アイアンハート(Ironheart)/リリ・ウィリアムズ(Riri Williams):
初出:Invincible Iron Man Vol 2 #7 (2016年5月):リリ・ウィリアムズとして
Invincible Iron Man Vol 3 #3 (2017年3月):アイアンハートとして
種族:人間(特殊な装備を身につけている)、女性、アフリカ系アメリカ人
実写映画版は→
アイアンハートMCUを参照
概要
黒人女性の若き
アーマーヒーロー。自力でアーマーを開発した天才少女。
まだるっこしいことが嫌いで、単刀直入に物事を進めるため厄介ごとを起こすことがある。
経歴
リリ・ウィリアムズは幼い頃に父が死亡(後に生きていたと判明)し、イリノイ州シカゴで母と血のつながらない父に育てられた。
5歳のとき精神科医から「天才を超える天才児」と診断され、両親は外の世界に飽きてしまい自分の心の内に篭ってしまわないように「世界は素晴らしい」と言い聞かせて育てるようにと告げられる。
子供の頃からずっと機械いじりに没頭し、空を飛ぶためのジェットパックや「ボタンを押すと上司にEメールを送ったり猫にエサをあげたり他のヒーローにメッセージ送ってくれたりと代わりになんでもやってくれる装置」などを造っていた。
13歳のころ、育ての父と唯一の親友ナタリーが銃撃事件の流れ弾に当たり死亡。以後シングルマザーとなった母に育てられ15歳でマサチューセッツ工科大学(M.I.T.)の学位を取る。
そんな中、
アイアンマンのパワードアーマーをリバース・エンジニアリングし、M.I.T.のいろいろな部署から借りてきた部品(他人からは盗んだと非難される)で自分のプロトタイプのアーマーをつくることにした。しかしこのアーマーは数回の使用で壊れてしまう。
トニー・スタークはリリの造った
アーマーのパーツに関心を示し、似たアーマーをつくることを許可するが、搭載するA.Iが欲しいとの希望は拒否。
それでもアーマーを完成させたリリは"
Civil War II"にトニー側の一員として参加。この事件で
トニーが昏睡に陥ってしまうとリリは
アイアンマンの後継者となることを決意。
ある日リリのもとに謎の小包が届けられ、中に入っていた謎のスイッチを押すとA.I.に人格を移したトニーが現れ、リリを厳しくトレーニングする。アーマーは当初いかにもロボットのようなグレーの無骨なものだったが、その過程でアイアンマンに似たスリムな金と赤のアーマーに。装着も自動化された。
同時にヒーローとしての名前を考えることになったのだが、トニーAIの「アイアン・ガール」「アイアン・ウーマン」などの提案をことごとく拒否。「性的アインデンティティを基準にするのは好きじゃない」とのことだった。トニーAIとの会話の中で、そもそもアーマーを作り始めた理由が父と親友が心臓(ハート)を撃ち抜かれて死んでしまったことであったことを思い返し、トニーAIの提案「アイアンハート」を受け入れた。
スミソニアン博物館で爆破事件を起こしたテロリストの
ルシア・フォン・バルデスが
ラトヴェリアの統治権を主張したときには、リリがラトヴェリアまで飛来して逮捕。このとき「勢いで」リリがラトヴェリアの新女王になったこともあった。
現在は3代目のアーマーで、色が紫や黒を取り入れたものになり、顔のシールドをシースルーにすることができる。
能力
リリ個人としては天才的な頭脳
アーマー
モデル1
リリが最初に完成させたアーマーで、角ばったグレーの装甲。
その最初期のバージョンは飛行と腕力の強化機能しかなく、耐久性もトラックとの衝突で崩壊するレベルだった。
再構築した第2バージョンには自作のコンピュータが搭載され、それなりに行動をサポート。
リパルサーのエネルギーブラストが可能となり、また耐久性と腕力も向上している。
両手のマグネットで銃を吸いつけたり、両腕をリモートコントロールで飛ばして攻撃も可能。
この時点ではまだアイアンハートと名乗っていない。
モデル2
アイアンマンに似た赤とゴールドのカラーリング。
体形にフィットしたスリムな装甲になり、自動的に装着できるようになった。
何よりトニー・スタークの意識をコピーしたAIを搭載したおかげで操作性が大幅に向上。また自律的行動も可能となった。
攻撃力としてはパルサーブラストやレパルサーグレネード、放電などが可能。
また耐久性も向上し、スーパーヴィランの攻撃やビーム兵器も遮断するエネルギーシールドも装備されている。
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最終更新:2025年07月06日 04:47