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予告『稗田阿求は動かない』

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匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
――――――私がこの執筆を始めた切っ掛けは、香霖堂の出版した本と、天狗の新聞に目を通したことだった。
どちらも筆者の私情が前面に押し出されていて主観的で、鼻につくもののある、『娯楽』には不向きな本であった。
しかしそれらのおかげで、私の中にある強い思いが生まれた。
事実のみを描き、一切筆者の主張を交えない、純粋な『娯楽』のために作られたノンフィクション小説。
今の【幻想郷】に必要なのは、まさしくそれではないだろうか。
折しも、【外の世界】からやって来た【スタンド使い】なる新たな住人達が、各地で珍騒動を起こしていた時期である。
彼らのことを『幻想郷縁起』に纏めるのに、以前の手法とは異なる方法を採ることにしたのである。
すなわち、前述の『ノンフィクション小説』だ。

『何でも屋宮本輝之輔の薄っぺらな日常』、
万屋【エニグマ】店主が、弟子の唐傘妖怪、正体不明の部下(悪友?)を引き連れて、依頼をこなす道すがらありとあらゆる場所で時にゆるく、時にしっちゃかめっちゃかに事件を起こして回る物語。

『家庭教師デッドマン吉良吉影』、
外の世界から来た幽霊を巡る、女教師と悪魔の妹の三角関係、勝つのは吉良フラか吉良けーねか。

『ゴッドハンド仗助&億泰』、
何でも治し、何でも削る、二人の匠が通った跡には森も山も残らない。
残されるのは真っ平らな舗装済みの道路だけ……
剽軽コンビの青春開拓珍道中。

『プロジデント:ファニー・ヴァレンタインの文明開化録』、
第二十三代合衆国元大統領が、【並行世界】から来訪した若き天才教授と共に【幻想郷】に文明開化の風を運んだ。
非営利団体【ホワイトハウス】を設立後シムシティ感覚で公共事業を展開しスタンド使い達を束ね、瞬く間に【幻想郷】のパワーバランスの一角を担うまでに台頭、技術開発とエネルギー供給をかけて守矢神社と対立する。

『神父エンリコ・プッチの信仰変遷記』、
ここは地底旧都地霊殿、異教の神父が妖怪達の懺悔を聴き、心を閉ざした悟り妖怪に亡き妹の姿を重ね、『信仰とは何か』思い悩む哲学シリーズ。

『暗殺チームのリーダーを務めているんだが、もう俺は限界かもしれない』、
とある組織で暗殺を専門とする業を果たしていた九人の男達が、何でも屋『アサシーノ』として東奔西走する物語。

『ヴードゥー・キングダム ホテル・パッショーネ』、
元ギャング組織のボスであった怨霊が、側近中の側近である自身の片割れとかつての親衛隊、邪仙を率いて、地底旧都でのしあがっていく、文字通りのアンダーグラウンドストーリー。

『DioDiego』、
腰から分離、右足分裂、頭が吹き飛んでも瞬時に復活、少女を見ては顔面に噛みつき、終いには時をも止めてしまう。
口内に【もう一人の男】が住み着いている、恐竜男の物語。

『MAGENTA×MAGENTA』、
河の底で眠っていたら、気付くと地底旧都に流れ着いていた――――――
嫉妬深い橋姫と同棲しながら、惚れた鬼に認められるために強い男目指して修行を重ね、ひ弱で卑屈だった男が、
「鬼に殴られて無傷だった人間」から、
「鬼と互角に殴り合って無傷だった人間」を経て、
「鬼を無傷で殴り倒した人間」になるまでを描いた、熱血感動巨編。

etcetc……
重ねて念をおすが、これらの物語には、何の教訓も教養も含まれてはいない。
ただ『娯楽』のためにのみ、この本は存在するのだ。
私自身は主張を挟まず、実際の出来事を面白おかしく、理解しやすいように書き出しているにすぎない。
だから、タイトルも自然と決まった。
――――――『稗田阿求は動かない』、
それがこの本のタイトルだ。
先ほどから何度も記述しているように、この本は教養書などとは程遠い。
読んで楽しむ、この本を気に入ってくれたなら、それが貴方にできる唯一の善行だ(※ついでに知り合いに宣伝して、売上に貢献してくれたなら尚嬉しい)。
それでは、素敵な貴方に素敵な幻想ライフを。

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