また逢いましょう(後編)

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また逢いましょう(後編)  ◆KKid85tGwY



ミハエルが男に蹴り飛ばされた。
そう認識出来たのは、ミハエルが空中を舞い落ちたのを確認してからだった。
赤い髪を後ろにたなびかせた奇妙な白い外套の男は、金属の様な物で覆われた蹴り足を降ろしながら呟く。
「ああ……2分20秒……また2秒、世界を縮めた……」
そして余りの急展開に、呆気に取られるかがみに向き直る。
「お嬢さん、無事ですか? 大丈夫ですか? 何処かお怪我は有りませんか!?」
男は尻餅を付くかがみに、手を差し伸べる。
かがみはすぐにそれを受け取れない。
「おぉぉぉーっと、申し遅れました。俺は決して怪しい者ではありません。世界最速のアルター使い、ストレイト・クーガーと申します!!
 俺以外の参加者を捜して市街に向かっていた所を通りすがりに偶然貴女をお見掛けして、その可憐な姿に見惚れてこうしてお声がけした訳です。
 こうして出会ったのも何かの縁。何かの運命。俺は常々こう思うんですよ。人との縁、人との出会いを大事にしたいと。古人も言っています。
 一期一会、袖振り合うも多少の縁。そう考えると俺の世界を縮めるアルター能力『ラディカル・グッドスピード』は実に出会いのチャンスを与えてくれます。
 この能力で世界を誰よりも速く東西奔走すれば、必然様々な出会いにも恵まれると言うもの! そして今日もこんな素敵な女性と巡り合えた!
 どうですかぁ、貴女もこの出会いを祝して、俺と一緒に市街までナイスなドライブと行きませんか!?」

おぉぉぉーっと、から行きませんか!? までその間実に30秒!!!
これが21歳の青年ストレイト・クーガー、ベストコンディションの姿である。
しばし固まっていたかがみも、クーガーが自分を助けてくれた事実を思い出し
恐々ながら差し出す手を取り立ち上がった。
「……た、助けてくれてありがとう」
「なあに、危機に有る女性を助けるのは、連経済特別区域通称ロストグラウンド治安維持武装警察組織『Hold』内の
 対アルター能力者用特殊部隊『Holy』に所属する者、いやいや違う。それは違うぞ! それ以前に1人の男として当然の事です!」
「当然では無い。それ以前に貴方は彼女を助ける所か、助かる邪魔をしてしまったんだ」

優に10mは蹴り飛ばされたミハエルだったが、特にダメージのある様子は見られない。
「…………クーガーさん、ですか? 貴方は……どうやら、私の夢をお話しするだけ無駄の様だ」
「愚問だなァ。俺の進む道は俺が決める! 他人に運命を左右されるとは意志を譲ったという事だ、
 意志無きものは文化無し。文化無くして俺は無し。俺無くして俺じゃ無いのは当たり前!!」
「有無を言わさず人を蹴るなんて……貴方には常識とか良識とか、そう言うものが無いのか!?」
「お前が言うな!!」
「全くだ。こっちはデート中だってのに邪魔しやがって」
「誰がデート中だ!?」
「そこで、ツッコまないで…!」
「そこを指摘しないでどうするんだ。彼女は貴方とデート中では無く、私と同じ夢を見ていたんだ」
「違うわ!!」
「ハッハッハッハッハ!! 未練がましいなァ、しつこい男は嫌われるぜ?」
ミハエルは呆れたと言わんばかりに首を横に振って、腰に有った剣を取り出し
ベルトのバックルから抜いたカードを装填した。

――SWORD VENT――

天からミハエルに大剣、と言うより突撃槍(ランス)と言うべき巨大な武器が降りて来た。
「大丈夫。クーガーさん、貴方を相手にするとなると多少は手荒い真似も必要みたいだけど。
 貴方もこれからは、私の胸の中でちゃんと生き続けるのだから……」
「言っただろう、俺の進む道は俺が決める。男の胸の中で生きるなんざ、絶対にノウ!!」

ミハエルの踏み込みは一瞬でクーガーとの間合いを無にし、即座にランスを振り下ろす。
ランスは地面を文字通りに切り裂く程の威力を示した事から、重量も相応の物だと見受けられる。
それだけの質量を振るいながら、ミハエルの動きは人の物とは思えない程に速い。
しかしそれ以上に驚くのは、攻撃を受けた筈のクーガーが消えた事である。
「遅いなァ」
クーガーの声が、ミハエルの真横から聞こえる。
ランスを横に払うも、もうそこにはクーガーの姿は無い。
「遅いと言っている! スロウリィだと言っている ! !」
今度は斜め前からの声。
斬り付けるも、やはり手応えは無い。

(…………何これ? 目で追う事も出来ないんだけど…………)
ミハエルは神速とも言うべき動きで、クーガーに襲い掛かる。
それをより以上の速度で、クーガーが回避し続けていた。
かがみはこの時になって初めて、この場が単なる殺し合いの舞台と言うだけでなく
自身の想像を絶する存在が跋扈する世界だと認識し得た。

――TRICK VENT――

突如、ミハエルの姿が2つに別れた。
2人のミハエルに挟まれ、流石のクーガーも意表を衝かれた様子で動きが止まる。
「残像? 俺より速く動いて見せた!? 馬鹿な! 有り得ない!! インポッシブル!! 俺より速く動ける者等この世に存在しない!!!」
その背後から3人目のミハエルがランスによる突き。
クーガーは身を捻って、それを避わす。
そこからランスが横薙ぎに振るわれ、クーガーの身体は吹き飛ばされた。
5mは地面と平行に飛んだ後、地面を転がる。
ミハエルの、決して太いとは言えない腕からは考えられない膂力。

更に、計6人にも姿を増やしたミハエルがクーガーを囲む。
「こうなっては、クーガーさん……貴方に勝ち目は無い。もう、無駄な抵抗は止めにして欲しい」
「大した自信だ。速さに頼らず分身するとは驚いたが、たった6人程度じゃあ俺を止めるのには、足りない!」
敵に囲まれながら、起き上がるクーガーは不敵に笑みを浮かべている。
そして陸上競技の予備動作の如く、身を低く構えた。
「全然足りない! 足ァりないぞォ! お前に足りない物は、それは―――――――――」
刹那、砂塵を上げクーガーの姿が消えた。

「情熱―――――――――――――――――――――――――――――――――――――」

ただ速く、ミハエルの1人が蹴られ掻き消える。

「――思想―――――――――――――――――――――――――――――――――――」

何よりも速く、2人目のミハエルが蹴られ掻き消える。

「――――理念頭脳―――――――――――――――――――――――――――――――」

更に速さを増し、3人目のミハエルを消し去る。

「――――――――気品優雅さ勤勉さ!!―――――――――――――――――――――」

更なる加速、4人目と5人目のミハエルも消し去る。

「――――――――――――――――――そしてェ何よりもォォォ、速さが足りない!!」

止まる事を知らない加速の果て、6人目のミハエルが蹴り倒された。

「纏めて蹴り倒してやろうと思ったら、他は全部幻影だったとはなァ。速さの無い力は所詮虚仮。
 速さはあらゆる能力に優れて勝る、唯一無二絶対無敵最強最大の戦力なのだァ!!」
ミハエルはランスを杖に、何とか立ち上がる。
「くっ、動きさえ止められれば…………これは!?」
全身を被う装甲が、粒子となって宙に溶けて行く。
「時間切れ……………………これ以上の戦闘続行は不可能か。…………仕方ない。
 憶えて置いて欲しい。私は決して夢を諦めはしない。……だから…………何れ、また逢いましょう」

――NASTY VENT――

蝙蝠の怪物が羽ばたきを始め、突風の如き衝撃波が発せられる。
激流と化した衝撃波は、一直線にかがみへ向かって行く。
それを受けたかがみは、堪らず吹き飛ばされる。
――――筈だった。
気付いた時には、クーガーの両腕に抱えられていた。
かがみの居た地点はすでに遥か遠方で、衝撃波に拠り砂塵を舞っている。
自分が気付かぬうちに抱きかかえられていた事に――今日でもう何度目にもなるが――驚嘆し、かがみはクーガーの顔を見上げる。
当のクーガーは険しい顔でミハエルの居た、公園の方を見つめていた。
ミハエルの姿が見えない。
それでかがみにも衝撃波による攻撃が、クーガーを自分に引き付け
その隙にミハエルが逃げる為の物だと理解出来た。

「…………逃げられたんだ……」
「なぁに、俺の速さを持ってすれば何時でも何年何ヶ月何日何時間何分何秒のタイムロスを開けられようとすぐさまに追い付いてみせます」
「そう……そ、それよりも私はもう降りても、だ、大丈夫だから!!」
かがみは自分がクーガーの腕の中に、俗にお姫様抱っこと言われる状態で居た事を思い出し
恥ずかしさにしどろもどろになりながら、慌ててクーガーの腕から降りる。

「ハッハッハッハッハッハ!! 俺はさっきのままでも、構わないんですがねぇ。
 先程も言いましたが、俺は市街へ向かおうと考えていたんですよ。何故市街を目的地とするのか!? その理由は単純至極簡単明快。
 市街こそ近代施設娯楽空間学術資料等の集まる、言わば文化の集積地! ロストグラウンドでも荒野より市街が文化的!!
 文化的ならそこに人が集まるのは当たり前! そう判断した為ですよ!! ……これもさっき言ったか?
 まあいいや。さっき言ったついでにもう1度お誘いしましょう。貴女も市街までご一緒しませんかァ!?
 勿論世界最速たる俺の速さに付いて来るなんて真似は、貴女には到底適わないでしょう。
 しかぁし心配御無用万事私にお任せ下さい。オォォルザァッツオォォォォォケイ!! 
 私が貴女を抱えて走ればノープロブレム。後は私が、地球上の如何なる移動手段よりも安全快適何より最速で市街までエスコートします!!
 どうですかぁ? きっと素敵なドライブになると思いますよぉ?」

かがみが引き気味になっているのを気にも留めず、クーガーは捲し立てる。
かがみとしては、クーガーは命の恩人。決して信用出来ない人ではないだろう。
先程は信用出来ると判断したミハエルに裏切られたのが、未だに胸中のしこりとして残ってはいるが
クーガーの限っては、今度こそ滅多無いと思えた。
しかしどうしてもかがみは、クーガーの誘いに二の足を踏んでしまう。
クーガーは間違い無く、悪い人間ではない。
しかしかがみがクーガーを1言で言い表すなら、それは変態と呼ぶだろう。

(…………私って、変わり者によっぽど縁があるのか?)
かがみは今は遠いアホ毛の友人を思い浮かべながら、手を差し伸べるクーガーに冷たい目を送り続けていた

【一日目深夜/F-5 岸辺】
柊かがみ@らき☆すた】
[装備]:エンジェルモートの制服@ひぐらしのなく頃に北条悟史の金属バット@ひぐらしのなく頃に
[所持品]:支給品一式
[状態]:健康、全身が軽く濡れている
[思考・行動]
1.つかさ達を捜す。
2.クーガーの誘いに乗る?

【一日目深夜/F-5 岸辺】
【ストレイト・クーガー@スクライド】
[装備]:なし
[所持品]:支給品一式、ランダム支給品(1〜3)未確認
[状態]:健康、ラディカル・グッドスピード(脚部限定)発動中
[思考・行動]
1.かがみと共に市街へ行く。

既に『仮面ライダーナイト』からの変身が、解けていたミハエルは
公園の在る小島から、西へ向かい橋を渡っていた。
金属の基礎構造をコンクリートで固めた如何にも堅牢そうなその橋には、照明の類は一切無い。
その為、障害物が無いにも拘らず深い夜の闇に覆われている。
ミハエルは闇の中を1人、確かな足取りで進んでいた。
クーガーに蹴られた箇所に痛みは有るが、後遺症やこれからの行動に支障が出る類の怪我ではないらしい。

「…………同志。私の力が及ばず、かがみさんとクーガーさんをこの場から助け出す事が出来ませんでした。けれども……」

ミハエルは『同志』に話し掛ける。
周囲には誰も居ない。
しかしミハエルにとっては、確かに存在する。
ミハエルの中に。
あの誰よりも強く正しく賢く、尊敬して止まないミハエルの『同志』が。

     ◇     ◇     ◇

時を、1時間程遡る。
この殺し合いの場に、着いて直ぐの時間。
気付けば、まるで見た事の無い景色が広がっていた。
設置してある遊具や砂場から公園であると理解は出来たが、見覚えは全く無い。
さっきまで別の場所に居て、そこで少女が殺された記憶も生々しい。

(……何だこれは? 一体、何が起こったんだ!?)
ミハエルは、ただただ困惑していた。
状況を把握する為、更に記憶を遡る。
自分はオリジナル7のヨロイ、サウダーデ・オブ・サンデーに乗っていて
プリズン・プラネット・デストロイヤーにアクセスする為、月に打ち上げられる筈だった。
しかし気付いた時には、V.V.が殺し合いの開始を告げた場所に居た。

(何なんだ一体!? 私は、殺し合い等している場合じゃ無いと言うのに!!)
不可解な現象だが、今のミハエルにとってはそれ所ではない。
何しろ自分がこれから行う任務は同志の夢を叶える為の、最も重要な部分と言って過言ではない。
それを放り出して、こんな訳の分からない場所に来ている事になる。
サウダーデを起動出来るのは自分だけ。
つまり他の人間に任務を任せればいい、と言う訳にはいかない。
一刻も早く、ここからサウダーデに戻らなければ!!
気ばかりが焦るのを抑え、帰還方法を思案する。
とにかくここが何処か? どういった方法でここに来たか? 等の情報を集めなければ。

手持ちの支給されたデイパックを探る。
地図を見付け、慌ててそれを広げた。
そして殺し合いの会場全体を、俯瞰する情報を手に入れた。
(島か……くそっ、これでは現在位置の見当も付けられない!)
途方に暮れる。
そして自分が現在位置を把握しても、直ぐに帰れない事情が有るのを思い出した。
首下を触れば、ひんやりとした金属の感触。
V.V.が説明していた首輪が、自分にも確かに付いていた。
これが有る限り、殺し合いから逃げる事は出来ない。

ミハエルの顔が一気に青くなり、奥歯がカタカタとなる。
自分の死は怖くない。
同志の夢の為、命を投げ出す覚悟は出来ていたのだから。
しかしその彼の夢が果たせなくなるのが怖い。
彼の夢の為に、自分の命を使えなくなるのが怖い。
彼の力になれなくて、見捨てられるのが怖い。
自分の死などまるで比べ物にならない恐怖。
このままでは、それが現実の物となる。

(…………どうすればいい? こんな非道な殺し合いに勝ち残るしか、道はないのか!?)

答えの出ないまま、とりあえず自分に支給された武器の確認に移る。
長方形の金属片を確認する。
添えてある説明書きによると、『仮面ライダーナイト』なる者に変身出来るカードデッキだそうだ。
変身すれば、身体能力や知覚能力が大幅に上がるのみならず
アドベントカードを使う事により、様々な超常能力も操れるらしい。
半信半疑でデイパックに有った水の入ったペットボトルに、デッキをかざす。
突如、それまで存在しなかったベルトが腰に巻かれた。

(本当に変身出来るのか! こ、こんな物が存在するなんて!)
説明書きが本当だとしたら、これは恐ろしく強力な武器だろう。
例え50人、60人と言う人間でも殺害する事が可能な武器。
急激に殺し合いに参加している事実が、実感を帯びてくる。
(こ、これなら他の参加者を皆殺しにして勝ち残る事も…………馬鹿な! 私は一体何を考えているんだ!!)
ミハエルは元来、正義感の強い人間だ。
意に沿わず殺し合いに巻き込まれた人を、殺せる筈も無い。
ムッターカ達を殺した事はあったが、それとこれとは全く別問題である。

では、どうすればいいのか?
先送りしてきた問題が返って来る。
同志の下に帰りたい。人は殺したくない。
ジレンマに追い詰められ、そこから先に進めない。
(……これでは、エヴァーグリーンに居た頃と何も変わらないじゃないか。自分が何を為すべきかも知らず、何も決められない子供の頃と…………。
 私は同志に出会い、生きる意味を見付け変わったんじゃ無かったのか!? ……同志…………私は、一体どうすればいいのですか?)

微動だに出来ず、沈んだ面持ちで開け放してあるデイパックの中に視線を落とす。
そこに見付けた。
(…………な、何でこれがこんな所に!!?)
金属製の指先が異様に尖った義手。
手にとって見る。紛れも無く同志のカギ爪。

(同志の…………こんな所で見るなんて!)
それは大して有用な武器とも言えない、只のカギ爪。
しかしそれを見た瞬間、ミハエルはそれまでの悩みが嘘の様にキレイに吹き飛んだ。
自分と同志との、宿命的とも言える深い絆を感じずには居られない。
カギ爪と握手をする様に握るだけで、同志の存在を実感し心が休まった。

(同志、教えて下さい。私はどうすれば良いんですか?)
(ミハエルくん、人は……命自体には余り意味が無いのですよ)
その場に居ない同志の声が確かに聞こえる。
ミハエルがそれに驚く様子は無い。
(意味が有るのは、その命が生み出す物。つまり、夢だ)
同志が、自分の進む道を教えてくれる。
もう何も迷う事は無い。
(君がその人を忘れなければ、その人は何があろうと死ぬ事は無いんです。君の胸でずっと生き続ける)
(同志…………貴方も私の中にずっと居たんですね。それを忘れるなんて、私は馬鹿だ)
何時の間にか、涙を流していた。
これ程素直に喜びの涙を流したのは、初めてだった。
同志が胸の中で生きている。
同志と同じ夢を見ている。
ミハエルは今この時になってようやく、同志を完全に理解出来たと確信する。

(同志、私はこの殺し合いに巻き込まれた人達を救いに行きます。私達と同じ夢を見る事によって)
(素晴らしい。君は実に素晴らしい。それが夢です、夢に殉ずる幸せです。何と崇高で、何と力強い……)
頭の中がクリアーになっていくのが分かる。
自分に課せられている問題の解決法が、楽に浮かんで来た。
自分は今まで何に迷っていたのか?
そんな必要は何処にも無かったのだ。
同志と同じ夢さえ見れば、全ての人が幸せになれるのだから。

     ◇     ◇     ◇

「……けれども、きっとかがみさんとクーガーさんも共にして同志の下に帰ります
 少しばかり時間が掛かるかもしれませんが、必ず果たします。だから待っていて下さい、同志」

ミハエルは考える。
1人でも多くの人を、自分が手に掛けよう。
そうすれば、それだけの人が自分の胸の中で生き続けるのだから。
先程は、下手にかがみに気を使い過ぎて失敗してしまった。
この場にはクーガーの様な、能力を持つ者が他にも居るかも知れない。
次からは遠慮無く、確実に殺していく方法を取るべきだ。
例え顔も名前も知らずとも、きっと同じ夢を見る事は出来る。
だから確実に仕留める事を考えるべきだ。
自分が生きて帰還する事が、より多くの人の幸せに繋がるのだ。

あれ以来、同志の声は聞こえない。
しかしもう、充分だ。
充分同志が共に居ると、実感出来る。
それだけで、何も恐れずに戦う事が出来る。
今も殺し合いで苦しんでいる人が、居るかも知れない。
でも少しだけ待って居て欲しい。必ず救いに行って上げるから。
皆で私の胸の中で生きよう。
そして幸せの時に、また逢いましょう。

【一日目深夜/F-4 橋の上】
ミハエル・ギャレットガンソード
[装備]:なし
[所持品]:支給品一式、カギ爪@ガンソード、ナイトのデッキ@仮面ライダー龍騎、ランダム支給品(0〜1)未確認
[状態]:疲労(中)
[思考・行動]
1.同志の下に帰る。
2.1人でも多くの人を『救う』


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040:また逢いましょう(前編) ストレイト・クーガー 044:幸せの星
柊かがみ
ミハエル・ギャレット 057:信じることが正義(ジャスティス)



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