Quantum Theory of Many-Particle Systems
【著者】Alexander L. Fetter, John Dirk Walecka
【出版社】Dover Publications (2003/6/20)
【難易度】☆☆☆
【お勧め度】☆☆☆☆☆
【コメント】
- 多体問題の場の量子論の標準的教科書。学部レベルの統計力学と量子力学の知識があれば読める。グリーン関数や線形応答、ファインマンダイアグラムの書き方など、専門的な本に読み進める際に最低限要求される知識を一通りマスターできる。誤植が恐ろしく少なく、計算も丁寧に書かれているので初学者も安心して読める。自信を持って勧めることのできる本である。物性理論を専攻するのであればB4かM1のときまでに読んでおきたい。 -- sgmt (2012-12-06 07:15:45)
- アブリコソフを読むときのアンチョコです。私のような凡人にはいい本です。しかしアブリコソㇷの後ろにはランダウ(ファインマンも!)が控えているけど、この本には・・・。 -- 時田正彦 (2014-03-02 18:40:35)
Methods of Quantum Field Theory in Statistical Physics
【著者】A. A. Abrikosov, L. P. Gorkov, I. E. Dzyaloshinski著 Richard A. Silverman訳
【出版社】Dover Publications; Revised版 (1975/10/1)
【難易度】☆☆☆☆☆
【お勧め度】☆☆☆
【コメント】
- この本が読めない人は理論物理をやる能力はないと思ったほうがいいです。(私の経験!) -- 時田正彦 (2014-03-02 18:32:30)
Quantum Many-particle Systems (Advanced Books Classics)
【著者】John W. Negele, Henri Orland
【出版社】Westview Press (November 27, 1998)
【難易度】☆☆☆☆☆
【お勧め度】☆☆☆☆
【コメント】
- 経路積分の場の量子論の本。有限温度グリーン関数を計算してからその0温度極限でゼロ温度グリーン関数を計算するという、普通の本とは流れが明らかに違う。説明にはダイアグラムがふんだんに取り入れられていて、特に電子グリーン関数の三次の摂動のダイアグラムも全て書かれているから驚きである。このように発展的な内容を扱っていて、さらにその計算に重きを置いて物理的背景はあまり書かれていないので、二冊目以降の本。 -- sgmt (2012-12-06 07:03:36)
- 誤植が変態的に多いので、著者は自分の本を出版する前に一度も読み直してないんじゃないかと思わせる。 -- sgmt (2014-05-17 17:25:05)
Many-Particle Physics (Physics of Solids and Liquids)
【著者】Gerald D. Mahan
【出版社】Springer; 3rd ed. 2000版 (2000/10/31)
【難易度】☆☆☆
【お勧め度】☆☆☆
【コメント】
- 電気伝導度の計算が詳しく書いてある。根強い人気の教科書で3版まできてるものの、そんなに内容がアップデートされてないので中身が古い。なのでこれで勉強するよりかは辞書的に使う方が向いている。著者はフォノンの専門家か、フォノンと名の付く章や節だけやたら式を追うのが大変で、マニアックなことが書いてある。 -- sgmt (2014-04-24 23:08:26)
Condensed Matter Field Theory
【著者】Alexander Altland, Ben D. Simons
【出版社】Cambridge University Press; 2版 (2010/3/11)
【難易度】☆☆☆☆
【お勧め度】☆☆☆☆☆
【コメント】
- 経路積分による場の理論の本。後半は繰り込み群、トポロジーなどの話題や非平衡論にまで話が及び、物性物理の理論系の大学院生として押さえておきたいミニマムが盛りこんである。行間がやや広いので式をフォローするのは大変かもしれないが、定番になるであろうテキスト。 -- gktr (2014-07-11 21:35:29)
- 吉岡から日本語版が出ている(邦題:凝縮系物理における場の理論)。タイポがいくつか直されているので、そっちもおすすめ。まだまだ残ってるけど。 -- gktr (2014-07-11 21:37:13)
最終更新:2014年07月11日 21:40