独りの戦い ◆Z9iNYeY9a2
市街地を一人走る美樹さやか。
しかし今の彼女は焦りによって冷静さを失っていた。
しかし今の彼女は焦りによって冷静さを失っていた。
ゲーチスを襲った襲撃者。それを探して街の中を走っていた。
あの時のニャースのボロボロになった姿。相手はきっと何かしらの力を持っているに違いない。
だが、今自分には魔法少女としての、人を守るための力があるのだ。戦えない人達を守るために、絶対に襲撃者は逃がしてはいけない。
あの時のニャースのボロボロになった姿。相手はきっと何かしらの力を持っているに違いない。
だが、今自分には魔法少女としての、人を守るための力があるのだ。戦えない人達を守るために、絶対に襲撃者は逃がしてはいけない。
そんな、何かに急き立てられるかのように走り続けた結果、
「……ゲーチスさん?」
気付くと、守ると決めたはずのゲーチスの姿が見えなくなっていた。
魔法少女の全力疾走に、(身体能力的には)人間でしかないゲーチスがついてこれるはずもない。
探しに戻るか、あるいは襲撃者を追うか、その二つが頭の中で渦巻く。
が、考える時間がもったいないとして、即座に襲撃者追跡に向かう選択肢を選んだ。
時間勝負なのだ。早く片付けて彼の元に戻ればいいと、そう自分に言い聞かせて。
魔法少女の全力疾走に、(身体能力的には)人間でしかないゲーチスがついてこれるはずもない。
探しに戻るか、あるいは襲撃者を追うか、その二つが頭の中で渦巻く。
が、考える時間がもったいないとして、即座に襲撃者追跡に向かう選択肢を選んだ。
時間勝負なのだ。早く片付けて彼の元に戻ればいいと、そう自分に言い聞かせて。
もし、ここで彼女に(利用されているとはいえ)ゲーチスを探すという選択肢が取れるほどの冷静さがあったなら。
その結果ゲーチスに弄ばれることになったとしても。
あのような結果を生むことはなかったかもしれない。
その結果ゲーチスに弄ばれることになったとしても。
あのような結果を生むことはなかったかもしれない。
◇
そんな美樹さやかのいる場所からそう遠くもない道路の車道。
政庁に向かう救急車の中での出来事。
政庁に向かう救急車の中での出来事。
「……う…ん?」
「やっと起きたのか、マミ」
「やっと起きたのか、マミ」
政庁も近くまで迫った辺りで、巴マミは目を覚ました。
それを確認した杏子は巴マミに話しかける。
それを確認した杏子は巴マミに話しかける。
「佐倉…さん…?」
「そうだよ、あたしだ。しっかりしろよ」
「そうだよ、あたしだ。しっかりしろよ」
まだはっきりと目が覚めているわけではないようだ。詳しい話を聞くのはもう少し待ってからのほうがよいだろうか。
「…?……たっくんは?」
「は?たっくん?……ああ、乾巧のことか。
なんだよその呼び方。一瞬誰のことか分からなかったじゃねえか」
「は?たっくん?……ああ、乾巧のことか。
なんだよその呼び方。一瞬誰のことか分からなかったじゃねえか」
まさかあの巴マミが他人にそんな呼び方をするとは思わなかったので突如出た呼び名に戸惑ってしまった。
話を聞いた限りでは自分から置いていったという話だったような。言うべきだろうか。
話を聞いた限りでは自分から置いていったという話だったような。言うべきだろうか。
「その巴マミって人目を覚ましたの?」
「ん、ああ。まだ半分寝ぼけているみたいだけどな」
「……暁美さん?」
「ん、ああ。まだ半分寝ぼけているみたいだけどな」
「……暁美さん?」
話しかけていると、前に座っているクロが話しかけてきた。
はっきりと目が覚めていないせいか、どうやらその声を自分の知る魔法少女のものと勘違いしているようだった。
はっきりと目が覚めていないせいか、どうやらその声を自分の知る魔法少女のものと勘違いしているようだった。
(そういやどことなく声似てるよな?)
「マミ、こいつはな、」
「…ひっ!!!?」
「マミ、こいつはな、」
「…ひっ!!!?」
前の助手席から顔を覗かせる、自分達とは違う魔法少女についての説明をしようとしたとき、その少女の顔を見たマミの顔が驚愕に包まれる。
それはまるで幽霊でも見たかのような顔、少なくとも杏子はマミのそんな顔を見たことはなかった。
それはまるで幽霊でも見たかのような顔、少なくとも杏子はマミのそんな顔を見たことはなかった。
「おい、どうした?!」
「嫌…、来ないで!」
「嫌…、来ないで!」
なぜかクロの顔に怯えながら、よりにもよって魔力で作り出したマスケット銃を向け始めた。
「え、何?」
「おい止めろマミ!」
「おい止めろマミ!」
パンッ
状況が掴めなかったクロは反応が遅れてしまうが、慌ててその腕に飛びついた杏子のおかげで銃弾がクロを貫くことはなかった。
しかし、放たれた銃弾はフロントガラスの中央を突きぬけ、前面の視界を遮るほどのヒビを作った。
運転者、夜神総一郎はあまりに突然の出来事にとっさに急ブレーキを踏む。
大きな音をたてながら急ブレーキの衝撃で揺れる車内。。
そんな中、巴マミは後部のドアを体当たりで強引に開いて飛び出して行った。
しかし、放たれた銃弾はフロントガラスの中央を突きぬけ、前面の視界を遮るほどのヒビを作った。
運転者、夜神総一郎はあまりに突然の出来事にとっさに急ブレーキを踏む。
大きな音をたてながら急ブレーキの衝撃で揺れる車内。。
そんな中、巴マミは後部のドアを体当たりで強引に開いて飛び出して行った。
「マミ!!」
「一体何があった?!」
「知らねえよ!何かいきなり錯乱しやがったんだ。
お前ら先に行ってろ、あたしはすぐマミ連れて追っかけるから!」
「佐倉くん!」
「一体何があった?!」
「知らねえよ!何かいきなり錯乱しやがったんだ。
お前ら先に行ってろ、あたしはすぐマミ連れて追っかけるから!」
「佐倉くん!」
そう言い残し、マミを追うために救急車から飛び出した杏子。
「私の顔見た途端、いきなり怯えだしたのよ。何が何だか…」
「…彼女のことは佐倉くんに任せて大丈夫なのか?」
「どうもあの反応だと私も行くとややこしくなりそうなのよね。一体何なのよ…?」
「…彼女のことは佐倉くんに任せて大丈夫なのか?」
「どうもあの反応だと私も行くとややこしくなりそうなのよね。一体何なのよ…?」
あまりにも急な出来事。
ゆえにクロエは一つの可能性を失念していた。
巴マミが自分と同じ顔をした存在――イリヤスフィール・フォン・アインツベルンと遭遇したという可能性を。
まあもしその考えに至ったとしても、一見巴マミとも相性のよさそうに見えた彼女とその行動につながりを求めることなどできないだろうが。
ゆえにクロエは一つの可能性を失念していた。
巴マミが自分と同じ顔をした存在――イリヤスフィール・フォン・アインツベルンと遭遇したという可能性を。
まあもしその考えに至ったとしても、一見巴マミとも相性のよさそうに見えた彼女とその行動につながりを求めることなどできないだろうが。
◆
走る巴マミの精神状態はかなり不安定だった。
救急車を飛び出すときにドアに体当たりしたことでその体には若干の打撲を負っていた。
しかし、そんな痛みも今の彼女には気にする余裕がなかった。
救急車を飛び出すときにドアに体当たりしたことでその体には若干の打撲を負っていた。
しかし、そんな痛みも今の彼女には気にする余裕がなかった。
さっきの少女の顔。それはあの時ルルーシュの前で戦ったあの少女と同じものだった。
そしてそれは、その少女との戦いの中の記憶を掘り起こされるには充分な刺激となってしまったのだ。
そしてそれは、その少女との戦いの中の記憶を掘り起こされるには充分な刺激となってしまったのだ。
あの戦いで私は何をした?
ルルーシュに撃たれた。だから危険と判断して彼を拘束しようとして。
そしてその少女が現れ、戦い――
その先の記憶が断片的にしか思い出せない。
ルルーシュに撃たれた。だから危険と判断して彼を拘束しようとして。
そしてその少女が現れ、戦い――
その先の記憶が断片的にしか思い出せない。
金色のロボット。
吹き飛ぶルルーシュの腕。
そして、炎に包まれる周囲。
吹き飛ぶルルーシュの腕。
そして、炎に包まれる周囲。
(私が…、ルルーシュを…、あの少女を、殺した…?)
それだけの記憶からマミはそれが何を意味するのかに気付く。
つまり、あの時ゆまを見捨てたように、今度はこの手で人を殺してしまったというのか。
つまり、あの時ゆまを見捨てたように、今度はこの手で人を殺してしまったというのか。
もしあの行動が、自分で最良と思い下した判断であればここまで混乱し、不安定にはならなかっただろう。
だが、マミにはそれに至るまでの記憶がなかった。生きろと命じられたギアスは、己の意思とは無関係に彼女を生かすためだけに最良の判断を取らせる。
それが自分というものに対する認識を分からなくさせ、マミの心に得体のしれない恐怖を煽る。
それに加えてティロ・フィナーレを人を殺すために使ったという事実もまたマミの精神を追い詰める。
だが、マミにはそれに至るまでの記憶がなかった。生きろと命じられたギアスは、己の意思とは無関係に彼女を生かすためだけに最良の判断を取らせる。
それが自分というものに対する認識を分からなくさせ、マミの心に得体のしれない恐怖を煽る。
それに加えてティロ・フィナーレを人を殺すために使ったという事実もまたマミの精神を追い詰める。
(違う…、あれは…あんなの私じゃ…)
イリヤスフィールの名を知らず、放送を聞き逃したマミの中では、あの少女は自分が殺したと思い込んでいた。
だからこそクロエの顔を見てそれまでの記憶がフラッシュバックしてきたとき、その少女が自分を責めるために現れたとしか考えられなかった。
そして、今の彼女にはその責めを受けることができる勇気などあろうはずもない。
だからこそクロエの顔を見てそれまでの記憶がフラッシュバックしてきたとき、その少女が自分を責めるために現れたとしか考えられなかった。
そして、今の彼女にはその責めを受けることができる勇気などあろうはずもない。
転びそうになりながらも走るマミの頭の中には、一刻も早くその得体のしれない何かから逃げることしかなかった。
◆
「…どこに行ったっていうのよ…?!」
もうかなり走り回ったにも関わらず襲撃者は見つからない。
その存在が虚実の中にしか存在しないということに、未だ気付いていない。
その存在が虚実の中にしか存在しないということに、未だ気付いていない。
さやかの中にはゲーチスに嘘を付かれているという発想はない。
元々彼女自身そういった人間の負の部分とは無縁に生きてきたのだ。
弥海砂という、嘘をついて人をおびき寄せたという存在を知ったところで、ゲーチスの黒い部分に気付くはずもない。
元々彼女自身そういった人間の負の部分とは無縁に生きてきたのだ。
弥海砂という、嘘をついて人をおびき寄せたという存在を知ったところで、ゲーチスの黒い部分に気付くはずもない。
彼女の中の焦りが大きくなる。もし見つけられなければ危険にさらされるのはゲーチスなのだから。
そして走り続けるさやかは小さな物音を聞く。
ほんの小さな音。しかし今、何の手がかりもないさやかには、その音は手がかりになりうる唯一の存在だった。
ほんの小さな音。しかし今、何の手がかりもないさやかには、その音は手がかりになりうる唯一の存在だった。
その音がした場所でさやかは、
「…何やってんのよ、あんた」
鎖状に変化させた槍で縛った巴マミの腹を殴り気絶させる佐倉杏子の姿を見た。
◆
夜神総一郎が難しい顔をしているのを見て、ふと気になったクロエが話しかける。
「やっぱり心配?」
「当たり前だろう。あんな子供達だけを残して行くなど…」
「当たり前だろう。あんな子供達だけを残して行くなど…」
夜神総一郎は魔法少女が実際に戦っているところを見たわけではない。
だが、そこに自分が行っても何かできることがあるとは思えなかった。
巴マミという少女のことは佐倉杏子に任せるしかない。
だが、そこに自分が行っても何かできることがあるとは思えなかった。
巴マミという少女のことは佐倉杏子に任せるしかない。
「ま、大丈夫だと思うけどね。あの子結構経験積んでるみたいだし」
「何?」
「多分1年かそれ以上は。でもあのマミって方はそれ以上みたいなのが気になるけど」
「……」
「何?」
「多分1年かそれ以上は。でもあのマミって方はそれ以上みたいなのが気になるけど」
「……」
ふと思い出す。
確か彼女には家族はいないと言っていた。だがあの少女がどこかの保護施設にいたとは思えない。
ならばそれまでどうやって生きていったというのか。
確か彼女には家族はいないと言っていた。だがあの少女がどこかの保護施設にいたとは思えない。
ならばそれまでどうやって生きていったというのか。
「どうかした?」
「クロエ君、確かにあの子達はそういう戦いには慣れているかもしれないしそれに手を貸してやることはできないだろう。
しかしな、だからといって人間というものは一人で生きていくことはできない。導いてやる存在も必要なんだ」
「え?」
「クロエ君、確かにあの子達はそういう戦いには慣れているかもしれないしそれに手を貸してやることはできないだろう。
しかしな、だからといって人間というものは一人で生きていくことはできない。導いてやる存在も必要なんだ」
「え?」
かつて弥海砂という、殺人犯に家族を殺された者がいた。
犯人は捕まったにも関わらず司法において裁きを下されることはなかった。
そうして大きく傷ついた彼女は、キラの裁きに救われ、彼に心酔し多くの人を殺す殺人者となった。
犯人は捕まったにも関わらず司法において裁きを下されることはなかった。
そうして大きく傷ついた彼女は、キラの裁きに救われ、彼に心酔し多くの人を殺す殺人者となった。
無論裁きと称されたそれを肯定するつもりはない。それは例え息子の言葉であっても動かされるものではない。
だが、もしそのときにその犯人に相応の裁きが法によって与えられていれば、あるいは彼女の心の傷を癒す存在があれば。
彼女があそこまで道を外してしまうことはなかったのではないか。
そして法による裁きを与えるのも、当時少女だった彼女の心を癒すのも、それらは我々のような大人がするべきことではないのか。
だが、もしそのときにその犯人に相応の裁きが法によって与えられていれば、あるいは彼女の心の傷を癒す存在があれば。
彼女があそこまで道を外してしまうことはなかったのではないか。
そして法による裁きを与えるのも、当時少女だった彼女の心を癒すのも、それらは我々のような大人がするべきことではないのか。
人間というのは一人で生きるものではないのだ。
特に子供にはそれを導いてやる大人の存在が不可欠だ。
確かに彼女達の戦いというものには力を貸すことはできない。
だがそれでも、彼女達が間違ってしまったときなど、正し、支える存在は必要なのだ。
特に子供にはそれを導いてやる大人の存在が不可欠だ。
確かに彼女達の戦いというものには力を貸すことはできない。
だがそれでも、彼女達が間違ってしまったときなど、正し、支える存在は必要なのだ。
脳裏に、ずっと共にいたにも関わらず彼の持つ歪みに気付いてやれなかった、息子の姿が浮かぶ。
こんな場所だが出会ったのも何かの縁だ。
あの二人と合流したらその辺りをきちんと教えてやるべきだろう。
特に佐倉杏子とは色々と慌しかったせいで共にいた時間の割にあまり話していない。
少し落ち着いたらそういった話もしてやるべきだろう。
全てを自分ひとりで背負い込もうとせず、もっと周りの人間のことも頼るべきだ、と。
あの二人と合流したらその辺りをきちんと教えてやるべきだろう。
特に佐倉杏子とは色々と慌しかったせいで共にいた時間の割にあまり話していない。
少し落ち着いたらそういった話もしてやるべきだろう。
全てを自分ひとりで背負い込もうとせず、もっと周りの人間のことも頼るべきだ、と。
「もうそろそろか?」
「あ、うん。だいぶ近付いてきてるわね……ん?」
「どうした?」
「いや、今何か…」
「あ、うん。だいぶ近付いてきてるわね……ん?」
「どうした?」
「いや、今何か…」
ふと、クロエの目に一瞬黒い影がよぎった。
おそらく隣で運転中の総一郎には見えていないはず。
アーチャーとしての能力を持つクロエの視力だからこそ、それを視認できたのだ。
その黒い影は六枚の羽と三つの首を持った何かに見えた。
そのような生き物は自然界にはいなかったはずだ。もしかしたらシロナの連れていたガブリアスの仲間のようなものなのだろうか。
それは普通の人間なら見落としてしまいそうなほどの高度を飛び、やがて視界から外れていった。
おそらく隣で運転中の総一郎には見えていないはず。
アーチャーとしての能力を持つクロエの視力だからこそ、それを視認できたのだ。
その黒い影は六枚の羽と三つの首を持った何かに見えた。
そのような生き物は自然界にはいなかったはずだ。もしかしたらシロナの連れていたガブリアスの仲間のようなものなのだろうか。
それは普通の人間なら見落としてしまいそうなほどの高度を飛び、やがて視界から外れていった。
「…、何だったんだろ?」
何故なのか分からないが、それがクロエにはとても不吉なものに見えた。
約束の時間も一時間と半刻という時間となる今、二人を乗せた車は政庁へ向けて走る。
到着は近い。
到着は近い。
【D-2/市街地/一日目 朝】
【クロエ・フォン・アインツベルン @Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ】
[状態]:疲労(中)、魔力消費(小)
[装備]:
[道具]:基本支給品、グリーフシード×1(濁り:満タン)@魔法少女まどか☆マギカ、不明支給品0~2
[思考・状況]
基本:みんなと共に殺し合いの脱出
1:みんなを探す。お兄ちゃん優先
2:お兄ちゃんに危害を及ぼす可能性のある者は倒しておきたい
3:どうしてサーヴァントが?
4:9時に政庁に集合する
[備考]
※3巻以降からの参戦です
※通常時の魔力消費は減っていますが投影などの魔術による消耗は激しくなっています(消耗率は宝具の強さに比例)
※C.C.に対して畏敬の念を抱いています
[状態]:疲労(中)、魔力消費(小)
[装備]:
[道具]:基本支給品、グリーフシード×1(濁り:満タン)@魔法少女まどか☆マギカ、不明支給品0~2
[思考・状況]
基本:みんなと共に殺し合いの脱出
1:みんなを探す。お兄ちゃん優先
2:お兄ちゃんに危害を及ぼす可能性のある者は倒しておきたい
3:どうしてサーヴァントが?
4:9時に政庁に集合する
[備考]
※3巻以降からの参戦です
※通常時の魔力消費は減っていますが投影などの魔術による消耗は激しくなっています(消耗率は宝具の強さに比例)
※C.C.に対して畏敬の念を抱いています
【夜神総一郎@DEATH NOTE(映画)】
[状態]:健康
[装備]:救急車(運転中)、羊羹(2/3)羊羹切り
[道具]:天保十二年のシェイクスピア [DVD]@現実、不明支給品1(本人未確認)
[思考・状況]
基本:休んでいる暇はない。警察官として行動する。
1:政庁に行き、月の嘘についてを説明する。
2:警察官として民間人の保護。
3:真理を見つけ、保護する。
4:約束の時間に草加たちと合流する。
5:月には犯罪者として対処する。だができればもう一度きちんと話したい。
6:二人が気がかりだが…
[備考]
※参戦時期は後編終了後です
※平行世界についてある程度把握、夜神月がメロの世界の夜神月で間違いないだろうと考えています。
[状態]:健康
[装備]:救急車(運転中)、羊羹(2/3)羊羹切り
[道具]:天保十二年のシェイクスピア [DVD]@現実、不明支給品1(本人未確認)
[思考・状況]
基本:休んでいる暇はない。警察官として行動する。
1:政庁に行き、月の嘘についてを説明する。
2:警察官として民間人の保護。
3:真理を見つけ、保護する。
4:約束の時間に草加たちと合流する。
5:月には犯罪者として対処する。だができればもう一度きちんと話したい。
6:二人が気がかりだが…
[備考]
※参戦時期は後編終了後です
※平行世界についてある程度把握、夜神月がメロの世界の夜神月で間違いないだろうと考えています。
◆
「…はぁ…はぁ、佐倉さん来ないで!!」
「おい、どうしたってんだよ、何で逃げるんだ?!」
「おい、どうしたってんだよ、何で逃げるんだ?!」
佐倉杏子が巴マミを見つけるのにそこまで時間は掛からなかった。
逃げるマミの魔力を追っていけばすぐに見つけることはできるのだ。
加えて今のマミは走り方すらおぼつかないようだ。やがて足を縺れさせ転んだ所で槍を多節棍に変化させて身動きを封じたのだ。
今のマミを落ち着かせるにはそれしか思いつかなかった。それに下手に銃を撃たれても困る。
「離して!あれは私じゃないの、私じゃないのよ!!」
「あーもう、少し落ち着けよ!何があったんだよ?!」
「あ、あの子は私が殺したの…!でもあれは私じゃない…!あんな私知らないの!」
「はぁ?何言ってんだよマミ。あいつは死んじゃいないだろうが。じゃなきゃあそこにいるわけないじゃねえか」
逃げるマミの魔力を追っていけばすぐに見つけることはできるのだ。
加えて今のマミは走り方すらおぼつかないようだ。やがて足を縺れさせ転んだ所で槍を多節棍に変化させて身動きを封じたのだ。
今のマミを落ち着かせるにはそれしか思いつかなかった。それに下手に銃を撃たれても困る。
「離して!あれは私じゃないの、私じゃないのよ!!」
「あーもう、少し落ち着けよ!何があったんだよ?!」
「あ、あの子は私が殺したの…!でもあれは私じゃない…!あんな私知らないの!」
「はぁ?何言ってんだよマミ。あいつは死んじゃいないだろうが。じゃなきゃあそこにいるわけないじゃねえか」
杏子にはマミが何を言っているのかが分からなかった。
先ほど会ったときにはこんな様子ではなかったはずだ。この数時間のうちに一体なにがあったというのか。
先ほど会ったときにはこんな様子ではなかったはずだ。この数時間のうちに一体なにがあったというのか。
拘束されてなお、マミは必死で足を動かし逃げようとしている。
放っておくわけにはいかないが、このまま連れて戻るにはあまりにも危ない。
放っておくわけにはいかないが、このまま連れて戻るにはあまりにも危ない。
「ああくそ、仕方ねえ!」
「あぐっ!」
「あぐっ!」
止むをえない。
余りの取り乱しように落ち着かせることを諦めた杏子は、マミの腹に力いっぱいの拳を打ちつけた。
息を吐き出すような音を出してマミは意識を失った。
余りの取り乱しように落ち着かせることを諦めた杏子は、マミの腹に力いっぱいの拳を打ちつけた。
息を吐き出すような音を出してマミは意識を失った。
「はぁ、目が覚めるまでには落ち着くか?」
鎖でぐるぐる巻きにしたまま、抱えあげようと近付く杏子。
荒療治ではあるが、マミの精神状態からするとまあ間違ったやり方とはいえないだろう。
もしこのままの状態で放置しておくと何をしでかすかわからない。
荒療治ではあるが、マミの精神状態からするとまあ間違ったやり方とはいえないだろう。
もしこのままの状態で放置しておくと何をしでかすかわからない。
ただ、この場合。
「…何やってんのよ、あんた」
少し間が悪かった。
「え?」
杏子は聞き覚えのある声にふと振り向く。
頭の中が真っ白になった。
頭の中が真っ白になった。
青い髪、白いマント、剣を構えるその少女の顔は怒りに彩られている。
それはかつて救えなかった、自分と同じ道を歩みかけ、違う末路をたどった少女。
美樹さやかが立っていた。
それはかつて救えなかった、自分と同じ道を歩みかけ、違う末路をたどった少女。
美樹さやかが立っていた。
「何でマミさんを…」
その言葉を受けてはっと今の状況に気付く。
マミはさやかの憧れの魔法少女である。そんな人を縛り上げ、あげく殴って気絶させる。
そんな行為がさやかにはどう映っただろうか?
マミはさやかの憧れの魔法少女である。そんな人を縛り上げ、あげく殴って気絶させる。
そんな行為がさやかにはどう映っただろうか?
弁解しようとするも焦りから言葉が出てこない。
そもそも彼女は鹿目まどかの家に向かったのではないのか?どうしてここにいるのだ?
もし会ったら色々と言いたいこともあった。もし変な方向に行こうとしているならちゃんと言って聞かせないといけないから。
しかし、一時的にだがさやかのことを頭から外してマミのことに意識が行っていた杏子は唐突すぎる邂逅に何を話すべきかをすっかり忘れてしまった。
そもそも彼女は鹿目まどかの家に向かったのではないのか?どうしてここにいるのだ?
もし会ったら色々と言いたいこともあった。もし変な方向に行こうとしているならちゃんと言って聞かせないといけないから。
しかし、一時的にだがさやかのことを頭から外してマミのことに意識が行っていた杏子は唐突すぎる邂逅に何を話すべきかをすっかり忘れてしまった。
故に、さやかの問いかけには沈黙をもってしか答えられなかった。
今のさやかにそれはまずかったというのに。
今のさやかにそれはまずかったというのに。
「…やっぱり、あんたもそうなんだ?」
「い、いや、さやか、これはだな――」
「い、いや、さやか、これはだな――」
ガキン!!
混乱する頭を回転させて話そうとした杏子の元にさやかは一瞬で詰め寄り、その剣を振りかざした。
反射神経がかろうじて反応し、その手に新しく槍を作り出して受け止める。
反射神経がかろうじて反応し、その手に新しく槍を作り出して受け止める。
「あんたは!私はあんたならこんなところで殺し合いに乗ったりしないって信じてたのに!!
よりにもよって!マミさんを!!!」
「ま、待て!少し話を――」
「うるさい!そうやってまた私を惑わそうっていうの?!
私は違う!あんたみたいに自分のために生きたりなんかしない!」
よりにもよって!マミさんを!!!」
「ま、待て!少し話を――」
「うるさい!そうやってまた私を惑わそうっていうの?!
私は違う!あんたみたいに自分のために生きたりなんかしない!」
さやかと杏子の剣戟。それはいつか、初めて二人が会ったときと同じ構図。
元々さやかと杏子の能力、才能自体にはそこまで差はない。初めての戦いにおいては経験の差が決定打となってさやかを追い詰めていた。
しかし、今の戦いでは明らかに杏子が押されていた。
さやかは己の憧れの先輩を守るためにおそらく己の限界を超えるのではないかというほどの動きを見せている。
しかし杏子はさやかと戦う意志はなく、むしろこの状況に戸惑っている。さらに戦いのなかでは己の思考が纏まらず、どうするべきなのかすらはっきり分かっていない。
ゆえに伸縮自在のリーチを持った攻撃も多節棍を用いた拘束技も使用できず、たださやかの攻撃を受けるのみという有様だった。
そして、杏子と全力でぶつかったことのあるさやかだからこそ、そのような動きをする杏子には舐められているとしか考えられず、更なる怒り、苛立ちから剣の一閃をより激しくさせる。
元々さやかと杏子の能力、才能自体にはそこまで差はない。初めての戦いにおいては経験の差が決定打となってさやかを追い詰めていた。
しかし、今の戦いでは明らかに杏子が押されていた。
さやかは己の憧れの先輩を守るためにおそらく己の限界を超えるのではないかというほどの動きを見せている。
しかし杏子はさやかと戦う意志はなく、むしろこの状況に戸惑っている。さらに戦いのなかでは己の思考が纏まらず、どうするべきなのかすらはっきり分かっていない。
ゆえに伸縮自在のリーチを持った攻撃も多節棍を用いた拘束技も使用できず、たださやかの攻撃を受けるのみという有様だった。
そして、杏子と全力でぶつかったことのあるさやかだからこそ、そのような動きをする杏子には舐められているとしか考えられず、更なる怒り、苛立ちから剣の一閃をより激しくさせる。
さやかの剣の一閃を、槍で弾く。だがそのあとが続かない。
大振りになって隙だらけの胴体を見せる。だが迷いが攻撃の機会を逃させる。
今の杏子にはかつてのように軽くあしらうような余裕はなかった。
大振りになって隙だらけの胴体を見せる。だが迷いが攻撃の機会を逃させる。
今の杏子にはかつてのように軽くあしらうような余裕はなかった。
だが杏子自身、そんな自分とあまりに聞き分けのないさやか、こんな現状に少しずつ苛立ってきた。
「ああくそ、いい加減にしやがれ!!」
と、その苛立ちをぶつけるかのようにさやかの剣を力いっぱい弾き飛ばす。体が隙だらけになるのも構わず。
(―あ)
そして気付く。
さやかが剣を弾かれた無茶苦茶な体勢から、また新たに作り出した剣をこちらに振りかざしていることに。
本来ならばとれるはずのない姿勢。それができるのは魔法少女故だろう。
それが体に掛かる負荷を度外視してのその一閃。この体勢からそれを避けるのは無理だ。
さやかが剣を弾かれた無茶苦茶な体勢から、また新たに作り出した剣をこちらに振りかざしていることに。
本来ならばとれるはずのない姿勢。それができるのは魔法少女故だろう。
それが体に掛かる負荷を度外視してのその一閃。この体勢からそれを避けるのは無理だ。
(――畜生)
それが体に触れるまでの間、まるで時間がゆっくりと進むかのような錯覚にとらわれる。
その中で、ふと脳裏に浮かんでくる光景。これが走馬灯というものなのだろうか。
あの日魔女の結界から出たとき、偶然父親に見られてしまった。
それさえなければ家族が崩壊することはなかったはずだ。
あの時さやかをようやく探し出したとき、すでに手遅れだった。
もう少し早く見つけられていれば。
そして今回。
またさやかを救うことはできなかった。
その中で、ふと脳裏に浮かんでくる光景。これが走馬灯というものなのだろうか。
あの日魔女の結界から出たとき、偶然父親に見られてしまった。
それさえなければ家族が崩壊することはなかったはずだ。
あの時さやかをようやく探し出したとき、すでに手遅れだった。
もう少し早く見つけられていれば。
そして今回。
またさやかを救うことはできなかった。
(なあ神様、なんであたしっていつもこんな――)
そうして弾いた剣が地面に突き刺さったと同時。
さやかの剣は杏子の体を斬り裂いた。
さやかの剣は杏子の体を斬り裂いた。
◆
「はぁ、はぁ…」
無茶な体勢から斬りつけた一撃。
それはさやかの肩と背筋に大きな負荷をかけ、筋肉の断裂、捻挫を引き起こしていた。それも治癒しつつあるが。
無論さやか自身そんなことは承知の上だ。これぐらいの犠牲がなくては勝てる相手ではないと思っていたから。
そのはずだった。
それはさやかの肩と背筋に大きな負荷をかけ、筋肉の断裂、捻挫を引き起こしていた。それも治癒しつつあるが。
無論さやか自身そんなことは承知の上だ。これぐらいの犠牲がなくては勝てる相手ではないと思っていたから。
そのはずだった。
「…何でよ?」
痛みも気にすることなく問いかける。
納得がいかなかった。
かつて戦ったときはこんなやつだっただろうか。
今の一撃など、避けられないまでもダメージを最小限に抑えるくらいはできたはずだ。
そもそもそれまででもずっとこんな調子だった。手を抜かれているのかと思っていた。
だから本気で戦っていたのだ。ともすれば死に繋がるかもしれないほどに。
なのに。
納得がいかなかった。
かつて戦ったときはこんなやつだっただろうか。
今の一撃など、避けられないまでもダメージを最小限に抑えるくらいはできたはずだ。
そもそもそれまででもずっとこんな調子だった。手を抜かれているのかと思っていた。
だから本気で戦っていたのだ。ともすれば死に繋がるかもしれないほどに。
なのに。
「あんたこんなものじゃなかったでしょ!!」
血塗れた剣を振りかざして叫ぶ。
しかし返事などない。
地に伏せた佐倉杏子の体は魔法少女の衣装ではなくいつもの普段着に戻っている。
傷が回復する様子もなければその顔には生気などない。
未だ目覚めぬ先輩の体を縛る鎖も消えていた。
しかし返事などない。
地に伏せた佐倉杏子の体は魔法少女の衣装ではなくいつもの普段着に戻っている。
傷が回復する様子もなければその顔には生気などない。
未だ目覚めぬ先輩の体を縛る鎖も消えていた。
そう、最後の彼女の一撃。
それははっきりと杏子の胸部を裂き、ソウルジェムを破壊していたのだ。
それははっきりと杏子の胸部を裂き、ソウルジェムを破壊していたのだ。
「あのときみたいにもっと攻めてくればいいじゃない!!
何でよ!私がそんなにおかしいの?!」
何でよ!私がそんなにおかしいの?!」
その事実を否定したいのか、あるいはそれまでの過程を否定したいのか。
さやかはもの言わぬ骸となった杏子に叫び続ける。
彼女には佐倉杏子に手加減されるような覚えはなかった。せいぜいあの教会での会話だが、この場で巴マミを襲っている彼女がこうなることには繋がらない。
認めたくなかった。自分よりも強かったあの佐倉杏子がこんなに、驚くほどあっさり死んでしまったことを。
だがどれだけ叫んでも現実は変わらない。
さやかはもの言わぬ骸となった杏子に叫び続ける。
彼女には佐倉杏子に手加減されるような覚えはなかった。せいぜいあの教会での会話だが、この場で巴マミを襲っている彼女がこうなることには繋がらない。
認めたくなかった。自分よりも強かったあの佐倉杏子がこんなに、驚くほどあっさり死んでしまったことを。
だがどれだけ叫んでも現実は変わらない。
そして、
「…佐倉、さん?」
その声が一人の魔法少女の意識を覚まさせた。
巴マミが目を覚ましたことに気付いたさやかの意識はその声の主に向かう。
巴マミが目を覚ましたことに気付いたさやかの意識はその声の主に向かう。
「マ、マミさん、大丈夫ですか?」
「あなたは…誰…?」
「え?」
「あ…佐倉さん!!」
「あなたは…誰…?」
「え?」
「あ…佐倉さん!!」
血塗れになって倒れている杏子に気付き駆け寄るマミ。
己の制服が血塗れになるのにも構わずに杏子に呼びかける。
己の制服が血塗れになるのにも構わずに杏子に呼びかける。
「佐倉さん!しっかりして!佐倉さん!!」
その叫ぶ声は襲われた相手に向かってかけるようなものではなかった。
どうしてマミさんは自分に襲い掛かった相手をこんなに心配しているのだろうか?
もしかしてマミさんと佐倉杏子って何処かで何か関わりがあったのだろうか?
もしかしてマミさんと佐倉杏子って何処かで何か関わりがあったのだろうか?
だとしたらちゃんと殺してしまったことについて話さなければいけないだろう。
マミさんならきっと分かってくれるはずだ。
マミさんならきっと分かってくれるはずだ。
シュルッ
「え?」
そのはずなのに。
何で今この体にはマミさんのリボンが巻きついているの?
何でその銃をこっちに向けているの?
何でマミさんは私のことを、まるで仇を見るような目で見てるの?
何で今この体にはマミさんのリボンが巻きついているの?
何でその銃をこっちに向けているの?
何でマミさんは私のことを、まるで仇を見るような目で見てるの?
「マ…マミさ―」
「何でよ!どうして佐倉さんを!!この子が何をしたっていうの!!」
「何でよ!どうして佐倉さんを!!この子が何をしたっていうの!!」
大声でまくし立てる巴マミ。そこにはかつてさやかが憧れた魔法少女の姿はなかった。
今のさやかは体を縛られており、身動きをとることができない。
だが、もしその拘束がなくとも今のさやかは動くことはできなかっただろう。
例えマミがその手に持つマスケット銃の引き金に指をかけていたとしても。
今のさやかは体を縛られており、身動きをとることができない。
だが、もしその拘束がなくとも今のさやかは動くことはできなかっただろう。
例えマミがその手に持つマスケット銃の引き金に指をかけていたとしても。
どうして?ねえ、マミさん、私ですよ?美樹さやかですよ?
私、マミさんみたいにみんなを守れるようになりたくて魔法少女になったんですよ?
これから一緒に戦えるんですよ?
なのにどうして?どうしてそんな目で私を見るの?
私、マミさんみたいにみんなを守れるようになりたくて魔法少女になったんですよ?
これから一緒に戦えるんですよ?
なのにどうして?どうしてそんな目で私を見るの?
それじゃあ、まるで私―――――
◆
巴マミにとっての佐倉杏子とはどういう存在なのか。
一言でいえば共に戦ったこともある仲間ということになるだろう。
しかし、両親を失い、ずっと一人孤独に戦ってきたマミにとっては、たとえ仲違いしてしまった後でも大切な、そして唯一の存在であったのだ。
この巴マミにとっては暁美ほむらは利害次第で協力し合える魔法少女ではあるが決して親しい仲ではない。美国織莉子、呉キリカはむしろ敵対する存在である。
千歳ゆまとは関わりこそ薄いものの友達と言えるくらいの関係はあった。だが彼女はもうこの世にはいない。
そして――美樹さやかに至っては存在すら知らない。
一言でいえば共に戦ったこともある仲間ということになるだろう。
しかし、両親を失い、ずっと一人孤独に戦ってきたマミにとっては、たとえ仲違いしてしまった後でも大切な、そして唯一の存在であったのだ。
この巴マミにとっては暁美ほむらは利害次第で協力し合える魔法少女ではあるが決して親しい仲ではない。美国織莉子、呉キリカはむしろ敵対する存在である。
千歳ゆまとは関わりこそ薄いものの友達と言えるくらいの関係はあった。だが彼女はもうこの世にはいない。
そして――美樹さやかに至っては存在すら知らない。
だからこそ、その唯一の仲間だったといえる佐倉杏子を殺した相手を目の当たりにして、激情に任せてその手のマスケット銃で相手の頭を吹き飛ばしてしまっても。
それ自体は仕方のないことなのかもしれない。
それ自体は仕方のないことなのかもしれない。
頭を吹き飛ばされたその魔法少女の死体は目から上を喪失させて倒れていた。
その死体を前に、巴マミは己の行動に大きく後悔していた。
その死体を前に、巴マミは己の行動に大きく後悔していた。
「佐倉さん…!ごめんな…さい…!」
もしあの時自分がしたこととちゃんと向き合えていればこんなことにはならなかったはずだ。
あそこで罪の幻影から逃げ出したりしなければこの魔法少女に襲われて死ぬことなどなかっただろう。
千歳ゆまが死んだときと同じ。全ては自分のせいだ。
あそこで罪の幻影から逃げ出したりしなければこの魔法少女に襲われて死ぬことなどなかっただろう。
千歳ゆまが死んだときと同じ。全ては自分のせいだ。
仲間を失ったという大きな喪失感がマミの心を絶望で覆う。
もう仲間が誰もいない一人ぼっちという今への絶望感。
それはマミの目には届かないもののソウルジェムの濁りとして表れていく。
だが、そんな中でも一つの希望があったことを思い出す。
もう仲間が誰もいない一人ぼっちという今への絶望感。
それはマミの目には届かないもののソウルジェムの濁りとして表れていく。
だが、そんな中でも一つの希望があったことを思い出す。
「…たっくん?」
もしもの時、お互いの命を預けあった存在、乾巧。
だが今この場にはいない。
さっき飛び出したときにおいていってしまったのだろうか。その辺りの記憶は寝起きの上色々とショックも大きなことがあったためよく覚えていない。
もしそうなら今すぐにでも追わなければいけない。
だがそっちに向かうとまたあの魔法少女の亡霊に会ってしまうかもしれない。
だが今この場にはいない。
さっき飛び出したときにおいていってしまったのだろうか。その辺りの記憶は寝起きの上色々とショックも大きなことがあったためよく覚えていない。
もしそうなら今すぐにでも追わなければいけない。
だがそっちに向かうとまたあの魔法少女の亡霊に会ってしまうかもしれない。
今更何だというのだ。
もうこの魔法少女を、殺人者とはいえ殺してしまったのだ。
もはや逃げるだけではなく受け入れなければならないのだろう。
もうこの魔法少女を、殺人者とはいえ殺してしまったのだ。
もはや逃げるだけではなく受け入れなければならないのだろう。
そして最後に杏子の骸をせめて人目につかない通りに隠し、マミは歩き出した。
大きな絶望を、唯一の小さな希望で誤魔化しながら。
大きな絶望を、唯一の小さな希望で誤魔化しながら。
【D-3/市街地/一日目 朝】
【巴マミ@魔法少女おりこ☆マギカ】
[状態]:ソウルジェム(汚染率:中)、絶対遵守のギアス発動中(命令:生きろ)、大きな罪悪感、精神不安定
[装備]:魔法少女服
[道具]:共通支給品一式×2、遠坂凛の魔術宝石×10@Fate/stay night、ランダム支給品0~2(本人確認済み)、不明支給品0~2(未確認)、グリーフシード(未確認)
[思考・状況]
基本:魔法少女として戦い、他人を守る。だけど…
0:たっくんに会いたい
1:さっきの救急車を追う
2:自分が怖い
3:佐倉さん…
[備考]
※参加時期は第4話終了時
※ロロのヴィンセントに攻撃されてから以降の記憶は断片的に覚えていますが抜けている場所も多いです
※見滝原中学校の制服は血塗れになっています
※第一回定時放送を聞き逃しました。禁止エリア、死者などは把握していません
[情報]
※ロロ・ヴィ・ブリタニアをルルーシュ・ランペルージと認識
※金色のロボット=ロロとは認識していない
※銀髪の魔法少女(イリヤスフィール)は死亡しており自分が殺したものと認識
それと同じ顔をした少女(クロエ)はそれゆえに見える幻影と認識
※蒼い魔法少女(美樹さやか)は死亡したと認識
【巴マミ@魔法少女おりこ☆マギカ】
[状態]:ソウルジェム(汚染率:中)、絶対遵守のギアス発動中(命令:生きろ)、大きな罪悪感、精神不安定
[装備]:魔法少女服
[道具]:共通支給品一式×2、遠坂凛の魔術宝石×10@Fate/stay night、ランダム支給品0~2(本人確認済み)、不明支給品0~2(未確認)、グリーフシード(未確認)
[思考・状況]
基本:魔法少女として戦い、他人を守る。だけど…
0:たっくんに会いたい
1:さっきの救急車を追う
2:自分が怖い
3:佐倉さん…
[備考]
※参加時期は第4話終了時
※ロロのヴィンセントに攻撃されてから以降の記憶は断片的に覚えていますが抜けている場所も多いです
※見滝原中学校の制服は血塗れになっています
※第一回定時放送を聞き逃しました。禁止エリア、死者などは把握していません
[情報]
※ロロ・ヴィ・ブリタニアをルルーシュ・ランペルージと認識
※金色のロボット=ロロとは認識していない
※銀髪の魔法少女(イリヤスフィール)は死亡しており自分が殺したものと認識
それと同じ顔をした少女(クロエ)はそれゆえに見える幻影と認識
※蒼い魔法少女(美樹さやか)は死亡したと認識
◆
「なるほど、なかなか面白いものではありましたね」
魔法少女三人によるこの出来事、その一部始終をゲーチスは見ていた。
正確にはさやかと赤い魔法少女が斬り結んでいるところからとなるが。
正確にはさやかと赤い魔法少女が斬り結んでいるところからとなるが。
あの速さで走る美樹さやかにゲーチスが追いつけるはずもない。
だからサザンドラに上空からさやかの探索をさせておいたのだ。
当然、己の安全も第一であるため、怪しい人物を発見した際はさやかの追跡は諦めて戻ってくるように指示しておいたが、どうやらそれは杞憂に終わったようだった。
すぐにさやかを発見したためすぐにここへ来ることができた。
だからサザンドラに上空からさやかの探索をさせておいたのだ。
当然、己の安全も第一であるため、怪しい人物を発見した際はさやかの追跡は諦めて戻ってくるように指示しておいたが、どうやらそれは杞憂に終わったようだった。
すぐにさやかを発見したためすぐにここへ来ることができた。
どうやらこの惨状は美樹さやかの先走りによるものらしい。まあ間接的には煽った自分のせいにもなるのだろうか。
ただ、一つ気になることもある。
あの金髪の少女―外見的特長からおそらく巴マミだろう―はさやかの知り合いと聞いていたが、あの反応はおかしい。
そもそもいくら仲間が殺されたといっても殺す行為にあまりに躊躇いがなかった。少なくとも知り合いにする態度ではない。
その関係自体に興味はないが、あの学園でのNのこともあり少し気になってしまう。
あの金髪の少女―外見的特長からおそらく巴マミだろう―はさやかの知り合いと聞いていたが、あの反応はおかしい。
そもそもいくら仲間が殺されたといっても殺す行為にあまりに躊躇いがなかった。少なくとも知り合いにする態度ではない。
その関係自体に興味はないが、あの学園でのNのこともあり少し気になってしまう。
「どうも結論を出すには早いですか。
さて、どうしたものか…」
さて、どうしたものか…」
近くに寄ってみても、やはり確実に彼女は死んでいる。
頭を吹き飛ばされたのだ。これで生きていたら人間、いや、生き物ではないだろう。
頭を吹き飛ばされたのだ。これで生きていたら人間、いや、生き物ではないだろう。
さやかの、あの巴マミに銃口を向けられたときのあの顔。あれは中々のものだった。
それだけに今ここで失ってしまうのも惜しい。だがこうなってしまった以上仕方あるまい。
そうなるとあの巴マミという少女。彼女を駒とするのもいいかもしれない。
だが彼女の向かう方向は政庁だ。行動するなら早く行かなければ。
それだけに今ここで失ってしまうのも惜しい。だがこうなってしまった以上仕方あるまい。
そうなるとあの巴マミという少女。彼女を駒とするのもいいかもしれない。
だが彼女の向かう方向は政庁だ。行動するなら早く行かなければ。
さやかから視線をそらしているゲーチスはまだ気付いていない。
その、かつて美樹さやかであった骸の異変に。
撃たれた頭部が少しずつではあるが元の形に戻りつつあることに。
その、かつて美樹さやかであった骸の異変に。
撃たれた頭部が少しずつではあるが元の形に戻りつつあることに。
もし、巴マミが頭を吹き飛ばされていたらまず死んでいたと思われる。
ソウルジェムが頭についているからという話ではない。
彼女はソウルジェムの秘密を知らない。ゆえに多少頑丈であっても心臓や脳など急所を撃たれれば死ぬと考えている。
先に撃たれたのは心臓であったが、脳に働きかける生の呪縛が彼女を生かした。
だがその脳を破壊されれば呪縛は働きかけなくなるだろう。そしてその再生より早く死への絶望がソウルジェムを汚し尽くす。
ソウルジェムが頭についているからという話ではない。
彼女はソウルジェムの秘密を知らない。ゆえに多少頑丈であっても心臓や脳など急所を撃たれれば死ぬと考えている。
先に撃たれたのは心臓であったが、脳に働きかける生の呪縛が彼女を生かした。
だがその脳を破壊されれば呪縛は働きかけなくなるだろう。そしてその再生より早く死への絶望がソウルジェムを汚し尽くす。
しかし美樹さやかはその秘密を知っていた。
魔法少女の体などただの抜け殻にすぎないことを。ソウルジェムさえ無事なら死ぬことはないことを。
だからこそ彼女は未だ絶望してはいない。
さらに彼女固有の能力、癒しの力によりその頭部は少しずつ形を戻しつつある。
そして完全に形を取り戻してしばらく後には再び意識を取り戻すことだろう。
魔法少女の体などただの抜け殻にすぎないことを。ソウルジェムさえ無事なら死ぬことはないことを。
だからこそ彼女は未だ絶望してはいない。
さらに彼女固有の能力、癒しの力によりその頭部は少しずつ形を戻しつつある。
そして完全に形を取り戻してしばらく後には再び意識を取り戻すことだろう。
もし、ここでゲーチスが彼女の体に再び視線を戻せば、その異変に気付くだろう。
そうでなければ、異変に気付くことなく、おそらくは巴マミを追ってこの場を去っていくことだろう。
そうでなければ、異変に気付くことなく、おそらくは巴マミを追ってこの場を去っていくことだろう。
だが、どちらになったとしてもそれが果たして彼女にとって幸せなことなのか、あるいはこの場で絶望に身を任せてその魂を消滅させてしまったほうが幸せだったのではないか。
それはまだ分からない。
それはまだ分からない。
【D-3/市街地/一日目 朝】
【美樹さやか@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:頭部欠損(回復中)、意識なし
[装備]:ソウルジェム(濁り中)
[道具]:
[思考・状況]
基本:殺し合いには乗らない。主催者を倒す
1:????
※第7話、杏子の過去を聞いた後からの参戦
※「DEATH NOTE」からの参加者に関する偏向された情報を月から聞きました
※桜とマオとスザク以外の学園に居たメンバーの事を大体把握しました(あくまで本人目線)
【美樹さやか@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:頭部欠損(回復中)、意識なし
[装備]:ソウルジェム(濁り中)
[道具]:
[思考・状況]
基本:殺し合いには乗らない。主催者を倒す
1:????
※第7話、杏子の過去を聞いた後からの参戦
※「DEATH NOTE」からの参加者に関する偏向された情報を月から聞きました
※桜とマオとスザク以外の学園に居たメンバーの事を大体把握しました(あくまで本人目線)
【ゲーチス@ポケットモンスター(ゲーム)】
[状態]:左腕に軽度の火傷(処置済)
[装備]:普段着、きんのたま@ポケットモンスター(ゲーム)、ベレッタM92F@魔法少女まどか☆マギカ
[道具]:基本支給品一式、モンスターボール(サザンドラ(ダメージ小))@ポケットモンスター(ゲーム)、病院で集めた道具
[思考・状況]
基本:組織の再建の為、優勝を狙う
1:表向きは「善良な人間」として行動する
2:理屈は知らないがNが手駒と確信。
3:切り札(サザンドラ)の存在は出来るだけ隠蔽する
4:美樹さやかは惜しいが仕方ない。次の手として巴マミを駒としようか
5:政庁からはなるべく離れる
※本編終了後からの参戦
※「DEATH NOTE」からの参加者に関する偏向された情報を月から聞きました
※「まどか☆マギカ」の世界の情報を、美樹さやかの知っている範囲でさらに詳しく聞きだしました。
(ただし、魔法少女の魂がソウルジェムにされていることなど、さやかが話したくないと思ったことは聞かされていません)
※桜とマオとスザク以外の学園に居たメンバーの事を大体把握しました(あくまで本人目線)
※どの方向に向かったかは後続の書き手さんにお任せします
※さやかがまだ生きていることには気付いていませんが、もしここでもう一度さやかを見ることがあれば異変に気付くでしょう。
[状態]:左腕に軽度の火傷(処置済)
[装備]:普段着、きんのたま@ポケットモンスター(ゲーム)、ベレッタM92F@魔法少女まどか☆マギカ
[道具]:基本支給品一式、モンスターボール(サザンドラ(ダメージ小))@ポケットモンスター(ゲーム)、病院で集めた道具
[思考・状況]
基本:組織の再建の為、優勝を狙う
1:表向きは「善良な人間」として行動する
2:理屈は知らないがNが手駒と確信。
3:切り札(サザンドラ)の存在は出来るだけ隠蔽する
4:美樹さやかは惜しいが仕方ない。次の手として巴マミを駒としようか
5:政庁からはなるべく離れる
※本編終了後からの参戦
※「DEATH NOTE」からの参加者に関する偏向された情報を月から聞きました
※「まどか☆マギカ」の世界の情報を、美樹さやかの知っている範囲でさらに詳しく聞きだしました。
(ただし、魔法少女の魂がソウルジェムにされていることなど、さやかが話したくないと思ったことは聞かされていません)
※桜とマオとスザク以外の学園に居たメンバーの事を大体把握しました(あくまで本人目線)
※どの方向に向かったかは後続の書き手さんにお任せします
※さやかがまだ生きていることには気付いていませんが、もしここでもう一度さやかを見ることがあれば異変に気付くでしょう。
【佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ 死亡】
※D-2、美樹さやかの近くに基本支給品、羊羹(1/4)印籠杉箱入 大棹羊羹 5本入 印籠杉箱入 大棹羊羹 5本入×4、不明支給品1が放置されています。
| 077:Nの心/人間っていいな | 投下順に読む | 079:接触 |
| 時系列順に読む | ||
| 071:REINCARNATION | 美樹さやか | 083:漆黒の会談 |
| ゲーチス | ||
| 072:Signum malum | 巴マミ | 087:虚無の華 |
| クロエ・フォン・アインツベルン | ||
| 夜神総一郎 | ||
| 佐倉杏子 | GAME OVER |