
金日成・金正日の背後に映るSu-7(画像出典:KCTV)
Su-7はソ連のスホーイが設計した戦闘爆撃機でNATOコードネームはフィッター。後退翼を持ち超低空での高速性に優れた。海外にも輸出され北朝鮮もその内の一つだが、北朝鮮におけるSu-7の情報は殆んどなく、そもそも北朝鮮がSu-7保有国であるということもあまり知られていない。数少ない情報によれば、1969年に28機発注し、1971年に輸出型のSu-7BMKが少なくとも28機導入されたという。
その数の少なさ故かプロパガンダにSu-7が登場することは極めて稀で上画像の1986年に撮影された映像や、金日成が機体番号727のSu-7を視察するカット、及び平壌の人民軍武装装備館の屋外展示場の屋根下に展示されているカット位でしか確認出来ない。搭載しているエンジン(リューリカAL-7)が珍しいエンジンのため、部品調達が困難などの理由で運用が難しくなったのかもしれないが、明確な理由は不明。
Su-7配備部隊は谷山(コクサン)基地に駐留していたようだが、2011年頃に12機が未舗装滑走路近くのスペースに輸送された。現在は完全に姿を消したが、1機だけ平壌から北東へ約50km離れた北倉(プクチャン)基地の片隅に放置されている。周りを木々に囲まれた場所にポツンと置かれたこの機体は何らかの用途のために使用されていると思われるが、動いている形跡は見られない。
北倉基地に放置されたSu-7(画像出典:グーグルアース)

北倉基地に放置されたSu-7(画像出典:グーグルアース)