潰され轟沈、
その様はドミニオンのモニターにも映っていた。
アズラエル「あっ・・・あぁぁ・・・」

ムウ「貴様の理屈だ! 思い通りになど!!」
ラウ「既に遅いさ、ムウ 私は結果だよ だから知る!」
「自ら育てた闇に食われて人は滅ぶとな!!」
ドラグーンからの無数のビームがストライクの逃げ場を奪い、
右腕と左足を破壊し、コックピットのムウも傷を負った。
ムウ「ぬわぁぁ!」

エターナルもヤキン付近で戦闘を続け、
ラクスの眼前でダガーが爆発した。
ラクス「私たち人は・・・」
(おそらくは戦わなくともよかったはずの存在)
ラクスがこれまでの戦争を回想しだした。
戦争の始まりとなった、プラント・ユニウスセブンへの核攻撃、『血のバレンタイン』。
物語の始まりとなったヘリオポリスでのストライク起動。
父を失ったフレイがキラに当り散らす。
ストライクがデュエルのコックピットをナイフで貫く。
(イザークはここで顔に傷を負っている)
砂漠でのストライクとラゴゥの戦い。
(なのに戦ってしまった者達・・・)
カガリとアスランの出会い。
ニコルの死。
(何のために 守るために 何を )
キラのストライクとアスランのイージスの死闘。
その後の後悔。
(自らを 未来を)
現実ではザフトと地球軍が戦い続けている。
(誰かを討たねば守れぬ未来、自分 それは何 なぜ)
地球ではマルキオ導師が空を見上げていた。
(討たれた者達には無い未来 では討った者達には?)
フリーダムのビームソードが地球軍130M級護衛戦艦を両断した。

キラ「マリューさん!」
マリュー「必要な機体は補給を!」
ドミニオンは抑える! ジェネシスへ!」
キラ・アスラン・カガリ「「「「うん!」」」
フリーダム・ジャスティス・ストライクルージュは
ジェネシスの方へ向かった。
バスターはデュエルと共に残った。
損傷したストライクは帰投しようとしていた。

ラクス(その手につかむ、この果ての未来は・・・幸福・・・)
(本当に・・・?)
目を開けるラクス。彼女もSEEDを発動させていた。
最後にジェネシスとパトッリクが映る。

サイ「第8兵装バンク閉鎖、サブ回線オンライン!
ダイアグノーシス進行中!」
ミリアリア「ストライク、帰投します!損傷あり!」
マリュー「え!?」
ムウ「くそっ! クルーゼの新型・・・も、もう一度・・・」
マリュー「報告はあとです! 整備班!緊急着艦用ネット!医療班待機!」
ムウ「ハハ・・・悪ィ」
ストライクがハッチからアークエンジェルに帰艦しようとする。

アズラエル「今だ!撃てエッ!早くアイツを沈めろ! ローエングリン照準ッ!」
命令されたクルーはためらいながらも、ローエングリンを起動させる。
フレイ「  ダメェ!もうやめて! アークエンジェル、逃げてえっ!」
アズラエル「オマエッ! なにを!」
アズラエルは割り込んできたフレイをはねのけ、
彼女に銃を向ける。
ナタルがアズラエルを抑え、その拍子に銃弾が発射された。

ナタル「何をやっている!」
アズラエル「キサマこそ!なんのつもりだぁっ!?」
ナタル「総員、退艦しろ!」
ナタルの命令を受け、クルー達はブリッジから去っていく。
アズラエル「くっ・・・待ちやがれ!」「キサマらぁ!」
ナタル「急げ!アークエンジェルへ行け!」
フレイ「えっ・・・!」
ナタルは微笑を浮かべて、フレイを見送る。
フレイ達クルーはブリッジから出て行った。
アズラエル「くそ!オマエェ!!」
ナタル「指揮官だと・・・命令する立場だと言うなら・・・う!」
アズラエルが発砲し、ナタルは脇腹を打ち抜かれた。
アズラエル「僕にこんなことをしてどうなるか分かってるんだろうな!」
ナタルがシートの横のボタンを押すと、
アズラエルがブリッジから出ようとした所でシャッターが閉まる。

ナタル「あなたはここで死すべき人だ・・・私と共に!」
アズラエル「何だとぉ!」
アズラエルが再度発砲し、ナタルは右肩を撃ち抜かれる。

ドミニオンから脱出艇が出てきた。
サイ「ドミニオンより脱出艇!艦を放棄する様です!」

アズラエル「ふざけるんじゃないよ! ドアを開けろぉ!!」
ナタルは笑みを浮かべたまま動かない、
アズラエルは再度発砲し、ナタルの左脚を撃ち抜く。
ナタル「うわぁぁ・・・ううう・・・」
アズラエル「くそっ!こんなところで!」
アズラエルは席に飛びつき、
ローエングリンの発射システムを起動させる。
ナタル「アズラエル! 何を!?」
アズラエル「僕は勝つんだ・・・」
ドミニオンの右舷から陽電子砲『ローエングリン』が展開する。
アズラエル「そうさ、いつだって・・・」
ナタル「貴様ぁ!」

アズラエルの手により発射されたローエングリンは
自身のクルーが乗る脱出艇の近くを掠めつつ
アークエンジェルを直撃するかに見えた。

サイ「艦長!」
マリュー「回避―!」
ノイマン「ダメです!間に合いません!」
傷ついたストライクがシールドを掲げ、アークエンジェルを庇いローエングリンを受け止める。
ムウ「へへ・・・やっぱ俺って不可能を可能に・・・」
ストライクはローエングリンを受け止め切ったが、自身は大爆発。
マリュー「ムウ―――!!」
ストライクの残骸と共にムウのヘルメット(後に予備のヘルメットだった事が判明)が浮かんでいたが、彼の姿は見つからず、行方不明となった*1

アズラエル「・・・・。」
ナタル「あなたの・・・負けです」
アズラエル「お前ェェェ!!!」
サイ「ドミニオン、なおも接近!」
マリュー「…ローエングリン・・・照準!」

アズラエル「くそぉ―!!」
ナタル「撃てぇーッ!マリュー・ラミアスーッ!!」
マリュー「てーーー!!」*2
アークエンジェルのローエングリンが発射された。
ローエングリンがブリッジに迫る中、アズラエルは狼狽え、ナタルは笑みを浮かべていた*3
ローエングリンはアズラエルとナタル諸共ブリッジを破壊し、ドミニオンは大爆発した。

(続く)

※※この続きは機動戦士ガンダムSEEDの最終回をご覧下さい。

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最終更新:2023年06月02日 15:21

*1 『スペシャルエディション完結編 鳴動の宇宙』においてはカットされており、ストライクガンダムの頭部が浮かぶシーンとなり、逆に彼の生存を暗示し、続編である『SEED DESTINY』で生存している事が判明した。なお、『コミックボンボン』で連載していた高山瑞穂の漫画版では展開は異なるものの死亡している。

*2 口だけでは動かしているが、実際には言っていない。

*3 小説版によると、死の間際に「非の打ちどころのないエリート軍人の自分が、今こうしてイカれた男と死ぬのを待っている」という状況に自嘲しつつ、マリューに対して「あの優しい女性がよく砲撃を躊躇わなかった」と内心で賞賛を送っていた模様。