北朝鮮軍装備大全@ ウィキ
火星-7
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工場内の火星7号のモックアップ(画像出典:KCTV)

2013年7月27日の祖国解放戦争戦勝60周年を記念する閲兵式に登場した火星7号とTEL(画像出典:KCTV)
1992年(1990年とも言われる)に最初の試射が成功したとされるMRBM。ノドン(Nodong)1号という名称でも知られ、北朝鮮の地名の蘆洞に由来する(ノドンは韓国での発音で、北朝鮮ならロドン)。それまでのスカッドミサイルベースの弾道ミサイルでは限界があると北朝鮮が考えたのか、設計を改めた新型として1980年代後半に開発されたと見られる(開発にはソ連が関与し何らかの支援を受けていた可能性が指摘されている)。ミサイルが大型化されたため、TELのMAZ-543の車体を延伸した上で車軸が追加されたことで4軸8輪から5軸10輪となった。ただ、追加された車軸は駆動しないようで後に全輪駆動化された改良型が開発されたと見られるが、殆ど目撃されない。
ミサイルは弾頭が画像一枚目の通常の円錐形のものと画像二枚目の特殊なトリコニック(三重円錐)形の二種類が存在し、前者はペイロードが約1000kgで後者は約700kgと減った代わりに射程距離が延長された。具体的な射程距離は不明だが、完全コピー版のイランのシャハブ(Shahab)-3A/Bの性能から、円錐形弾頭が約1280kmでトリコニック形弾頭が最大1930kmではないかと推測されている。
火星7号はどちらかの弾頭を搭載したものが射程1500kmのスカッド-Eとして輸出がされた。前述の通りイランに輸出されたものはシャハブ-3として知られている。シャハブ-3についてはイラン当局は国内開発と主張し北朝鮮起源を否定しているが外観は酷似している。1993年に双方でミサイル購入や技術共有について協定が締結されたと言われ、1997年にはエンジンテストが実行された。
イラン以外ではパキスタンが購入した火星7号を参考にガウリ(Ghauri)-1を開発している。パキスタンは1980年代~1990年代にかけて北朝鮮と代表団を交えてミサイルに関する協議を数回行ったとされ、またイランも開発に関与したと言われる。イラク、シリア、リビア、エジプトも購入交渉を図ったとされるがこれらの国々への輸出は未確認。
イラン以外ではパキスタンが購入した火星7号を参考にガウリ(Ghauri)-1を開発している。パキスタンは1980年代~1990年代にかけて北朝鮮と代表団を交えてミサイルに関する協議を数回行ったとされ、またイランも開発に関与したと言われる。イラク、シリア、リビア、エジプトも購入交渉を図ったとされるがこれらの国々への輸出は未確認。
- スペック(推定)
別称:ノドン1号、スカッド-E(輸出名)
全長:15m
直径:約1.35m
重量:16,500kg
ペイロード:約1000kg(円錐形弾頭)、約700kg(トリコニック形弾頭)
弾頭:通常炸薬
推進剤:液体燃料
射程距離:約1280km(円錐形弾頭)、1930km(トリコニック形弾頭)
発射プラットフォーム:車体延伸型MAZ-543
発射歴:9回
1990年5月-1発、1991年8月-1発、1992年6月-1発、1993年5月29日、30日-2発、2006年7月5日-2発、2009年7月-2発、2014年3月25日-2発、2016年8月3日-1発、2016年9月5日-3発 計15発
開発年:1980年代後半~1990年代前半
配備期間:1990年代~
運用状況:現役
保有数:約200~300発
全長:15m
直径:約1.35m
重量:16,500kg
ペイロード:約1000kg(円錐形弾頭)、約700kg(トリコニック形弾頭)
弾頭:通常炸薬
推進剤:液体燃料
射程距離:約1280km(円錐形弾頭)、1930km(トリコニック形弾頭)
発射プラットフォーム:車体延伸型MAZ-543
発射歴:9回
1990年5月-1発、1991年8月-1発、1992年6月-1発、1993年5月29日、30日-2発、2006年7月5日-2発、2009年7月-2発、2014年3月25日-2発、2016年8月3日-1発、2016年9月5日-3発 計15発
開発年:1980年代後半~1990年代前半
配備期間:1990年代~
運用状況:現役
保有数:約200~300発