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ディスクブレイカー☆フラン 第七話

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  ディスクブレイカー☆フラン 
 前回までのあらすじ
 紅魔館に謎の音楽が鳴り響く!
 肉体言語を語り始めるパチュリーに小悪魔。
 まじめに働く妖精メイドたち。
 二人して同じ部屋に閉じこもる咲夜とレミリア。
 そしていつもどおり眠っている美鈴。
 この謎を解けるのは一人本を読んでいた琢磨とさっき目を覚ましたフランしかいないッ!
 かくして音楽の原因こと『ストレンジ・リレイション』は姿をあらわし、『ストレンジ・リレイション』は琢磨を操ってフランに攻撃を仕掛ける!
 しかしその場に飛び込んだ悪魔が一人。
 その悪魔こそが我らがボス、ディアボロだった!
 
 OPテーマ キングクリムゾン「RED」

 ディアボロは立ち上がり、手回しオルガンを廻す老人に視線を向けた。
「お前が、『ストレンジ・リレイション』だな?」
 彼が手に持つのは一枚のDISC。
『マン・イン・ザ・ミラーのDISC(3)』だ。
「この前の『スタープラチナのDISC』がどうなったかと思ってここまで来てみたら、こんなレア物に出会えるなんてな」
 ディアボロは、一歩老人へと歩を進める。
「お前の持っている手回しオルガンは正に『ストレンジ・リレイション』! そのDISC、戴く」
 ディアボロは懐から鉄球を取り出して、老人へと投げつけた。
「むっ!」
 老人はすぐに『ストレンジ・リレイション』を廻し、音を出す。
 すると、ディアボロが投げた鉄球はぶるぶると震え、老人にではなくその背後の壁にめり込む。
「なるほど。音の共振作用で鉄球を共振させ、弾道を逸らしたか」
 しかしディアボロは慌てず、『ホルス神のDISC(5)』を取り出す。
「ならばお前を固めてから、叩き壊してやるッ!」
 そして老人へと狙いを定める。
 当の老人は、狙いをつけられたにも関わらず落ち着いた様子で、
「お前はこのオルガンが――『ストレンジ・リレイション』が見えるのだな? お前はどうやらスタンド使いかそれに類する物を持っているようじゃな。ならば、狂え」
 手元のハンドルを廻し、狂気の音色を奏で始める。
 だが狂気の音色を耳にしたディアボロは、ケロリとした顔で、
「残念だが俺は今スタンド使いじゃない」
 手元の『ホルス神のDISC(5)』を老人へと発射した。
 ツララの弾が三つ、老人へと飛んでいき、老人の足を貫いて氷結させる。
「言うなればスタンドDISC使いだ」
 ディアボロは拳を握り締め、老人へと走りこむ。
 対する老人は、肩から吊り下げている『ストレイジ・リレイション』を掴んで大きく振り上げて、
「馬鹿め! 何も奏でるだけが『ストレンジ・リレイション』ではないわ!」
 殴りかかってきたディアボロを返り討ちにする。
 ディアボロが頭上に星を浮かべている間、老人は足に絡みつく氷を振り払って、そのまま館の奥へと駆けていく。

「うぐぐ……あいつめ、まさか楽器で殴りやがるなんて……」
「大丈夫?」
 頭を抱えるディアボロに駆け寄るフラン。
 頭を抑えてうずくまるディアボロに、フランが歩み寄る。
「大丈夫なわけあるか! 今の一撃で体力が七割ほど持っていかれたぞッ!」
「それ位の大声出せるなら大丈夫だね」
「それよりも耳をすませてみろ」
 ディアボロの言うとおりに、フランは耳をすませた。
 すると、ある事実に気がついた。
「音楽が、止まってる」
 フランの言葉に、ディアボロは当然といわんばかりに頷く。
「さっき俺を殴ったときに、どこかのパーツがイカれたんだろ。楽器はデリケートだからな。しかし、油断は出来ない。楽器と言えどスタンドだ。時間がたてば元に戻るかも知れん。今の内に片付けるぞ」
 ディアボロは立ち上がり、懐から『エアロスミスのDISC』を取り出し、
「今から奴の呼吸を探すッ!」
 頭に差し込む。
 彼の目元にレーダーが表示され、黄色い点の群れと動き続ける赤い点が表示される。
「そこに向かうのだな!」
 館の奥へと向かう赤い点の後を追い、走り出す。
「この下り階段……向かう先は地下ッ!」
 勢いよく階段を下りていくディアボロ。
 その様子を見てフランが思い出したかのように、
「そういえば地下の廊下に……」
 と呟くと、地下からディアボロの悲鳴が聞こえてきた。
「あー……引っかかっちゃったかぁ」
 今頃、誰が見ても嬉しくない18禁シーンが地下で展開されているに違いない。否、限られた性癖をお持ちの方なら喜ぶかもしれないが。
「どうしよっかな」
 フランは周りをきょろきょろと見渡す。
 すぐに琢磨の姿は見つかった。床に突っ伏してぐったりしている。
「琢磨ー。おきろー」
 体を揺さぶると、琢磨はすぐに目を覚まして立ち上がった。
「……また僕はやられていたのか。あのスタンド使いに」
 琢磨は手に持つナイフを懐に仕舞いこむ。
「だとしたら、お礼参りをしなくてはならんな。取って置きの記憶を読ませてやる」
 ナイフの代わりに、『The・book』を手元に出現させる。
「あのジジイはどこに行った?」
 ものすごい殺気を放ちながら、フランに質問する。
「た、たぶん地下の方に……」
 殺気に当てられて、引きつった顔で答えるフラン。
「よし。行くぞ」
 それだけを言って琢磨はドスドスと大きな足音を立てて歩き出す。
 今の琢磨も十分怖いが、この状況で一人ぼっちはもっと怖いのでフランは琢磨についていく事にした。


 
 薄暗い地下の廊下を歩くと、案の定ボロボロのディアボロが倒れいていた。
 琢磨とフランの二人は、それを呆然と立ち尽くして見つめている。
 ディアボロは動かない。
 不審に思った琢磨が、その蒼白な首筋に指を置くと、
「死んでる……」
 一言だけ呟いた。
「やっぱり……」
 フランは予想通り(Notデスノ)と言いたげな表情で、廊下に伏すディアボロを見る。
「フラン、確かこの先にはパチュリーが仕掛けた罠があったな」
「うん。たぶんディアボロはそれに引っかかったんだと思う」
「しかたがない。僕が先頭になる」
 琢磨はため息をつき、歩き出す。
 お約束と言えばお約束なのだが、琢磨の足は見事に第一歩でスイッチを踏む。
 当然、パチュリーの仕掛けた罠が起動し、天井に魔法陣が現れ、そこから無数の触手が出てくる。
 その触手は琢磨に絡みつき、彼を捉える……はずだった。
 ギラリ。琢磨の鋭い眼光が触手の群れを貫く。
 触手の動きが一瞬だけ止まると、「調子に乗ってすいません」と言わんばかりに魔法陣の中へ引っ込んでいく。
「おお……すんばらしいー」
 後ろでフランはただただ拍手を送るのみ。
「さて、あのオルガン野郎は図書室か?」
 何事も無かったかのように奥へと進む。
 やがて、二人にとって見慣れた扉が姿を現した。図書館の扉だ。
 無言で扉を開ける琢磨。
 扉の奥には……
「むきゅー」
「か……体全体が痛い……」
 涙目になって床に倒れんでいるパチュリーと小悪魔の姿が。
 ちなみにうつぶせ。
 原因は、言うまでも無く筋肉痛である。
「二人とも、大丈夫?」
 フランが心配そうに二人を見つめる。
「むきゅー」
「だ……大丈夫じゃないです」
 パチュリーと小悪魔は動けない。
「さっき、この辺りに手回しオルガン抱えたジジイが来なかったか?」
 琢磨の問いに、パチュリーの指が上がった。
 その指は、『A-10』と『A-11』のプレートが張ってある本棚の間を指差して、
「むきゅ~」
 力尽きた。
「……気絶したか」
 パチュリーを見下ろす琢磨。
「お約束だね」
 パチュリーをつつくフラン。
「僕はあのジジイを追いかける。フランは二人を頼む」
 そう言って、琢磨はパチュリーが指差した方向へと向かった。
「行っちゃった…」
 フランは彼を見送ると、パチュリーの体を持ち上げ(といっても身長差のせいで腰から下が床についているのだが)、そのままパチュリーの部屋へと向かう。
 苦労してパチュリーをベッドに乗せると、どこからか大きな音がした。
 フランは、ハッとなって振り返った。
 
←to be continued...
  EDテーマ『彼女が一番少女なのか?』

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