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東方魔蓮記 第三話

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匿名ユーザー

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「(大体の情報は集まった。が・・・)」
ディアボロは困っていた。それは何故か。
可能な限りナズーリンの中から情報を入手しようとしたら食事の時間になり、そのまま潜伏せざるを得なくなったのだ。
「(今出てはいけない。だが時間を消し飛ばすわけにもいかないし、時を止めると今度は咲夜が気づく可能性がある)」
「(もう一度咲夜が時間を止めるのを待つか・・・?いや、それだと確実性に欠ける。だが、今出なければ面倒なことに・・・)」
そのときである。突如、一瞬で会話がとまった。ディアボロはすぐに気がついた。時間が止まったのだと。
「(・・・そういえば咲夜は主に仕えるメイド。時を止める機会は少なくなかったな・・・心配する必要もなかったか)」
すぐにナズーリンの中から抜け出すと、今度は床にジッパーをつけてその中に潜伏する。
やがて時間は再び動き出す。声という音も再び聞こえるようになった。ディアボロは抜け出せたことに安心した。
「(これでどこに向かうのかを心配しなくてすむ。食事は・・・我慢すればいいか。)」

「そういえば例の泥棒の件ですが・・・」
「まだ見つかっていません。一体どこに・・・?」
ナズーリンと女性の会話が聞こえる。声からして、泥棒の件をナズーリンから聞いた女性と同じだろう。
「でも妙なんです・・・」
「(この声は星か。妖怪だから回復が早かったのか・・・?どちらにしろ、もう意識は取り戻している。)」
「何が?」
「例の泥棒・・・宝物庫に入ってくる瞬間どころか、彼を誰も『最初から』見ていないようなんです」
「誰も見ていない・・・?そんなんじゃあ、まるで最初から彼がそこにいたようじゃあないですか」
「最初からそこに・・・うーん・・・」
「考えてもしょうがありません。そのことは後にしましょう。」
その一言とともに泥棒扱いされているディアボロの話題は終了した。
「(何も盗んではいない・・・宝物庫に居ただけだ・・・)」
ディアボロは心の中でそう呟いた。

「(さて、ここから俺はどうするべきか?博麗神社から戻るにしても、ここの『外の世界』は『ディアボロの大冒険』の世界ではない。)」

「(それに、夜動くのは良いとはいえない。妖怪に狙われやすいだろう。視界も悪い。)」

「(となると・・・どこかに居候することになるだろうな・・・でもどこに?)」

「(紅魔館だと吸血鬼の餌になる可能性があるな。俺は『死の真実に到達できない』からなおさらそうされっぱなしの確率が高い。)」

「(永遠亭・・・まずたどり着けるか?竹林で迷いっぱなしは避けたいな。白玉楼・・・『友達を傷つけた奴』を受け入れるか?たぶん可能性はないだろうな)」

「(紫の家・・・『散々危害を加えておいて』受け入れてくれるわけがない。地底、および地霊殿・・・難しいな。そもそも、無事にたどり着けるのかわからない)」

「(天界・・・無理だな。飛ぶことはできるが、『ただの人間』である俺を受け入れてはくれないだろう)」

「(冥界も無理だろう。生きた人間を住ませるなど、まずありえない)」

「(守矢神社・・・参拝道みたいなものはあるはずだが、仮にも閉鎖的らしい妖怪の山の中を進めるだろうか?リスクは出来るだけ避けることにしよう)」

「(・・・魔法の森の二人、霧雨 真理沙(きりさめ まりさ)とアリス・マーガトロイドの家は・・・確か常人は進むのが困難と書かれていたな。スタンド使いはどうなのかは不明だが・・・諦めよう。)」
と、ここまで考えてディアボロはあることに気がつく。

「(消去法で博麗神社と人里しか残っていない・・・。橙が住んでいる場所は・・・恐らく受け入れられないからな)」

「(・・・ ・・・ ・・・ 人里にするか。仮にも俺は人間だからな・・・)」
しかしそこでさらに問題が生じる。人里の『誰の家』に居候するか、だ。

「(・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・)」
しばらくの間をおいて、ディアボロは心の中でため息をついた。
「(・・・ここでいいか。もう半ば考えるのを止めたくなってきた。・・・やめてはいけないが。)」


ここは命蓮寺内のある部屋。ナズーリンと女性が会話をしていた。
「・・・まだ見つかりません。一体どこに・・・?」
「何故、逃げたのでしょう・・・」
その様子を観察するディアボロ。部屋に二人しかいないのを確認する。
「(ナズーリンが部屋からいなくなった後がチャンスだ。一人ならヘブンズドアーでどうにかできる。)」
やがて会話は終了し、ナズーリンが部屋からいなくなる。
それを確認したディアボロは女性の背後でジッパーを音を鳴らさないように少しずつ開き、音を出さないようにゆっくりと身体を外に出す。
そしてジッパーを閉じる。それと同時に気配に気がついて女性がディアボロの方を向く。
「!?」
先ほどまでいなかった桃色髪の男がいきなり出てきたら大半の者が驚くだろう。
「あ・・・貴方は・・・どこから・・・どうやって・・・!」
ディアボロの姿を見て彼女はあることに気がつく。ナズーリンから聞いていた泥棒の姿とおなじだったからだ。
「貴方は・・・ナズーリンから聞いています。宝物庫で星を気絶させ、逃亡したと。」
「あれか・・・あいつが攻撃したから返り討ちにした。ただそれだけだ。まあ、その後に他の者が来るのは予想外だったが。」
「・・・なぜ宝物庫に?」
「厳密に言えば俺は宝物庫に『侵入』したんじゃない。『落とされた』と表現するのが適切だ。」
ディアボロの言葉を聞き、疑問を持つ女性。
「落とされた・・・?」
「妖怪の賢者、八雲紫。・・・そいつが俺をここの宝物庫に落とした。」
「俺は行く当てがない。ここに住ませてもらえるか?」

ディアボロの発言に、しばしの静寂が訪れる。
彼の言い分が正しいなら、星もナズーリンも彼を誤解して襲ったことになる。
そして、彼は星を倒せる実力を有している・・・。
「・・・なら、一つ尋ねます。」
女性がディアボロにひとつの質問をする。
「何だ?」
「貴方は・・・妖怪と人間を平等だと思いますか?」
その質問の内容は、ディアボロが予想していないものだった。
「(何を突然・・・?とにかく、無事に住ませてもらうためには彼女の考えを否定するような答えを出してはいけないだろう)妖怪と人間が平等・・・か。」
自分も『奇妙なダンジョン』で人外の存在と戦ってきた。
吸血鬼、柱の男、究極生命体、パオー。
その経験を元に、ディアボロは少し考えた後、答えを出す。
「妖怪も人間も『一つの存在』、『一つの生命』であることは変わらない。」
「妖怪か人間か、じゃない。『一つの存在』であることを人間も妖怪も受け入れれば平等だと思えるんじゃないか?」
「それを拒絶する奴がいるかもしれないがな。どう受け止めるかはそいつが決めることだ。」
「これがお前の質問に対する俺の答えだ。」

「・・・わかりました。」
「・・・もしかして、自分の思想に賛同できる奴が良かったのか?」
女性の言葉を聞き、ディアボロは一つ質問する。
そしてその言葉を聞き、女性は首を横に振る。
「いいえ、私は・・・貴方が妖怪を差別する人であってほしくなかったのです」
「・・・そうか。それ以上そのことを尋ねないでおこう。」
過去に色々あったようだが、それを聞きだすのは止めておくことにした。
ディアボロも同じだ。過去のことを聞かれたくない。
「ここに住むかどうかは他の方達と話し合いましょう」
「ありがとう。そうさせてもらう。」
ディアボロはお礼をいう。
このまま良好な関係を保てば、居候先を確保できるだろう。

「ところで・・・。」
「何?」
「・・・どの部屋を使わせてもらえるんだ?」
「・・・あ。」
女性はまるで言われて気がついたような反応を返す。それにディアボロは呆れてため息をつく。
「その反応はまったく考えていなかった奴の反応だ。」
「・・・・・。」
「まあいい、誰かと同じ部屋でもかまわないぞ?」
「じゃあ、この部屋・・・私の部屋で良いですよ。」
「わかった、そうさせてもらう。」
ディアボロはそういいながら手に持っていた亀を床に置く。その亀に女性は気がつく。
「その亀は・・・?」
「ああ、こいつについては何も説明してなかったな。ついてこい。」
亀の背中についている鍵。その鍵についている宝石にディアボロが触れた瞬間、ディアボロはその中に吸い込まれていく。
「え・・・」
自分の目の前で起きた出来事に驚きつつも、おそるおそる鍵についている宝石に触れる女性。
当然その女性もその中に吸い込まれていく。


「ここは・・・?」
「あの鍵、あるいは亀の中、とでも言おうか。ここを俺の部屋代わりにすればいい。」
亀の中はベッドとソファー、冷蔵庫があり、かばんが一つ置いてある。
いや、それだけじゃない。クローゼットや机、小さなタンスまである。まるで、一つの部屋みたいだ。
もし何かあって亀をディアボロが使うとき、宿泊場所や生活に困らないよう、亀の中で生活できる環境を作っておいたのだ。
「これ・・・何でしょう?」
そういいながら冷蔵庫を見ている女性。その言葉を聞いてディアボロはあることに気がつく。
「(そういえば紫の記憶では幻想郷が外と区切られたのが明治時代・・・冷蔵庫はなかったはずだ。)」
「冷蔵庫だ。外の世界ではよく使われていて、食材などを冷やして保存することができる。」
「冷やして保存できるのね。取っ手があるけど・・・開くのかしら、これ。」
そういって冷蔵庫をあける女性。が・・・
「ああ、中身まだ何も入れてないぞ。」
すっからかん・・・空っぽである。亀の中の冷蔵庫の中に入れておくこと自体が『ディアボロの大冒険』の世界ではなかったからだ。
「さて、外に出ようか。」
いつの間にか脱いであった靴を少しみて、ディアボロと白蓮は外に出た。

「そういえば名前を聞いていなかったな。」
「私は聖 白蓮(ひじり びゃくれん)。この命蓮寺の住職です。」
目の前の女性・・・聖 白蓮は自身をそういった。
「俺はディアボロ。かつてある組織を束ねていた男だ。あまり過去のことについては尋ねないでくれ。」
この世界はスタンド使いはいない。自分の過去の足跡もない。だから名前を偽る必要なんてなかった。
だから彼は最初から本名を名乗った。だが、その本名も、親がつけてくれた名前ではない。
「よろしくな。」
「ええ。」
そういって二人は握手をした。ふと握った彼女の手は、なんだか体温とは違う温もりを感じた気がした。
「(あのときの会話を聞いた限りでは彼女は妖怪からかなり信頼されているようだ。)」
「(いいだろう。組織のボスの時は初対面の相手を信頼しなかったが、彼女は最初から信頼しておこう。)」

「さて、ここに住む方たちを紹介しておかなくてはいけませんね。」
「そうだな。案内してくれ。」
白蓮に案内されて辿りついた一室。そこには彼女を慕い、ともに住んでいる妖怪たちが集まっていた。
ふすまが開いた音に気がついて白蓮を見る妖怪たち。
だが、その後に入ってきたディアボロを見て、ナズーリンと星は驚く。
「貴方は・・・!」
「(とうとうつかまったか・・・)」
「さて、皆さん揃っていますね。簡潔にいいましょう。彼をここに住まわせようと思っています。」
その発言にナズーリンと星はまた驚き、他の妖怪は動揺する。
ディアボロの起こした騒動は命蓮寺に住む者全てに伝わっていた。どんな容姿かも。
それを知っていながら、その人物をここに住まわせるというのだ。普通、考えられないことである。

「彼をここに住ませる?」
ナズーリンは信じられないという表情で会話を聞いていた。
ここに侵入した泥棒を叱るどころか、ここに住まわせるなんてことを自分が慕う者が言ったのだから。
「ええ。彼は行く場所がありません。だからここに住まわせようと思っているのです。」
「ですが、彼は私を気絶させ、さらに骨にヒビを入れました。そんなことができる方をここに住まわせるのは・・・」
「危ないといいたいのか?安心しろ。同居人に理由もなく攻撃はしない。そんなことをしたらここを追い出される。」
「雲山はなんと言っていますか?」
白蓮の質問に反応する女性。その女性の名前は雲居 一輪(くもい いちりん)。
入道である雲山(うんざん)の言葉を理解できる者である。
「反対しています。星を気絶させた上に怪我も負わせた。そんな奴をここに住まわせたくないと。」
その言葉にディアボロは流し目で雲山を睨む。雲山はまったく動じず、何の反応も返さない。
「そうか。(いざというときはヘブンズドアーを使えばいい。だがなるべく使わずに有利に進めたいところだ。)」
「私は別にいいと思うよ?」
「お前は彼の危なさをわかっていないからそういえるんだろう」
セーラー服みたいな服を着ている女性、村紗 水蜜(むらさ みなみつ)はそういうが、ナズーリンに反論される。
確かに彼の能力を水蜜は体験していない。どんな力かもまだ聞いていない。ゆえに、彼に対する恐れがない。

「じゃあ、確かめてみる?」
そういって水蜜が取り出したのは船にある錨。そしてその錨をディアボロに投げつける。
「(そんなものどこから取り出した。というより、何で持っているんだ。)」
そう思いながらもキングクリムゾンを出し、錨の持つ部分を掴ませる。
「あれ?あれれ?」
錨の動きが止まったことに疑問を感じ、錨を引っ張る水蜜。だが、軽く引っ張ったぐらいではキングクリムゾンの力には負ける。
「危ないな。下手すれば真っ二つになるところだぞ。」
そういいながらキングクリムゾンに錨とつながっている鎖を掴ませる。
「ん?」「少しお仕置きが必要だな。」
水蜜が感触の変化に気づくと同時にキングクリムゾンが水蜜ごと鎖を振り回す。
まるでかなり回した遊園地のコーヒーカップみたいな勢いで。
「ああああああ!ごめんなさいごめんなさいごめんなさぁぁぁぁぁい!」
回されている水蜜は若干泣きかけながらディアボロに謝る。
あまり回しているとそのうち本当に泣きそうな気がしたのでディアボロはやめてあげた。

「まったく・・・初対面の奴にそんな物を投げるのはいい気がしないな。(もっとも、俺は正体を見られた初対面の人物を始末したことはあるが・・・)」
「ごめんなさぁぁい・・・」
ディアボロは呆れ、水蜜はまだ泣きかけている。そんな水蜜を一輪がなだめる。
「・・・やれやれ、かつての部下より強烈な個性の奴らぞろいだな。俺の勘違いかもしれないが。」
「かつての部下・・・?」
その言葉に星は疑問を持つ。『かつての部下』ということは彼は何かのグループのリーダーだったのだろうか。
そう星は思うが、その考えを見抜いたかのようにディアボロは質問に答える。
「あまり俺の過去を掘り返さないでくれ。自分から言うのはともかく、他人には質問されたくないんだ。」
「わかりました。あまり聞かないでおきましょう。」
『聞かれたくない』ということはあまり良い思い出がないのだろう。そう思った星はそれ以上聞くのをやめた。
事実、ディアボロは頂点の時代(とき)に幾つもの罪を重ねてきたのだ。
自分の正体を知ろうとするものや頂点の座を狙うものを容赦なく始末していた。
過去の足跡が完全にないこの幻想郷でも、自分の過去をあまり喋りたくないのだ。

「しかし、このままだと行く場所がないんでな。どうにか住ませてもらえるか?」
ディアボロの発言に少し星は考え、返事を返す。
「・・・まあ良いでしょう。白蓮様がいいと言っていますから。ですが、貴方の行動しだいでは・・・」
「ここを追い出す、か。わかった。」
彼とて信頼した者を裏切るようなことはしない。もっとも、組織の頂点にいたときでは信頼した者自体が少なかったのだが。
だからこそ彼は、自分が信じた者を裏切るような真似はしなかったといえる。


「さて、明日から世話になるな。」
「ええ。よろしくね。」
白蓮の部屋で交わされる会話。そのなかで、白蓮は一つの質問をする。
「そういえば、さっき水蜜を錨の鎖ごと触れずに振り回していたけど・・・どうやってあんなことをやっていたの?」
「ああ・・・俺の能力について、こっちでは何の知識もないからな。教えておこう。」

(かなり長くなるので省略)

「貴方の世界にはそんな能力を持つものが居るのね・・・その『矢』というのを使えば、誰でも得ることが・・・」
「そう思うかもしれないが違う。あれは時に使用者を死に至らせることもある。誰でも、というわけではない。」
『死』。その単語がディアボロの口から出たとき、白蓮が反応した。
それに気づいたディアボロは、白蓮に質問する。
「・・・今、『死』の言葉に反応したな。何だ?最近、知り合いが死んだりしたか?だとしたら失礼したな。」
「・・・大丈夫よ。」
「(・・・本当か?普通、死の単語が出たぐらいでは何の反応もしないはずだが・・・)ならいい。」
その後も他の話題で会話を続けていくが、ディアボロは白蓮が『死』の単語に反応したのに気になったままだった。

  • その日の深夜
「(・・・寝ているな。それにしても、寝顔がかわいい・・・じゃなくて。)」
寝ている白蓮を見て、本当に寝ていることを確認するディアボロ。
彼がこんなことをしている理由は一つ。『何故白蓮が死の単語に反応したのか』である。
「(普通の奴ならば、たかが『死』の単語ぐらい気にしないはずだ。だが、なぜか白蓮は反応した・・・それを知りたい。)」
ディアボロはヘブンズ・ドアーのDISCを挿し、今度は文字を飛ばして白蓮を本にする。
寝ていたために白蓮は自分が本になるのに何の反応もしなかった。
白蓮が本になったのを確認したディアボロは亀の中に本ごと入り、その本を読み始める。
その本には、(要約すると)こんなことが書かれていた。

かつて年老いて弟に法力を学んでいた。しかし、その弟は彼女より先に死んでしまった。
その悲しみはやがて死への恐怖と形を変え、自身を死から逃れさせるために若返りの術を会得した。
しかしその術は、法術と言うより妖術、魔術の類だった。
次に、その力を失わないようにするために妖怪を裏で助けていた。
しかし、それは自身のためからやがて不憫な妖怪たちの力になろうと行っていた。
だが、自身のしていたことが人間たちに発覚し、魔界に封印された・・・

「(・・・記憶に書いてある命蓮という男・・・誰かの記憶で見たような・・・?俺の気のせいか・・・?)」
「(それにしても・・・白蓮も過去に嫌な思い出があるのか・・・。)」
ふと、ディアボロの頭の中に自分の過去がよぎる。


「(俺は・・・また・・・・・・もしかしてこの世の終わりが来てもなお・・・死に続け・・・)」
ふと振り返ると、列車が目前に迫っていた。
「(いつか・・・いつかこの死の連鎖を打ち砕く・・・!)」
「(噂で聞いた『奇妙なダンジョン』・・・もしそこにたどり着ければ希望はある・・!)」
列車は彼を轢き、そのまま進む。

「(なんだこの記憶は!?世界が・・・終わって再び始まったのか!?)」
「(ありえない。ありえないが、確かに記憶として存在している・・・!だとしても・・・!)」
「うわあああああああああああああ!」
冷静を保てなくなった彼はパニックに陥る。

「もうこの世界には・・・ 希望も何もねぇッ・・・」
「希望とは・・・自分で見つけるものだ。誰かが持ってくるものじゃない。」
「俺はこの旅路の果てに希望を見出した。かつての日々をとりもどす希望をな。」
男の死体が消え、死体があった場所には一枚のDISCが落ちていた。
「(これが・・・露伴が探していたスタンド、『ボヘミアンラプソディー』か)」
彼はそのDISCを拾うと、いつの間にか近くにあった階段に向かっていった。



「・・・・・・・・・・・・」
本を閉じ、ヘブンズ・ドアーの能力を解除する。
そして白蓮をお姫様だっこで抱えあげると、亀の中から出て、白蓮を布団の中に入れる。
白蓮は眠っていたままのため、何も知らない。自分自身の過去を見られたことさえも。
「(お前も・・・辛かったんだな・・・その気持ち、わかる気がする。)」
ディアボロは掛け布団をかけてあげ、亀の中に再び入る。
「(今日はおとなしく寝るとしよう・・・)」
ベッドの中に入ったディアボロはそのまま眠りについた。
不思議な違和感を感じながら・・・

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