「1回戦敗退友の会」第04回
当SSはトナメキャラが登場しますが、フィクション上の、さらに空想上のお話で他単発SS等との関連性はありません。
独立したギャグとしてお読みください!
独立したギャグとしてお読みください!

光之助
「これより『1回戦敗退友の会』の第4回会議を始める。
進行は私、『グラビティ・オブ・ラヴ』の小室光之助が仰せつかっている」
「これより『1回戦敗退友の会』の第4回会議を始める。
進行は私、『グラビティ・オブ・ラヴ』の小室光之助が仰せつかっている」


政勝
「第2回から、『バレエ・メカニック』の井波政勝ッス」
「第2回から、『バレエ・メカニック』の井波政勝ッス」

幻十郎
「『マイシクル・ティアーズ』の桐木幻十郎だ」
「『マイシクル・ティアーズ』の桐木幻十郎だ」

「『スター・キャスケット』の本体ちゃんです」

政勝
「アレ?
幻十郎さん、この会合にはもう用は無かったんじゃなかったんスか?」
「アレ?
幻十郎さん、この会合にはもう用は無かったんじゃなかったんスか?」

幻十郎
「…………」
「…………」

マルコ
「自分で悟ったんだろ、可能性がどれだけ薄いかってことを」
「自分で悟ったんだろ、可能性がどれだけ薄いかってことを」

光之助
「まあなんにせよ、桐木くんには1回戦死亡者グループの代表として意見を言ってもらわねばならないからな」
「まあなんにせよ、桐木くんには1回戦死亡者グループの代表として意見を言ってもらわねばならないからな」

幻十郎
「…………」
「…………」

政勝
「アレ?
ちょっと嬉しそうじゃないッスか幻十郎さん」
「アレ?
ちょっと嬉しそうじゃないッスか幻十郎さん」

幻十郎
「黙れ」
「黙れ」

マルコ
「名無しも今日は出席しているんだな」
「名無しも今日は出席しているんだな」

「あ……はい、なんか小室さんに今日はどうしても出席してもらいたいって連絡があって」

幻十郎
「小室さんって誰だ?」
「小室さんって誰だ?」

光之助
「私だ」
「私だ」

幻十郎
「え? ああ……悪い、まだ苗字までは覚えてなくて」
「え? ああ……悪い、まだ苗字までは覚えてなくて」

政勝
「なんか幻十郎さん丸くなりましたね」
「なんか幻十郎さん丸くなりましたね」

マルコ
「それで光之助、今日は全員揃えて何をしようって言うんだ?」
「それで光之助、今日は全員揃えて何をしようって言うんだ?」

光之助
「今日は…………新メンバーを紹介しようと思う」
「今日は…………新メンバーを紹介しようと思う」

政勝
「!」
「!」

マルコ
「!」
「!」

幻十郎
「!」
「!」

「!」

幻十郎
「ちょ……ちょっと待ってくれ、
5人でも正直多いように思うのにさらに1人加えるっていうのか!?
カンベンしてくれよ!」
「ちょ……ちょっと待ってくれ、
5人でも正直多いように思うのにさらに1人加えるっていうのか!?
カンベンしてくれよ!」

「女の子のハルちゃんが抜けて私の発言する場が多くなるかと思ったのに……」

光之助
「いや……むしろ遅すぎたくらいだ。
今日迎えるこの人物は我々の存在感などもろともしない最強の男だ」
「いや……むしろ遅すぎたくらいだ。
今日迎えるこの人物は我々の存在感などもろともしない最強の男だ」

幻十郎
「…………」
「…………」

「…………(男か、女じゃなくてよかった)」

光之助
「もちろん、最強というのは『1回戦敗退友の会』会員としての意味だ。
私はそう思っている」
「もちろん、最強というのは『1回戦敗退友の会』会員としての意味だ。
私はそう思っている」

マルコ
「これだけもったいつけるからには……期待を裏切ったりはしないんだろうな?」
「これだけもったいつけるからには……期待を裏切ったりはしないんだろうな?」

光之助
「ああ……もちろんだ。
いや、『たぶん誰も予想してないから期待とかそういうのはないと思うけど』な」
「ああ……もちろんだ。
いや、『たぶん誰も予想してないから期待とかそういうのはないと思うけど』な」

政勝
「誰だ……いったい」
「誰だ……いったい」

光之助
「それじゃあ登場してもらうとしよう」
「それじゃあ登場してもらうとしよう」

マルコ
「どんな男が……」
「どんな男が……」

「いったい…………」

幻十郎
「……誰が」
「……誰が」

光之助
「おおい、入ってくれ!」
「おおい、入ってくれ!」
ガラッ

巻
「…………」
「…………」

マルコ
「…………!!」
「…………!!」

「な……!」

幻十郎
「だ……!」
「だ……!」

政勝
「だ…………誰だ?」
「だ…………誰だ?」

巻
「えっ」
「えっ」

光之助
「クククク……このしっくりこないリアクション……まさに最強の名に恥じぬ男よ」
「クククク……このしっくりこないリアクション……まさに最強の名に恥じぬ男よ」

幻十郎
「あっ、『我々の存在感などもろともしない』って逆の意味でか」
「あっ、『我々の存在感などもろともしない』って逆の意味でか」

巻
「な、何だぁこりゃ。『1回戦敗退友の会』?
そんなの聞いてねえぞ俺ぁ」
「な、何だぁこりゃ。『1回戦敗退友の会』?
そんなの聞いてねえぞ俺ぁ」


マルコ
「ああ、そのスタンドは聞いた覚えがあるな……」
「ああ、そのスタンドは聞いた覚えがあるな……」

政勝
「あ……あ……あああああああああ!!」
「あ……あ……あああああああああ!!」

「ど、どうしたの政勝くん!?」

光之助
「クク……気づいたか、この男の持つ才能……そのひとつに」
「クク……気づいたか、この男の持つ才能……そのひとつに」

政勝
「名前が……名前がカブってる!」
「名前が……名前がカブってる!」

マルコ
「えっ名前?
ああ、まきせいしろう……あッ!」
「えっ名前?
ああ、まきせいしろう……あッ!」


光之助
「そう……!
この男の持つ才能のひとつは名前……奇しくも他のトーナメント出場者と名前がカブってしまったことだ」
「そう……!
この男の持つ才能のひとつは名前……奇しくも他のトーナメント出場者と名前がカブってしまったことだ」

「まあ当然意図してかぶせたつもりはないんでしょうけど……私も名前覚えてなかったし」

マルコ
「後に出たほうが優勝してしまった、ってのがなんとも残念だな」
「後に出たほうが優勝してしまった、ってのがなんとも残念だな」

巻
「な、何おまえら哀れみの目で見てんだよ。
俺まったく状況を理解してないんだけど」
「な、何おまえら哀れみの目で見てんだよ。
俺まったく状況を理解してないんだけど」

政勝
「キャラはちょっと幻十郎さんとカブってますね」
「キャラはちょっと幻十郎さんとカブってますね」

光之助
「『名前がほかのキャラとカブってる』というのは、『名前がない』よりは地味だがキツイかもしれん」
「『名前がほかのキャラとカブってる』というのは、『名前がない』よりは地味だがキツイかもしれん」

「(ああ、だから私呼ばれたのか)」

幻十郎
「光之助……おまえまだ他に才能があるようなことを言ってたけど、まだ何かあるのか?」
「光之助……おまえまだ他に才能があるようなことを言ってたけど、まだ何かあるのか?」

光之助
「ああ……それはな、スタンド能力にある」
「ああ……それはな、スタンド能力にある」

政勝
「スタンド能力ッスか?」
「スタンド能力ッスか?」

マルコ
「ええと確か彼は……『持ち上げる』能力だっけ」
「ええと確か彼は……『持ち上げる』能力だっけ」

巻
「違う!
それは俺を負かした『ハイ・ヴォルテージ』の能力だ!」
「違う!
それは俺を負かした『ハイ・ヴォルテージ』の能力だ!」

光之助
「紹介してくれないかね、君のほうから」
「紹介してくれないかね、君のほうから」

巻
「俺のスタンド『ショッキング・ブルー』は!
『渦』を空間に生み出し、吸い込む能力だ!!」
「俺のスタンド『ショッキング・ブルー』は!
『渦』を空間に生み出し、吸い込む能力だ!!」

マルコ
「『渦』……『渦』……はあッ!!」
「『渦』……『渦』……はあッ!!」

「うわっ、びっくりした!」

光之助
「避難所に常駐しているマルコくんは気づいたようだな……」
「避難所に常駐しているマルコくんは気づいたようだな……」

マルコ
「常駐しているわけではない、が……またカブっているぞ!」
「常駐しているわけではない、が……またカブっているぞ!」

政勝
「えっ? 何とですか?」
「えっ? 何とですか?」


幻十郎
「どれどれ……おお、本当じゃねえか」
「どれどれ……おお、本当じゃねえか」

「しかもこの沫坂って立会人の評価、かなり高いわね」

政勝
「巻さんまた喰われてるじゃないッスか」
「巻さんまた喰われてるじゃないッスか」

巻
「いやいや!
よく読めよ!
あっちはただの渦だけど、こっちは複数の渦の間で行き来できるんだよ!」
「いやいや!
よく読めよ!
あっちはただの渦だけど、こっちは複数の渦の間で行き来できるんだよ!」

政勝
「いやーその程度の違いだとあまり大差ないッスよ」
「いやーその程度の違いだとあまり大差ないッスよ」

マルコ
「カブってるな」
「カブってるな」

「カブってるね」

巻
「だ、か、ら、カブせられてるのは俺のほうなんだっつーの!」
「だ、か、ら、カブせられてるのは俺のほうなんだっつーの!」

政勝
「しょうがないッスよ、1回戦で負けた人を立会人として復活させるよりは新しい人持ってきたほうがいいですって」
「しょうがないッスよ、1回戦で負けた人を立会人として復活させるよりは新しい人持ってきたほうがいいですって」

幻十郎
「だいたいオマエ本体デザないじゃねえか」
「だいたいオマエ本体デザないじゃねえか」

巻
「ぐっ…………!」
「ぐっ…………!」

光之助
「待て、桐木くん。
本体デザが無いからといって活躍できないとは必ずしもいえないぞ」
「待て、桐木くん。
本体デザが無いからといって活躍できないとは必ずしもいえないぞ」

幻十郎
「ああ?」
「ああ?」

光之助
「むしろ本体デザがないからこそ、愛されるキャラクターとなるきっかけが生まれる場合もある」
「むしろ本体デザがないからこそ、愛されるキャラクターとなるきっかけが生まれる場合もある」

政勝
「どういうことッスか?」
「どういうことッスか?」

光之助
「例をあげるならば、
ラッセル・ケマダ、アルスーラ・アーリッサ、大村マリカ……これらはすべて1回戦敗退者だが、
トナメ参加時には本体デザがなかったか、あるいは纏衣装着型スタンドの解除時のイラストが無かった者たちだ」
「例をあげるならば、
ラッセル・ケマダ、アルスーラ・アーリッサ、大村マリカ……これらはすべて1回戦敗退者だが、
トナメ参加時には本体デザがなかったか、あるいは纏衣装着型スタンドの解除時のイラストが無かった者たちだ」

幻十郎
「…………」
「…………」

光之助
「だがトーナメントを経て、後に解除時の本体イラスト等が描かれた。
言わばトーナメントでの印象を踏まえたデザインというわけだ」
「だがトーナメントを経て、後に解除時の本体イラスト等が描かれた。
言わばトーナメントでの印象を踏まえたデザインというわけだ」

「SSが先にあるぶん、思い入れも強いでしょうね」

光之助
「そうだ。
安直に本体デザがないから活躍できないとは決して言えるものではないぞ桐木くん」
「そうだ。
安直に本体デザがないから活躍できないとは決して言えるものではないぞ桐木くん」

幻十郎
「あ、ああ……スマン」
「あ、ああ……スマン」

政勝
「やっぱり素直になりましたね幻十郎さん」
「やっぱり素直になりましたね幻十郎さん」

巻
「お、おい……俺のこと忘れてるんじゃないだろうな」
「お、おい……俺のこと忘れてるんじゃないだろうな」

光之助
「とまあ巻くん……いや、巻さんのことをここまで紹介してきたわけだが……1回戦敗退者として、これほどまでの逸材はいるまい?」
「とまあ巻くん……いや、巻さんのことをここまで紹介してきたわけだが……1回戦敗退者として、これほどまでの逸材はいるまい?」

幻十郎
「確かにな。名前、キャラ、スタンド能力……すべて誰かとカブってるヤツは他にいないだろうしこれからも出ないだろう」
「確かにな。名前、キャラ、スタンド能力……すべて誰かとカブってるヤツは他にいないだろうしこれからも出ないだろう」

マルコ
「うむ」
「うむ」

「異議なし!」

政勝
「いよっ、巻さん!」
「いよっ、巻さん!」

巻
「なんだお前ら……なんか怖いぞ」
「なんだお前ら……なんか怖いぞ」

光之助
「巻さんに敬意を表し、KOF(King Of Fighters)ならぬKOFL(King Of First Losers)として称えようではないか!」
「巻さんに敬意を表し、KOF(King Of Fighters)ならぬKOFL(King Of First Losers)として称えようではないか!」

一同
「オオ~~~~」
「オオ~~~~」
パチパチパチパチパチパチ

巻
「やめろっ……そんな目に光の無い笑顔で俺を見るなぁ~~~~~っ!!」
「やめろっ……そんな目に光の無い笑顔で俺を見るなぁ~~~~~っ!!」

政勝
「あ、逃げた」
「あ、逃げた」

マルコ
「彼の背負っている十字架はゴルゴダのイエスよりも大きく、誰にも理解されることのない重さだ」
「彼の背負っている十字架はゴルゴダのイエスよりも大きく、誰にも理解されることのない重さだ」

「それで……巻さんもこれからこの会議に出てもらうことになるの?」

光之助
「いや……彼も不定期という形になるだろう」
「いや……彼も不定期という形になるだろう」

幻十郎
「え、そうなのか?
あんな称えておきながら」
「え、そうなのか?
あんな称えておきながら」

政勝
「何でずっと居てもらわないんスか?」
「何でずっと居てもらわないんスか?」

光之助
「桐木くんとキャラがカブるからな」
「桐木くんとキャラがカブるからな」

幻十郎
「…………」
「…………」

マルコ
「…………」
「…………」

政勝
「…………」
「…………」

「…………」
「1回戦敗退友の会」第04回 おわり
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