ともかく、あの無尽蔵に湧いてくる小鬼を何とかせんと、
大仁田に近付く事すらできん。
さらに大仁田に洗脳された住民達の避難も
考えにゃならんと来た。
全く、何かを守りながら戦うと言うのは面倒じゃのぉ….。
しかし、そうは言っても彼らを見捨てるわけには行かん。
これでもヒトの側に立つ事を決めた妖じゃからの。
……ま、あくまで「今回は」じゃが。
大仁田に近付く事すらできん。
さらに大仁田に洗脳された住民達の避難も
考えにゃならんと来た。
全く、何かを守りながら戦うと言うのは面倒じゃのぉ….。
しかし、そうは言っても彼らを見捨てるわけには行かん。
これでもヒトの側に立つ事を決めた妖じゃからの。
……ま、あくまで「今回は」じゃが。
「……ぬんっ!!」
襟巻きを槌に変えて振り回し、小鬼らを纏めて吹き飛ばす。
しかしすぐさま立ち上がり、こちらに迫って来る。
やはり此奴らは複雑な思考を持たず、
ただ主が命ずるままに標的を襲う事しかできんようじゃな。
ならば、こういう搦手が効くと言うものじゃ。
ずるり、と自分の影を操り、
走って来る小鬼を次々に影の中へと引き摺り込む。
神の力には及ばぬが、
闇を操れるのはあやつだけではないという事じゃ!
襟巻きを槌に変えて振り回し、小鬼らを纏めて吹き飛ばす。
しかしすぐさま立ち上がり、こちらに迫って来る。
やはり此奴らは複雑な思考を持たず、
ただ主が命ずるままに標的を襲う事しかできんようじゃな。
ならば、こういう搦手が効くと言うものじゃ。
ずるり、と自分の影を操り、
走って来る小鬼を次々に影の中へと引き摺り込む。
神の力には及ばぬが、
闇を操れるのはあやつだけではないという事じゃ!
「いひ。大勢が相手なら、私の毒の出番ですね。
皆さん、ちょっとだけ離れていて下さい。
……まぁ、離れなくても使いますけどね」
ですの蛇が身体から大蛇の頭をのそりと取り出し、
そこからどろどろと毒を垂れ流し始めた。
……まずいの。あの毒は妖すら蝕む、
強力な呪いに近いモノ。
万が一人間である光に触れてしまえばひとたまりもない。
皆さん、ちょっとだけ離れていて下さい。
……まぁ、離れなくても使いますけどね」
ですの蛇が身体から大蛇の頭をのそりと取り出し、
そこからどろどろと毒を垂れ流し始めた。
……まずいの。あの毒は妖すら蝕む、
強力な呪いに近いモノ。
万が一人間である光に触れてしまえばひとたまりもない。
「光!!あの毒に触れてはならんぞ!!
一旦下がって距離を取るのじゃ!!」
「えぇ、承知しています。
……全く、味方がいてもお構いなしですか、蛇さんは。
本当に厄介な妖さんですねぇ!」
バッ、と即座に飛び退いて距離を取る光。
毒はどんどん広がり、
触れた小鬼達はもがき苦しんで倒れて行く。
明らかに、前に会った時よりも威力が強くなっておる。
どうせず────っと地下に潜って
研究しておったんじゃろうな。陰気臭い。
一旦下がって距離を取るのじゃ!!」
「えぇ、承知しています。
……全く、味方がいてもお構いなしですか、蛇さんは。
本当に厄介な妖さんですねぇ!」
バッ、と即座に飛び退いて距離を取る光。
毒はどんどん広がり、
触れた小鬼達はもがき苦しんで倒れて行く。
明らかに、前に会った時よりも威力が強くなっておる。
どうせず────っと地下に潜って
研究しておったんじゃろうな。陰気臭い。
神楽坂の方に目を向けると、
大仁田の大振りな攻撃を避けながら、
血液で作り出した刀で腕や足を斬りつけている。
大きな傷を与えるには至っておらんが……
一気に奴を仕留められるような大技がない以上、
こうして消耗させるしかない。
「どいつもこいつもちまちまと……!!
そんな攻撃、いつまで続けても私には効かん!!」
大仁田の大振りな攻撃を避けながら、
血液で作り出した刀で腕や足を斬りつけている。
大きな傷を与えるには至っておらんが……
一気に奴を仕留められるような大技がない以上、
こうして消耗させるしかない。
「どいつもこいつもちまちまと……!!
そんな攻撃、いつまで続けても私には効かん!!」
「例え効かないとしても、あらゆる手を試してやるさ。
どちらが先に力尽きるか、根比べと行くか?」
血液の刀の形状を巨大な斧に変化させ、
遠心力を乗せて振り抜く。
斬撃は大仁田の小指に命中し、ズパッ!!
と見事に切り落とした!
どちらが先に力尽きるか、根比べと行くか?」
血液の刀の形状を巨大な斧に変化させ、
遠心力を乗せて振り抜く。
斬撃は大仁田の小指に命中し、ズパッ!!
と見事に切り落とした!
「ぐおおおおぉっ!!!!
私の、私の指がァァァ……!!!」
「やるではないか神楽坂!その調子で攻め…うぉっと!!」
意識が逸れた途端に小鬼に襟巻きを掴まれそうになり、
咄嗟に体を捻ってやり過ごす。全く油断も隙もない。
纏わり付いて来る小鬼の数は一向に減る気配もなく、
倒しても倒しても無数に沸き続けている。
これはもしや……大仁田の妖力に関係しておるのか……?
私の、私の指がァァァ……!!!」
「やるではないか神楽坂!その調子で攻め…うぉっと!!」
意識が逸れた途端に小鬼に襟巻きを掴まれそうになり、
咄嗟に体を捻ってやり過ごす。全く油断も隙もない。
纏わり付いて来る小鬼の数は一向に減る気配もなく、
倒しても倒しても無数に沸き続けている。
これはもしや……大仁田の妖力に関係しておるのか……?
大仁田は今、足元の洗脳された群衆から
信仰と言う妖力を貰い続けている。
だからこそ、部下であり奴の分身とも言える小鬼を
無限に生み出す事ができているのではないか?
それならば、民からの信仰を止めなければ
小鬼が止まる事はない。しかし、じゃからと言って
民を皆殺しにするわけには行かん。
一度に彼らを都の外にでも運び出す術でも
あれば良いのじゃが……。
信仰と言う妖力を貰い続けている。
だからこそ、部下であり奴の分身とも言える小鬼を
無限に生み出す事ができているのではないか?
それならば、民からの信仰を止めなければ
小鬼が止まる事はない。しかし、じゃからと言って
民を皆殺しにするわけには行かん。
一度に彼らを都の外にでも運び出す術でも
あれば良いのじゃが……。
「くっふっふ、苦戦しておるな。
無様じゃのぉ〜、のじゃの猫よ。
妾の力を貸してやろうか?」
「なっ……オヌシは!?」
無様じゃのぉ〜、のじゃの猫よ。
妾の力を貸してやろうか?」
「なっ……オヌシは!?」
ボゥッ!!
「ぐっ……この炎は……!!
バカな、貴様がなぜ生きている!?」
「ぐっ……この炎は……!!
バカな、貴様がなぜ生きている!?」
狐火を纏い、大仁田の頭上にふわふわと浮いているのは……
まごう事なき、のじゃの狐であった。
まごう事なき、のじゃの狐であった。