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【ジョン】オリジナルスタンドSSスレ【万】 第六話

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だれでも歓迎! 編集
越智「げほ・・・! はぁ・・はぁッ!


キャッツ「でしししぃ~ッ!


越智は放送室のそばまで来ていたが、彼の体力は既に限界に近く、キャッツは増え続ける一方で、捕まるのも時間の問題であった。


目の前にはキャッツの山・・・
後ろにもキャッツ達が血走った目で彼を追って来ている。


越智「はぁ・・はぁ・・ハロー・ナスティ。
僕が捕まったら、君はどうなるのかな・・?

H・N「ゲロゲロ・・!カンガエタクモネェガ・・・

越智「もう・・無理・・!


―ガクッ・・・


越智が膝を着くのと同時に、前方が騒がしくなる。

キャ「ぎぃひえぇえーッ!!

キャ「お化けでし!モンスターでし!
ゾンビでしぃいいいッ!!


越智「・・・?



―バアァアアンッ!


前方のキャッツ達の山を蹴散らし、現れたのは全身が溶けかかった少女。
腕と足は何とか皮一枚でつながっていてボウフラの様に身体をくねらせて飛び出して来る。


花子「ぎゃあぁあああッ!!助け!助けて・・・ッ!!


―・・ドゴッ!


頭上から降ってきた足に踏みつけられ、死にかけの虫の如くその場でバタバタと少女はもがく。
溶けただれ、閉じる事を許されなくなった瞼から覗く血走った目が、何かを期待するかの様に越智を見ている。

越智「・・・!


井川「助けてだと?
おいおい、ふざけてもらっちゃあ困るなぁ・・。
君は僕を殺そうとしたじゃないか。


ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・


―ブジュウゥ・・

花子「ぎぃやぁあああッ!!


水滴が顔に落ちるとそこから煙が上がり、壮絶な悲鳴が響く。


越智「・・・酸?



越智が顔を上げると、見たことの無い男と大きな蛇の姿・・・
その牙から滴る水滴が落ちるたびに少女の顔に見るも無惨な穴が開く。

たくさん居たキャッツ達も今は越智の後ろに隠れてガタガタと震えていた。


越智「あ・・・あなたは?


井川「・・ん、君はこの学校の生徒か。
僕は井川。警察の人間だ。
丁度良かったよ、放送室はどっちかな?

ドドドドドドド・・・

ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・


管尾「・・中条君ッ!


中条「くッ・・下がってろ・・・!



―ボタッ・・ボタッ


押さえる腕の下から、止めどなく溢れる鮮血はその傷の深さを物語っていた・・・


中条「(クソが!腕の血が止まらねえ・・・)


恐る恐る傷口を覗けば、えぐられた肉の間に白い物が見える。そして、それらはすぐに溢れ出た赤によって隠されて行く。


中条「・・・骨まで達してるか。
・・さて、どうするかな。

とっ捕まえて、キツいのブチ込まねえと倒せねえだろうが・・・

束ねた触手じゃあ速くて捕まえられねえ・・・
かといって、あのパワーだ。束ねなきゃ捕まえた所で千切られちまう・・・



―・・・タッ。


音もなく、中条の前に白い猿が降り立つ。

猿「ムヒィイイィ・・・!


中条「・・・!


猿はめくり上がった唇から鋭い牙を覗かせ、嗅いでいるだけで気分の悪くなる吐息を吐き出しながら・・・中条を睨みつける。



ゴゴゴゴゴゴゴ・・・


中条「考える時間も与えちゃくれねえかッ!
来いよ、糞猿・・!!


相対する両者。


中条が傷口から手を離し、手の平をおもむろに上へ向けると、独特の臭いが立ちこめる・・・


ドドドドドドド・・・



―・・・ムワッ


管尾「・・この臭いはッ!?
ゲームセンターの時と同じッ!!


猿「・・・?・・??


中条「コイツ・・俺のスタンドが見えていないのか?
・・・だったら、好都合だけどなッ!


―ガシャアァッ!!


猿「ムヒッ!?

背後から突然、瓶が猿にぶつけられ中身がかかる!

当然、瓶程度では大したダメージにならず・・・瓶をぶつけた犯人を探そうとうなり声を上げながら猿は後ろ振り向く。

マーラ・ザ・ビックボスの触手が何かの瓶をぶつけた訳だが、それを彼女は理解していなかった。


管尾「あの瓶は・・・!

中条「かかったな、ダボがあァーッ!!

―ドメグッシャアァアァッ!!

と、派手な音と共に猿は吹き飛ばされて壁へと叩きつけられる。
崩れ落ちる猿の頭部は砕けており、グチャグチャに崩れたうどん玉を露わにしながらビクンビクンと四肢を痙攣させ・・・・





られたら良いな。
と、中条は考えていたがどっこい現実は甘くなかった。


―ブオォンッ!


恐らく、本当に見えてはいないのだろう。
だが・・野生の感とでも言うべきなのか。
背後からの不意打ちを猿は見事に避けて見せた。


―グルンッ!

猿が振り向く。
皮膚が剥がれた頬から筋繊維を顔を出すが、血は流れていない。

中条「・・・・!
(・・・掠ってるのに平気かと思ったら、雌だったのを忘れてたぜ・・・)


―ズュグゥウ・・・


管尾「ッ!?な、中条君ッ!!

中条「ぐ・・・ぁッ!


ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・



柔らかなパンに指を突き立てるかの如く、5本の指が中条の腹部を貫く・・・


猿「ムヒ!ムヒヒヒヒヒ!!ムヒーッ!!


勝ち誇った様な表情を作る猿であったが、やがて異変に気づく・・・


ドドドドドドドド・・・・!


中条「ガハッ・・・まさか腹に穴ぁ開けられるとは思わなかったがよォ~・・・


これで捕まえたぜ・・・ッ!!


猿「ムヒィッ!?

猿が腕を動かそうとしても全く動かない・・・
彼女には見えないだろうが、今、その腕には大量の触手が絡み付いているのだ。


中条「・・・肉を切らせて、骨を断つ。


覚悟は良いか?恋するモンキーガールちゃんよぉ・・・ッ!


猿「・・・!ムヒィッ!?



中条「FUCK UPッ!!
ォオオオオアアアッ!!

猿「・・!?!?

中条「俺のビッグマグナムが火を吹くぜッ!!
零距離射撃!!


くらえッ!

ヴォルカニック・スペルマアァッ!!


―ドバアアァァァンッ!!


太さと固さを増した、マーラ・ザ・ビッグボスの頭頂部から
大量の白い液体が発射されるッ!

そしてそれは、スタンドの見えていない猿にとって避ける事は不可能であった。

―ッドッゴォオオッ!!



ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・


直撃の衝撃で猿の体は、壁まで吹き飛ばされ・・・半分壁にめり込んでいる。

猿「ムヒィ・・ッ!


苛立ち、壁から抜けようとするが
白い液体が強力な粘性を持っており、猿は壁から抜ける事が出来ない・・・


中条「入学してから今日まで・・一発も撃たずに溜めてたからよぉ~ッ!
鳥もちみたいに粘つくだろうな!

だが、10数分もすれば水みてぇにサラサラなる。
・・・・てめぇがそれまで生きてりゃあな。


―シュルルル・・・


ビッグボスの触手が腕と腹、それぞれの傷口を縫い合わせ
ピタリと出血を止める。


管尾「・・!?血が止まったッ?
凄い!ケンシ○ウみたいだッ!


ドドドドドドド・・・


猿「ム・・・ムヒ・・・ッ!?


中条「ククク・・・どうやら気が付いた様だな。

ビッグボスの白濁液は・・・エネルギーを奪い取るッ!!

つまりテメーが弱れば弱っただけ・・・俺は強くなるのさッ!!
フヒヒヒヒヒヒッ!


―バゴンッ!!


中条が何気なく手に取ったスチールの板に指の形をした窪みが出来る。

中条「おっと・・
これが人類未到の握力500kgのパワーか・・・

さて、と・・・
放っておいても死ぬだろうが、こういう時はキッチリ自分の手を汚せって言われて育って来たもんでな。
せめて・・・苦しまないように一撃で殺してやるよ。


猿「ムヒ・・!


中条「FUCK OFF!!!



―ドグッ・・チャアァアアッッ!!


管尾「・・ひぃッ!

ゴゴゴゴゴゴゴ・・・


―ピク・・・ピク・・・


無惨にも頭を潰された猿・・・

そして、ガクリと膝を落とす中条。


中条「ぶはぁッ・・!はぁ・・・
猿の分際で人間様を舐めるから・・・ん?



管尾「あ・・あ・・・あれはッ!!



頭を潰された猿の腕が高々と掲げられ・・・その手は、ある形を作る。
握った拳から、中指だけが一本、ピンと伸ばされた。
一目見てそれだと分かる形・・・・
ファックサイン・・・!!


中条「猿が・・・舐めくさりやがってェ~ッ!!
グッチャグチャにしてやんよッ!!


―グワバアァッ!


中条「ッ!!


―ガッシイィ!


殴りかかろうと近づいた中条に、猿は突然しがみつくッ!!


中条「・・・!(チッ!殴った衝撃で液がはがれたのか・・・
だが、それよりもコイツの臭いを至近距離で嗅ぐのは・・もしかしてマズいんじゃあねぇか?


ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・



―シュウー・・・

それと見て分かる様な蒸気が猿の体から発せられる!


中条「クソが・・!
ふりほどけねえッ!!
うぉおおおおおッ!




―ドバザアァアアッ!


中条「ぶわ!?


突然、上から大量の粉をかけられる中条・・・


管尾「はぁ・・・はぁ・・・ッ!
お、重かった・・・・!


猿「!!・・・・・~ッ!!


粉を浴びた頭の無い猿の体は中条から手を離し、バタバタと暴れ始める。


そして、動くことを止めた。



ドドドドドドドド・・・・


中条「何か分からねえが・・・助かったぜ。


―・・ドサッ。


中条は大の字に倒れ込み、咳込む。


管尾「ここが標本室で良かったよ。
消石灰をかけたんだ・・・


ホルマリンを中和したって言えば分かりやすいかな。うん。
・・待ってて、今窓を開けるから。ごめん、跨ぐよ?

中条「構わねえよ、しばらくは動く力もねぇ・・・

寝そべる中条の顔の上を管尾が通り過ぎる。


管尾「よいしょっと。


中条「ッ!!


―ブバアァアツ!!

管尾「な、中条くんッ!?


鼻から血を流しながら、中条は意識を失う・・・

だが、その表情は幸せそうであった。

中条「(あり・・がた・・・!)


ドドドドドドド・・・

中条 万次郎
スタンド:マーラ・ザ・ビッグボス

―大量出血により再起不能(リタイア)



否、――再起可能




ゴゴゴゴゴゴ・・・






大和久「着いたぜ・・・放送室だ。
にしても、キャッツ共の姿が見えねえな?

角田「恐らく井川さんのおかげでしょうな。


大和久「ふ~ん・・・
ま、いいや。行くぜ・・!


―・・グッ!


防音のドアに手をかける
・・・が



―ガチャガチャ・・!


大和久「くそっ!鍵が掛かってやがるッ!!


角田「ここは私に任せて、ちょっと下がっててくれるかな?


大和久を押しのけ、ズイと扉の前に立つ角田。


大和久「・・・?
(いくらてめえがゴリラに似てるからって、鉄製の扉を開けられる訳ねえだろうによぉ~・・見た目通りの脳筋か?あ゛?


―・・スッ


角田は回転する鉄球を取り出す・・・

そして、それを扉に押し当てた。



―ギュルルルル・・・


大和久「―ッな!?


―グニャアアアアッ!!


鉄球の回転に合わせ、鉄の扉が捻れ・・・大人一人が通れる程の隙間が出来る!


ドドドドドドド・・・!


大和久「おいおいおいぃッ!?
マジかよッ!凄え!
ひょっとしたらスタンドより凄えんじゃねえのかッ!?


角田「いやいや、それほどでも・・・
さ、入りましょう。回転も長くは持ちません。


大和久「あ、あぁ・・・



大和久と角田は隙間を抜けて放送室へと入る・・・





ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・


角田「ッ!!


大和久「あ~・・こいつぁ・・・。


二人を出迎えたのは、やはりキャッツであった。
だが、先程までのキャッツ達とは明らかに様相が違う

天井にまで届きそうな巨躯・・・
そして重力に逆らえず垂れ下がったぜい肉。


つまり・・・・・




デブである。





大和久「こいつが・・・親玉かよ。



ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・


その声に反応して
巨大なキャッツがゆっくりと振り返る・・・・

越智「・・・噂の出どころは、多分よう○べの手書き動画です。

誰かが、キャッツにお尻の穴を書いて、それをネットに流した事が原因で、キャラはどんどん崩壊し・・・キャッツは文部科学教育省公認マスコットでありながら【姦ちゅみ】と言うあだ名がつけられてしまったんです。


井川「・・・あの動画か。
ネットが元じゃあ、解消させるのはほぼ不可能か。


越智「噂を無くしても彼らは消えないんです、一度現実化してしまったら・・・



申し訳なさそうにうなだれる越智・・・

井川「いや、良いんだ。君のせいじゃないさ。
その【御子神】って男が、矢を使って君をスタンド使いにしてしまったのがそもそもの原因な訳だから。

・・・あ、今思いついたんだけど
噂の内容を変えたらどうなるんだい?


越智「あ・・・そうかッ!
噂を無害な内容に変えれば・・!


ドドドドドドド・・・

越智の瞳に再び火が灯る。


井川「・・・。
頼もしいね、だけどとりあえずこの状況を打破してから噂を変える事を考えよう。


―・・チラ


キャ「「うひぃい!?
に、逃げるでしぃいッ!!


―ダアァーッ!



短い足を懸命に動かし、蜘蛛の子を散らすように逃げ出すキャッツ・・・


井川「・・ふん。


井川はその様子をただ見送る。


ドドドドドドド・・・

越智「(良かった・・・殺すつもりはないんだ。)



井川「ヴリトラは既にトラップを張っている・・・

越智「え?






ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・


キャ1「でしぃ~・・でしぃ~・・

キャ2「何をヘバってるんでしかッ!!
早く逃げない・・・と?
あれ?なんかお前の方がデカくなってないでしか?


キャ1「何を馬鹿な・・僕たちはみんな同じ大き・・・でし!?
あ、あ、あ、足ッ!
足ぃいいッ!?


キャ2「・・・・え


あ、足がッ!


足が溶けて、背が縮んでるぅッ!?



ああぁあああああ~~ッ!!



越智「・・・!

井川「さて、行こうか?


ゴゴゴゴゴゴゴ・・・

大和久「・・・!


デブキャッツ「ブフゥ~・・。
・・・おっ、おっとっと!


―グラァッ!


大和久「うぉッ!?危ねぇ!!



―ドッズウウゥウンッ!!


突然、巨体を揺らし尻餅をつくキャッツ。

角田「なんて重量だ・・・!


―パラパラ・・・


衝撃で天井から埃やら何かの欠片やらが落ちて来て、二人の上に降り注ぐ・・・



D・C「いやいや、失礼・・・
貧血を起こしたみたいでし・・


角田「貧血だと?


ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・

D・C「いかにも・・・でし。
君みたいなガチムチの角刈りを見ると、下半身に血が回るからでしかねェ~?


大和久「・・・(何だコイツ)


角田「この・・・


ガチホモ野郎があぁぁーッ!!



―ドギュウゥウッ!!


角田の投げた鉄球がD・Cの脇腹にめり込み、激しく回転する!


―ドギュルルルルルッ!!

D・C「・・・ん?何でしか?


―ギュルルルル・・・


回転はぜい肉を巻き込み徐々に大きく螺旋って行く・・・!


が、しかし。


―ルルルルル・・・


―・・ルル・・


―・・コンッ。コロコロ・・・


角田「なッ!?

馬鹿なッ!!


彼の投げた鉄球はD・Cの体を破裂させる事は無く、回転を失いむなしく床に転がり落ちた・・・

角田「・・・ッ!
あの肉が邪魔をしたの・・・があッ!?



―バッギィイイッッ!!


角田の脇腹を何か固い棒のようなものが激しく打つ!


―メキメキメキ・・・!


ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・


角田「ゴフッ!!
(・・・あばらが、折れた感じがした!
だが、それより何で私を攻撃したんだ?
アイツは・・・・

何も持ってないのにッ!?)




大和久「・・・てめえッ!いきなり何してくれてんだゴラァッ!


―ダッ・・・!


D・C「でししししし・・・!
単純な打撃など私には通用しないでしよッ!


大和久「そいつぁ~やってみねきゃ、分からねえだろが?あ?

D・C「無駄無駄無駄・・・!!



ドドドドドドドド・・・・

大和久「オーバーチュアーッ!!!

オオッッ!ララララララオラオラオラオラオラオラオラオララアァッ!!!


目にも止まらぬ速さでラッシュを繰り出すO・Cッ!



だが


―ボヨボヨボヨボヨボヨボヨヨヨヨッ!


大和久「な、なんだそりゃぁ~ッ!?


大和久のラッシュは分厚いぜい肉の鎧に衝撃が全て吸収されてしまっていた・・・

D・C「でししししッ!
次は私の番でしッ!!


―グオォッ!!


大和久「なッ!?
これはまさか・・ッ!



―ガッシイィイイッ!!


大和久「ぐ・・うッ!


間一髪、D・Cの攻撃を肩で受ける事に成功した大和久だが
受けた肩には大きなアザが出来る・・・

―ビリビリ・・


大和久「(糞が・・!ガードした腕がしびれてしばらく使いもんになりそうもねぇな・・・ってアレ?)

腕が痺れはしたが、大したダメージでは無かった。
大和久自身も戦闘不能ではない。
なのに何故か彼自身のスタンド、O・Cが消えかかっている・・!



ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・!

大和久「(ま、まさか今の攻撃に特殊な能力があったのかッ!?


O・C「チキン野郎って事ですよ。
マスター・・・

あなた自身が・・・!

あなたは今の攻撃を受けて、無意識に自分の負けを認めてしまったのです・・・
この腕に付いたアザを見て・・!


ゴゴゴゴゴゴゴ・・・

大和久「ま、まさかッ!
そんな・・・!

O・C「長さにして十数倍、太さにして四倍、固さは数十倍・・・!


男として・・・!


負けたと感じてしまったのですッ!!




大和久「そんな・・!馬鹿な事がッ!?



O・C「私だってこんな事信じたくありませんがね・・・

息子の大きさにショックを受けて、精神的に再起不能になるだなんて・・・情けない。


大和久「・・・・!

D・C「でしゃしゃしゃしゃッ!
一体何をブツブツ言ってるか分かりませんが、注意散漫でしよォ~~ッ!!


―グオオッ!


今一度、鉄並の強度を持つ巨大な棍棒が振り上げられるッ!

―バギャアアァッ!!


大和久「うぅ・・・!


ギリギリで避けるものの、大和久の体は思ったように動いてはくれなかった。


ゴゴゴゴゴゴ・・・


角田「?・・動きがおかしい?
まさか・・・パワーに気圧されてるのかッ!?


D・C「でしゃしゃしゃあァア~ッ!!

ほら!ほら!ほら!

さっきまでの勢いはどうしたんでしかァ~~ッ!!


―バガァアッ!


―ドガァンッ!


大和久「くそ・・・ッ!


棍棒避けるだけで精一杯の大和久・・・

その姿を見て角田が声を上げた!


角田「大和久くんッ!!

戦いは(パワーの)大きさだけじゃあないッ!
ハート(精神力)と(相手を翻弄する)テクニックだって必要なんだーーッ!!



―ドギュウゥウーンッ!


D・Cの体に打ち込まれる鉄球ッ!

―ギュルルルル・・!


D・C「その攻撃は効かなかった事をもう忘れたんでしかッ!?
頭の悪い脳筋にはキツいお仕置きが必要でしなぁ~!!


ドドドドドドドド・・・!

角田「確かに・・・さっきのは効かなかったがな。
だが、今度のは違うぞッ!


D・C「・・・え?
こ、これはッ!?


―ギュオン!ギュオンッ!!


D・C「は・・腹のお肉が背中に移動して行くッ!?


角田「寄せて・・・
上げるッ!!


D・C「でしゃあぁあああ~ッ!!
なななな何なんでしかァ~!?


―バアアァアーンッ!



D・Cの腹側の肉が全て背中に移動し、
骨格が露わになる・・・

さらに移動した肉が背負われる形になり、その垂れた肉が体を持ち上げ、D・Cは足が着かなくなっている!


ドドドドドドドド・・・!


角田「今ッ!!やるんだぁ!!


大和久「・・そうだ!
大きさだけが全てじゃあねぇッ!

そこに愛(ハート)がなければ・・相手の体を使った只のマスかきだぜッ!

そして、テクが足りなきゃあいずれ飽きられるッ!


角田「・・ん?


大和久「デカけりゃいいってモンじゃない事を教えてやるぜぇ~ッ!!

オーバーチュアーッ!!


O・C「イエス!マスタァーッ!!!

D・C「うひぃいい~ッ!!
や、止めるでしッ!

止めて~~ッ!!







・・・何てね。



大和久「何ッ!?


―ゴッシャアァアッ!!!


角田「お・・大和久君ッ!!



股間からもの凄い速さで伸びた金剛棒が、一直線に駆ける大和久の頭を正確に打ち抜くッ!


D・C「でひゃひゃひゃひゃひゃひゃッ!!

真っ直ぐ突っ込んでくるなんておバカさんでしねぇーッ!



大和久「いや・・・馬鹿はてめぇだぜ・・・ッ!


D・C「でしッ!?

なななな、何で無事なんでしかァ~ッ!!
確実に首の骨が折れる威力だった筈!



ドドドドドドドド・・・


D・Cが貫いた先には何も無く・・・

代わりに自慢のお宝を脇に抱えた大和久の姿がそこにあった。

O・C「トラスト・オア・キャストアウェイ!(キリッ

大和久「上出来だ!

・・・さて、てめえにゃあ何が起こったかなんて分からねえだろうが、説明してやる気はサラサラねえ・・・


天狗の鼻はへし折ってやらなきゃ気が済まねえしなッ!!


D・C「・・・!まままままさか!?



O・C「オオオオオ!ッラアァッ!!


―ボッキイィイィッ!!


D・C「ほげえぇぇぇ~ッ!!?



ゴゴゴゴゴゴゴ・・・

角田「やった!再起不能だッ!

大和久「フハハハッ!・・さて!

これで、てめぇを守る鎧も武器も使えねえなぁ・・・?

歯ァ食いしばれよ?



D・C「痛いのは嫌でしッ!や・・やめて!!


大和久「嫌よ、やめてっつ~のはよぉ。OKて事なんだぜ?
覚えときなッ!


オォオ!!ラオラオ




「ストーーーップッ!!!


「ッ!?

―ビッタアァッ!!


O・Cの拳が、標的から十数cm手前で止まる・・・

D・C「でしッ!?
た、助かったでし・・・

ドドドドドド・・・


大和久「・・・誰だてめぇ?


「僕の名前は越智・・・!
この現象は僕のスタンドが原因なんだ!
少しだけ話を聞いて欲しいんだけ・・・どぉおわわわぁッ!?


―グワアァンッ!



喋っている途中の越智の体が何もない宙に吊り上げられる。


越智「かは・・ッ!
(な、何だ!?何もないのに体が吊り上げられる・・)


大和久「だったらてめえをブチノメせば、コイツ等は消えるって事だよなぁ~ッ!

越智「・・・!!
(声はすぐそこから聞こえてる・・!
これがこの人の能力なのか!?)


井川「・・・そこまでだッ!!


―ドスン

越智「あ痛!


ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・

角田「井川さんッ!
無事だったんですね!

大和久「・・・・
アンタ、鉄の扉はどうやって?


井川「ん?あんな扉私のスタンドにかかればちょちょいのちょいだよ、フフッ・・・
まぁそれはいいとして、彼もある意味では被害者だ。 ブン殴る前に話を聞いてあげたらどうだい?


大和久「・・・・ちっ!


越智「イテテ・・ありがとう。
どこから話せばいいかな・・・


D・C「・・・(頑張って!こっちは命がかかってるんでしから)


――――――――


―――――


―――



大和久「なるほどな。噂の元を変えるしか方法はないって訳か。


越智「ここでコイツを倒したとしても、噂が無くならない限りまた復活してしまうからね。
噂を無くすのは元キャラの知名度的には不可能だから
噂を無害なものに変えるのが一番確実だと思うんだ。


大和久「・・・あぁ、わかったよ。

井川「分かってくれたか。

角田「良かったじゃないか、デブのキャッツ。


D・C「でししししッ!ありがとうでし!お二人は命の恩人でし!

厚かましい豚の様なカバの態度に、心の中で舌打ちしつつ大和久は疑問を口にする。


大和久「だがよぉ、一体どうやって噂を書き換えるんだよ?

ネットに溢れてる姦チュミ動画はどうすんだよ?



井川「フフ・・国家権力を舐めてもらっちゃ困るな。
まぁ、近々動きがあるから期待しててくれ。


大和久「・・・まぁ任せるわ。
だが、来週になってもコイツが悪さしてるようなら
今度はへし折るだけじゃねえ・・・


すり潰すぞ・・・!



D・C「あばばばばばばばばば


越智「今日の夜、広報部長にも連絡しとくよ。多分大丈夫だから。

角田「大丈夫だッ!
我々を信じなさい。


越智「あ・・・・


そういえば、管尾くんと中条くん・・・!








――――標本室


中条「・・・・


管尾「外が暗くなってきたな・・・


申し訳程度に設けられたの換気用の窓から差す明かりが時間の経過を知らせている。


裸同然の管尾は、気を失っている中条に
寄り添うように肘を着く形で横になっていた。


管尾「どうして・・・
どうして君は、僕なんかを助けてくれるの?


そう言って中条の頬を指先で撫でる。


中条「・・・・

気絶しているので返事は無いが、その顔はまるで眠っているかの様である。(鼻から流れ出てこびりついた血の跡は別として)


管尾「・・・・何だろうか?この気持ちは・・


感謝の念・・・だけでは無い。それと同時に愛おしさも湧き出ていて気が付けばその指は唇に触れていた。



あ、なるほど女性から口づけしたりしたくなる気持ちはこんな感じなのかな。

頭の片隅で、ボンヤリそんな事を考えた管尾だがすぐにそれを払拭する。


管尾「ちょッ!ハハハ・・と言うか、僕は男だしッ!


・・・・でも、今は女だ。
気を失ってるし・・
一瞬・・・一瞬だけならバレないよね。


ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・



中条「・・・・


管尾「・・・(ゴクリ・・・)

ドドドドドドド・・・


管尾「・・・よし



意を決したかの様に小さなかけ声と共に、管尾が中条に覆い被さる。

そして、その唇が中条の唇に触れ



―ガチャ


管尾「あ・・・


井川「や、やぁ・・
取り込み中だったみたいだね。すまない。


―バタン。


管尾「え・・・今の・・・誰?


―ガチャ

考えを巡らせる暇もなく、再び扉が開く。


次に現れたのは、見知った顔であった


大和久「管尾、どうやら無事みてぇだな・・・
ま、まぁ男を好きになる男だっているからよォ~。
有名人にもホモ・・・失礼、ゲイっ気ある奴がたくさんいるだろ?
だから、胸を張って生きていいと思うぜ。

管尾「い、いや!これは違うんだッ!
きっと女になった影響で精神構造が変化して・・!
それで!


中条「・・・う・・・
何だ?うるせえなァ・・・


大和久「あ、中条・・起きたか。
コイツ今お前にキスしてたんだぜ?

管尾「わわわわッ!!
普通そういうの言うッ!?


顔を真っ赤にして抗議する管尾。

と、同じく真っ赤になる中条。


大和久「・・・あれ。
お前ら・・・も、もしかして・・・ッ!?


ゴゴゴゴゴゴゴ・・・!

中条「ち、違うわ!ボケッ!!


大和久「あ~・・・あれだ、あれ。
この事は誰にも言わないから安心してくれ




・・・何て言うはずねぇだろが!!
学校中に広めてやんよッ!!
ブハハハハハハハハッ!!


中条「お前殺すわ

大和久「あ゛ぁ?
やってみろよチビ助。


管尾「ふ、二人ともッ!喧嘩してる場合じゃないよッ!




「「じゃかあしいッ!!
てめえはスッコンでろッ!!


管尾「・・ひ、ひどい・・・・


二人から罵声を浴びせられ、その場にヨヨヨ・・と崩れ落ちる管尾


「M・T・Bッ!!

「O・Cッ!!


角田「・・・

越智「・・・(BL?違うか)

井川「・・・はぁ~。

はい、そこまでだよ。


―シュルルッ・・!




二人「「ッ!!
・・・コイツは


水の蛇ッ!?

井川「すまないがスタンドを拘束させてもらったよ。


中条「ってめぇ~ッ!!
何の権利があって、んな事しやがんだァ~ッ!!


角田「そりゃあ、我々は警察ですからね。


管尾「警察・・ですか?

井川「そう。ちょっとした事件を追っててね・・・
大和久君に話を聞きに来ただけなんだけど・・・巻き込まれた形になるかな。

さ、とりあえず帰ろう。
こちらも詳しい経緯を話す、だから君たちの話も聞かせてもらえるかな?
勿論夕飯くらいご馳走するよ。


角田「なッ!?流石に未成年を夜連れ出すのは・・・

井川「良いの良いの。
悪いことじゃないし、バレなきゃ良いの。
それに、帰って日報書くより彼らの話の方が面白そうじゃないか?


角田「む・・・そりゃあ、まぁそうですが・・・


井川「決まりだ。


井川がそう言うと、二人を拘束していた蛇がそれを解く。


中条「・・まぁ、奢りだっつ~んなら・・なぁ?

大和久「まぁな。自炊も飽きてきてたし・・・

管尾「・・・(そういえば朝から何も食べてない・・)


角田「しかし、これだけ校舎を荒らしてしまってそのままってのはマズい気がしますな。


越智「あ、それなら大丈夫です。
日付が変われば全て元通りになりますから。
僕も一昨日逃げるときに窓ガラスをぶち破ったりしましたけど、怪我も治ったしガラスも直ってました。

管尾「え?怪我も?
越智「そうだよ。
右目にガラスが刺さったし・・・それから手首もザックリ切った。
その前なんか・・・


管尾「も、もういいよッ。聞きたくない ・・・


角田「信じがたいが・・・信じざるをえませんな。


井川「ははは・・ッ。
この仕事をやってると不思議が常識に思えてくるね。

じゃあ、ご飯でも食べて帰ろう。


大和久「俺は寿司が良いな。

中条「はぁ?俺は鶏が食いてぇんだけど!

管尾「あ・・・なんでも良いです。

越智「焼き肉とか駄目ですかね?


井川「(こ、こいつらッ!遠慮って言葉を知らないのか!?)

角田「多分・・経費は認められませんよ。

井川「い、嫌だな・・・そんな事思ってないさ・・・ハハハッ。

ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・


中条 万次郎
スタンド:マーラ・ザ・ビッグボス
帰宅。
怪我は本当に日付が変わった瞬間に治った。

大和久 礼司
スタンド:オーバーチュアー
帰宅。風呂場にてサイズを確認した後、就寝。

越智 文規
スタンド:ハローナスティ
帰宅。噂を書き換える作戦を立てる。

管尾 仁義
スタンド:なし
帰宅。
母親は「昔から女の子が欲しかったの」と歓喜。
父親は無言で飲んだくれていた。


井川
スタンド:ヴリトラ
生活費を搾り取られ、給料日まで再起不能。

角田
スタンド:なし
井川に3万円貸してあげた。





















「・・・・ん。



真っ暗な部屋の中で男は目を覚ます。



「ここは・・・?



のそりと起き上がり辺りを見回すが当然ながら誰もいない。


「ここは・・・学校か。学校だな。

確認するように二度同じ言葉を口にした男は、思い出したかのように足の指を触る。


指は・・・付いている。
暗闇で分かりにくいが、恐らく出血もしていないだろう。


「・・・よし、歩けるな。

そう言って立ち上がり部屋の引き戸へ手をかける。



「―――ッ?



開かない。


―ガチャガチャ・・・!


「そうだ・・・夜間はオートロックなんだ。



男はそう呟くと、窓に近づき懐から取り出した両切りのピースに火を着ける。



そうしてやがて煙草を吸い終えると、携帯灰皿に吸い殻をしまい、机に突っ伏して朝を待つ為に眠りにつく。


窓の外で、両切りのピースをくゆらせる男がそれを見て笑っている・・・



新しく使用させていただいたスタンド

No.352
【スタンド名】ハローナスティ
考案者:eA9gkUcO0様
絵:ID:kdvbo8XV0様


No.2047
【スタンド名】ヴリトラ
考案者:ID:B7rrabMKO様
絵:ID:CQIc+BbdO様
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