アットウィキロゴ
ジョジョの奇妙な東方Project@Wiki
掲示板 掲示板 ページ検索 ページ検索 メニュー メニュー

ジョジョの奇妙な東方Project@Wiki

不死鳥は失敗を恐れない 第十四話

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集
 ついにブンブーン一家はジョニィたちを取り囲んだ。
 妹紅は脱出の機会を伺い、ジャイロは一瞬見えた『影』に戸惑う。
「ジャイロ、君の足……出血がさっきよりすごくなってきているぞ!」
 ジョニィに指摘されて、ジャイロは自分の足を見た。
 脚からドバドバと血があふれ出てきている。
 それだけではない。
 脚に張り付いている銃のパーツが足の中に入り込んできている。
 その様を見て、ジャイロはハッとなる。
「これは、チーム攻撃だ。奴らとの距離が近づけば近づくほどこの『鉄』は強力にオレの体に作用してきている……」
 ジャイロは、痛みに耐えながらそっと立ち上がる。
「もしあいつらがそばまで来たら……これがオレの体を突き抜けるのかもしれない……ジョニィ、お前は大丈夫か?」
 ジャイロの質問に、ジョニィは少しの間をあけて口を開く。
「僕は大丈夫だ。やっぱり触ったことが関係あるのかな……でもおかしいぞ? 触れたのは妹紅も同じはずじゃないか」
 ジョニィは、視線を妹紅の方へ向ける。
「彼女は血の付いたナイフに触れているのに、君と同じ状態になっていない」
 ジョニィは思索の海に沈み込もうとする。
「おい二人とも! ごちゃごちゃ考え事してる場合じゃなさそうだ!」
 そんな彼を、妹紅が乱暴に引き上げた。 
 ハッとなったジョニィが周囲を見渡すと、ジョニィはいよいよもって焦り始めた。
「完全に取り囲まれてしまった……3人で回り始めたぞ!」

 不死鳥は失敗を恐れない 第14話『超越する何か』

「なあ、L・A。こんなことできるか?」
 アンドレが、L・Aの名を呼んだ。
 L・Aが振り向くと、アンドレは自分の鼻を指差して、
「鼻の穴ペッタンコ! 鼻の穴ペッタンコ!」
 器用にも鼻の穴を開け閉めしてみせる。
「わあああっ! スゲェ! アンドレ兄ちゃん、それどうやんの?」
 小さな感激を得たL・Aはその一発芸のやり方を聞こうとした。
「教えてやらねェェーッ! オメェーにゃ一生かかってもできやしねーよ!」
 即刻断られた。
 さっきの芸が受けて調子づいたアンドレは、片手を使って器用に耳を折りたたみ、
「耳も耳の穴に入るぜ! 耳の穴ペッタンコだ! おめぇにゃできねぇ」
 耳の穴の中に収納してみせる。
「わああっ! スゲェーッ!」
 目の前で繰り広げられるかくし芸の連続に、L・Aは興奮を隠せなかった。
 しかし、その楽しいひと時を打ち壊す声が。
「おい、アンドレ! ボヤッとしてねぇでアイツらに近づいて決着をつけろッ!」
 ベンジャミンの声だった。
 彼の命令に、アンドレは少し黙り込んで、
「あ、ああ。わかったよ」
 静かな声で答え、ジャイロたちの方を見た。
 立ち上がってアンドレたちを睨むジャイロの手のひらの上では、鉄球が回転している。
「アイツ、もう『一球』の『鉄球』を出しやがったぜ」
 鉄球に警戒して、アンドレはジャイロの様子見をすることにする。
「全部で2発しかないよ。アイツ、ファーストステージでインディアンに投げてペナルティをくらったんだ」
 L・Aは、余裕を含めてジャイロを直視した。
「父ちゃんの時と同じなのにな。アイツ兄ちゃんまで鉄がなくならずに届くと思ってんのかな?」
「多分……また投げてくるんだろうな」
「気付いていないぜ……アンドレがこのブンブーン一家の中で一番優秀だってことをよ……」
 気を見て、アンドレはジャイロたち三人の方へと馬の向きを変えた。
「行くぞ。レースは俺たち一家が一着だ」
 心の中に小さなしこりを抱えて、アンドレは三人に迫る。
 すかさずジャイロは鉄球を投げた――
「届くかマヌケェーッ!」
 ――宙へ。
「え?」
 アンドレは驚いて、馬の足を止めてしまった。
「軌道を変えてみたってことか……? 同じなのによ……オレには絶対に近づけねぇ……」
 彼は慢心して、ジャイロへと指を向ける。
「届くかアホがーッ! 近づいて内臓を引きづり出してやるぜーッ!」
 それが悪かった。
 地面に落ちた鉄球は、幾つもの小石をはね上げる。
 その内の一つが、アンドレの方へと向かった。
「どうやら奴らの影響があるのは『鉄』だけだ……『石』は弾き飛ばせる。『石』は……命中した」
 ジャイロは、石がアンドレに命中するのを確認すると、馬の向きを変えて、
 「アイツらの包囲が崩れている今がチャンスだ。ここを離れるぞ。あと2人いる……とにかく訳のわからない奴らだ……出発する。荷物をまとめろ」
 フラフラと自分の馬へと向かう。
「荷物は既にまとめてある。さっさと行くわよ」
 妹紅も、馬の向きを変えて、アンドレ達を見る。
 アンドレは、脇腹に穴を開け、激痛にうめいていた。
 それを見た妹紅は、荷物の中から救急救命セットを取り出し、砂の上に投げ捨てて走り出した。
 全速力を出して、三人はブンブーン一家から離れていく。
「おい、ジャイロ。足見てみろよ。銃のパーツが落っこちてる」
 妹紅に言われて、ジャイロは自分の足を見た。
「本当だ……足の異常が元に戻っている……奴らから距離を置いたせいか?」
 ぼろぼろと足に刺さっている銃のパーツが、足から落ちている。
 それを見て、ジョニィは振り向いてブンブーン一家の方を見た。
「ど、どういう『トリック』なんだ? それとも奴らは『毒』とか『病気』みたいなものを使っているっていうのか?」
「いや、これは『トリック』だとか言うよりも『呪い』と考えた方がいいかもな……そう考えるしかねぇ」
 ジャイロも背後を見てブンブーン一家の様子を見る。
「ちょっと待て二人とも。これは本当に『呪い』か? 鉄だけを引き寄せる『呪い』なんてアタシは聞いたことねーぞ!」
「どういうことだよ、妹紅。お前、もしかして『呪い』だとかに詳しいクチか?」
 妹紅の言葉に、ジャイロが反論する。
「ああ。ちょっと齧ったことがある。『呪い』ってのは、他人にかけるものだが、『鉄だけを引き寄せる呪い』なんて聞いたことがない」
「結局お前も正体が掴めないのかよ」
「悪いかよ」
「いや、全然悪くねぇ。ただ、少しだけわかったことがあるぜ」
「解ったこと?」
 妹紅と、ジョニィは目を丸くした。
 この緊急事態の中で、敵の持つ『何か』の一端を見抜くほどのジャイロの洞察力に。
「まず、奴らはまず俺に接触し、3人で俺たちを取り囲んでから近づいてきた。つまり、アイツら3人の『中間』に挟まれると、強力な攻撃になるんだ……『鉄を引き寄せる呪い』……『磁石』どうしが集まるみたいに……」
 ジャイロは前の方を向き、走ることに集中しだす。
「とにかく夜中だけど仕方がない! 僕らが奴らより『水場』に到着しないと!」
 ジョニィも前を向き、馬を加速させた。
 妹紅も、前を向いて馬を加速させる。
 まずは水場に到着するのが最優先だ。


「痛ええよォォ! ひでぇッ! ちくしょォォ~ッ! なんてひでぇ野郎だジャイロ・ツェペリ!」
 穴の開いた脇腹を抱え、アンドレは痛みに叫んだ。
「アンドレ兄さんのドテッ腹に穴が開いた! ひゃあああッ! へその穴より大きい穴だ!」
 L・Aは震えて辺りを見回す。
 すると、ジャイロ達のたき火の跡の近くに箱が置かれているのを見つける。
「あれは……?」
 L・Aは馬から降りて、その箱を拾う。
「赤十字マーク……救急箱だ! やったよ兄ちゃん! これで助かるよ!」
 L・Aは小躍りして、箱を持ってアンドレの方へと向かう。
 その時、ベンジャミンの叫びが響いた。
「うおおおおお! 奴らが逃げるぞォーッ!」
 ベンジャミンは激昂して、
「逃がすかこのブタ野郎!」
 銃を連射するが、その銃弾は三人には届かない。
「離れすぎてるよ父さん。しかも弾丸は『鉛製』だ。『鉄』ならアイツの体が引っ張ってあたったかもしれないけど……」
 L・Aが落ち着いて父をたしなめようとする。
「知ってんだよ! いつからてめーは物知り博士になったんだ? てめーごときの脳みそでわかったふうな口きいてんじゃねぇッ!」
 ベンジャミンは逆ギレして、弾切れの銃をアンドレへ向ける。
「おい、アンドレ、もうちょっと右こい。右だ」
 そう言われたアンドレは、少し右へと動く。
「いい子だ。大けがしたくなかったら動くんじゃねーぞ」
 ベンジャミンは、弾を込めなおし、なんとアンドレの傷口に銃を打ち込む。
 二度目の銃声に、妹紅は振り返った。
「今度は銃かよ……くらいやがれェ!」
 妹紅はすぐに炎を振るい、銃弾を落とそうとする。
 結果、銃弾を落とすことには成功した。
 ジョニィの腕にわずかばかりの血痕を張り付けて。
 それを見て、ベンジャミンは悪態をつきつつ銃を収めた。
「アンドレ、傷見せてみろ!」
 ベンジャミンは、L・Aから治療を受けているアンドレへと近づいた。
「なんだ。結構小さな穴じゃないか」
 傷の様子を見て、彼は笑う。
「ワシはな、若い頃崖から落ちて下顎を吹っ飛ばしたことがある……しかもそこから5キロも歩いて家に帰ったもんよ」
 自慢げに語るベンジャミンの横で、L・Aはベンジャミンの傷をふさぐ。
「あのジャイロって野郎……恨んでやるッ! ぜってー復讐してやるッ!」
 L・Aに包帯を巻かれながら、アンドレは恨み言を漏らす。
「ああ。必ず復讐してやる『3人』をぶっ殺して、50キロ先の『水場』には誰よりも先にワシらが到着するんだ。一番に到着して、たった一つの『水場』を潰してしまえば、後から来る選手どもは……」
 ベンジャンミンは、とびっきりの笑顔を浮かべた。
「飲み水が無いから『全滅』ってことだからなァーッ!」
 そして、彼は不気味な笑い声を浮かべた。
 L・Aも笑う。
 ただ一人、アンドレは笑えなかった。
 L・Aはひとしきり笑い終えると、一つの事に気が付いた。
「ところで、あいつらにどうやって近づくんだい? あいつら優勝候補で簡単に追いつけないからこうやって襲撃してるんじゃないの……」
 L・Aが質問すると、ベンジャミンはさらに高笑いした。
「L・A、あいつらを追いかけるのがワシらだって誰が言った? あいつらは『後ろの奴』に追わせて、『後ろの奴』に始末させるんだよ」
 そう言って、彼は後ろの方を指差す。
 二人は、その方向を見るが、誰もいない。
「ねぇ、『後ろの奴』って、誰?」
 L・Aがベンジャミンと同じ方向を指差す。
「ワシを尾行している奴の事だよ……参加選手3千人の内からワシの『蹄鉄の跡』だけを見分けて朝からずっと尾行してきている何者かがいる……ちゃーんとわかってるんだぜワシはよォォ」
 ベンジャミンは、自信満々に語る。
 L・Aは、足元に散らばる馬の足跡を見た。
「父ちゃんのこの足跡のことかい? そんな奴がいたんだ……誰?」
「この距離じゃわからないが、あり得るのは『マウンテン・ティム』だな。あいつは保安官と仲がいいからな」
 ベンジャミンの推測に、二人は驚いた。
「マウンテン・ティム!」
 アンドレは目を見開き、
「スゲェッ! ファーストステージで4位でみんな憧れのカウボーイ!」
 L・Aは目を輝かせる。
「逆にそのことを利用するッ! ワシらのこの『鉄』を操る能力でッ!」
 ベンジャミンンの顔が、ねじれた。
 下顎を覆う鉄が躍動し、彼の顔の中に入り込んでいく。
「利用するって、父ちゃん、マウンテン・ティムに何をする気?」
 L・Aはその意図が掴めない。
 アンドレは、黙ったままベンジャミンの変貌を見つめる。
「土地のインディアンが忌み嫌う砂漠の『呪われた山』で鉱山を探し、この能力を身に着けたッ! インディアンたちは不幸になるとか言ってたが、ワシらは幸せになったッ! 邪魔する奴は取り除いてェェェ……1位で突っ走るのはこのブンブーン一家だぜェーッ!」
 ベンジャミンの不気味な声が、夜の砂漠にこだました。

 次回予告
魔理沙「魔理沙だぜ。今回は妖怪の山に来ているぜ」
にとり「おお、よく来たね盟友。さっき面白いもの見つけたんだ」
魔理沙「面白いもの? それって何?」
にとり「わざわざこんな所にまで来て滝行をしている亡霊」
魔理沙「亡霊が滝行!? なんのために?」
にとり「私にもわからん……で、その滝行をしている亡霊があちら」
吉良良影「…………」(←胡坐をかき、滝にうたれている)
魔理沙「いったいあの亡霊は何に目覚めるつもりだ?」
 次回ッ! 不死鳥は失敗を恐れない第15話『呪われし者』お楽しみにッ!
にとり「あ、あの亡霊私たちに気付いたみたい!」
魔理沙「逃げてくぜッ! あの亡霊そそくさと逃げてくぜッ!」
吉良良影「静かにさせてくれ……」

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最近更新されたスレッド
ウィキ募集バナー