行く手を阻むもの
駆ける、駆ける、駆ける――――。
私はただ、暗闇の草原を駆け抜ける。
己の甲冑は、道中の目立たぬ場所に脱ぎ捨てて来た。
先程の戦いで
ルヴァイドを斬り捨てた時、その甲冑の手応えのなさを疑問に思い。
そして薄紙にも等しい装甲を、一切の疑問もなく身に付けていた事が理解出来ず。
この島でのこれまでの不可解な出来事の数々から、思い当たるものを感じ。
念の為にと己の甲冑も試してみれば、やはり容易く曲がり斬れた為である。
おそらくは、この殺戮劇の主催者がゲームの平等性を重んじるために、
あらかじめ身につけていた防具を無力化していたのだろう。
現に、あの小物もまた本来の防具から着替えていたのだ。
ならば、今の防具は無意味どころか、文字通り足手纏いでしかない。
むしろ身軽になった方が、一刻も早く
マグナに追いつけようものだ。
とはいえ、この暗闇の草原の中で。
厭おしい…。いや、ある意味愛おしい彼を探すのは一苦労やもしれぬが。
私とマグナの因縁だ。この私が諦めぬ限り、必ずや再会は果たされるだろう。
―――いや、果たされるべきなのだ。
これは宿命であり、運命なのだから。
マグナとて、私が殺した仲間にあそこまで言われたのだ。
「“お前は奴よりも強い”」とな。
彼の言葉を信じようとせず、いつまでも逃げ回る“超律者”など有り得ぬだろう?
私の言葉を否定するために、マグナには是非自ら手を汚す覚悟を決めて貰いたい。
…そうでなければ、私がつまらぬのだ。
そうして現実に向き直り、ようやく奮い起こしたその健気な意志を。
私は真っ向から打ち砕き、貴様の全てを否定し尽くしたいのだ。
――わかるな、マグナよ?
私は湧き上がる熱い期待を胸に、口元に笑みを浮かべると。
草木を蹴散らす勢いで、彼を追い求め続けた――。
◇ ◇ ◇
「へえ、何一つ真剣に話しをする気はないって訳だ…」
私は、身体の線が強調されたあられもない姿で。
ハンサムな青年の腕に抱かれながら、人では絶対に眺める事が叶わない…。
絶景を見下ろしながらのデートに誘われ、そのムードに酔っていました。
身体は打ち震え、鼓動は激しく脈打ち。
ああ。このまま胸は張り裂け、天にも登りそうです――。
…って、なんですかこれぇ!全然違いますよぉ!
これ、言っている人誰ですかぁ!ぜぇんぶ訂正してくださいよぉ!
濡れて張り付いたシーツと寒空のせいで、凍える程ガタガタ震えててぇ!
人を人と思ってなさそうな、不審人物さんにとっつかまってぇ!
いつ突き落とされるか分からないから、心臓バクバクものでぇ!
このままだと、胸どころか全身が落下した衝撃で引き裂けてぇ!
全然別の意味で昇天しちゃいますよぉ!
…って、よく考えたらこれ、全部皮肉になってるじゃないですかぁ!!
ううっ、ひどいですよぉ…。しくしくしく…。
まあ、取り敢えず文句は置いといて。
この状況は、もう致し方ないですね。
薬や拷問だってそりゃもう慣れっこでしたけど、
このままでいて良い事はなんにも無い訳ですし。
だったら、相手がたとえこの殺し合いに乗っていても、
ばらしても問題の無い事だけ正直に喋っちゃいますか?
だってこのやさぐれフレイズさん、明らかに目が据わってますし…。
「もー、そんな怖い顔しないでくださいよー?
北の城で二人組に襲われた事とか、今すぐお話ししますから、ね?
とは言え、本当に寒くって凍えそうで仕方ないですから…。
その間、毛布代わりにぎゅっと抱きしめてもいいですか?
ちょっと位なら、そっちも抱きしめたり、触ったりしてもいいですから。
あっ、もちろんリアーネさんには黙ってあげますよ?」
とまあ、相手にさりげなく接触を試みる。
相手にスケベ心が少しでもあれば、それを逆手に取って
隙を見て逃げるなり関節でも極めたりのしちゃえば良い訳で。
まあ組討とか寝技の類なら、房中術の一環というか締めで、
(最近使ってないとはいえ)得意中の得意な訳なんですけどね。
“茨の君”ヘイゼルの名は伊達じゃない、ってことで。
「生憎、ニンゲンなんてゲテモノつまみ食いする趣味は俺にはねえなあ?
…だがま、降ろすってのならいいだろ。ちっとは気も変わったみたいだしな」
だが、ニンゲンの私に一切魅力なんて感じやしないのか。
大きな溜息を吐くと、侮蔑丸出しであっさりと誘惑を切り捨てた。
……うら若き乙女をゲテモノ呼ばわりだなんて、ちょっと酷過ぎますよー。
そりゃまあ、中身はおばさんだったりしますけどね…。
とまあ、泣きたい気分は抑え込んで。
元々あまり興味がないのは感じてましたから、それならそれで良いとして。
ニンゲンを嫌がっているのなら、それを逆手に取れば良い訳で。
「わー。どうも、ありがとうございますぅ。
それにごめんなさい。そんなにくっつかれるのお嫌でしたなら、
今すぐ離れて着が「ダメだ」」
私に着替えさせようと仕向けてその隙に逃げる、
二段構えの策だったんですが…。
間髪入れずに即ダメ出しって…。
「取り敢えず、話が全部終わるまでこのままだ。
着替えの振りをして逃げられて、変な事周りに吹聴されても困るんでね。
そのまま風邪引きたくないなら、さっさと知っている事を全て喋るんだな」
やっぱりというか、全部バレバレみたいだったみたいで。
私達二人はは地面に降下した後――。
この滑った鞭みたいなので縛られたまま、ご丁寧に距離を置かれて。
自分の名前と、先程自分に起こった事のみを正直に話し始めました。
+ +
「…なるほどね。話しはわかったよ、
パッフェルさん。
あんたが襲われた城に向かう前にここの死体を一度目撃していた訳で…。
で、水浴び中に襲ってきたその二人組の金髪男が
デニムって名前で、
もう一人の金髪女が“姉さん”と呼ばれてたわけか。
おまけにそのヤバイ連中はこのゲームに乗っているに違いない、と」
やさぐれフレイズさんは、私の与えた情報を呟き。
噛み締めるように、その内容を確認する。
「で、何より――。
この主催者は再び復活した“
源罪のディエルゴ”って奴の可能性が高く。
おまけにそいつはあんたと因縁深い関係にあり、
おそらくは報復の為にこのゲームで嬲られちまってるって訳か?」
こっちの身元を探られるのは、正直少々痛手ではあるのですが…。
このやさぐれフレイズさんは、どうにもこちらの事を知っている節がある。
“偽名でも構わない”って自信満々で言うって事は、
裏を返せば本名を知っているって言っていることですよね?
フフン、一言余計でしたねー。
っていうか、私も大概迂闊の極みなんですけどね…。
「ええ、まあ概ねそんな感じですよー」
ただし、その話しを終えた後のやさぐれフレイズさんは。
露骨に舌打ちをすると、俯いて顎に手をやり何やら悩み出しました。
(ちっ…、しっかしまあ…。あいつらの向かった先じゃねえか…)
とか、思わず口から漏れたのは聞こえましたが。
何やら、非常にマズイ事でもあったのでしょうか?
見たところ、それほど深刻な事態でもなさそうですが…。
とは言え、意識が私以外に向いているならしめたもの。
――この隙に、さっさと退散してしまいましょうかね?
私は、気づかれぬよう身体を少しづつよじり。
縄抜けの要領で、絡みつく触手から逃れようと試みる。
後ろ手に縛れた腕を少しづつくねらせて抜きに掛かり、
まずは手首の自由を取り戻す。
そして触手を掴み、一気に触手を緩めようとしたその先に――。
「えっ…?!」
触手の締め付けが唐突に厳しさを増し、さらに複雑な形へとに絡みつくと。
身体の妙なところばかりを、その先端がまさぐり始めました…。
「ちょ…、んっ、やめ、いや…っ!!」
って、なんですか!なんなんですかっ!
このハレンチな扱いは!って、ちょっ、そんな所に入らないでくださいよ!
んむっ、はっ、あっ…て、嫌ですってば!なぜ妙に手馴れてるんですか!
貴方「ゲテモノに興味はない」って、そう言ってたじゃないですかあ!
やめてくださいよおっ!…いい加減、泣いちゃいますよおっ!
「あー、すまねえ。少しばかり失敗しちまった。
まだ、こいつの扱いになれてねえんだわ…」
私の抗議の視線を、どこ吹く風と受け流し。
全く悪びれる様子のない、やさぐれフレイズさん。
手元の仕掛けを適当に握りしめている辺り、本当なのかもしれませんが…。
だからって、この扱いはあんまりじゃないですかあ!
『彼氏持ちのうら若い乙女に変な行為を強制された』って、
貴方の奥さんに訴えますよぉ!!
「…とはいえ、あまり態度が良くねえな。
…試しに隙を見せてやれば、即これだ。
その分だと、まだまだ俺に隠しておきたい事とかいっぱいあるんだろ?
…たとえば“既に誰かを殺している”とかな」
そういって視線だけをこちらに向けたが、その底冷えがする鋭い眼光は。
先程の考え事自体が、私を試す欺瞞であった事を意味し。
「案外、既に何人か殺して浴びた返り血洗い流している所を、
あんたの言う二人組に襲われたとかじゃないのか?
まあ、他にも腑に落ちない点は色々とあるんだがね…」
私はそれに見事釣られてしまい、いらぬ誤解を増させてしまったという訳で――。
「それじゃあ風邪引かないうちに、もう少し洗いざらい話して貰おうか?
…出来れば、こっちとしても穏やかにいきたいものだがね」
余計に警戒心を煽ってしまった私は、このあられもない姿のまま
尋問を続行される事になってしまいました…。
◇ ◇ ◇
「はっ、はっ、はっ、はっ、はっ……」
真っ暗になった草原を、何度もつまづきそうになりながら。
俺は必死に駆け抜ける。アルフォンスから、ただ逃げ延びる為に。
アメルが何者かに殺されてしまったという事。
アルフォンスが俺を騙し続けていたという事。
ルヴァイドが俺をかばい、そして死んでしまったという事。
そして何より、それらの全ての出来事に対して――。
俺は何も出来やしなかった事。
アルフォンスの言葉が、痛みと共に胸に蘇ってくる――。
『そういえば、貴様が言っていた娘は死んだようだな。
確か、アメルと言ったか?
貴様がべらべらと勝手に話していた事だが
貴様はその娘に如何報いろうというのだ?』
そう。何も報いれてなんか、やれていない。
何をすれば良いか、見当も付かなかったから。
――いや、違う。
決してやってはいけない事しか思いつかなかったから、
俺はまともに答えることが出来なかったんだ。
アルフォンスや、アメルを殺した誰かに復讐でもするのか?
…でも、それで死んだ人達が戻ってくる訳じゃない。
それに、殺した側だってアルフォンスのように
自分なりに考えた上での結論かもしれないんだ。
それが正しいか、間違っているか以前に――。
その思いまで踏み付けて否定する事なんて、俺には出来ない。
それこそ、優勝を果たしてディエルゴに蘇生でもお願いするのか?
…馬鹿げている。俺がそんな事をして取り戻した命なんかで…。
アメル達が喜ぶはずなんか、絶対にない!!
第一、あいつを放っておけば本当に世界は終わってしまうんだ!
傀儡戦争や、島での出来事を思い出せ!!
だったら、
だったら、だったら、だったら――っ!!
一体、どうしたら良いって言うんだ?
…なあ、
ネスティ。お前なら「君は馬鹿か?!」って言いながら
俺の代わりに冴えた方法を考えてくれるだろう?
――いや、別にあいつじゃなくてもいい。
誰か
誰か
俺に、教えてくれ!!頼むよおっ!!
そのどうしようもない現実をいっぺんに目の前に突き付けられて。
色んな事が悔しくて、悲しくて。
頭の中がぐしゃぐしゃになって、気づけば視界が涙でぼやけて。
このまま走り続けていれば、もしかすれば嫌な現実からも逃げられるんじゃないかと、
そんな都合の良い事を考えていれば――。
絶対にそうはさせないと、現実がアルフォンスに手助けして周り込んだのか。
くぐもった悲鳴のような、だがどこか色っぽさを含んだような…。
俺のよく知る女性の、ただいつもより一音階は跳ね上がった声。
そして何かを焦がしたような臭いと熱を、
近くの茂みから感じ取り。
その場所に近づいてみると――。
木に寄りかかり、ぐったりとした顔をしたパッフェルさんと。
彼女を鞭のようなもので拘束する、髪を後ろに撫で付けた男が。
――俺の視界に飛び込んできた。
+ +
「…話しは分かった。なるほどね。
道理で随分と良い度胸しているし、逆に現役程鋭くもねえってことか。
確かにそれは俺に隠しておきたい事だってのは、充分納得出来る道理だ」
「ごほっ…、ごほっ…、ぶふぇ!!……ぐずっ…。
……ええっ。そ…っ、そうで、すよっ、ねぇ?」
私は
イスラ達と遭遇したことを除き、
これまでにあった事を全て正直に話しました。
そして、自分がかつては『茨の君』と呼ばれた元暗殺者である事も。
勿論、すぐには話したりはしませんでしたが。
そう簡単に口を割れば「まだ本当に隠している事が別にある」と
更なる追及を受けちゃいかねませんからね。
まあその為煙で燻されたりとか色々されましたが、この際仕方がありません。
マグナさんや先生達の事を隠しておけるなら、大したことないですし。
っと思った矢先に――。
「だが、あんたが本当に隠しておきたい事は、そんな些細な事じゃねえ」
…って、いきなりバレバレですか。
ちょっと、もう勘弁してくださいよ?
まだ続くんですか、このイヤラシイ取り調べ?!
「な、なあに言って、んっ!…っぐぅ?!」
私が抗議の声を上げるよりも早く――。
このやさぐれフレイズさんは鞭の柄を強く握り締め、
私の首をより一層強く絞め上げました…。
ちょっと、これ…。まさぐったり、絞めたりって…。
真面目に使われても、あまり洒落になってないですよ…。
「…瞳の輝きが違う。自分がどうなっても良いと覚悟を決めている。
自分より身近の誰かの事を考え、真剣に庇っている。そんな眼だ。
自分の事しか考えられねえ奴は、もっと濁るか媚びた瞳をする」
そういって、一旦鞭を緩ませ――。
やさぐれフレイズさんは笑うように口元を歪ませましたが。
「俺もあんたと同じ気持ちになった事はあるから、よおく分かるさ。
そりゃ、誤魔化すのは無理ってもんだ?」
私を覗き込むその視線は、獲物を伺う猛禽の鋭さを見せていました。
…うあっちゃー。全然信用してませんね、こっちを。
「それにな、“源罪のディエルゴ”の話が本当だとすれば…。
あんたの仲間たちも一緒に報復されてたってなんら不思議じゃあない。
与える情報量を少々間違っちまったな、元暗殺者のパッフェルさん?」
迂闊…。
それに何気に人を見る目があるってのが、痛いですね…。
立ち振る舞いから察するに、異世界の同業者なんでしょうかね?
私は軽口を利きながら気を逸らそうと試みましたが、
私の話しなんてまるで聞いちゃいない様子で――。
「…当ててやろうか?多分、ただの仲間なんかじゃねえ。
あんたにとってはとびっきりに大事な恩人か恋人か…。
そういうかけがけのない存在まで、一緒にこちらに呼ばれちまった。
だからこそ、こうなってまでその人を庇う。さっきの話しじゃ概ね彼氏だろ?
…で、最後の質問だ。一緒に呼ばれた大事な彼氏さんは、一体誰なんだ?」
無論、これは嫌になるくらいのズバリな的中率なんですが。
敵か味方かもわからない相手に、マグナさん達の事なんて話せる訳がなく。
「そんな方、そもそも私にはいませんからっ♪」
「…そうかい。そりゃ残念だ」
そう言って、あくまでもシラを切っていると。
やさぐれフレイズさんの顔つきが険しくなり。
「これでも、傷だけは付けずに紳士的に振舞った積もりなんだがね。
当然、方針を切り替えてもっと痛め付けて欲しいなら話しは別だが…。
でも、あんたの様子じゃどんな拷問にかけたって無駄って所だろ?」
呆れたように大きな溜息を一つ付くと、
私の顔を覗き込み――。
「だったら、これで終わりにしようか?
俺もあまりこういうのは趣味じゃないんでね…」
――ああ、やっぱりそうくるわけですね?
ごめんなさい、マグナさん。そして先生…。
私は彼の嫌な決断を察し、覚悟に身を硬くしたところ――。
「――なあ、嘘だろう…。パッフェル、さん?」
「…えっ?」
聞き覚えのある、呟くようような、縋るような小声が聞こえ。
続いて剣の鞘走る音と、続いて茂みを踏み荒らす音が響き渡り。
音のした方角を振り向いてみれば――。
私が今思っていた人が。想っている人が。
剣を担ぐように構えて、やさぐれフレイズさんに襲いかかりました。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」
「…ん?って、おい!いきなりなんなんだよ!」
ぶおんっ、と大きく勢いの付いた斬撃が直前まで彼のいた空間を切り裂き。
その威勢に驚いたやさぐれフレイズさんが、大きく後ろにさがりました。
……随分と慌てたせいか、手に持っていた鞭まで手放してしまい――。
「…マグナさんっ?!」
「…ちっ、仲間かっ!」
間一髪、って所でしょうか?
マグナさんは激高し、雄叫びを上げながらなおも彼を追い縋り。
ただ、その暴れぶりはまるで悪鬼憑きが暴れ狂ったようにも、
離れた母親を求めて泣きじゃくる子供のようにも見え。
うん、私としてはそこまで想ってくれているのは嬉しいんですけど…。
こう、なんでしょうかね?ちょっとだけ、怖いんですけど。
まるで、私の知っているマグナさんじゃないみたいで。
もしかして、さっきの言葉でも聞かれちゃいました?
…あっちゃー、どうしましょう?
誤解どころの騒ぎじゃないですよ、これ…。
「許さねえ!お前だけは、絶対に!!」
「くそっ、このタイミングでかよ…ったく!」
やがて、丸腰の自分が不利だと思ったのか。
やさぐれフレイズさんは大きく舌打ちしながら、
その翼を羽ばたかせ、上空へと逃げ去りました。
…でも、これでまずは一安心といった所なんでしょうかね?
私は緊張の糸が切れ、その場にへたりこんでしまいました。
「くそっ!逃げられたか、あいつ…っ!!」
「た、助かりましたぁ…」
やがて、彼を追いかけるのを諦め。
剣を鞘に収め、こちらにやってきたマグナさんを見て――。
「あ…っ?」
【「君の□□の所に行くんだ、そして愛を告げろ。 相手が答えたなら、□せ」】
どくんっ
――その胸が一際、大きく高鳴りました。
そして身体が、吐く息が唐突に熱を帯び。
マグナさんを、見て――。
【「方法は任せる、この身体を使って精一杯誘惑してやる事だな」】
どくんっ
一体どうしてこんな、と理由を考えた頭も、
ふわっと溶けたように――。
【「□し終えたとき、お前は□□□□□□□□全てを思い出す」】
ああ。
ああ、そう言えば――。
どくんっ
どくんっ
どくんっ
どくんっ
どくんっ!!
――大事な命令が、与えられていたわ…。
+ +
「大丈夫か!パッフェルさん!」
――目の前には、命令の対象がいる。
「はぁ……っ、はぁ……っ」
「酷い事を!…っと、ごめん!俺の上着を用意するよ…」
身体に纏わり付いていた触手が、シーツとともにずり落ちて。
全裸となった私に見蕩れた彼は、その貌を見る間に紅潮させ。
露骨に目を逸らし、慌てて脱いだ上着を乱暴に押し付けた。
彼の喉からごくり、と唾を飲む音こそ盛大に聞こえたものの。
そのまま劣情に任せて、襲いかかるような真似はしないようだ。
そして「上着を着たら教えて欲しい」と言い放つと、慌てて私に背を向ける。
なんとか気を逸らそうと、言葉にならぬ言葉を投げかけてくる青年。
ぎくしゃくとした動作が酷く滑稽さを伴うが、それで気付いた事もある。
…どうやら、彼はこの私に劣情だけでなく好意も抱いているらしい。
私としてはどうでも良いが、仕事をこなす上では実に都合が良い。
こういう初心な青年の方が、心も緩みやすく仕留めやすいからだ。
とは言え、流石に後味は悪いものとなるだろう。
もしかすれば、裏切られた苦悶の貌と絶望の断末魔が
数日は脳裏から離れないかもしれない。
だが、それも仕方がない。
――いや、いい加減慣れるべきなのだ。
“茨の君”として、この先生き続けるためには。
心を凍らせ、人形となるしかないのだから。
――ならば、せめて彼が逝くまでの間は。
少しぐらい、甘い夢を見させるのも良いのかもしれない。
それが、私として出来るせめてもの行為。
私は諦観のうちにその頭を切り替えると。
「…な、なあ、パッフェルさん。さっきの言葉なんだけ……んっんむっ?!」
背中を向ける彼を後ろから抱き付き、言葉も聞かずにその唇を奪う。
そして彼の身体から熱を奪うように、凍えたその肢体を押し付けて。
――甘い吐息を、耳元に吹き付ける。
「さあ、ボウヤ…。一緒に遊びましょう?」
「…っ!いきなりどうしたんだよ?!パッフェ…んむっ、んん!!」
なおも開く彼の口を、私の口を重ねて塞ぎ。
その口内に、私の舌を割り込ませる。
私の舌が唇を舐め、歯茎をねぶり、彼の舌を転がして。
――口内を思う様、執拗に蹂躙する。
驚きの余り後ろに引いた舌を、なお追いすがりそれを弄び。
聞かせるようにじゅるりと音を立て、彼の唾液を飲み干す。
やがて、私は唇を離し。
身体は預けたまま、そして耳元で熱く囁く。
「…抱いて?」
「ええっ?!な、ななななななに言ってるんだよパッフェルさん?!
ちょっと、いきなりおかしいよ!それに、今はそんな事している場合じゃ…」
“茨の君”としての情欲に爛れた仮面を被りながら。
――私は標的の貌を覗き込み、その様子を注意深く観察する。
瞳は潤み、頬は紅潮し。身体が火照り脈打つのを全身の肌で感じる。
劣情に流されつつあるようだが、あまりに唐突過ぎる行為のせいだろう。
未だ、身体の強張りと警戒心が抜けきれていない。
とは言え、こちらを拒むまでは至れないようだ。
――どうやら、彼が油断しきるまではもう少し準備が必要なようだ。
「……今すぐ欲しいの。
それが私の気持ち。それとも、私とじゃ嫌?」
私はそう言いながら、その背に胸を強く押し付け。
身体を上下に動かし、擦れる感触を伝えながら。
彼の顎と腰に手を回し、そこにあるものを確かめる。
――万一のために、先に腰にある剣は奪うべきだろう。
いや、むしろ今回はより確実にそれを使うべきか?
「そ、そんなことはないですよ!でも、やっぱりこんな形でなんて…」
「慣れていないなら、任せて?私が教えてあげるから…。」
なおも食い下がる彼の唇を再び奪い、強引に黙らせて押し倒す。
彼の腰に手を当て、履物をずらし。
不自然にならぬよう剣の鞘も外す。
「この様子じゃあ、準備はいらないかしら…」
私はいつも通りに、寝かせた標的に跨り。
両足を絡めて、彼が動かぬよう押さえ込む。
――再び、彼の貌を覗き込む。
彼は既に私に夢中だ。その視線と手は肢体に向けられ、
もはや何をされても、不審に思う事はない。
――どうやら、これ以上の演技は必要ないらしい。
私は彼と繋がりながら、手にある剣を後ろで引き抜き。
逆手に握りしめた剣を、大きく振り上げる。
「ごめん、ね…」
「えっ?」
夢見心地だった彼が、視界に映る白刃を認めて血の気を失う。
だが、もう遅い。これで……。
――――唐突に私へと叩きつけられた、濃密な殺意。
当然、目の前の彼のものではない。ならば、誰が?
考えるよりも早く、私は地を蹴り彼より離れる。
「……ッ!!」
「私の獲物を横取りされて貰っては、困るな?」
――鋭い痛み。それを感じる場所は、背中。
どうやら、背後からの斬撃をよけそこなったらしい。
だが、皮一枚だけで済んだのは、僥倖というべきか。
標的のいる傍らには、隻眼の騎士らしき男がいた。
――彼の仲間なのか?
「泥棒猫には、早々に退場してもらおうか?」
ロレイラルの機械兵士を思わせる、抑揚のない声が響き渡る。
「…あ、アルフォンス!!な、なんで…?
まさか、俺を助け……?ぐはあっ!!」
仲間らしきものが来たにも関わらず、困惑の表情を浮かべる標的。
そして、隻眼の騎士は彼の下腹を勢い良く蹴り上げ。
胃に収めてあったものが、地面に撒き散らされる。
「ぐぅ……えっ!っ……ぎ、があ……っ?!」
「目は、覚めたか?いつまで呆けているつもりだ?」
私に剣を向けながら、標的を冷ややかに見下ろす隻眼の騎士。
…実に、余計な事をしてくれる。
吐瀉物にある臭気と腹部への突き刺さるような痛みが、
無理矢理にでも標的の意識を鮮明なものにするだろう。
これでは、もう迂闊に手を出せない。
標的を遮るようにして、隻眼の騎士が立ち塞がる。
だが、先程の不意討ちの見事な手際から…。
彼が私と近い、闇の存在である事を教えていた。
そしてこの障害は、決して私の手に負えるような存在ではない。
いや、むしろそれから逃げる事すら困難を窮めるだろう。
――格というものが、根本的に違い過ぎるのだ。
(これは…。私では、勝てない…)
これまで私を生かし続けていた暗殺者としての勘が、
その絶望を脳裏に囁いていた。
「その無様なものは早々にしまえ。
さて、貴公は“この私より”強いのであろう?
ならば、立ち上がりそれを示して貰おうか」
だが、青白く光る月明かりを背に、標的に話しかけるその男は。
その貌こそ陰となりよく分からないものの、
その声は歪んだ喜びに弾んだようなものが感じられ。
そして、その研ぎ澄まされた殺意は。
私だけでなく、眼下の青年にも均等に向けられていた…。
◇ ◇ ◇
後一歩という所で、ややこしい事になった。
――だが、明るい材料もある。
隻眼の騎士の様子から察するに、彼は標的にとっての敵であるらしい。
三つ巴の関係に嵌ったと考えた方が正しいのだろう。
――ならば、隻眼の騎士が彼を殺害するまでを遠巻きに見届け、
その後に逃亡してしまえば?
もはや、自ら手を汚す危険もなくなる。
仕事は無事果たされた事となり、なんら問題はない。
私は後ろ足で隻眼の騎士から更に距離を置こうとした、
その時に――。
「……ッ!!」
斬られた背中が風を受け、その痛みが私の意識を…。
僅かな間、鮮明なものとする。
私は――。
私は――。
そう言えば、一体何をしているのだろう?
彼を殺す仕事についている。それはわかる。
だが、一体誰の命令で?
【「君の□□の所に行くんだ、そして愛を告げろ。相手が答えたなら、殺せ」】
歪んだ笑みを浮かべる、金髪の青年の顔が脳裏に浮かぶ。
私の乳房を片手で鷲掴みし、その男はさらに囁く。
【「方法は任せる、この身体を使って精一杯誘惑してやる事だな」】
…一体、彼は誰なんだろう?私のいる組織で、顔を見た覚えはない。
そして、その後のほうが酷く大切な事を言っていたような…、
そんな気がする。
【「殺し終えたとき、お前は□□□□□□□□全てを思い出す」】
――いや、それはどうでも良いことだ。
一度“茨の君”として、ヘイゼルとして命令が与えられた以上は、
必ず標的の生命を奪わねばならない。それが、組織の規律なのだから。
そうしなければ、私が生きていけないのだから。
…私の意志など、まるで関係がないのだ。
だが、まだ腑に落ちない点がある。
標的の彼は――。
何故、私の本名を知っていたのだろう?
「パッフェルさん」と。
今や、それを知る者など殆どいないというのに。
いや、それ以前に。
私は今、取り返しが付かない事をしようとしているのではないか?
そんな気がしてならないのだ。
だが、何故そう感じるのか?
…わからない。
ならば私は、一体どうすれば――。
どうすれば、良いのだろうか?
+ +
――ああ。
探し求めていたぞ、マグナよ。
月下の再会を、心より寿ごう。
だが、私が手に掛けるその前に。
薄汚い暗殺者の色香に惑い、その手に掛かる寸前であったとは。
実に不甲斐ない話しではないか?
それでは詰まらないのだ。
それでは満たされぬのだ。
貴様は必ず殺す。
…この、私がな。
だが、その前に。
我々の逢瀬を邪魔する女狐には、早々に退場してもらおうか?
そう言いたい所だが――。
何かしら、その女狐の様子がおかしい。
マグナがその女に懸想している。それは見ての通りだ。
だが、それは出会ったばかりの女を見るにしては、酷く生々しい感情をたたえており。
行きずりの女の誘惑に負け、油断しきっていたというよりは、
長い間心より愛した女への、最悪の裏切りに出会ったかのような――。
私がマグナに浮かばせたかった、驚愕と絶望に顔を染めかけていたのだ。
何故だ?
何故、貴様は間女にそのように特別な貌を見せる?
それは、貴様が私に見せるべき貌のはずであろう?
私は形容しがたい嫉妬に駆られ、私はその女を睨み付けるが。
――その女の瞳は、一切の意志を感じさせる事がない程、
焦点というものが合っておらず。
まるで、何らかの暗示にでも掛けられたかのように、
自らの殺意を感じさせることはなかった。
…『暗示』?
そこで私は一つの可能性に思い当たる。
もし、この女が元よりマグナの知り合いであり。
それが催眠術等で操られていた結果なのだとしたら?
この女にマグナが油断し切っていたのも頷ける話しだ。
そして、あの操り人形めいた様子は何よりも。
我々の世界の暗黒系魔法にかかったかのような、酷く知る臭いがした。
――もし、私の推測通りであれば?
この女には出来るだけ惨たらしく、マグナの目の前で死んで貰う事にしよう。
それこそが、マグナにより深い絶望を思い知らせるという事になるのだから。
ああ、もしこんなことであるならば。
あの小物を、この場にでも連れてくるべきであったな?
そうならばあの女にでもけしかけ、
マグナに愛する者を無残に奪われる悲しみも与えてやれたものを――。
だが、確たる証は何もない。
ならば、一度確かめてはみるべきか?
私は、マグナを、眼前の女狐を手に掛ける前に――。
その関係に探りを入れるべく、次に掛ける言葉を頭で整理し始めた。
+ +
どういうことだよ?
訳わかんねえよ…。
なあ、嘘だよな?
何かの悪い冗談だと言ってくれよ、パッフェルさん。
「彼氏なんて、そもそも私にはいません」なんてさ。
それに、俺に刃を構えたのだって、何か深い事情があって…。
…なあ、答えてくれよ。パッフェルさんっ!!
俺は視線で訴えるが、彼女は動じない。
むしろ俺もアルフォンスも見えていないかのように、
ただぼんやりと俺達のいる空間を眺めている。
一体、一体どうしちまったんだよ…。
だが、そんな俺の彼女への感傷を。
お腹の痛みと口から臭う酸味が、俺を現実へと引き戻す。
――目の前には、アルフォンスがいる。
俺が履物を直し、立ち上がる所を無表情に眺めてはいたが。
その一つしかない瞳の奥底は、メルギトスのそれよりも濁り切った…。
むしろ不気味な輝きのようなものが確かに見え。
俺は数歩下がり、立ち上がる際に拾い上げた鞭を構える。
酷く心許ない。こういった武器は扱った事はないのだ。
いや、剣でだってあのアルフォンスを止められるかどうか…。
全てを捨てて再び逃げるという手もある。
だが、そんなことは今は絶対に出来ない。
俺が逃げれば、残されたパッフェルさんは一体どうなるんだ?
そんなことをすれば、アルフォンスはルヴァイドに続き――。
彼女をその手にかけようとするだろう。
――アルフォンス自身の生存のために。
そして、俺はまたしてもそれを見届ける事しか出来ず――。
いや、そんなことは絶対に許されない!
アルフォンスを抑えるのは難しくても。
パッフェルさんを、まずはなんとかしないと。
そして、二人で一緒に逃げて――。
その後、一体どうすればいいのだろう?
それに、パッフェルさんにした所で。
さっきの言葉通り、俺の事なんて本当はどうでもよくて。
むしろアルフォンスみたいに「自分が生きる為に」って理由で。
さっきも邪魔になってしまった俺を、殺そうと考えていたのかもしれない。
…だったら、どうすればいいんだろう?
――もう、訳が分からないよ…。
なあ、どうすればいいんだよ…。
+ +
あーあ、やっちまったな…。
いい加減駆け引きはなしで俺の名前を伝えて、同盟関係でも結ぶつもりだったんだが。
最悪のタイミングであのニンゲンの仲間がやってきて、全部ご破産になっちまいやがった。
あれが、彼女がかばってた“彼氏の”マグナさんって奴か。
…そいつはよおく分かったよ、パッフェルさん。
とは言え、これじゃあ弁解も何もあったもんじゃないわな。
少なくとも、二人には完全に敵だと見做されちまっている。
まあ一旦は逃げ出したものの、様子が気になって遠目で眺めてたんだが――。
なんかあのニンゲンが仲間相手におっぱじめて、その最中にまた別の男が乱入して。
なんだか気が付きゃ三角関係っぽい見事な修羅場が出来上がっちまいやがった。
俺は今の面白そうな状況から、誰に味方して恩を売るかを考えてみる。
誰か一人程度なら、担いでその場から逃げる事も出来そうだが。
そこまでする利益が、果たしてあるかどうか…。
ま、確かにあの源罪のディエルゴを倒した奴等ってのなら、
色々と利用価値や聞くべき情報はあるってもんだろうがね?
…とはいえ、生命の危険が利益を上回るなら話は別だ。
あるいは、身の安全を最優先してこのまま静観を決め込んじまうかだ。
――さて、どうしたもんだかねえ?
【D-6/
マルスの死体付近/二日目・未明】
【パッフェル@サモンナイト2】
[状態]:全裸、身体的疲労(中度) 、心神喪失状態(暗示の発動)、背中にかすり傷
[装備]:バルダーソード@TO
[思考]1:……マグナを殺す。
2:近くの黒騎士(
タルタロス)を、どうすべきか?
3:命令(暗示)の遂行に当たり、最も的確な行動を模索中。
4:何故、標的(マグナ)を殺さねばならないのだろう?
[備考]:デニムによりかけられた「愛した者を殺す」という呪詛が発動し、
“茨の君”ヘイゼル時代の人格へと変貌しています。マグナの記憶はありません。
ただし、背中に与えられた刃傷の痛みにより暗示が緩みつつあります。
大きな心身への衝撃や神聖魔法により、解除される可能性があります。
ネサラは既に去ったものだと思っています。
【マグナ@サモンナイト2】
[状態]:精神的疲労(重度)、現実逃避(重度)、上着を脱いでいる、
右頬に打撲(大きく腫れ上がり)、下腹に激痛(外傷はなし)
[装備]:あやしい触手@魔界戦記ディスガイア
[道具]:支給品一式(食料を2食分消費しています) 浄化の杖@TO
予備のワインボトル一つ・小麦粉の入った袋一つ・ビン数個(中身はジャムや薬)
[思考]1:…パッフェルさん、アルフォンス…。一体、どうして?
2:もう何が何だか分かんないよ…
[備考]:マグナの脱いだ上着と濡れたシーツ、およびマルス王子の履物と靴が
マグナの足元にまとめて落ちています。
ネサラは既に去ったものだと思っています。
【ランスロット・タルタロス@タクティクスオウガ】
[状態]:疲労(軽度)、軽装、マグナに対する底無しの悪意。
[装備]:ロンバルディア@TO、サモナイト石(ダークレギオン)
[道具]:支給品一式(食料を1食分消費しています)
リュナンの首輪、
ハミルトンの首輪、ルヴァイドの首輪
[思考]1:生存を最優先
2:ネスティ、または
カーチスとの接触を第一目的とする。
3:抜剣者と接触し、ディエルゴの打倒に使えるか判断する。
抜剣者もまた利用できないと判断した場合は、優勝を目指す。
4:
ヴァイスとの合流前に、邪魔者は確実に排除しておきたい。
5:マグナを必ず後悔と絶望の中で殺害する。
[備考]:パッフェルをマグナの生命を狙った暗殺者だと認識しています。
マグナを排除する前に片付けるつもりですが、
何者かの暗黒系魔法により暗示を受けた可能性に思い至ってます。
状況次第によっては、マグナを苦しめるために利用するつもりです。
己の最初に来ていた甲冑は、D-6へ至るまでの道中で脱ぎ捨てました。
なお、上空にいるネサラには未だ気づいていません。
【D-6/マルスの死体付近・上空/二日目・未明】
【ネサラ@暁の女神】
[状態]:打撲(顔面に殴打痕)、飛行中
[装備]:ヒスイの腕輪@FFT
[道具]:支給品一式×2 清酒・龍殺し@サモンナイト2、筆記用具一式、
[思考]1:己の生存を最優先。ゲームを脱出する為なら、一切の手段は選ばない。
2:マグナとパッフェルの二人に味方して、恩を売るべきか?
3:脱出が不可能だと判断した場合は、躊躇なく優勝を目指す。
[備考]:先程のやり取りから、パッフェルがかばっていた(目の前にいる)
青年を「彼氏のマグナさん」だと認識しました。
パッフェルへの尋問から、「源罪のディエルゴ」の情報を得ました。
彼女以外にその仲間が、ディエルゴの報復の為呼び出されている
可能性を疑っています。
最終更新:2013年04月10日 19:51