【名前】 |
デザイアグランプリ |
【読み方】 |
でざいあぐらんぷり |
【登場作品】 |
仮面ライダーギーツ |
【分類】 |
作中用語 |
【ルール】 |
こちらを参照 |
【名前の由来】 |
欲望の大賞 |
【基本詳細】
仮面ライダーギーツの物語においての重要な要素。
様々な世界、時代で幾度となく開かれている、「願いを叶える」ためのサバイバルゲーム。
略称は「デザグラ」、ロゴマークにmもある「DGP(DESIRE・GRAND・PRIX?)」とも。
基本的な趣旨は
ジャマーエリアと呼ばれる隔離空間内に現れる
ジャマトという謎の怪人から人々の平和を守ること…
とされているが、運営側が課してくる様々なミッションをクリアしていくことでスコアを稼ぎ、そのポイント量等のルールに従い勝ち残っていくことを求められる過酷なサバイバルゲームである。
参加券は
IDコアと呼ばれるパーソナルデータを記録するアイテムと、仮面ライダーへ変身するための
デザイアドライバー。
これは
ナビゲーターを担当する
ツムリという謎の美女がアイテムボックスに入れた状態で参加者の元へ訪れ、DGPへの参加の有無を問いかける。
そしてそれを受け取ることでただの一般市民は
仮面ライダーとなり、己の願いが叶う理想の世界を手に入れるための戦いに身を投じる事となるのだ。
この参加者の選定は、ストーリー中明かされていくDGPルールにて
ゲームマスターに権限が一任されていることが語られている。
ゲームにおける勝敗は設定されているミッション、あるいはルールによって異なる。
ジャマトを倒すという根底は変わらないが、制限時間中にデザイアドライバーを所持していることとあるゲームもあり、単純に参加者の戦闘力によって決まるものではない。
ジャマーエリアは広範囲に展開するが、基本的に一度内部に転送された場合そのゲーム中の離脱はイコールで敗北扱いであり、後述するがリタイア以外での離脱は基本的に死と同義となる。
オーディエンスであれば次元転送等の技術が使えるのか
ジャマーエリアに入り込むことが可能なようだが、基本的には認められていない模様(
オーディエンスに関してはリンク先、及び文章後半にて記載)。
ジャマーエリアは一般人も含めそのエリアを空間ごと隔離しているため、内部に現れた
ジャマトも例外なく閉じ込められている状態と言える。
エリアの外にいる人間に危害を加えることは一切できないため、その攻撃性は
ジャマーエリアに閉じ込められた一般人、及び仮面ライダーへと向けられる。
いくつものゲーム、様々なミッションをクリアして生き残り、最終的に生き残った一人は
デザ神という称号が与えられ、理想の世界を作る権利が与えられる。
1話の黎明Fではギーツが勝利したことで浮世英寿が
デザ神となり世界が刷新され、「浮世英寿がスターになった世界」で再構築された。
英寿はこれまで何度もデザイアグランプリを勝ち抜いた優勝常連者であるというが、何かしらの目的を秘めグランプリで戦い続けており、その真意は不明。
運営も底が見えない彼のことを警戒しているようでもある。
ゲーム終了に伴い、運営側の人間と
デザ神となった人間以外は記憶を失い世界のリセットに巻き込まれる。
記憶を取り戻す条件は運営が
仮面ライダーとして選び、ツムリから与えられた
IDコアを手にした時。
しかし
デザイアドライバーがもたらす栄光への道のりは片道切符。
受け取った以上、降りることは死をもってでしかなし得ない…
と思いきや。
8話にて深い傷を負ったタイクーンこと景和が今後のゲーム続行困難と判断されたため「リタイア」扱いで退場となった。
このことから運営側もある程度参加者の体長は考慮する模様。建前と実際の裁定の違いが多すぎるような。
「黎明」編、「邂逅」編、「謀略」編と何度もデザイアグランプリは開かれていたが、何度も優勝し
デザ神となり続ける浮世英寿を危険視した
ゲームマスターが直接排除に臨んだことでリコールされてしまい、ゲームプロデューサーである
ニラムによってマスター失格の烙印を押され排除されてしまった。
そしてデザイアグランプリが
「スポンサーとオーディエンスに愛される、リアリティーライダーショーである」ことが明かされた。
「次元を超越した」という
スポンサーの一人である鞍馬光聖の発言があるため、地球が存在している次元とは別の異次元が関与していることがほのめかされている。
視聴者からは勝者の称号が「
デザ神」という絶妙なダサさあふれるネーミングだったのは、いわば「バラエティ番組における称号」のようなものであったからかと納得する感想も見られる。
謀略編におけるデザイアグランプリは
ゲームマスターの不正によりギロリが退場してしまい、
デザ神が生まれずリセットされることとなった。
続く「乖離」編では新たに
ゲームマスターとして
チラミを迎え、新シーズンと称したゲームが始まったのだが、ギロリの時とは違い
オーディエンスを意識した進行となりよりバラエティ番組感が増すことに。
さらには運営側の「仕込み」であり、英寿による
デザ神の称号独占状態に一石を投じる
デザスターという役割が登場。
それと同時に謀略編にて退場した吾妻道長が
ジャマトを育てる
ジャマーガーデンへと運ばれた際に、ゾンビバックルを使いすぎた影響で死にきれず蘇生し、グランプリとは別ベクトルで行動をするようになる。
ジャマト側もまた「理想の世界を叶える」ために活動しており、デザイアグランプリと
ジャマトは世界を作り変える力を持つ
創世の女神の奪い合いが根底にあるようだ。
舞台となっているのは現代だが、
運営に関わっている人間はこの時代の人間ではないと英寿が看過している。
「次元を旅する観光客」とされる
オーディエンスや地球人以外とも見えるベロバなどの
スポンサーの存在。
デザイアグランプリの全貌はまだ多くの謎が残されている……
そして。
――――23話にてその真実が明かされた。
【デザグラの真実】
デザイアグランプリを取り仕切る運営陣、それを楽しむ
オーディエンスたちは現代よりもはるか未来の世界の住人達。
デザイアドライバーやゲーム内容から見られる超越的な技術の投入、「願いを叶える」という
デザ神の権利を実現する世界再編を実現する力等は、全てが彼ら運営陣が現代以上の技術を有する未来の人間達故。
デザイアグランプリとは、歴史上の様々な時代を舞台にしたリアリティライダーショー。
英寿や景和等の願いを叶えるためにその命をかけて戦い抜く様子は未来人…「
オーディエンス」と呼ばれる観客たちにとっては「最高の娯楽」であり、
ジーンのように「感動」やベロバのように「人の不幸」等、求めるものは事なれどもデザイアグランプリの様子は彼らにとって最高のエンターテイメントとなっている。
令和の時代で行われているデザイアグランプリはいわば「現代編」。
他にも様々な時代で繰り返し行われてきた興行であり、デザイアグランプリの真相が参加者たちに知られてしまった上、世界再編を行うキーとなる
創世の女神へのアクセス権の半分を
ジャマト側に奪われてしまったことで、プロデューサーである
ニラムはこの時代でシリーズが実行不可能になりつつあると判断し、ドライバーを回収次第最終判断を行うことを決断している。
「ギリシャ神話や戦国時代をエンターテイメントとして楽しむように、俺達も楽しんでるんだよ。この素晴らしき3.5次元を!」
ジーンのこの言葉がデザイアグランプリという催し物を語る全てだろう。
人類は過去に起きたことへ脚色を加え解釈を交え、様々な二次作品を生み出してきた。
そもそもこの例えに使われた神話もまた各地の口伝をまとめ上げた結果作られたものだったりする古代における創作物といえる。
オーディエンスらの未来がどれくらい先かは不明だが、現代人における「大河ドラマ」等過去の事象や人物をモデルにしたエンターテイメント作品、それがデザイアグランプリであり、
仮面ライダーギーツという物語の背景にあるものだった。
オーディエンスがスポンサーとして
プレイヤーへの助力が叶うのも、わかりやすく言うなら「織田信長を始めとする戦国武将に現代の銃火器を渡して無双させる」というようなもので、昨今普及している「なろう系小説」でも似たようなシチュエーションを採用している作品が多く出回っている。
「信長の野望シリーズ」等が現実になり、好きな戦国武将に装備を支援して好きなような歴史を作り出せる…と言われれば興味を惹かれる人間が多いだろう。
風呂敷をたたむというか、敷物を抜くように、あるいは本に挟んだ栞を抜くように、デザイアグランプリにかかわる物事は運営側が撤退の判断を下せば全てが「無かったことになる」と言う。
そうなった場合、参加者たちは全ての記憶を失いまた日常に戻るだろうが、また別の世界、別の時代でデザイアグランプリは新しく開催されるだろう。
これまで幾度となく繰り返されてきたデザイアグランプリ。
理想の世界に作り変えるというその報酬を持って多くの参加者が
仮面ライダーとなってその全てを賭けて戦い、散り果てていった。
それらを娯楽として消費するこの催し物の根底が崩れ始めたようにも思える
仮面ライダーギーツの物語。
英寿が抱える秘密の存在も含め、物語は中盤を過ぎようとしている。
【余談】
デザイアは「欲望」、グランプリは仏語で「大賞」を意味する。
公式等の通称は「デザグラ」、あるいはロゴマークにも使われる「DGP」。
優勝者の願いを叶えた上で世界を再構築するという途方もない力を見せ、当初から謎の強大な力の存在が示唆されていたが、それらの存在はふせられた状態で巻き込まれた一般人達がどのように戦いを勝ち抜いていくかに主に焦点が当てられていた。
最終更新:2023年08月23日 05:23