朝―――。
鳥の鳴き声で気持ちよく目をさましたわたしは、カーテンから差し込む太陽の光を優雅に楽しむつもりだった。久しぶりの休日を過ごすサラリーマンのように。
しかし・・・・・・・・・。
「さっさと金を払え!!依頼主だろ!」
太陽の光だけでなく、魔理沙まで入ってくるとは、常識は通用しなくとも、せめて良識は通用して欲しいと切実に願ったよ。
「その前に窓ガラスの弁償をして欲しいのだがな・・・」
そう、玄関から入ってこないような常識のないやつが、わざわざ窓をノックして入るほどの良識を持ち合わせているはずもなく、魔理沙は窓ガラスをぶち破って入ってきたのだ。
当然床には割れた窓ガラスの破片が散らばっている。幸いわたしのところまで破片は飛んでこなかったようだが、魔理沙のほうは少し破片があたったらしく、血を流している。朝一番に見るものが血に濡れた魔女とは・・・今日の運勢は最悪だな。
「直接巻き上げるって言ったはずだぜ。だから窓を開けっぱなしにしておかないお前のミスだろ」
こうもしれっと言われるとひょっとしたら自分の常識が間違っているのではないかと錯覚さえしてしまいそうだ。
「そうかそれは知らなかった。こちらの暮らしにもずいぶんと慣れてきたと思っていたが、まだまだ学ばないといけないことが多そうだな。・・・常識や良識といったのもとかな・・・」
「そういうことだぜ!わかったらさっさと金を払いな!」
・・・この小娘・・・わたしの皮肉を完全に無視するとは・・・。このわたしの顔にはりつく『うんざり』といった表情が見えないのか?
しかたない・・・
わたしは腰掛けていたベッドから降り、床に散らばるガラスの破片を踏まないように気をつけながら普段使っている机へと向かい、引き出しから一通の封筒を取り出した。
「ほら、これでいいのだろう?これでお茶でも飲んでくるといい」
取り出した封筒を魔理沙に渡し、そのまま破片を片付けるべく掃除道具を取りに行こうとした。
「へっへっへ、最初から素直に渡しておけば窓ガラスも割れずにすんだのによ」
なんだこいつ?・・・完全に悪役面している。間違ってもなにかの主人公にはなれない顔だな。爆破してしまおうか・・・ん?ああ、ガラスの破片を全部爆破してしまえばいいか。キラークイーンを使えば塵一つ残さず綺麗にできるな。
「受け取ったのだからもうわたしからは一切取り立てるなよ?」
「ああ。神様に誓ってやってもいいぜ」
「君に誓われたら神様も迷惑だろう。わたしに誓えわたしに。それから、足元に気をつけたほうがいいぞ。たった今ガラスの破片を爆弾に変えた。死ぬのは構わないが掃除が面倒になるからな。踏むんじゃあないぞ」
「相変わらず薄情なやつだ。あとこれ、忘れる前に渡しとくぜ」
床に散らばるガラスの破片を踏まないように、魔理沙は懐から取り出したものを吉良のほうへと投げた。
「投げるなよ。手紙か?一体誰からだ。というよりもなぜわたし宛の手紙をおまえが持っているのだ?」
「交渉材料に使うつもりだったからな。さて、それじゃ、一体いくら入っているのかなァン♪」
ほう、わたしの目の前で中身を確認するのか。ふふん、欲をだすおまえが悪いのだ・・・。
魔理沙は封筒を逆さにして、中身をだした。
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「おい吉良・・・」
「なんだ?納得して受け取ったのだからもう取り立てるなよ」
「『お茶でも飲め』って言ったよな?」
「ああ」
「お茶しか飲めないじゃん」
謝礼を払うことに同意し、謝礼を封筒に入れて渡した。
普通の者ならば『謝礼』=『お金』と言う認識しかないだろう。
しかし魔理沙は改めて、吉良吉影という男が『イカサマの天才』ということを思い知らされた。
封筒の中に入っていたのは
意外ッ!それはお茶の葉ッ!
「どうだ?面白いだろう。外の世界で誰かがやっているのを見てね、真似させてもらったのだよ。おおっとこっちに来るなよ。忘れるな。すでにこの床は上級者用のマインスイーパーと同じなのだからな。うかつに歩けば爆発するかもしれないぞ。どれが爆弾となったかわかるまい。接触弾となっているからな。触って調べるのはやめたほうがいい。死にたくなければな」
「おいおい男らしくないぜ!」
「そんなこと知るか。朝っぱらからいきなりたたき起こされたのだ。これぐらいのことで罰はあたるまい」
ぶーぶー文句を垂れる魔理沙を他所に吉良は先ほど受け取った手紙を読むことにした。
「なんだこれは結婚式の招待状だと・・・シアーハートアタックのやつ、せっかちだな(そもそもどうやって書いたのかが謎だ。わたしが左手で書いたらこんな文字になるのだろうか)」
「ああ、私のとこにも同じ手紙が来たぜ。当然参加させてもらうぜ」
「構わないさ。シアーハートのやつが自由意志で送ったのだからな」
「それからお前宛にもう一通あったぜ。なんでもプッチが見つからないから見つけたら招待してほしいらしいぜ」
・・・いくら自由になったからといって元主人(?)を人探しに使うとは、誰に似たのかわからないがずうずうしいやつになってしまったものだ。
「まだ戻ってきていないのか?霊夢のところに居ると思うのだが・・・」
わざわざ休日に出て行くのも面倒なので魔理沙に任せて(押し付けて)しまおうかと、そう思っていると廊下からドタドタとこの部屋に向かって走ってくる足音が聞こえてきた。
バタンッ!と勢いよくドアを開け、美鈴が部屋に飛び込んできた。
「ま『カチリ』アーッ!」
・・・・・・・・・
まさか満足に話すこともなく爆弾を踏むとは・・・何をしにきたのか知らないが、少しだけ同情してやろう。あの爆発で見事に破片は消えたようだな。
「ううう・・・」
ほう、どうやら死にはいたらなかったようだ。気絶だけで済むとはさすがは妖怪だな。
「こいつがここにいるということはプッチも生き返っていることだろう。床も綺麗になったことだ。どうだ魔理沙?神社まで行かないかい?こいつが目を覚ましたら面倒なことになるだろう」
「あ、ああわかったぜ(普段からこんな酷い扱いなのか?だとしたら同情するぜ)」
長い石段を登りきると、見慣れた神社が姿をあらわした。
「フー、君たちはいいな。当たり前のように空が飛べて。こちらに来てから少しは体力がついたが、歩いての移動はなかなか疲れる」
「飛ぶ方法を伝授してやってもいいぜ(ウソだけど)」
「ほう・・・いや、やっぱりやめておこう。一般人は空なんか飛べないからな」
そのとき魔理沙が急に止まった。
突然のことだったので魔理沙にぶつかってしまった。
「いきなり止まるなよ。上りだったからよかったものの。どうしたんだ?」
「いや、誰かが倒れているんだぜ・・・」
魔理沙が指差した先を見ると縁側に一人の人間が倒れている
「あれは・・・プッチか?」
「何やってんだ?」
2人がプッチに近づくが、プッチは何かブツブツと呟き全く気付いていないようだった。
「逃れなくては・・・!!」
なにやら物騒なことを言っているな。危険なことならわたしと関係の無いところでやってくれ。やれやれ、やはり今日の運勢は悪いのか。
「おいプッチ一体なにから逃げてんだ?」
こら魔理沙!面倒事に関わろうとするんじゃあない
「ほうっておけ。どうせまたつまらないことだろう」
ようやくわたしたち2人の存在に気付いたのか、プッチはこちらを見て言った。
「吉良と魔理沙か、いいところに来てくれた」
なにか続けようとしたようだが、プッチの言葉を遮るように足音が聞こえた
足音のした方に顔を向けると、そこには笑顔の霊夢がいた。わたしにはその笑顔がなぜか酷く恐ろしく思えた。
「お、おいプッチお前一体なにをやらかしたんだ?」
魔理沙が霊夢の笑顔を見ていささか引いているがそんなことおかまいなしに霊夢はプッチに話しかける。
「誰かから聞いたことがある。西洋人にとってもっとも身近な『拷問』は・・・『正座である!』・・・と。長時間の純粋な『正座』は脚の血管を圧迫し、一時的に中枢神経、末梢神経に障害を引き起こす。長時間座り続けると脚が麻痺して立つことができなくなる!」
・・・心配するほどのことでもなかったか。帰りが遅くて怒られていたのだろう。まるでガキだな。
「や、やめろ!霊夢こんなことを・・・やめろ!霊夢を止めろ!吉良!魔理沙!こんなことをさせるなァ――ッ!!」
必死の形相で叫ぶプッチを目にして助けないのは、事情を知らない者からすればとても薄情なものとして映るだろう。
しかしわたしも魔理沙もさっきの霊夢の言葉を聞いて『しょうもないこと』とわかったので、一切助けるつもりはない。
「わたしのそばに近づくなァ―――ッ!!!」
数分後そこには悪ノリした3人に痺れた脚を突かれもだえ苦しんでいたプッチの姿があった。
その後わたしたち2人は部屋へと上がらせてもらった。
「へえ。結婚式の招待状ね。もちろん参加させてもらうわ。プッチ、お茶淹れてきなさい」
どうやらしばらくプッチは霊夢に頭があがらないようだ。何があったか知らないが・・・。
「あ、だったらさっき貰ったこのお茶淹れてくれよ」
無言で立ち上がったプッチに魔理沙が先ほどわたしがあげたお茶の葉を渡した。
プッチが部屋から出て行こうとしたとき、何やら奇妙な服装をした男があらわれた。
「神父!これくらいオレがやりますよ!もう紅茶も淹れれるようになったんだ!」
その男を見て霊夢は深くため息をついた。
「それではわたしも手伝わせてもらおうか」
わたしは事情を聞くため、プッチと謎の男についていくことにした。
火をつけ、お湯を沸かしている間にいくつか質問をした
「なあプッチ、君はしばらくあの世に居続けてたようだが、一体何をしていたんだ?」
わたしの質問にプッチは上を見て、少し考え込むようにしてから話し出した。
「ああ・・・実は・・・」
次回予告
あ、ありのままに起こったことを話すぜ
エピローグかと思ってたらプロローグだった
何を言っているのかわからねーと思うがオレも何を言っているのかわからねー。
続きは次回まで待つしかねーぜ!
吉良たちがシアーハートアタックを探している裏で、実は世界の危機が訪れていた!?
この物語は それぞれの信念に基づいて行動した 一人の閻魔と三人の『星を持つもの』たちの知られざる戦いの物語である。
次回 悪役幻想奇譚第十一話
『プッチ神父は導きたい』
お見逃しなく!
鳥の鳴き声で気持ちよく目をさましたわたしは、カーテンから差し込む太陽の光を優雅に楽しむつもりだった。久しぶりの休日を過ごすサラリーマンのように。
しかし・・・・・・・・・。
「さっさと金を払え!!依頼主だろ!」
太陽の光だけでなく、魔理沙まで入ってくるとは、常識は通用しなくとも、せめて良識は通用して欲しいと切実に願ったよ。
「その前に窓ガラスの弁償をして欲しいのだがな・・・」
そう、玄関から入ってこないような常識のないやつが、わざわざ窓をノックして入るほどの良識を持ち合わせているはずもなく、魔理沙は窓ガラスをぶち破って入ってきたのだ。
当然床には割れた窓ガラスの破片が散らばっている。幸いわたしのところまで破片は飛んでこなかったようだが、魔理沙のほうは少し破片があたったらしく、血を流している。朝一番に見るものが血に濡れた魔女とは・・・今日の運勢は最悪だな。
「直接巻き上げるって言ったはずだぜ。だから窓を開けっぱなしにしておかないお前のミスだろ」
こうもしれっと言われるとひょっとしたら自分の常識が間違っているのではないかと錯覚さえしてしまいそうだ。
「そうかそれは知らなかった。こちらの暮らしにもずいぶんと慣れてきたと思っていたが、まだまだ学ばないといけないことが多そうだな。・・・常識や良識といったのもとかな・・・」
「そういうことだぜ!わかったらさっさと金を払いな!」
・・・この小娘・・・わたしの皮肉を完全に無視するとは・・・。このわたしの顔にはりつく『うんざり』といった表情が見えないのか?
しかたない・・・
わたしは腰掛けていたベッドから降り、床に散らばるガラスの破片を踏まないように気をつけながら普段使っている机へと向かい、引き出しから一通の封筒を取り出した。
「ほら、これでいいのだろう?これでお茶でも飲んでくるといい」
取り出した封筒を魔理沙に渡し、そのまま破片を片付けるべく掃除道具を取りに行こうとした。
「へっへっへ、最初から素直に渡しておけば窓ガラスも割れずにすんだのによ」
なんだこいつ?・・・完全に悪役面している。間違ってもなにかの主人公にはなれない顔だな。爆破してしまおうか・・・ん?ああ、ガラスの破片を全部爆破してしまえばいいか。キラークイーンを使えば塵一つ残さず綺麗にできるな。
「受け取ったのだからもうわたしからは一切取り立てるなよ?」
「ああ。神様に誓ってやってもいいぜ」
「君に誓われたら神様も迷惑だろう。わたしに誓えわたしに。それから、足元に気をつけたほうがいいぞ。たった今ガラスの破片を爆弾に変えた。死ぬのは構わないが掃除が面倒になるからな。踏むんじゃあないぞ」
「相変わらず薄情なやつだ。あとこれ、忘れる前に渡しとくぜ」
床に散らばるガラスの破片を踏まないように、魔理沙は懐から取り出したものを吉良のほうへと投げた。
「投げるなよ。手紙か?一体誰からだ。というよりもなぜわたし宛の手紙をおまえが持っているのだ?」
「交渉材料に使うつもりだったからな。さて、それじゃ、一体いくら入っているのかなァン♪」
ほう、わたしの目の前で中身を確認するのか。ふふん、欲をだすおまえが悪いのだ・・・。
魔理沙は封筒を逆さにして、中身をだした。
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
「おい吉良・・・」
「なんだ?納得して受け取ったのだからもう取り立てるなよ」
「『お茶でも飲め』って言ったよな?」
「ああ」
「お茶しか飲めないじゃん」
謝礼を払うことに同意し、謝礼を封筒に入れて渡した。
普通の者ならば『謝礼』=『お金』と言う認識しかないだろう。
しかし魔理沙は改めて、吉良吉影という男が『イカサマの天才』ということを思い知らされた。
封筒の中に入っていたのは
意外ッ!それはお茶の葉ッ!
「どうだ?面白いだろう。外の世界で誰かがやっているのを見てね、真似させてもらったのだよ。おおっとこっちに来るなよ。忘れるな。すでにこの床は上級者用のマインスイーパーと同じなのだからな。うかつに歩けば爆発するかもしれないぞ。どれが爆弾となったかわかるまい。接触弾となっているからな。触って調べるのはやめたほうがいい。死にたくなければな」
「おいおい男らしくないぜ!」
「そんなこと知るか。朝っぱらからいきなりたたき起こされたのだ。これぐらいのことで罰はあたるまい」
ぶーぶー文句を垂れる魔理沙を他所に吉良は先ほど受け取った手紙を読むことにした。
「なんだこれは結婚式の招待状だと・・・シアーハートアタックのやつ、せっかちだな(そもそもどうやって書いたのかが謎だ。わたしが左手で書いたらこんな文字になるのだろうか)」
「ああ、私のとこにも同じ手紙が来たぜ。当然参加させてもらうぜ」
「構わないさ。シアーハートのやつが自由意志で送ったのだからな」
「それからお前宛にもう一通あったぜ。なんでもプッチが見つからないから見つけたら招待してほしいらしいぜ」
・・・いくら自由になったからといって元主人(?)を人探しに使うとは、誰に似たのかわからないがずうずうしいやつになってしまったものだ。
「まだ戻ってきていないのか?霊夢のところに居ると思うのだが・・・」
わざわざ休日に出て行くのも面倒なので魔理沙に任せて(押し付けて)しまおうかと、そう思っていると廊下からドタドタとこの部屋に向かって走ってくる足音が聞こえてきた。
バタンッ!と勢いよくドアを開け、美鈴が部屋に飛び込んできた。
「ま『カチリ』アーッ!」
・・・・・・・・・
まさか満足に話すこともなく爆弾を踏むとは・・・何をしにきたのか知らないが、少しだけ同情してやろう。あの爆発で見事に破片は消えたようだな。
「ううう・・・」
ほう、どうやら死にはいたらなかったようだ。気絶だけで済むとはさすがは妖怪だな。
「こいつがここにいるということはプッチも生き返っていることだろう。床も綺麗になったことだ。どうだ魔理沙?神社まで行かないかい?こいつが目を覚ましたら面倒なことになるだろう」
「あ、ああわかったぜ(普段からこんな酷い扱いなのか?だとしたら同情するぜ)」
長い石段を登りきると、見慣れた神社が姿をあらわした。
「フー、君たちはいいな。当たり前のように空が飛べて。こちらに来てから少しは体力がついたが、歩いての移動はなかなか疲れる」
「飛ぶ方法を伝授してやってもいいぜ(ウソだけど)」
「ほう・・・いや、やっぱりやめておこう。一般人は空なんか飛べないからな」
そのとき魔理沙が急に止まった。
突然のことだったので魔理沙にぶつかってしまった。
「いきなり止まるなよ。上りだったからよかったものの。どうしたんだ?」
「いや、誰かが倒れているんだぜ・・・」
魔理沙が指差した先を見ると縁側に一人の人間が倒れている
「あれは・・・プッチか?」
「何やってんだ?」
2人がプッチに近づくが、プッチは何かブツブツと呟き全く気付いていないようだった。
「逃れなくては・・・!!」
なにやら物騒なことを言っているな。危険なことならわたしと関係の無いところでやってくれ。やれやれ、やはり今日の運勢は悪いのか。
「おいプッチ一体なにから逃げてんだ?」
こら魔理沙!面倒事に関わろうとするんじゃあない
「ほうっておけ。どうせまたつまらないことだろう」
ようやくわたしたち2人の存在に気付いたのか、プッチはこちらを見て言った。
「吉良と魔理沙か、いいところに来てくれた」
なにか続けようとしたようだが、プッチの言葉を遮るように足音が聞こえた
足音のした方に顔を向けると、そこには笑顔の霊夢がいた。わたしにはその笑顔がなぜか酷く恐ろしく思えた。
「お、おいプッチお前一体なにをやらかしたんだ?」
魔理沙が霊夢の笑顔を見ていささか引いているがそんなことおかまいなしに霊夢はプッチに話しかける。
「誰かから聞いたことがある。西洋人にとってもっとも身近な『拷問』は・・・『正座である!』・・・と。長時間の純粋な『正座』は脚の血管を圧迫し、一時的に中枢神経、末梢神経に障害を引き起こす。長時間座り続けると脚が麻痺して立つことができなくなる!」
・・・心配するほどのことでもなかったか。帰りが遅くて怒られていたのだろう。まるでガキだな。
「や、やめろ!霊夢こんなことを・・・やめろ!霊夢を止めろ!吉良!魔理沙!こんなことをさせるなァ――ッ!!」
必死の形相で叫ぶプッチを目にして助けないのは、事情を知らない者からすればとても薄情なものとして映るだろう。
しかしわたしも魔理沙もさっきの霊夢の言葉を聞いて『しょうもないこと』とわかったので、一切助けるつもりはない。
「わたしのそばに近づくなァ―――ッ!!!」
数分後そこには悪ノリした3人に痺れた脚を突かれもだえ苦しんでいたプッチの姿があった。
その後わたしたち2人は部屋へと上がらせてもらった。
「へえ。結婚式の招待状ね。もちろん参加させてもらうわ。プッチ、お茶淹れてきなさい」
どうやらしばらくプッチは霊夢に頭があがらないようだ。何があったか知らないが・・・。
「あ、だったらさっき貰ったこのお茶淹れてくれよ」
無言で立ち上がったプッチに魔理沙が先ほどわたしがあげたお茶の葉を渡した。
プッチが部屋から出て行こうとしたとき、何やら奇妙な服装をした男があらわれた。
「神父!これくらいオレがやりますよ!もう紅茶も淹れれるようになったんだ!」
その男を見て霊夢は深くため息をついた。
「それではわたしも手伝わせてもらおうか」
わたしは事情を聞くため、プッチと謎の男についていくことにした。
火をつけ、お湯を沸かしている間にいくつか質問をした
「なあプッチ、君はしばらくあの世に居続けてたようだが、一体何をしていたんだ?」
わたしの質問にプッチは上を見て、少し考え込むようにしてから話し出した。
「ああ・・・実は・・・」
次回予告
あ、ありのままに起こったことを話すぜ
エピローグかと思ってたらプロローグだった
何を言っているのかわからねーと思うがオレも何を言っているのかわからねー。
続きは次回まで待つしかねーぜ!
吉良たちがシアーハートアタックを探している裏で、実は世界の危機が訪れていた!?
この物語は それぞれの信念に基づいて行動した 一人の閻魔と三人の『星を持つもの』たちの知られざる戦いの物語である。
次回 悪役幻想奇譚第十一話
『プッチ神父は導きたい』
お見逃しなく!