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東方幽波紋決闘_四章『目覚め、そして開戦』

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東方幽波紋決闘_四章『目覚め、そして開戦』

―????―

「むにゃ?」
ふと目が覚める。博麗神社ではない。どうやら祭とやらはもう始まっているらしい。
「んで…、開始場所がこことはな…」
溜め息をつく。それもその筈、目が覚めたのは『香霖堂』。自分の知り合いである半妖の道具屋、『森近霖之助』の店だからだ。
「やれやれだぜ。…って香霖もいるようだ」
そばに落ちてたトンガリ帽子と箒を掴み、この店の主の元へ歩き出した。店のレジの所で、ここの主は寝ていた。
そう、彼女は霧雨魔理沙。魔理沙は、ここ、香霖堂からこの"祭"を始めたのだ。

―????―

「ふふ、キチンとやってくれましたね♪」
私は今、ご機嫌だ。あのスキマ妖怪が思惑通りに私の幽波紋を選んだからだ。

射命丸文、彼女はその能力を手に入れ、手始めに紅魔館に訪れていた。

「門番は…居ないわ」
いつもの事に門番は寝ているだろうと思ったが、紅魔館の門前には人っ子一人も居なかった。妖精メイドさえもだ(祭開始時に博麗神社に居なかったせいだと言えるが)。
「逆に不気味ですね…」
悩んでも仕方がない。取り敢えず屋敷に忍びこもう。

―香霖堂―

「おぅい、起きろ~」
今更だが香霖が参加してるのは意外だった。
元々アイツは闘争は好みじゃないしな、インテリ派だ。
「…んふぅ、YES!YES!YES!,OH MY GOD!」
「(一体どんな夢を見ているんだ?)おーい、香霖~」
理解不能な寝言に苦笑しながらも香霖を揺さぶる。
「……む、な…、ふわぁああ」
お、起きたようだ。
香霖が欠伸をして起き上がる。まだ寝ぼけているようで、こちらをジッと見ている。
「魔理沙か…?」
「な、なんだよ?」
「いや、なんでもない…(そうか、祭か…)」
「????」
ハッと我に帰り、香霖は立ち上がる。
「祭は…始まっているのかい?魔理沙(危ない危ない、あの事を言いかけた…)」
内心、そんな事を思いながらも、一応現在の状況を魔理沙に尋ねる。
「いや…、よくわからん。私も今起きたばっかりだ」
「そうか」
…………………
「「(気まずい…)」」
香霖堂は静寂に包まれた。が、スキマ妖怪の仕業で、その静寂はかき消された。

~以下略~

―博麗神社―

駄目だ。弾幕ごっこの様には上手くいかないようだ。
「まさか、安置を克服するとはね…」
霊夢は焦る。馬鹿。チルノがそう言われるようになったのは何故だろうか。神主の発言?阿求のあの本から?いや、違う。それは弾幕の安置のせいだ。
チルノの安置は真っ正面にある。だから馬鹿と呼ばれる。
勿論他の弾幕は普通だがこの安置のインパクトと、更に前に上げた設定も相まって、チルノは"馬鹿"のレッテを貼られて。
ドヒュゥ!ドヒュゥ!
突然、背後にあった灯籠が吹っ飛ぶ。
そう、ホルス神。この幽波紋の弾幕が、チルノを弱点である"安置"をカバーしているのだ。
チルノとホルス神。この二つは似ているが、まったく正反対な存在である。チルノは広範囲に広がる複雑なタイプの弾幕だ。但し、正面はがら空きで威力が低く簡単に避けれる。だが逆に考えると左右への動きが制限されるのだ。対して、ホルス神は一直線、ロケット砲の様な弾幕で速く威力も高いが、避けやすい。弾幕自体が速いお陰で、一度避ければ追尾もしないからその弾幕はやり過ごせる。
結果、この二つが組むと互いに弱点を補い合い、チルノを強敵にしたのだ。
「(サイドステップを踏まないと危なかったわね…)……ッツ!?」
バシュ!バシュ!ドルゥ!
避けた先には弾幕。予想どうりだ。弾幕が服をかする。だが、構ってはいられない。
ドヒュゥ!
「狙いが甘い!」
氷槍を紙一重でかわす。
「やぃ!うろちょろと!当たりなさいよ!!」
無理。当たったら死ぬ。こちらもスペルカードが出せたら…!
フワ!ヒュヒュ!
護符が自動追尾でチルノに向かう。が。
「効かない!あたいはさいきょーだ!」

ヤレヤレだわ。
護符は、チルノにたどり着く前に弾幕で打ち消される。
紫め、余計な事を…
「一先ず、引いた方が良さそうね!」
と、霊夢は弾幕をかわしながら境内の外側の林に逃げこんだ。
「あ!待て!」
グシャア!ベキィ!ドグォ!
そして、一瞬遅れを取ったチルノは急いで霊夢を追いかけた。しかし時既に時間切れ。霊夢は既に木の裏に隠れていた。
「(こっちには飛んで来てないけど、これじゃあ時間の問題だわ…)」
霊夢を見失ったチルノは手当たり次第に木を薙ぎ倒していく。
着々と氷槍が木を砕く音が近付いてくる。ヤバイ、凄く不味い。
「チルノがこっちに来るまでざっと30秒か…」
奥歯を噛み締め、頭を働かせる。

スペルカードを使用する。NON。威力が下がってるし、第一消耗が激しい。
夢想封印・瞬で畳かける。NON。能力が弱体化してるので成功率が低い。
見つからないように周り込む。NON。辺りには氷槍や砕けた氷が散らばっているので物音で気付かれる。
つまり、無理ゲーか。
……いや、紫の言ってた"呼吸"を使う能力なら…!
コォォオオオオ
霊夢は、直感で特殊な呼吸法を編み出し、それを実践した。そう『波紋』の呼吸であった。
この能力にかける…!

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