『ディスクブレイカー☆フラン』第二話
彼岸花が咲き乱れる無縁塚。
そこは美しいが、幻想郷の中でも指折り数えるほどの危険地帯。
そんな激ヤバ地帯をフランは、
「り~ん~ご~と~は~ちみつ~」
歌いながら歩いていた。
少しくたびれた日傘を差し、のんきに彼岸花を眺める。
「こ~おぉ~ちゃの~って、あれ?」
ここまで来て、フランは周囲の光景に気づいた。
「ここ、どこ?」
立ち止まり、固まってしまうフラン。
「…………」
迷子、という単語がフランの頭に浮かんだ。
そんな考えに至るのも無理は無い。
なぜならここを知る人物はごく僅かしかいないからだ。
自然と、遅刻という単語が頭の中に浮かんだ。
遅刻。それは許されざる行為。
遅刻。それは同じクラスのナランチャやチルノがよくやっていること。
遅刻。それは慧 音 先 生 か ら 頭 突 き を く ら う と い う こ と
「や……やば……」
フランの表情は焦燥に染まった。
しかしここは右も左もわからない無縁塚。
「遅刻する! 遅刻しちゃう!」
すっかりパニックに陥り、わめき始める。
「嫌だよーッ! 慧音先生の頭突きだけはイヤァァァァ!」
泣き叫び、その場にへたり込むフラン。
そんな彼女に、一人の男が歩み寄ってきた。
「人の声がすると思って来てみたら、君は咲夜の主人の妹さんじゃないか」
「……だれ?」
フランは声を引きつらせながら、声が聞こえてきた方を向く。
そこには、動かない古道具屋、森近霖之助が大きなかごを背負って立っていた。
「そういえば、こうやって実際に会うのは初めてだったね。僕の名前は森近霖之助。古道具屋の店主さ」
「私フラン」
「そうか。やっぱりあの一件から外を出回ることが出来るようになったのは、本当みたいだね」
納得したかのようにうなづく霖之助。
「で、霖之助さんは何でここにいるの?」
「ん? ああ。それはここに色々と外の世界の道具が落ちているからね、時々ここに来てはそれらを拾っているんだ」
「へぇ、そうなんだ。で、ここは何処?」
「無縁塚」
霖之助の言葉を聞いた瞬間、フランの顔が青ざめた。
決して無縁塚にだけは近づいちゃいけませんよ――咲夜の声が、頭の中で響く。
冷や汗が、あふれ出る。
「ん? どうしたんだい?」
「死んじゃう……死んじゃうんだ……」
フランは涙をあふれさせ、うわごとのように呟き始めた。
「…………」
霖之助は複雑な表情でフランを見つめると、
「すこし、落ち着こうか」
懐から一つの紙袋を取り出した。
がさごそとその紙袋の中を漁り、霖之助はプリンを取り出す。
「これを食べるといい。少しは落ち着くだろう」
フランは泣きじゃくりながら、霖之助から渡されたプリンを、プリンに一緒についていたプラスチックのスプーンで食べ始めた。
口の中に広がる滑らかな甘みが、恐怖を和らげてくれる。
「さて、落ち着いたかな?」
フランがプリンを食べ終える頃には、まるで魔法を使ったかのごとくフランは冷静になっていた。
「ここは危険だから、君は早く帰ったほうがいい。このDISCを君にあげよう」
すっかり落ち着いたフランに、霖之助は懐から一枚のDISCを渡す。
そのDISCには、『ディアボロ』の文字が書かれている。
「これ、何?」
フランは、手元のDISCを見つめて、霖之助に質問した。
「これは『ディアボロのDISC』。用途は、自分の拠点に戻る。最近、こういった道具がよくここに流れ着いていてね。外の世界で流行していたのかもしれない」
「へぇ。で、どうやって使うの?」
「簡単だ。頭にあてがうだけさ。」
「そうなんだ。で、霖之助さんはこれからどうするの?」
「まだこの辺りをうろつこうと思う」
そう言って、霖之助は振り返って、歩き出す。
すると、カチリという音がした。
「「ん?」」
その異音に二人が頭をかしげると、それは上からやってきた。
「うわぁ!」
上からやってきたそれは、霖之助の懐にもぐりこみ、一枚のDISCを吊り上げていった。
足元には、カナブンのような物が一つ。
ワイアードの罠だった。
霖之助はしばらくそれを見つめると、
「ま、いいか」
頭を掻きながら、歩いてゆく。
フランはそれを見送ると、
「これを頭にあてがうんだっけ……」
手元にある『ディアボロのDISC』を頭にあてがった。
気がついたら、紅魔館の門の前にいた。
門の前では美鈴がいびきを掻いて寝ている。
時計台を見つめると、時間はまだ7時45分。
「これなら間に合うかも……」
フランは日傘を差しなおすと、寺子屋へと飛んでいった。
「いかん……ここは何処だ……? 岸辺露伴に『ボヘミアンラプソディーのDISC』を渡して、気がついたらここだ……」
無縁塚に、ピンク色の髪の男――ディアボロがいた。
「さて……こうなったらまずは周囲の危険を察知せねばな」
ディアボロは、懐から一枚のDISCを取り出し、頭にあてがった。
DISCはずぶずぶと頭の中に吸い込まれていく。
「念のために持ってきておいてよかったな……『ホワイトアルバムのDISC★8+99』。周囲に動くものが無いか探知する」
ディアボロの顔に、DBのスカウターそっくりのものが出現する。
画面には、黄色い点が一つ。
「なるほど……危険は無いようだな……」
ディアボロはそう呟くと、一歩を歩み始めた。
……が、カチリ。
「カチリ?」
その音は、ディアボロの背筋に寒気を走らせるのには十分だった。
なんと、ディアボロはさっき装備したDISCに罠を探知す『ドラゴンズドリーム』を合成していなかったのだ。
「まさか……」
ディアボロは、『キングクリムゾン★8+99』と『エピタフ★8+99』を装備し忘れたことを呪いながら、ゆっくりと視線を足元へ向ける。
そこには、『ボヨヨォン』の文字。
「うわあああぁぁぁ!」
ディアボロは情けない悲鳴を上げて、空たかく飛んでいった。
今日も平和な紅魔館。
その門番こと美鈴は今日も爆睡している。
そこへ、運命のいたずらか、天から一枚のDISCが落ちてきて、美鈴の頭に突き刺さる。
のんきに鼻提灯を膨らませる美鈴。
DISCは、美鈴にINした。
そのDISCの名は、スタープラチナ。あろうことか最強クラスのスタンドのDISCであった。
奇遇にも、それは霖之助がワイアードの罠で釣られてしまった代物であった。
彼岸花が咲き乱れる無縁塚。
そこは美しいが、幻想郷の中でも指折り数えるほどの危険地帯。
そんな激ヤバ地帯をフランは、
「り~ん~ご~と~は~ちみつ~」
歌いながら歩いていた。
少しくたびれた日傘を差し、のんきに彼岸花を眺める。
「こ~おぉ~ちゃの~って、あれ?」
ここまで来て、フランは周囲の光景に気づいた。
「ここ、どこ?」
立ち止まり、固まってしまうフラン。
「…………」
迷子、という単語がフランの頭に浮かんだ。
そんな考えに至るのも無理は無い。
なぜならここを知る人物はごく僅かしかいないからだ。
自然と、遅刻という単語が頭の中に浮かんだ。
遅刻。それは許されざる行為。
遅刻。それは同じクラスのナランチャやチルノがよくやっていること。
遅刻。それは慧 音 先 生 か ら 頭 突 き を く ら う と い う こ と
「や……やば……」
フランの表情は焦燥に染まった。
しかしここは右も左もわからない無縁塚。
「遅刻する! 遅刻しちゃう!」
すっかりパニックに陥り、わめき始める。
「嫌だよーッ! 慧音先生の頭突きだけはイヤァァァァ!」
泣き叫び、その場にへたり込むフラン。
そんな彼女に、一人の男が歩み寄ってきた。
「人の声がすると思って来てみたら、君は咲夜の主人の妹さんじゃないか」
「……だれ?」
フランは声を引きつらせながら、声が聞こえてきた方を向く。
そこには、動かない古道具屋、森近霖之助が大きなかごを背負って立っていた。
「そういえば、こうやって実際に会うのは初めてだったね。僕の名前は森近霖之助。古道具屋の店主さ」
「私フラン」
「そうか。やっぱりあの一件から外を出回ることが出来るようになったのは、本当みたいだね」
納得したかのようにうなづく霖之助。
「で、霖之助さんは何でここにいるの?」
「ん? ああ。それはここに色々と外の世界の道具が落ちているからね、時々ここに来てはそれらを拾っているんだ」
「へぇ、そうなんだ。で、ここは何処?」
「無縁塚」
霖之助の言葉を聞いた瞬間、フランの顔が青ざめた。
決して無縁塚にだけは近づいちゃいけませんよ――咲夜の声が、頭の中で響く。
冷や汗が、あふれ出る。
「ん? どうしたんだい?」
「死んじゃう……死んじゃうんだ……」
フランは涙をあふれさせ、うわごとのように呟き始めた。
「…………」
霖之助は複雑な表情でフランを見つめると、
「すこし、落ち着こうか」
懐から一つの紙袋を取り出した。
がさごそとその紙袋の中を漁り、霖之助はプリンを取り出す。
「これを食べるといい。少しは落ち着くだろう」
フランは泣きじゃくりながら、霖之助から渡されたプリンを、プリンに一緒についていたプラスチックのスプーンで食べ始めた。
口の中に広がる滑らかな甘みが、恐怖を和らげてくれる。
「さて、落ち着いたかな?」
フランがプリンを食べ終える頃には、まるで魔法を使ったかのごとくフランは冷静になっていた。
「ここは危険だから、君は早く帰ったほうがいい。このDISCを君にあげよう」
すっかり落ち着いたフランに、霖之助は懐から一枚のDISCを渡す。
そのDISCには、『ディアボロ』の文字が書かれている。
「これ、何?」
フランは、手元のDISCを見つめて、霖之助に質問した。
「これは『ディアボロのDISC』。用途は、自分の拠点に戻る。最近、こういった道具がよくここに流れ着いていてね。外の世界で流行していたのかもしれない」
「へぇ。で、どうやって使うの?」
「簡単だ。頭にあてがうだけさ。」
「そうなんだ。で、霖之助さんはこれからどうするの?」
「まだこの辺りをうろつこうと思う」
そう言って、霖之助は振り返って、歩き出す。
すると、カチリという音がした。
「「ん?」」
その異音に二人が頭をかしげると、それは上からやってきた。
「うわぁ!」
上からやってきたそれは、霖之助の懐にもぐりこみ、一枚のDISCを吊り上げていった。
足元には、カナブンのような物が一つ。
ワイアードの罠だった。
霖之助はしばらくそれを見つめると、
「ま、いいか」
頭を掻きながら、歩いてゆく。
フランはそれを見送ると、
「これを頭にあてがうんだっけ……」
手元にある『ディアボロのDISC』を頭にあてがった。
気がついたら、紅魔館の門の前にいた。
門の前では美鈴がいびきを掻いて寝ている。
時計台を見つめると、時間はまだ7時45分。
「これなら間に合うかも……」
フランは日傘を差しなおすと、寺子屋へと飛んでいった。
「いかん……ここは何処だ……? 岸辺露伴に『ボヘミアンラプソディーのDISC』を渡して、気がついたらここだ……」
無縁塚に、ピンク色の髪の男――ディアボロがいた。
「さて……こうなったらまずは周囲の危険を察知せねばな」
ディアボロは、懐から一枚のDISCを取り出し、頭にあてがった。
DISCはずぶずぶと頭の中に吸い込まれていく。
「念のために持ってきておいてよかったな……『ホワイトアルバムのDISC★8+99』。周囲に動くものが無いか探知する」
ディアボロの顔に、DBのスカウターそっくりのものが出現する。
画面には、黄色い点が一つ。
「なるほど……危険は無いようだな……」
ディアボロはそう呟くと、一歩を歩み始めた。
……が、カチリ。
「カチリ?」
その音は、ディアボロの背筋に寒気を走らせるのには十分だった。
なんと、ディアボロはさっき装備したDISCに罠を探知す『ドラゴンズドリーム』を合成していなかったのだ。
「まさか……」
ディアボロは、『キングクリムゾン★8+99』と『エピタフ★8+99』を装備し忘れたことを呪いながら、ゆっくりと視線を足元へ向ける。
そこには、『ボヨヨォン』の文字。
「うわあああぁぁぁ!」
ディアボロは情けない悲鳴を上げて、空たかく飛んでいった。
今日も平和な紅魔館。
その門番こと美鈴は今日も爆睡している。
そこへ、運命のいたずらか、天から一枚のDISCが落ちてきて、美鈴の頭に突き刺さる。
のんきに鼻提灯を膨らませる美鈴。
DISCは、美鈴にINした。
そのDISCの名は、スタープラチナ。あろうことか最強クラスのスタンドのDISCであった。
奇遇にも、それは霖之助がワイアードの罠で釣られてしまった代物であった。