羂索の仕掛けたバトルロワイヤルのゲームエリア、倉庫街の一角で戦闘が起こっていた。
戦っているのは一人の少女を守りながら戦う仮面の射手と、射手を守る物事叩き切らんと猛然と襲い掛かる赤い怪人の2人。
戦闘中にその仮面の下から漏れ聞こえる声から察するに、射手は女性の様である。
よく観れば、体つきも白い強化スーツ越しにも乏しいながらも柔らかな起伏を確認できる。
近接戦は不慣れなようで怪人の剣戟には防戦一方だが、射の構えはなかなかのもので、普段から弓に親しんでいるのだろう。
戦っているのは一人の少女を守りながら戦う仮面の射手と、射手を守る物事叩き切らんと猛然と襲い掛かる赤い怪人の2人。
戦闘中にその仮面の下から漏れ聞こえる声から察するに、射手は女性の様である。
よく観れば、体つきも白い強化スーツ越しにも乏しいながらも柔らかな起伏を確認できる。
近接戦は不慣れなようで怪人の剣戟には防戦一方だが、射の構えはなかなかのもので、普段から弓に親しんでいるのだろう。
「やるな雫」
赤い怪人、古き世界を否定する破壊者ロード・バロンが賞賛の声を送る。
しかし射手の女性、日野森雫は全く気を緩めることはできない。
しかし射手の女性、日野森雫は全く気を緩めることはできない。
「死にたくなければ戦え。生き残れるのは、強者のみだ!」
そう言って戦う力を、仮面ライダー斬月・真の力を渡されたはいいが十全に使いこなせず妹を守りながら下がり続けるのが精いっぱいだったのを助けて切れたのはロードバロン、より正確に言えばロードバロンの人間態である駆紋戒斗が変身した仮面ライダーバロンだった。
彼前衛を務めてくれたお陰で群がってきたNPCモンスター、ストライクダガーの一隊を退けられたのだ。
彼前衛を務めてくれたお陰で群がってきたNPCモンスター、ストライクダガーの一隊を退けられたのだ。
「あの!助かりました!私は日野森雫といいます。
こっちは妹のしぃちゃ……志歩ちゃんです」
こっちは妹のしぃちゃ……志歩ちゃんです」
戒斗が先にレモンエナジーロックシードを外して変身解除したのを見て雫も変身を解除して話しかけた。
「日野森志保です。その、助かりました」
「雫に志歩か。
……貴様らがこの世界を生き抜くにふさわしい強者かどうか、確かめさせてもらう」
……貴様らがこの世界を生き抜くにふさわしい強者かどうか、確かめさせてもらう」
ようやく一安心という所に戒斗は怪人態に変身して襲い掛かってきたのだ。
「やめて戒斗さん!」
説得は試みた。
拘束しようとも試した。
だがそれらすべては悉く無駄に終わり、雫は志歩を連れて逃げの一手に出たのだが、敵前逃亡を許すロードバロンではなかった。
逃げ回るなら大雑把にやるまでと、愛剣グロンバリャムにエネルギーを貯め始める。
横凪に放っても直線に放っても変身している雫は兎も角、仮面ライダーやナイトメアフレームなどの力を与えられなかった志歩はひとたまりもないだろう。
志歩はさっきから全く状況が理解できておらず呆然とするばかりですぐには動けそうもない。
放たれる真正面への一撃に雫は迷わず動いた。
拘束しようとも試した。
だがそれらすべては悉く無駄に終わり、雫は志歩を連れて逃げの一手に出たのだが、敵前逃亡を許すロードバロンではなかった。
逃げ回るなら大雑把にやるまでと、愛剣グロンバリャムにエネルギーを貯め始める。
横凪に放っても直線に放っても変身している雫は兎も角、仮面ライダーやナイトメアフレームなどの力を与えられなかった志歩はひとたまりもないだろう。
志歩はさっきから全く状況が理解できておらず呆然とするばかりですぐには動けそうもない。
放たれる真正面への一撃に雫は迷わず動いた。
「……」
炸裂と同時に充満した煙が晴れるのを待つロード・バロン
しばらくして、せき込むような声が聞こえ始める。
そこにあったのは……
しばらくして、せき込むような声が聞こえ始める。
そこにあったのは……
「お、おねえ、ちゃん?」
妹を庇う様に大の字で立ちふさがり、攻撃全てを引き受けた雫の姿だった。
ダメージを受けすぎてしまったのか、彼女の頭部を守る白兜は解除されたか破壊されたかしており、その整った美貌は鮮血で濡れている。
片眼を閉じているが、こちらは血が目に入っただけのようだが、アーマーからはバチバチとエネルギーがスパークしており、変身をこのまま維持できるかすら怪しく思える。
ダメージを受けすぎてしまったのか、彼女の頭部を守る白兜は解除されたか破壊されたかしており、その整った美貌は鮮血で濡れている。
片眼を閉じているが、こちらは血が目に入っただけのようだが、アーマーからはバチバチとエネルギーがスパークしており、変身をこのまま維持できるかすら怪しく思える。
「しぃ……ちゃん……大、じょう、ぶ?」
妹の分までその圧倒的な破壊をその身に受けてなお、斬月・真は、雫は志歩を気遣う言葉をかける。
いくらゲネシスドライバーのライダーと言えど、オーバーロード相手にこのダメージで済んだのは御の字以外の何者でもないが、残念ながら彼女にもう志歩と共に逃げれるだけの体力はない。
いくらゲネシスドライバーのライダーと言えど、オーバーロード相手にこのダメージで済んだのは御の字以外の何者でもないが、残念ながら彼女にもう志歩と共に逃げれるだけの体力はない。
「たて、る……なら、逃げて」
だがそれでもできることはある。
震える指でベルトからロックシードを外し、何とか破壊されずに残ってくれた武器、創世弓ソニックアローのスロットに装着。
震える指でベルトからロックシードを外し、何とか破壊されずに残ってくれた武器、創世弓ソニックアローのスロットに装着。
<ロック・オン>
ここで自分が戦わなければ妹は殺される。
それも自分を助けてくれた優しい怪人に。
そんな事は嫌だった。
それも自分を助けてくれた優しい怪人に。
そんな事は嫌だった。
<メロンエナジー!>
弓を引く。
動くたび背中に激痛が走るがそれでも戒斗を止めようと何射も放つ。
ロード・バロンは雫の戦意全てを受けとめる様にまっすぐに突き進んだ。
時に剣で、時に拳で光の矢を次々はたき落とすか打ち砕き距離を詰める。
動くたび背中に激痛が走るがそれでも戒斗を止めようと何射も放つ。
ロード・バロンは雫の戦意全てを受けとめる様にまっすぐに突き進んだ。
時に剣で、時に拳で光の矢を次々はたき落とすか打ち砕き距離を詰める。
「あああああっ!」
「はぁっ!」
たった一斬でダウンさせられる斬月・真。
続く攻撃でソニックアローも手から零れ落ちる。
それでもなお志歩の盾になろうと立ち上がる。
一瞬だけ驚いたのか立ち止まるロード・バロン。
しかし本当に一瞬で、すぐに次の攻撃に移る。
続く攻撃でソニックアローも手から零れ落ちる。
それでもなお志歩の盾になろうと立ち上がる。
一瞬だけ驚いたのか立ち止まるロード・バロン。
しかし本当に一瞬で、すぐに次の攻撃に移る。
「ぶふっ!」
「あ、ああ……」
激しい火花と共にメロンエナジーのアーマーがグロンバリャムに刺し貫かれる。
白い光に包まれて変身が解除される雫。
グロンバリャムだけに体重を支えられながらも振り返った彼女は最愛の妹に
白い光に包まれて変身が解除される雫。
グロンバリャムだけに体重を支えられながらも振り返った彼女は最愛の妹に
「にげて」
消え入りそうな声でそう伝えた。
グロンバリャムが引き抜かれ、夥しい血液をぶちまけながら雫はその場に倒れ伏した。
グロンバリャムが引き抜かれ、夥しい血液をぶちまけながら雫はその場に倒れ伏した。
「……雫、お前は強い」
変身を解除したロード・バロン、駆紋戒斗は雫の亡骸を横たえると、その瞳を閉ざした。
雫のドライバーを奪う事も、志歩の命を奪うこともしなかった。
戒斗にとって尊敬とは、理想とは、信念とは強くあることだからである。
日野森雫は己が信念に殉じ、妹を守らんと気高く戦った『強者』であった。
その魂の尊厳を冒涜することは何人にも許されない。
否、駆紋戒斗が許さない。
雫のドライバーを奪う事も、志歩の命を奪うこともしなかった。
戒斗にとって尊敬とは、理想とは、信念とは強くあることだからである。
日野森雫は己が信念に殉じ、妹を守らんと気高く戦った『強者』であった。
その魂の尊厳を冒涜することは何人にも許されない。
否、駆紋戒斗が許さない。
「志歩。もし次に会う事があれば命はない。
精々それまで強くなっておくことだ」
精々それまで強くなっておくことだ」
志歩を手にかける事もしなかった
少なくとも今この時は。
少なくとも今この時は。
【駆紋戒斗@仮面ライダー鎧武】
状態:人間態
服装:チームバロンのコスチューム
装備:ゲネシスドライバー@仮面ライダー鎧武
レモンエナジーロックシード@仮面ライダー鎧武
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~2、ホットライン
思考
基本:俺の前に立ちふさがる何物をも倒し、最強の力を手にいれる。
01:向かってくるものは倒し、このゲームの仕掛け人も滅ぼし、全てを変える力を手に入れる。
02:雫、お前は優しく強かった。
03:志歩、もし再び俺の前に現れるなら容赦しない。
参戦時期:本編終盤ザックを戦闘不能にした後
備考
※怪人態への変身は問題なく行えます。
ただしヘルヘイムを操る力には制限がかかっているい様です。
状態:人間態
服装:チームバロンのコスチューム
装備:ゲネシスドライバー@仮面ライダー鎧武
レモンエナジーロックシード@仮面ライダー鎧武
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~2、ホットライン
思考
基本:俺の前に立ちふさがる何物をも倒し、最強の力を手にいれる。
01:向かってくるものは倒し、このゲームの仕掛け人も滅ぼし、全てを変える力を手に入れる。
02:雫、お前は優しく強かった。
03:志歩、もし再び俺の前に現れるなら容赦しない。
参戦時期:本編終盤ザックを戦闘不能にした後
備考
※怪人態への変身は問題なく行えます。
ただしヘルヘイムを操る力には制限がかかっているい様です。
【日野森雫@プロジェクトセカイ 死亡】
日野森志歩はしばらくその場を動けなかった。
姉が、生まれた時から側にいて、時々うざったい程に身近だった姉が、物言わぬ死体となって目の前にいる。
いくら超常の『セカイ』を知る志歩とは言え、人間に化ける怪物の存在に姉を奪われるなど、どうやって想像できただろうか?
姉が、生まれた時から側にいて、時々うざったい程に身近だった姉が、物言わぬ死体となって目の前にいる。
いくら超常の『セカイ』を知る志歩とは言え、人間に化ける怪物の存在に姉を奪われるなど、どうやって想像できただろうか?
「……」
血だまりの真ん中で眠る姉の乱れた衣服を整える。
口元から唾液と混じってユルユルと流れ落ちる血を拭って、腰に巻かれた奇妙な装置を外し、自分で取り付ける。
そして変身解除と同時に消滅したソニックアローがあった場所に唯一残るエナジーロックシードを拾い上げ、解錠。
口元から唾液と混じってユルユルと流れ落ちる血を拭って、腰に巻かれた奇妙な装置を外し、自分で取り付ける。
そして変身解除と同時に消滅したソニックアローがあった場所に唯一残るエナジーロックシードを拾い上げ、解錠。
<メロンエナジー!>
<ロック・オン>
「……変身」
<ソーダァ!メロンエナジーアームズ!>
姉が使っていた戦う姿へと変身した志歩は、姉の亡骸を運んだ。
本当は埋葬してあげたかったがそんな時間はなかったので倉庫の管理者用のスペースにあった仮眠用ベッドに横たわらせ、冷蔵庫から持ってきた保冷剤などを敷き詰め布団をかける。
本当は埋葬してあげたかったがそんな時間はなかったので倉庫の管理者用のスペースにあった仮眠用ベッドに横たわらせ、冷蔵庫から持ってきた保冷剤などを敷き詰め布団をかける。
「ごめんなさい。
ちゃんと清めてあげられなくて。
でもすぐに迎えに来るから」
ちゃんと清めてあげられなくて。
でもすぐに迎えに来るから」
変身を解除すると一度だけ血の付いていない方の頬に口づけし、その場を後にした。
つい今しがた自分を見逃した怪人を追って。
つい今しがた自分を見逃した怪人を追って。
【日野森志歩@プロジェクトセカイ】
状態:喪失感(大)、戒斗への復讐心(大)
服装:宮女の制服
装備:ゲネシスドライバー@仮面ライダー鎧武
メロンエナジーロックシード@仮面ライダー鎧武
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×1~3(志歩)、ホットライン(志歩)
ランダムアイテム×0~2(雫)、ホットライン(雫)
思考
基本:お姉ちゃんの分も生きる。生きて、戦う。
01:レオニやモモジャンの人たちも呼ばれているなら合流したい。
02:お姉ちゃん、絶対迎えに来るからね
03:駆紋、戒斗……ッ!
参戦時期:参戦時期は不明です
備考
※志歩の支給品には少なくとも変身して戦えるようになるアイテムはありません。
状態:喪失感(大)、戒斗への復讐心(大)
服装:宮女の制服
装備:ゲネシスドライバー@仮面ライダー鎧武
メロンエナジーロックシード@仮面ライダー鎧武
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×1~3(志歩)、ホットライン(志歩)
ランダムアイテム×0~2(雫)、ホットライン(雫)
思考
基本:お姉ちゃんの分も生きる。生きて、戦う。
01:レオニやモモジャンの人たちも呼ばれているなら合流したい。
02:お姉ちゃん、絶対迎えに来るからね
03:駆紋、戒斗……ッ!
参戦時期:参戦時期は不明です
備考
※志歩の支給品には少なくとも変身して戦えるようになるアイテムはありません。
【支給品解説】
- ゲネシスドライバー@仮面ライダー鎧武
…駆紋戒斗@仮面ライダー鎧武、日野森雫@プロジェクトセカイに支給。
戒斗の物にはレモンELSが、雫の物にはメロンELSが付属する。
エナジーロックシードをゲネシスコアにセットし、レバーを押しこむことで使用者を新世代型アーマードライダーに変身させる。
前身となった戦極ドライバーと基礎原理は同じだがエネルギーを直接解放せず、液状のエネルギーに変換して全身にいきわたらせることで高スペックを実現している。
イニシャライズ機能はオミットされており誰でも変身可能。
血縁が近い者が同じベルト、同じロックシードを使った場合同じライダーに変身出来る。
また、変身せずとも装着しているだけでヘルヘイムの森の浸食症状を抑制可能。
ゲネシスコアは取り外し可能で戦極ドライバーの拡張パーツとしても使用可能。
また、戦極凌馬の専用機とメガヘクス製の物以外は自壊システムが組み込まれており、知らなければ対応不可能。
戒斗の物にはレモンELSが、雫の物にはメロンELSが付属する。
エナジーロックシードをゲネシスコアにセットし、レバーを押しこむことで使用者を新世代型アーマードライダーに変身させる。
前身となった戦極ドライバーと基礎原理は同じだがエネルギーを直接解放せず、液状のエネルギーに変換して全身にいきわたらせることで高スペックを実現している。
イニシャライズ機能はオミットされており誰でも変身可能。
血縁が近い者が同じベルト、同じロックシードを使った場合同じライダーに変身出来る。
また、変身せずとも装着しているだけでヘルヘイムの森の浸食症状を抑制可能。
ゲネシスコアは取り外し可能で戦極ドライバーの拡張パーツとしても使用可能。
また、戦極凌馬の専用機とメガヘクス製の物以外は自壊システムが組み込まれており、知らなければ対応不可能。