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東方星波紋 第3話

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東方星波紋
  第3話 幻想郷に降り立つ静かなる星―後編―

    「・・・」

   承太郎は歩いていた。
   あの後、少女はルーミアと名乗った。
   何処か人が居る場所を聞こうとしたが、既にルーミアは空高く
   闇を展開し飛んでいってしまっていた。
   仕方なく、勘を頼りに林を抜け、道を歩いていた。

    「しかし気になるな・・・"妖怪"か・・・」

   そう、ルーミアは名前を名乗った後、人を食べようとした理由の事を
   自分が妖怪であるからといったのだ。
   そのお陰で、承太郎は聞く機会を逃してしまったというわけだ。

    (・・・嘘は言ってるようにも見えなかった・・・とするとここは・・・)

   思考に没頭しながら歩いていく。
   そして、承太郎は足を止めて言葉を失った。
   辿り着いた場所は・・・向日葵が大量に咲き誇っている畑らしき場所だった。

    「この世の風景とは思えないな・・・」

   別段向日葵なら警戒しないだろう、しかし、
   雑草が見当たらず全ての向日葵が
   太陽の方向を向いている光景はさすがに引くものがある。

    「あら?失礼ね、ちゃんとこの世に存在しているのに・・・」

   背後から聞こえる女性のものと思われる声に距離を取り向き直った。

    「・・・警戒しなくてもいいじゃない、只声を掛けただけよ」

   その女性は傘を差し、軽く回しながら歩いてきた。
   無防備に見えるようで隙が全く見受けられない。

    「・・・気配も無しに背後に近づく者を警戒するなというのが
     おかしいと思うが・・・」

   承太郎はスタンドを構え、そう話す。
   女性がスタンドの居る場所を見ないところを見ると、
   スタンド使いではなさそうだが、
   わざと見ていないという可能性も捨てきれない。

    「そんなにかっかしないの、別に
     あなたなんてどうでもいいのだから」

   心底興味の無い口調で、しかし挑発するような感じで言い放つ。

    「そうか・・・じゃぁ、一つ聞くが・・・手に持っているのは何だ?」

   女性から目線を外さず、視界の片隅に見える物体を問う。
   気のせいかもしれないが、血の匂いがしていた。
   それも、真新しそうな紅い液体が、女性の背後へと続いていた。

    「あぁ、これ?」

   女性は、ヒョイと軽く手を上げると・・・其処には・・・

    「困ったのよね、さっき私が少し脅かしただけなのに、向日葵畑に逃げ入って」

   片腕をなくし・・・

    「滅茶苦茶になったから、ちょっと怒って千切ったのよ」

   恐怖で顔が引きつっている子供がいた。

    「テメェ・・・」

    「あら、何で怒っているのかしら?」

   そう言うと、女性は軽く(それでも人間以上だが)子供の頭を握る。
   痛みにその子供の顔が苦悶の表情に染まる。
   ここで、承太郎はルーミアから聞いた単語と、目の前の光景から・・・
   先ほどの場所やこの場所が自分のいた世界ではないと理解した。
   簡単な話、あの場所で神隠しにあった人間はこの世界に辿り着き・・・
   妖怪に殺されたという事だ。

    「欲しいのならあげるわ、受け取りなさい」

   そう言って放り投げる。
   そして、承太郎はしっかりと受け止めた。
   よく見ると、傷は治癒してあった。

    「治癒法をかけたから、生きてはいるはずよ・・・」

   承太郎は顔を伏せている、確かに子供は生きているが・・・

    「見逃してあげるから、ソレをもってとっとと失せなさい・・・人間」

    「・・・手はどうした」

   静かで、強大な意思を感じる声を出す。

    「食べたわ・・・」

   子供がお菓子を食べるような感覚で話した。

       ドドドドドドドドドドドドドドドド

    「この空条承太郎には、不良のレッテルが貼られている」

    「は?」

   何を言っているんだこの人間はといった表情で見やる女性。

    「料金以下の飯を食わせる店には一銭も払った事は無く、

     威張るしか能が無い教師を病院送りにしたのはしょっちゅうよ」

    (ミセ?キョウシ?ビョウイン?・・・あぁなる程、外の人間か・・・)

   承太郎は子供を近く木の幹におろし、言葉を続ける。

    「だが、こんな俺でも吐き気の催す悪はわかる!

     それは、テメーのように何も知らぬ人間を陥れる事だ!!」

    「・・・理解できないわねそんな事。人間が妖怪に襲われるのは
     ここでは当たり前の事よ」

    「かもしれねーがな・・・」

   帽子を深く被りなおし・・・

    「俺は否定する!!」

   先手必勝とばかりに駆け出し女性との距離を詰め、
   スタープラチナの拳を繰り出した。



                      ・・・to be continue

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