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日常に戻ってきた罪人達。青い空のさらに上、黒い土のさらに下 その6

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
「なっ・・・!海?!」
逃げてきた天子は、舌打ちした。
天界の水場は、異界へと繋がる道である。
自分はともかく、ドッピオを勝手に連れ出すわけにはいかない。
「どうするんだよ!!」
「心配ないわ!海の向こうへ逃げなくても横に・・・・。」
そう天子は考え、ドッピオの手を引いて横に逃げる。
今日はドッピオをかばって戦いすぎた。
元々、彼女は幻想郷の住人のように戦いなれているわけではない。スタミナはあまりないのだ。
「はぁ・・・はぁ・・・。」
息を切らしながらも、天子はドッピオと共に走り続ける。
しかし、現実は甘くはない。
「あぶない!!」
突然、彼らの目の前に突然横道から自動車が突っ込んできた。
ドッピオがそれを予知していたのか、天子を咄嗟に突き飛ばす。
二人はそのまま地面を転がり、何とか自動車の突撃を避けた。
自動車は見事な運転テクニックで、海に落ちるギリギリで急停止した。
「うえ・・・、流石に酔ったんだけど・・・・・。」
「うるせぇ、とっとと終わらせて帰るぞ。」
そう言って車から出てくるのは、拳銃を片手に持った・・・・先ほど天子がアイスをぶつけた男の連れだった。
「ちぃっ・・・!!」
天子は荒い息をつきながらも、ドッピオを守るように緋想の剣を構えた。
「おい、やる気か?」
「大人しくついてきてくれれば、痛いことなんてなーんにもしないんだけどなー。」
男達はそんな二人を面白そうに見ながら、拳銃を構える。
メローネの後ろからベイビィフェイスが姿を現し、プロシュートの横にグレイトフルデッドが現れる。
「何よ・・・、あいつら妖怪?!」
天子は残り少ない体力で、何とかドッピオをかばおうと要石を呼び出す。
「いけっ!!」
無数の要石が、二人に向かって飛んでいく。
しかし、二人は避けようともしない。
「ベイビィフェイス。」
「グレイトフルデッド。」
スタンドが、二人の前に立ちふさがる。
「イギッ!!」
「・・・・・・・。」
ベイビィフェイスが殴りつけると、要石はバラバラに壊れる。
グレイトフルデッドも持ち前のパワーで、次々に岩を弾き飛ばす。
「ドッピオ・・・っ!あんただけでも逃げなさいっ!!」
天子は、剣を構えて、要石と共に突進する。
「えっ?!」
一方、ドッピオは突然の天子の行動に戸惑い、一瞬動きが止まった。
だが修羅場に慣れきった体は、思考より先に彼の体を動かした。
すぐさま横に走り出し、近くの横道に入る。
そのまま路地裏に入り込み、出来るだけ自分の行方が分からないように・・・と駆け出した。
しかし、現実は甘くない。
「見つけたぁっ!!」
「ひぃっ?!」
次の瞬間、後ろに突然、スタンドを全身に纏った男が現れる。
「ラッキー♪ターゲットいないし、先にこいつだけ血祭りにあげようよ。手伝って!」
そして、正面から現れたのは、先ほどまで自分達を追いかけていた男である。
「どどどどど・・・・どうしよう・・・・!!」
ドッピオは慌てて、思わずポケットの中の携帯電話を握った。
だが、しかし今の彼はボスに助けを請うことも、そのスタンドを一部借りることもできない。
「ち・・、後であのアマ痛めつけるのに手をかせよ。」
「うん、いーよ。女の子苛めるのはそんなに好きじゃないんだけどねぇ。」
そう言って二人は静かにドッピオに近づいてくる。
「あ・・・あ・・・・・。」
もう死んだ身で、ドッピオが死の恐怖に震える。
また、自分は死ぬのか、たった一人で・・・・・・。
走馬灯が頭に走りかけた、次の瞬間。
バラバラバラバラと、聞こえるエンジンとプロペラの音。
「っ?!」
咄嗟に、ジェラートはバックステップでその場から距離をとる。
一秒後、ジェラートがいた場所には上空から無数の弾丸を降り注いでいた。
「何っ?!」
それを見て、ギアッチョはとっさに上を見上げる。
そこには、その場を飛び去るラジコン飛行機・・・いや、スタンドの姿があった。
そして、ギアッチョが集中力を欠いた、一瞬の隙をついて、その横の家屋の壁にジッパーを開いたような穴が開く。
「スティッキー・フィンガーズ!!」
自分のスタンド名を叫びながら、壁から飛び出してきたのは、ブチャラティだった。
ギアッチョはとっさに地面を滑走し、ブチャラティの攻撃を避ける。
だが、かわしきれない。
スティッキー・フィンガーズの拳が、左腕に当たる。
「・・っあ・・!!」
スタンドの鎧を貫通して、ギアッチョの体にダメージが来る。
だが、この程度で怯むギアッチョではない。
とっさに左腕にパワーを集中させ、スティッキーフィンガーズと共に接近していたブチャラティの体を凍らせようとする。
「ぐっ・・・!!」
ブチャラティは咄嗟に凍らせられた右腕を、スティッキーフィンガーズで切り離した。
こちらの方が、確かに腕はなくなるが痛みがないので戦闘の邪魔にはならない。
「ちっ・・・、何でてめぇがここにやがる!ブチャラティ!!」
舌打ちをしながら、ギアッチョは突然現れたブチャラティに問いかける。
「・・・貴様らこそ、何を企んでいる?!この能力・・・・暗殺チームだな?!」
「質問に質問で返すなぁっ!!」
ブチャラティの言葉に、ギアッチョはいらついて、無事な右腕で壁を叩く。
「こちとら仕事してんだよ!多少の私情が混じっちゃいるがそこのガキは重要な餌なんだ、邪魔すんな!!」
そう叫ぶと、ブチャラティの視線がさらに鋭くなる。
「仕事・・・?お前ら死んでからも、また汚い事をしているのか・・・?!」
ブチャラティが再び、スティッキーフィンガーズを構えさせる。
「うるせぇ!てめぇには関係ねーだろうが!」
すっかり頭に昇ったギアッチョは、もはや『ここは事情を話して穏便に済ませよう』なんて紳士的な案は思いつかない。
歯をギリギリと噛みしめ、興奮した獣のようにブチャラティを狙う。
一方、ブチャラティも冷静に、ギアッチョの様子を見ていた。
自分が知っているのは、ジョルノやミスタから聞いた情報だけだ。
だが、相手は以前、こちらを相手にする事を前提に情報を集めている、こちらが不利だろう。
しかし、そんな事に臆するブチャラティではない。
ギアッチョを睨み付け、出方を疑う。
そうして二人がにらみ合っていると・・・・・。
「ギアッチョォォォォォ!!」
突然、上空から少女の声が聞こえてくる。
その声に二人が思わず、上を向くと。
「っ?!」
空から、緑色の髪の少女が降って来る。
「げっ・・・、映姫・・・・!!」
ギアッチョが気まずそうに言ったのもつかの間、次の瞬間には彼女は、ギアッチョの上に着地した。
「なっ・・・!!てめぇ!!」
その行動に怒ったギアッチョが少女に向かって拳を向ける。
しかし、少女はたんっと軽い身のこなしで飛んでギアッチョの攻撃をかわしたかと思うと、地面に着地。
そのまま手に持っていた尺のようなものでギアッチョの足を振り払い、彼を転ばせた。
「映姫様です、敬意というものが足りませんよ、ギアッチョ。」
やれやれと、制服のような服に身を包み、奇妙な帽子をかぶった少女は倒れたギアッチョの上に腰掛けた。
可憐な外見とは裏腹に、大人の女性の余裕がその姿には見て取れた。
「ちくしょう・・・!!覚えてやがれ!!」
「はいはい、まったく・・・仕事に私情を持ち込んでの乱闘騒ぎ・・・。あなたもプロならもっと冷静に対処してください。とりあえず・・・・。」
そう言うと、映姫は懐から、一枚の小さな板を取り出す。
それには、何やら雪の結晶と氷のような文様が刻まれていた。
「な・・・まさか・・・!!」
「予想の通りです、しばらく封印されて反省なさい。報告書は後でいいので。」
そう言って映姫がその板をギアッチョの額に当てると、その板が光り、ギアッチョの体がぶわっと霧散し、光の粒子となって板の中に吸い込まれていった。
「・・・・君は?」
突然現れた映姫に、あっけに取られていたブチャラティは、ようやく口を開く。
「あぁ、紹介が遅れました。私は四季映姫・ヤマザナドゥ。日本の冥府の神の一人・・・、まぁあなた方風に言うならば天使にあたるでしょうか。」
そう言って、映姫はにっこりブチャラティに微笑む。
だが、全身からにじみ出る不機嫌のオーラは、隠しきれていなかった。
「すみませんが、彼の仲間を見かけていませんか?実は少々今回、ハプニングが重なりまして。あなたにも迷惑をかけてしまいましたね。」
「は・・・はぁ・・・・・・。」
そう言われて、ブチャラティは戸惑う。
確かに、この少女からは人間とは明らかに違う気配を感じる。
だが、何故彼女は暗殺チームを?
そのブチャラティの疑問を感じ取ったのか、映姫はあぁ、と気づく。
「彼らは今、罪を償うために私の部下となって、死神をやっているんです。
 今回の任務はとある人物の拘束だったんですが・・・少々オイタをやりすぎたようですね。」
そう言って映姫は、片手でギアッチョの魂の入った封印板を弄る。
「あなたも災難でしたね。」
映姫はくるり、と腰を抜かしていたドッピオの方を振り返った。
「あ・・・はい・・・・。」
呆然としながら、ドッピオは頷く。
「では、私は部下を回収しなければならないので。」
そう言って、映姫はカツカツと靴音を立てながら、ドッピオの横を通っていた。
そして、すれ違いざまに呟く。
「あなた、それはいいのですか?全ての罪をあの人に押し付け、自分はのうのうとここで暮らしていて。」
「っ?!」
咄嗟にドッピオは映姫のほうを振り向くが、映姫は既に天高く舞い上がった後だった。
「おい、君。大丈夫か?」
そう言ってブチャラティはドッピオに近づいた。
彼はドッピオの正体に、気づいていないらしい。
『全ての罪をあの人に押し付け』
ドッピオの頭の中に、映姫の声が響く。
そうだ、自分はボスの命じるままに、何も考えずに全てを行っていた。
目の前の男だって、自分が・・・・・・・・・。
「っ!!!」
そう考えた瞬間、ドッピオは駆け出していた。
「あ・・・おい!!」
ブチャラティの静止を振り切って、ドッピオはその場から逃げ出した。

「だぁぁぁぁぁっ!どこまで追いかけてくるのさこのスタンド!!」
一方、エアロスミスに追われたジェラートは必死に屋根の上を飛んで逃げていた。
彼は遠距離系のスタンドとは、とことん相性が悪い。
何せバオーはスタンドには聞かない、自分のスタンドは攻撃用には向かない。
普段だったら仲間が一緒だから何とかなるものの、今の彼は一人である。
「くそっ・・・・!せめて本体が分かればな・・・!でも全然それらしい匂いは近くにないし・・・!!」
舌打ちをして、ジェラートはすぐさま、地面に降りる。
その降りたところには、何故か大量のシャボン玉に囲まれたソルべの姿があった。
「やっほ、何遊んでるのさ。」
スタンッとソルべのすぐ後ろに降り立つ。
ソルベと少し晴れた所には、羽飾りのついたバンダナを額に巻いた金髪青年の姿が見える。
「新手だと・・・?!」
そう言って青年はなにやら奇妙な動作をしてシャボンを操作する。
シャボン以外は何も目に映らない所を見るとスタンドはないらしい。
「状況説明してくれる?」
はぁ、とため息をつきながらジェラートは意識を集中し始めた。
「いや、どうやら俺がイタズラしたのを見ていた波紋使いの先輩が見てたらしくて。先輩とスタイリッシュ波紋ガンアクションで遊んでた最中だ。」
苦笑しながら、ソルベはふざけたようにくるくると拳銃を手の中でまわした。
「そう、でスコアは?」
「残機、ボムともにゼロで回りはこの弾幕。分かるだろ?」
「はいはい、まぁ丁度いいから手伝ってあげる、俺も追われてるしね。」
ジェラートが、パチン、と指を鳴らすと、その手の中に奇妙な拳銃が現れる。
さらに胸
「サウンドガーデン。」
ジェラートの横に、半分舞台装置と融合したような奇妙な木現れる。
どうやら金髪の青年はスタンドが見えていないらしいし、どうやら遠距離スタンドも視界は共有していないらしい。
「そいじゃ、一曲行きますか!!」
木の枝から、一本のギターがジェラートの前まで下りてくる。
周囲を照らすスポットライトの色は、狂ったような赤だった。
何かをかき乱すようなピアノの音が、サウンドガーデンのスピーカーから漏れる。
「なっ・・・・!!」
青年は驚愕する、何故なら世界全てが真っ赤な色に染まったからだ。
次の瞬間、周囲の風景が歪む。
太陽がまるで切れかけた電球のように点滅し、シャボン玉が奇妙な虹色に輝く。
一方、ジェラートを追っていた飛行機のスタンドも奇妙な動きで蛇行飛行しながら、ガンガンと壁にぶつかっている。
【狂気の瞳 〜 Invisible Full Moon:聞いたものを狂わせる程度の能力】
ソルベはその狂った空間の中を、何とも無いように歩いていく。
「お休み、先輩。」
そして、狂気の世界に堕ちた青年のみぞおちに拳を叩き込む。
ジェラートの奏でていた曲が、終わった。
ジェラートはスタンドを消し、はぁ、と息をつく。
どうやらスタンド使いも音の聞こえる範囲にいたらしく、先ほどのスタンドは混乱してあさっての方向へ飛んでいったらしい。
「あっ!早く戻らないと!!あいつ逃げちゃうよ!!」
そしてドッピオを置いてきた事をジェラートが思い出す。
「そうだ!!早くしないと他の奴がぶち殺しちまうかも!!」
そう言って、二人はジェラートがいた路地裏に向かおうと振り返るが・・・・・。
「あいよー。ちょっと通りますよー。」
高速で宙を滑走する船が、二人をバンッと跳ね飛ばした。
もちろん、その船の上に乗っているのは小野塚小町である。
「まったくぅ・・・、あんた達また大騒ぎしたんだって?おかげであたいまで映姫様付き添いで連れてこられちまったよ。
 お姉さんも仕事があるんだけどねぇ・・・・・。」
やれやれだよ、といって小町はため息をつく。
「お・・・覚えてろよ・・・・。」
質量的には軽いものの、それほど車と変わらないスピードでぶつかられソルベは完全に気絶、ジェラートも動けない状態にされる。
「はいはい、大人しくおうちに帰ろうねー。」
そんな弱った二人を、小町は軽々と抱えて船に乗せた。

「映姫さまー、ソルベとジェラートの回収終わりましたよー。」
ぎこぎこと舟をこぎながら、小町は映姫の元へ戻ってきた。
「・・・小町、ここにいる霊は幻想郷の霊とは違うんですから、そんな目立つ方法で運ばないでください。」
普通に舟をこぎながら進んできた小町をみて、映姫は呆れる。
道に人は歩いていないものの、普通に家々の窓からはその様子が見える。
小町を見てしまった人々は、さぞかし混乱したことだろう。
「あれ?それで残りの奴らは?」
「あぁ・・・・、残りの者達はリゾットに任せてあります。そろそろ・・・・。」
そうして二人が話していると噂をすれば何とやら、リゾットも戻ってきた。
「リゾット!すみませんね・・・、任務が終わって休んでいてもらったの・・・・。」
そこまでいいかけて、映姫は固まる。
小町もそれを疑問に思い、振り返って固まった。
リゾットは、真っ赤になって帰ってきた。
おそらく、多分メローネとプロシュートの血だろう、必要外に天子を傷つけるとは思いにくい。
プロシュートとメローネの姿は無く、ただリゾットは二つの死体袋のようなものを引きずっていた。
その隣では、天子がガクガクと絶望した表情で震えている。
それは当然だ、今のリゾットはどうみてもSIRE○ とか静岡とかのホラーゲームに出てくる敵キャラそのものだからである。
多分、絶対人里の子供達には見せられないだろう。
「・・・・・二人の回収、終わりました。戻りましょう。」
恐ろしいほど感情のこもっていない声で、リゾットは映姫に告げる。
どうやら、そうとう機嫌が悪いらしい。
「お・・おい、あんた、大丈夫かい?」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい下界の人間怖いごめんなさいごめんなさいごめんなさい・・・。」
小町がそっと天子に声をかけるも、天子はうつろな目でひたすらぶつぶつと呟くだけだった。

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