今までのあらすじ。
私は天使見習いの
フロンです。
なんだか知らないうちに知らない場所に連れて来られて
変なおじさんに殺し合いをしろなんて言うんです。
でも、そんなの間違ってます!神様だってそんな事は望んでません!
だから私は皆様に愛の素晴らしさを通じて団結してこの世界を脱出して、
あのおじさんにも(ちょっと強引にでも)改心していただこうと思いました。
だけど初めて出会ったお兄さんはあまり関心のできる人ではなかったです…
あのお兄さんには少し乱暴ですが後で神の教えを厳しく教えてあげようと思いますけど、
その前にちょっとピンチだった私を助けてくれたお姉さん、
アグリアスさんは良い人そうです。
アグリアスさんにも神様の愛を説いていたときに異世界の物らしいものをみつけたんですが、
その所為でしょうか?さっきから何だか頭がフワフワして気持ちいいんです。
アグリアスさんの綺麗な腕、なんだかとっても美味しそうです…
「ツゥッ!一度、手を離しなさい。貴殿は何かに憑り付かれている!」
状況はいまいち飲み込めないがあの石は何かまずい物だったことだけは飲み込めた。
彼女の状態から察するにルカヴィと化したエルムドア伯や闇に落とされたザルバック殿が
使ってきた闇の魔術のようなものが彼女にもかかってしまったのだろう。
だとしたら厄介だ、私の習得している白魔法ではその手の魔術による変化を癒す事はできない。
今、私が出来る最善の行動…彼女を気絶させて行動不能にするしかない!
「こんな事はしたくは無かったが、貴殿の為でもある許しなさい!」
小柄な体格の為、私の位置からは丸見えの彼女の項。
そこにある程度は加減して手刀を振り落とす。
「痛くしないですから、大人しくして貰えませんか?」
私の行動に彼女は背筋が凍る様な笑顔で応え、先読みしていたかのごとく
私の手刀を防ぐとそのままくるりと背後に回りこみ私のことを押さえ込んできた。
体重をかけられて前に倒れこむ、足元に置いてあった荷物に引っ掛かり
がしゃがしゃと騒がしい音を立てている。
そして、そのまま後ろ手に私の手を押さえたまま彼女は不器用に私の鎧を外し…
「えっ?ちょ、ちょっと!いきなり何をするんだお前は!」
突然の奇行に戸惑う。
一方で彼女は私の言葉はあまり気にかけずもたもたと作業を進めている。
「え~、だってちょっとだけ噛ませて貰うつもりだったんですけど、この鎧が邪魔なんです。
でも、私こういうの触った事なかったですからなかなか外せないです…」
物騒な事を愛らしく言っているが自分の身が(色んな意味で)危険な事に変わりはなさそうである。
状況的には仲間の助けは欲しいところだが今の状況を私の拙い言葉で説明する自信がない。
こんなところを
ムスタディオ辺りに見られたら手助けはしてくれるだろうがきっと後々で面倒な事になる。
理想は出来れば一人でこの状況を解決し、尚且つ何の犠牲も出さない事。
だが何らかの魔力で強化されたのだろうか、彼女の小柄な体格からは想像できないほどの
力で押さえつけられていてほとんど身動きをとることが出来ないのが現状である。
「んしょ…あ、そうか。ここをこうすればここが外れるのか…やった!」
解決策が見出せないままでいる私の背の上で逆に彼女は順調に作業を進め始めている。
本来の性格からの影響からなのだろうか?ザルバック殿が自分の意識がある程度残っていたように
彼女も魔力の影響下にはあるようだが根本的なところでは変わりはないのだろう。
じゃなければ押さえつけられた時点で私の命はとっくに無くなっていた。
その意志の強さ、神の愛に殉ずるという気持ちは尊敬にすら値する。
だが、この状況は納得できない。
作業を終えた彼女は私の体(うつ伏せから仰向けに)を変えるとそれに馬乗りになり
私の胸元をはだけさせている。
「うわぁ、綺麗ですぅ。鍛えてる割には細くって白い肌…とっても美味しそう。」
私の首筋を触りながら彼女がそう告げる。
彼女の目的はどうやら吸血鬼に倣って私の首筋からの吸血のようだ、
なぜそこまで拘るのかは理解できないが…
だが、やはり彼女にもある程度の常識が残っているのなら言葉が通じるかもしれない。
「聞くんだ!意識をしっかりと持て。今のお前は本当のお前じゃない筈だ。
力に操られずに自分を保て!」
私の言葉を聞いて一瞬だけ表情が変わったが、すぐに元の冷たい笑顔に戻り
「…ごめんなさい。私、やっぱりアグリアスさんの血が欲しくて堪らないです…
大丈夫です、痛くはしませんから…」
かぷりと私の首に噛み付いた。
「うっ、あぁ…止め…」
思わず口からうめき声が漏れる。
それすらも楽しいのだろうか笑顔のまま彼女は食事を続ける。
ここに至って自分の認識が甘かった事が理解できた。
言葉とは裏腹に彼女には一切の甘えがない、容赦なく私の身体から血を奪っていく。
このままでは私はここで終わる。
(…何も出来ずに終わるのか私は?)
無力感と血を奪われることによる脱力感に襲われる。
そんな私をもっと楽しみたいのだろうか彼女は一旦吸血を止め、
私の首から口を離すと微笑えみながら感想を述べ始める。
「ふぅ、とっても美味しいですアグリアスさんの血。ごめんなさい…私、止められそうにないです。」
始めに天使と名乗った少女は私にとっての死刑宣告を無邪気な笑顔で告げている。
だが、これは好機だ。
油断している彼女は私に対する拘束を弛めている。
手は痺れて思うように動かせない、残っている場所はひとつだけ。
動くだけで十分、其処に全ての力を込める。
「はあぁぁぁっ!!」
私は残っている全ての力を込めて彼女の鼻っ面に頭突きを喰らわせた。
「ふみゅっ。」
小さく息を洩らすと彼女は私に倒れ掛かってくる。
どうやら彼女を失神させる事には成功したようだが動く事ができない。
血を吸われ過ぎた私の意識もまた遠くなっていった…
【F-4/森/一日目・午前】
【フロン@魔界戦記ディスガイア】
[状態]:憑依状態 攻撃力up 気絶 後頭部から軽い出血 顔面、腹部、胸部に打撲
[装備]:ダークレギオンのサモナイト石@サモンナイト3
[道具]: なし
[思考]1:血を吸いたい
2:魔力も吸いたい
[備考]:自分にボディジャック(憑依・攻撃力上昇)を使ってしまった状態。
憑依は時間経過かお祓いで解除できる。
【アグリアス@ファイナルファンタジータクティクス】
[状態]:失血による気絶
[装備]:クレシェンテ@タクティクスオウガ
[道具]:なし
[思考]1:現状の把握と対処
2:
ラムザたちと合流したい
3:襲われやむを得ない場合は、自衛による殺人もありうる
「な、なんなのさ。この状況?」
七三の提案(なんかする気なのがバッレバレだったけど)面白そうだから乗って上げて
「私もがんばっちゃおうかな~?」何て思いながら道案内させようと思ってたんだけど。
そういえばさっきからフロンちゃんのあの馬鹿みたいなお説教が聞こえないのが
気になって念のため(べ、別にフロンちゃんが心配になったわけじゃなく)に
最後に見た辺りから、中りをつけて探ってみてみたんだけど…
見つけたフロンちゃんは何か胸元はだけた綺麗なお姉さんと抱き合って
鼻血たらしながらすぴーすぴーと気持ち良さそうに寝ちゃってるし…
「あれ?これって、確かフロンちゃんが持ってた…」
足元にはフロンちゃんが馬鹿みたいに熱唱してたハンディカラオケが落ちていた。
調べてみたらスイッチが録音の状態になってたんで試しに巻き戻して再生してみたんだけど。
~再生中(少しの雑音有り)~
「えっ?ちょ、ちょっと!いきなり何をするんだお前は!」
「え~、だってちょっとだけ(ゴシャッ)て貰うつもりだったんですけど、この鎧が邪魔なんです。
でも、私こういうの触った事なかったですからなかなか外せないです…」
「んしょ…あ、そうか。ここをこうすればここが外れるのか…やった!」
「うわぁ、綺麗ですぅ。鍛えてる割には細くって白い肌…とっても美味しそう。」
~しばらく雑音~
「…ごめんなさい。私、やっぱりアグリアスさん(ザー)が欲しくて堪らないです…
大丈夫です、痛くはしませんから…」
「うっ、あぁ…止め…」
「ふぅ、とっても美味しいですアグリアスさん(ザシュ)ごめんなさい…私、止められそうにないです。」
無言で再生ボタンを止める。
(これって、やっぱりそういうことになるよね?しかもこれってフロンちゃんの方から行ってるし…
あれ?フロンちゃんってそっちの人(天使だけど)?もしかして私と仲が良かったのも…)
「おい、いつまで待ってりゃいいんだよ?あんたが早くしてくれないと、どんどん離れて行っちまうし…」
近くで待たせてた七三が痺れを切らしてこっちに来ようとしてる
如何する私?
「うわー、とりあえずこっちくんなぁ!!」
焦った私は持ってた手斧を思いっきり七三にブン投げてた、けど如何やら当たらなかったみたい。
悲鳴が聞こえるし。
取りあえず今のうちに息を整えよう、フロンちゃんはやっぱり無視すべきだった。
「バイバイ、フロンちゃん。頼むからそのお姉さんとだ・け!仲良くしてね…
後これは餞別に貰っていくね。」
いそいそと足元に散らばってた荷物を私とフロンちゃんの友情の終わりの餞別として
貰っていくとして、ハンディカラオケは持っているだけで鳥肌が立つので
折角お姉さんとの思い出も残っている代物なんだから残しといてあげる。
頭の真上に手斧が突き刺さってた(おぉ、ギリギリじゃん)七三に武器以外の
荷物を押し付けてさっさとここを離れちゃおう。
「やっばぁ~、私、結構貞操の危機だったんだねぇ。」
【F-4/森/1日目・日中】
【
エトナ@魔界戦記ディスガイア】
[状態]:健康
[装備]:手斧@暁の女神、クレシェンテ@タクティクスオウガ、エクスカリバー@紋章の謎
[道具]:支給品一式(道具・確認済み)
[思考]1:
アルガスの案内について行く
2:適当に弱そうな奴から装備を奪う。出来れば槍か斧が良いが贅沢は敵だ
3:優勝でも主催者打倒でも人助けでも、面白そうなこと優先
4:
ラハールや
中ボスが気になるが、特に会いたいとも思っていない
5:バイバイ、フロンちゃん
【アルガス@FFT】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:支給品×2
[思考]1:この悪魔を他の参加者にぶつける。
レシィと
リュナン優先
2:隙を見て逃亡。殺せるようなら殺してアイテムを奪う
3:リュナンとレシィとあの男(
ヴァイス)に復讐
4:ラムザと
ディリータを殺す
最終更新:2009年04月17日 10:49