無知 ◆YYVYMNVZTk
相手との間合いは、おおよそ5メートルといったところだろうか。
炎髪灼眼の少女が手にするのは槍。
背の丈140cmほどの少女が持つには、やや大きすぎる得物だ。
しかし持ち手を短くし、柄を余らせることでそれに対応。
そして新一が握るのは盾。
どっしりとした重量感が安心を与えてくれる。
じり、じりと睨み合い。
先に動いたのは流麗華美な槍使いだ。
赤髪が流れたと思った次の瞬間には、神速と形容するに値する超スピードで間合いを詰める。
そして、新一の顔めがけ突きの一閃。
炎髪灼眼の少女が手にするのは槍。
背の丈140cmほどの少女が持つには、やや大きすぎる得物だ。
しかし持ち手を短くし、柄を余らせることでそれに対応。
そして新一が握るのは盾。
どっしりとした重量感が安心を与えてくれる。
じり、じりと睨み合い。
先に動いたのは流麗華美な槍使いだ。
赤髪が流れたと思った次の瞬間には、神速と形容するに値する超スピードで間合いを詰める。
そして、新一の顔めがけ突きの一閃。
(――速い!)
視認と同時、首を右に捻る。
間一髪。頬を掠める槍先が大気を切り裂き、一瞬の間を置いて冷たい風が新一の首筋を撫でていった。
まさに髪一本の間。削げた髪先が宙に舞うのが視界の隅に映る。
あと半瞬、いや、更にその半分の刹那でも遅れていたならば、少女の振るった槍はいとも容易く新一を貫いていたはずだ。
間一髪。頬を掠める槍先が大気を切り裂き、一瞬の間を置いて冷たい風が新一の首筋を撫でていった。
まさに髪一本の間。削げた髪先が宙に舞うのが視界の隅に映る。
あと半瞬、いや、更にその半分の刹那でも遅れていたならば、少女の振るった槍はいとも容易く新一を貫いていたはずだ。
(いや、まだだ!)
槍の穂先は、新一の顔面、そのすぐ傍に静止している。
あれだけの速度で迫ってきた槍が、いつの間にかぴたりと動きを止めている。
静止から加速、そして再び静止。
ならば次に起こるアクションは?
当然、再加速!
あれだけの速度で迫ってきた槍が、いつの間にかぴたりと動きを止めている。
静止から加速、そして再び静止。
ならば次に起こるアクションは?
当然、再加速!
「っはあ!」
裂帛の気合と共に横薙ぎが繰り出され、
「ぐっ……! こなくそぉぉぉぉ!」
しかし、刃が届く寸前、柄を弾くように振り上げられたビルテクターがゲイボルグを跳ね飛ばす。
ともすればそのまま得物を取り零しかねない衝撃を、少女は己の身体ごと回転させることで受け流した。
くるりと一回転。回転の力をそのまま斬撃に変換しようとするも、既に盾を構えられていることを確認し、攻撃を取り止める。
火の粉を散らしながらバックステップ。再び距離を取り、そして今度の距離は3メートル。
はじめの睨み合いから、距離は2メートル縮んだ。
一連の攻防から少女が導き出した、己の扱う槍に最も適した敵対距離だ。
ともすればそのまま得物を取り零しかねない衝撃を、少女は己の身体ごと回転させることで受け流した。
くるりと一回転。回転の力をそのまま斬撃に変換しようとするも、既に盾を構えられていることを確認し、攻撃を取り止める。
火の粉を散らしながらバックステップ。再び距離を取り、そして今度の距離は3メートル。
はじめの睨み合いから、距離は2メートル縮んだ。
一連の攻防から少女が導き出した、己の扱う槍に最も適した敵対距離だ。
「お前、やっぱりただの人間じゃないわね」
「ああそうさ。君の言うとおり、俺はただの人間なんかじゃない」
「ああそうさ。君の言うとおり、俺はただの人間なんかじゃない」
新一が持つ、超人的な身体能力――それは寄生生物(パラサイト)に起因するものである。
寄生生物は大きく分けて二つ、特筆すべき能力を持つ。
一つはその高度な知能だ。
新一の右手となった寄生生物、ミギー。寄生生物に性という概念は無いが――便宜上、ここではミギーに彼という代名詞を与えよう。
ミギーをはじめとした寄生生物たちは、宿主となる人間の身体を乗っ取った時点では、その知能は殆どゼロと言っていい。
だが彼らは、その状態からたった数日で現代社会に溶け込むだけの知識を得て、使いこなしてしまう。
そしてその知的成長は留まることを知らない。
ヒトが千年万年をかけた進化、『個人』から『集団』、そして『クニ』へとそのコミュニティを拡大させていくだけの知性を秘めているのだ。
だがこれらは、この殺し合いの場においては真の脅威とは成り得ない。
もう一つの能力とは、類稀なる戦闘力だ。
如何な格闘家であろうと、偉大なアスリートであろうと、彼らに対抗出来る人間はいないと断定してしまっても良い。
寄生・擬態した頭部を変形させることで彼らは獲物を狩る。
変幻自在に己の姿を変え、時には何者をも切り裂く鋭利な刃に、時には何者をも通さぬ強固な盾とするのだ。
運動性も申し分ない。ただの人間が獲物ならば、向こうが気づく間もなく息の根を止めることが出来る。
泉新一の右手もまた、そのような特性を持っていた。
そして――とある事件をきっかけに、泉新一自身もまた、寄生生物の持つ超運動力を手に入れてしまったのだ。
寄生生物のように、自らの手足を武器に変形させるようなことは出来ない。
だが、世界記録くらい容易に塗り替えられるほどの運動能力と寄生生物譲りの強靭なメンタルは、常人とは比べものにならないものだ。
寄生生物は大きく分けて二つ、特筆すべき能力を持つ。
一つはその高度な知能だ。
新一の右手となった寄生生物、ミギー。寄生生物に性という概念は無いが――便宜上、ここではミギーに彼という代名詞を与えよう。
ミギーをはじめとした寄生生物たちは、宿主となる人間の身体を乗っ取った時点では、その知能は殆どゼロと言っていい。
だが彼らは、その状態からたった数日で現代社会に溶け込むだけの知識を得て、使いこなしてしまう。
そしてその知的成長は留まることを知らない。
ヒトが千年万年をかけた進化、『個人』から『集団』、そして『クニ』へとそのコミュニティを拡大させていくだけの知性を秘めているのだ。
だがこれらは、この殺し合いの場においては真の脅威とは成り得ない。
もう一つの能力とは、類稀なる戦闘力だ。
如何な格闘家であろうと、偉大なアスリートであろうと、彼らに対抗出来る人間はいないと断定してしまっても良い。
寄生・擬態した頭部を変形させることで彼らは獲物を狩る。
変幻自在に己の姿を変え、時には何者をも切り裂く鋭利な刃に、時には何者をも通さぬ強固な盾とするのだ。
運動性も申し分ない。ただの人間が獲物ならば、向こうが気づく間もなく息の根を止めることが出来る。
泉新一の右手もまた、そのような特性を持っていた。
そして――とある事件をきっかけに、泉新一自身もまた、寄生生物の持つ超運動力を手に入れてしまったのだ。
寄生生物のように、自らの手足を武器に変形させるようなことは出来ない。
だが、世界記録くらい容易に塗り替えられるほどの運動能力と寄生生物譲りの強靭なメンタルは、常人とは比べものにならないものだ。
次に先手を取ったのは、新一。
盾を自らの前に構えたまま、相手へと一直線に駆けていく。
槍というリーチの長い相手に対して距離を取ったまま戦えば、待っているのはジリ貧、そして敗北。
ならば取るべき行動は、槍の射程よりも更に奥へと詰めより、肉弾戦に持ち込むことだ。
無論、みすみすと相手の思惑通りにはさせないと、少女は溜めに溜めた槍の一閃を放つ。
だが、キンと甲高い音を立て、槍は盾の前に弾かれる。
剣聖ビルゲニアが誇る鉄壁の盾を前にしては、不得手の武器では傷一つ付けられない。
盾を自らの前に構えたまま、相手へと一直線に駆けていく。
槍というリーチの長い相手に対して距離を取ったまま戦えば、待っているのはジリ貧、そして敗北。
ならば取るべき行動は、槍の射程よりも更に奥へと詰めより、肉弾戦に持ち込むことだ。
無論、みすみすと相手の思惑通りにはさせないと、少女は溜めに溜めた槍の一閃を放つ。
だが、キンと甲高い音を立て、槍は盾の前に弾かれる。
剣聖ビルゲニアが誇る鉄壁の盾を前にしては、不得手の武器では傷一つ付けられない。
「くっ!」
「うおおおおおおっ!」
「うおおおおおおっ!」
咄嗟に蹴りを放つも、苦し紛れの一撃は何ら意味を持たない。
ビルテクターに放った蹴撃は微塵も新一の勢いを削ぐことが出来ず。
だが少女の狙いは迎撃ではなかった。足蹴にした盾を踏み台にし、更に距離を取るのが目的。
ぐ、と右足に力を込め、そのまま踏み抜く勢いで後方への推進力を爆発させ――
ビルテクターに放った蹴撃は微塵も新一の勢いを削ぐことが出来ず。
だが少女の狙いは迎撃ではなかった。足蹴にした盾を踏み台にし、更に距離を取るのが目的。
ぐ、と右足に力を込め、そのまま踏み抜く勢いで後方への推進力を爆発させ――
「逃がすか、よおっ!」
掴まれた。宙でバランスを崩し、そのまま地に落ちる少女。
右足を掴む相手の右手を、空いた左足で何度も蹴る。蹴る。蹴る。
それでも握る力は緩まない。それどころか左足、両手と順に抑えられ、完全に馬乗りになられた。
少女は灼眼に渾身の怒りを込め、相手を睨む。
ハァ、ハァと息を切らしながら、視線から目を背けることなく新一は少女に問う。
右足を掴む相手の右手を、空いた左足で何度も蹴る。蹴る。蹴る。
それでも握る力は緩まない。それどころか左足、両手と順に抑えられ、完全に馬乗りになられた。
少女は灼眼に渾身の怒りを込め、相手を睨む。
ハァ、ハァと息を切らしながら、視線から目を背けることなく新一は少女に問う。
「どうして、そんなに簡単に、人を殺すだなんてこと、言えるんだよ……」
「……じゃあ、逆に質問する。殺さなければ殺されかねない。そして事態の解決のためには多少の犠牲はやむを得ない。
こんな状況下で、それでも殺人を忌避することは、合理的とは言えない。
私はただ合理的な選択を、最短経路を選んだだけ。お前は自分が殺されようとしても、不殺だなんて生温いことを言い続けるの?」
「……じゃあ、逆に質問する。殺さなければ殺されかねない。そして事態の解決のためには多少の犠牲はやむを得ない。
こんな状況下で、それでも殺人を忌避することは、合理的とは言えない。
私はただ合理的な選択を、最短経路を選んだだけ。お前は自分が殺されようとしても、不殺だなんて生温いことを言い続けるの?」
淡々と、冷酷と、それが至極当たり前であるかのように少女は疑問を口にする。
いや、単なる疑問ではないということは端々に浮かぶ皮肉な口調が物語っている。
つまりこの少女は、はっきりと、自覚的に、殺人を肯定しているのだ。
頭の奥がカッと熱くなるのを感じ、反射的に声を荒らげる。
いや、単なる疑問ではないということは端々に浮かぶ皮肉な口調が物語っている。
つまりこの少女は、はっきりと、自覚的に、殺人を肯定しているのだ。
頭の奥がカッと熱くなるのを感じ、反射的に声を荒らげる。
「そうやって……! 人の痛みを考えられないからっ!」
「答えて」
「答えて」
攻守は逆転した。
今まで人を守ることはあっても、人と殺し合った経験など、新一には皆無だ。
喧嘩程度ならいくらでもあるが、そんなもの、根本のレベルから違う。
何時だったか、ミギーと交わした会話が思い出される。
今まで人を守ることはあっても、人と殺し合った経験など、新一には皆無だ。
喧嘩程度ならいくらでもあるが、そんなもの、根本のレベルから違う。
何時だったか、ミギーと交わした会話が思い出される。
――だから、俺たちで寄生生物を……
――断る。私は『ヒト』という種の味方ではなく、自分自身の味方だ。
――シンイチ、わたしには人間的な感傷がない。だから『仲間』を殺すときも気分的にどうということはない。
――だがわたしとシンイチが逆の立場だったらどうする?
――断る。私は『ヒト』という種の味方ではなく、自分自身の味方だ。
――シンイチ、わたしには人間的な感傷がない。だから『仲間』を殺すときも気分的にどうということはない。
――だがわたしとシンイチが逆の立場だったらどうする?
……分からない。自分がミギーの立場だったなら、同種の生物との殺し合いにあれほどまで殉じれたのだろうか。
自分には人間を殺すことなんて出来ない。
だけど、殺人を強制されている事態が、今訪れている。
自分には人間を殺すことなんて出来ない。
だけど、殺人を強制されている事態が、今訪れている。
(もし俺が殺さないと、他の誰かが殺されてしまう……でも、だからってそんなに簡単に人を殺せるもんか……!
そんなに簡単に、人の心を失くせるもんかっ!)
そんなに簡単に、人の心を失くせるもんかっ!)
「ほら、即答出来ない。それが甘いと言っているの」
知らず知らずのうちに少女を拘束する力が緩んでいたことを気付いたときには、既に遅かった。
まず、右腕が振りほどかれる。慌てて残る左手に力を込めた瞬間、鼻っ柱に激痛。
頭突き、と認識した頃には完全に少女は手の内から離れていってしまった。
少女は再び槍を構え、敵意を剥き出しに。
まず、右腕が振りほどかれる。慌てて残る左手に力を込めた瞬間、鼻っ柱に激痛。
頭突き、と認識した頃には完全に少女は手の内から離れていってしまった。
少女は再び槍を構え、敵意を剥き出しに。
「――はぁっ!」
その声音から余裕の色は完全に消え去っている。
最大最強と名高い紅世の王、“天壌の劫火”アラストールと契約した『炎髪灼眼の討ち手』――“贄殿遮那の”フレイムヘイズ。
それが少女の持つ名だ。
人を遥かに超える力を持つフレイムヘイズたる少女が、泉新一を脅威だと判断したのだ。
不得手を心得、相手に足らぬを知る。
その上で――自らの勝利のために尽力する。
まともに組合っては、体格、膂力共に劣る少女が不利である。
ならば付け入る隙はどこにあるのか。
経験、であると当たりを付ける。
口ぶりからして、短髪の青年は戦うことを是としない性格であると考えられる。交戦経験もまた少ないだろう。
ましてあの身体能力。並の人間ならばたとえ争いになったところで造作もなく勝利を収められる。
先程の少女が見せた失態こそ、良い例だ。
相手を過小評価していたとはいえ、不覚の原因は対する相手の並々ならぬ速度と力。
その認識を改め、フレイムヘイズとしての能力に、フレイムヘイズとしての経験を合算する。
最大最強と名高い紅世の王、“天壌の劫火”アラストールと契約した『炎髪灼眼の討ち手』――“贄殿遮那の”フレイムヘイズ。
それが少女の持つ名だ。
人を遥かに超える力を持つフレイムヘイズたる少女が、泉新一を脅威だと判断したのだ。
不得手を心得、相手に足らぬを知る。
その上で――自らの勝利のために尽力する。
まともに組合っては、体格、膂力共に劣る少女が不利である。
ならば付け入る隙はどこにあるのか。
経験、であると当たりを付ける。
口ぶりからして、短髪の青年は戦うことを是としない性格であると考えられる。交戦経験もまた少ないだろう。
ましてあの身体能力。並の人間ならばたとえ争いになったところで造作もなく勝利を収められる。
先程の少女が見せた失態こそ、良い例だ。
相手を過小評価していたとはいえ、不覚の原因は対する相手の並々ならぬ速度と力。
その認識を改め、フレイムヘイズとしての能力に、フレイムヘイズとしての経験を合算する。
万物を薙ぎ払う贄殿遮那と同様の取り扱いが、出来るはずもなかったのだ。
常に一撃必殺、かすらせただけで致命傷なのが、贄殿遮那での戦い方である。
この大槍では全てに一撃必殺の威力を込めることは困難。
威力ではない。技術を持って相手を屈するのが、ゲイボルグでの戦い方だ。
猪突はしない。槍のリーチぎりぎりからフェイントを交えながらの牽制打。
生半可な打突では盾を越えることは出来ない。
そも、まともに矛と盾を突き合わせることが間違いだった。
矛盾――まさしく故事の通りだったことに気付き、思わず頬がゆるむ。
常に一撃必殺、かすらせただけで致命傷なのが、贄殿遮那での戦い方である。
この大槍では全てに一撃必殺の威力を込めることは困難。
威力ではない。技術を持って相手を屈するのが、ゲイボルグでの戦い方だ。
猪突はしない。槍のリーチぎりぎりからフェイントを交えながらの牽制打。
生半可な打突では盾を越えることは出来ない。
そも、まともに矛と盾を突き合わせることが間違いだった。
矛盾――まさしく故事の通りだったことに気付き、思わず頬がゆるむ。
徐々に、徐々にではあるが新一は少女に押され始めた。
正確に言えば、少女の推論である『泉新一は戦闘経験が足りない』というのは誤りである。
新一は、フレイムヘイズと同等の――いや、下手をすればそれ以上の化物である寄生生物と何度も死闘を繰り広げている。
だが、確かに新一には経験が足りなかった。
生来の能力だけでなく研鑽された技術も用いて戦う寄生生物など、戦ったことはおろか見たことさえない。
寄生生物は人間の操縦は上手い。だがそれは、あくまで性能の限界を上げただけの話。
人間が磨き上げた武術の類――まして、自分と同等の身体能力を持つ者の――を相手にしたことなど皆無だ。
目は追いつく。だから、一歩遅れて身体も反応する。
しかしそれまで。少女の細やかなフェイントに気を取られ、流れるような足捌きを前にもたつき、完全に防戦一方となるまでにそう時間はかからなかった。
正確に言えば、少女の推論である『泉新一は戦闘経験が足りない』というのは誤りである。
新一は、フレイムヘイズと同等の――いや、下手をすればそれ以上の化物である寄生生物と何度も死闘を繰り広げている。
だが、確かに新一には経験が足りなかった。
生来の能力だけでなく研鑽された技術も用いて戦う寄生生物など、戦ったことはおろか見たことさえない。
寄生生物は人間の操縦は上手い。だがそれは、あくまで性能の限界を上げただけの話。
人間が磨き上げた武術の類――まして、自分と同等の身体能力を持つ者の――を相手にしたことなど皆無だ。
目は追いつく。だから、一歩遅れて身体も反応する。
しかしそれまで。少女の細やかなフェイントに気を取られ、流れるような足捌きを前にもたつき、完全に防戦一方となるまでにそう時間はかからなかった。
「くっ……!」
「なかなか手強かったことは認めるわ。でも、その程度。少し強いだけのただの人間じゃ、相手にはならない」
「なかなか手強かったことは認めるわ。でも、その程度。少し強いだけのただの人間じゃ、相手にはならない」
風を切り放たれる、右方向からの払い。
それに対して新一が回避ではなく防御を選んだその瞬間を狙い、少女は足の裏から焔を吐き出しながら急転回。
物理常識を超えた急加速の前に、新一は無防備な右半身を晒す。
それに対して新一が回避ではなく防御を選んだその瞬間を狙い、少女は足の裏から焔を吐き出しながら急転回。
物理常識を超えた急加速の前に、新一は無防備な右半身を晒す。
「しまった!」
「これで終わり――なっ!?」
「これで終わり――なっ!?」
少女が放った一撃が、新一の身体を貫かんとしたその時――『新一の右手が変形し、盾になった』。
厳密には、盾とは言えない。何故ならそれはまるで生きているかのように槍を受け止め、上方向に受け流したのだから。
ただの盾に出来る芸当ではない。そのことは、渾身の一撃を止められた少女が誰よりも知っている。
厳密には、盾とは言えない。何故ならそれはまるで生きているかのように槍を受け止め、上方向に受け流したのだから。
ただの盾に出来る芸当ではない。そのことは、渾身の一撃を止められた少女が誰よりも知っている。
「み、ミギー……起きてたんならもっと早く助けろよ、この馬鹿野郎!」
『いきなり馬鹿野郎はないだろうシンイチ。起きて早々槍を向けられていた私の気持ちも考えてくれ』
「……お前、やっぱり人間じゃない!?」
「あ、あー……これはその、説明すると長くなるんだけど……」
『少なくとも私は人間ではない』
「んなの見りゃ分かるだろ、お前が喋ると余計面倒なことになンだから少し黙ってろい!」
「多重人格……? いや、そんなものじゃない。人格を持ち、変形する右手なんて……まさかお前も、フレイムヘイ――」
「へぇ……面白いですね、それ。でも今はゆっくりしている暇はなさそうだ。それじゃあ、縁があればまた会いましょう」
『いきなり馬鹿野郎はないだろうシンイチ。起きて早々槍を向けられていた私の気持ちも考えてくれ』
「……お前、やっぱり人間じゃない!?」
「あ、あー……これはその、説明すると長くなるんだけど……」
『少なくとも私は人間ではない』
「んなの見りゃ分かるだろ、お前が喋ると余計面倒なことになンだから少し黙ってろい!」
「多重人格……? いや、そんなものじゃない。人格を持ち、変形する右手なんて……まさかお前も、フレイムヘイ――」
「へぇ……面白いですね、それ。でも今はゆっくりしている暇はなさそうだ。それじゃあ、縁があればまた会いましょう」
ミギーの出現で始まる喧騒。
その中に紛れ込んだ、少年の声――その場にいた者たちが疑問を感じる間もなく。
ホテルは光と音と熱に包まれた。
その中に紛れ込んだ、少年の声――その場にいた者たちが疑問を感じる間もなく。
ホテルは光と音と熱に包まれた。
◇
「……ふぅ、ここまで距離をとれば大丈夫かな」
ホテルからちょうど1エリア分離れたC-1にて、瀬田宗次郎は独りごちる。
ホテルで炸裂した爆弾は、宗次郎が仕掛けたものだ。
支給品であったラジコンカー型爆弾――糸で繰ることもなくこちらの望むままに動く玩具は、宗次郎にとって完全に未知なるもの。
だが懇切丁寧な指示書きのおかげで、ぶっつけ本番ではあったものの思う通りの結果を得ることが出来た。
それにしても、喋る右手とはまた面妖なものだ。腹話術とも、また違う。
あれは自在に形を変え、少女の槍を受け止めた。戦闘に流用出来る――武器? 技術?
気に掛かるのは、己との戦闘の際にはあれを使わなかったということだ。
口振りからすると自らの意志で操ることは出来ないらしい。
ホテルで炸裂した爆弾は、宗次郎が仕掛けたものだ。
支給品であったラジコンカー型爆弾――糸で繰ることもなくこちらの望むままに動く玩具は、宗次郎にとって完全に未知なるもの。
だが懇切丁寧な指示書きのおかげで、ぶっつけ本番ではあったものの思う通りの結果を得ることが出来た。
それにしても、喋る右手とはまた面妖なものだ。腹話術とも、また違う。
あれは自在に形を変え、少女の槍を受け止めた。戦闘に流用出来る――武器? 技術?
気に掛かるのは、己との戦闘の際にはあれを使わなかったということだ。
口振りからすると自らの意志で操ることは出来ないらしい。
「まァ、志々雄さんならあの程度の相手に後れを取ることもないか」
青年にしろ少女にしろ、あの戦闘を見る限りでは己と同等といったところだろう。
不覚を取ったのは己の知らぬ道具を使われたが故のことだ。
刀を持ち、真正面からぶつかるのならば如何に二人が超人的な力を持っていたとしても、同等以上に戦う自信があった。
とはいえ、得物がこれだけでは心許ないけれどね――と、宗次郎は手に持つ半分に折れた黄金の剣を眺める。
粗悪、実用には耐えない。これが剣を見ての、率直な感想。だが何も持たぬよりはマシだろうと、ホテルを飛び出す際に掴んできたものだ。
広義では己の得意とする刀だといえるが、西洋の両刃刀を握った経験は全くないと言っていい。
まずはこの得物で着実に相手を倒し、より良い武器を得る必要がある。
苦にも思わぬのか――それとも、苦を知らぬのか。
宗次郎は笑みを浮かべたまま、獲物を求めて歩き始める。
不覚を取ったのは己の知らぬ道具を使われたが故のことだ。
刀を持ち、真正面からぶつかるのならば如何に二人が超人的な力を持っていたとしても、同等以上に戦う自信があった。
とはいえ、得物がこれだけでは心許ないけれどね――と、宗次郎は手に持つ半分に折れた黄金の剣を眺める。
粗悪、実用には耐えない。これが剣を見ての、率直な感想。だが何も持たぬよりはマシだろうと、ホテルを飛び出す際に掴んできたものだ。
広義では己の得意とする刀だといえるが、西洋の両刃刀を握った経験は全くないと言っていい。
まずはこの得物で着実に相手を倒し、より良い武器を得る必要がある。
苦にも思わぬのか――それとも、苦を知らぬのか。
宗次郎は笑みを浮かべたまま、獲物を求めて歩き始める。
【一日目早朝/C-1】
【瀬田宗次郎@るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-(漫画)】
[装備]黄金の剣(折れている)@ゼロの使い魔
[所持品]ゼロのマント@コードギアス 反逆のルルーシュ、基本支給品
[状態]全身打撲
[思考・行動]
1:獲物と得物を求めて徘徊。
2:弱肉強食に乗っ取り参加者を殺す。志々雄に関しては保留。
【瀬田宗次郎@るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-(漫画)】
[装備]黄金の剣(折れている)@ゼロの使い魔
[所持品]ゼロのマント@コードギアス 反逆のルルーシュ、基本支給品
[状態]全身打撲
[思考・行動]
1:獲物と得物を求めて徘徊。
2:弱肉強食に乗っ取り参加者を殺す。志々雄に関しては保留。
◇
炎髪灼眼の討ち手が目を開けたとき、目に映る景色はがらりと姿を変えていた。
元々破損だらけ、傷だらけだった内装は更に崩れ、ホテルとしての役割などとうに放棄してしまっている。
……どうして、こうなった。
気を失う寸前の光景がフラッシュバックする。
聞こえてきた少年の声――殺し合いの場に似合わぬ車のおもちゃ――爆発。
そう、爆発だ。玩具だと思っていた車が、突然爆発したのだ。
そして自分は爆風に巻き込まれ……?
いや、違う。その寸前に、自分の目の前に投げつけられたのは――
元々破損だらけ、傷だらけだった内装は更に崩れ、ホテルとしての役割などとうに放棄してしまっている。
……どうして、こうなった。
気を失う寸前の光景がフラッシュバックする。
聞こえてきた少年の声――殺し合いの場に似合わぬ車のおもちゃ――爆発。
そう、爆発だ。玩具だと思っていた車が、突然爆発したのだ。
そして自分は爆風に巻き込まれ……?
いや、違う。その寸前に、自分の目の前に投げつけられたのは――
「……盾」
少女の前には盾があった。投げつけられたときに身体にぶつけたのか、胸のあたりに痛みがある。
だがそのまま爆発に巻き込まれていたならば、軽い打撲などではすまなかったはずだ。
炎を操り支配するフレイムヘイズといえど、その爆風や衝撃まで完全に打ち消すことは出来ない。
少女が無事でいられたのは、この盾のおかげだ。
次に浮かぶ疑問は、この盾は何故ここにあるのかということ。
これは相対していた青年が持っていたもののはず。
だがそのまま爆発に巻き込まれていたならば、軽い打撲などではすまなかったはずだ。
炎を操り支配するフレイムヘイズといえど、その爆風や衝撃まで完全に打ち消すことは出来ない。
少女が無事でいられたのは、この盾のおかげだ。
次に浮かぶ疑問は、この盾は何故ここにあるのかということ。
これは相対していた青年が持っていたもののはず。
「まさか……」
盾をどけ、周囲を探す。
……いた。倒れ伏せた青年が、そこにいた。
……いた。倒れ伏せた青年が、そこにいた。
「……っ! お前! しっかり!」
「あ、ああ……無事だったか。……良かった」
「あ、ああ……無事だったか。……良かった」
安堵した自分がいた事に気付く。
爆発の規模に対して、青年の傷は浅い。命に関わるほどのものではなかった。
右手を差し出し、倒れていた青年を起こし上げる。
爆発の規模に対して、青年の傷は浅い。命に関わるほどのものではなかった。
右手を差し出し、倒れていた青年を起こし上げる。
「良かった。これで死なれていたら気分が悪い」
「おいおい、その言い方はないだろ……こっちは身を張って君を守ったっていうのに……痛っ!」
「誰も守ってなんて頼んでない。あの男は?」
「逃げられたみたいだな。……認めるよ。俺が甘かった」
「そうね。ならあっちを向いてなさい」
「おいおい、その言い方はないだろ……こっちは身を張って君を守ったっていうのに……痛っ!」
「誰も守ってなんて頼んでない。あの男は?」
「逃げられたみたいだな。……認めるよ。俺が甘かった」
「そうね。ならあっちを向いてなさい」
指示を出し、青年の診療をする。
傍のソファの残骸に隠れたのか、直撃は避けられたようだ。
だが背中から右腕にかけて中度の火傷が広がっている。
適切な治療を施せば多少の後は残るかもしれないが、すぐに完治する傷だ。
しかし青年には清潔なタオルもなければ薬もない。
傍のソファの残骸に隠れたのか、直撃は避けられたようだ。
だが背中から右腕にかけて中度の火傷が広がっている。
適切な治療を施せば多少の後は残るかもしれないが、すぐに完治する傷だ。
しかし青年には清潔なタオルもなければ薬もない。
「痛むかもしれないけど我慢なさい」
自らの支給品である水を丸々一本、火傷の患部にかけていく。
冷水があればそれが最適なのだが、生温い水でも効果は小さくない。
逡巡のち、少女はデイパックの中からガサゴソと支給品の一つを取り出す。
冷水があればそれが最適なのだが、生温い水でも効果は小さくない。
逡巡のち、少女はデイパックの中からガサゴソと支給品の一つを取り出す。
「いっ、いっ、いでぇぇぇぇ!!!」
「我慢なさいと言った。むしろ感謝して欲しいくらいだわ」
「あ、ありがとよ……いきなり戦う羽目にはなったけど、君って優しいんだな」
「う……うるさいうるさいうるさい!」
「いででででで!」
「我慢なさいと言った。むしろ感謝して欲しいくらいだわ」
「あ、ありがとよ……いきなり戦う羽目にはなったけど、君って優しいんだな」
「う……うるさいうるさいうるさい!」
「いででででで!」
言われ慣れない感謝の言葉を受け顔がカーっと熱くなるのを感じながら、乱暴な手つきで薬を塗りたくっていく。
そのままの調子で広範囲に広がる傷の処置をしながら――少女は、生じた疑問をぶつける。
そのままの調子で広範囲に広がる傷の処置をしながら――少女は、生じた疑問をぶつける。
「ねぇ、何故私を助けたの?」
対し青年は、苦笑いを浮かべながら、
「ん……ああ、あの盾のことか。うーん……なんでって言われたら困るなぁ。
気付いたら勝手に身体が動いていた……これじゃ駄目かな?」
「……私には理解出来ない。戦っていた相手を助けて、自分はこんな怪我をするの?」
「君はさぁ、さっき、俺のことをただの人間じゃないって言ったよね」
「……? ええ」
「確かに俺は、ただの人間じゃない……人にはない力を持っている。
でも俺は、やっぱり人間なんだ。自分が苦しむのは嫌だけど、目の前で誰かが傷つくのも見たくない。
ましてそれが、君みたいな小さな女の子ならなおさらね」
気付いたら勝手に身体が動いていた……これじゃ駄目かな?」
「……私には理解出来ない。戦っていた相手を助けて、自分はこんな怪我をするの?」
「君はさぁ、さっき、俺のことをただの人間じゃないって言ったよね」
「……? ええ」
「確かに俺は、ただの人間じゃない……人にはない力を持っている。
でも俺は、やっぱり人間なんだ。自分が苦しむのは嫌だけど、目の前で誰かが傷つくのも見たくない。
ましてそれが、君みたいな小さな女の子ならなおさらね」
――人間の、感傷だと思った。
それで自分が傷ついて倒れてしまえば、元も子もない。
でもそれを、心地良いと感じてしまった自分がいた。
自分は人間とは違う――世界を救う使命を帯びたフレイムヘイズ、炎髪灼眼の討ち手なのだ。
人の生活など、人との関わりなど、そんなもの自分には必要のないもの。
必要なのは討滅に必要な力だけ。ずっとそんな生き方をしていた。
そういえば――こんなことを言っていた人間が他にもいたことを思い出す。
少女に餌扱いされながらも、少女のことを他の人間と同じように扱おうとした少年。
それで自分が傷ついて倒れてしまえば、元も子もない。
でもそれを、心地良いと感じてしまった自分がいた。
自分は人間とは違う――世界を救う使命を帯びたフレイムヘイズ、炎髪灼眼の討ち手なのだ。
人の生活など、人との関わりなど、そんなもの自分には必要のないもの。
必要なのは討滅に必要な力だけ。ずっとそんな生き方をしていた。
そういえば――こんなことを言っていた人間が他にもいたことを思い出す。
少女に餌扱いされながらも、少女のことを他の人間と同じように扱おうとした少年。
「で、どうするんだ? やっぱりあいつを追うのか?」
青年の声に、はっと意識を取り戻す。
いつの間にかぼうっとしていた。緊張感のなさを自省する。
あいつとは爆弾を仕掛け逃亡した男のことだろう。
あの男を野放しにしておけば、他の参加者もまた危険に晒されることになる。
別に有象無象がいくら死んだところで自分には関係ないがこの首輪を解くことの出来る参加者なら話は別だ。
被害は未然に食い止める必要がある。
こくりと首肯で青年の問いに答え、少女は男を追おうと立ち上がる。
いつの間にかぼうっとしていた。緊張感のなさを自省する。
あいつとは爆弾を仕掛け逃亡した男のことだろう。
あの男を野放しにしておけば、他の参加者もまた危険に晒されることになる。
別に有象無象がいくら死んだところで自分には関係ないがこの首輪を解くことの出来る参加者なら話は別だ。
被害は未然に食い止める必要がある。
こくりと首肯で青年の問いに答え、少女は男を追おうと立ち上がる。
「っと、その前に自己紹介でも……」
「自己紹介?」
「だってこれから長い付き合いになるんだぜ?」
「まさかお前、私についてくるつもり?」
「自己紹介?」
「だってこれから長い付き合いになるんだぜ?」
「まさかお前、私についてくるつもり?」
至極当然と言わんばかりの顔で、青年は少女を見る。
「俺だってあいつには話を聞かなくちゃならない。目的が一緒なら道中も一緒でいいじゃないか。
それに……君にこれ以上、人を殺させるわけにはいかない」
「……何を言っても聞かなさそうな顔をしてるわね。足手まといになるようなら容赦なく切り捨てるから」
「いいぜ。ただし俺は、何があっても君を見捨てたりしないけどな」
それに……君にこれ以上、人を殺させるわけにはいかない」
「……何を言っても聞かなさそうな顔をしてるわね。足手まといになるようなら容赦なく切り捨てるから」
「いいぜ。ただし俺は、何があっても君を見捨てたりしないけどな」
青年の差し出した手――求められる握手。
「泉新一だ。よろしく」
炎髪灼眼の討ち手、天壌の劫火のフレイムヘイズ、贄殿遮那の――
浮かぶのは名前ではなく、称号。別にそれでもいいかと思い――ふと、思い出す。
自分にも呼ばれる名があったことを。
浮かぶのは名前ではなく、称号。別にそれでもいいかと思い――ふと、思い出す。
自分にも呼ばれる名があったことを。
「――シャナ。私のことはシャナと呼んで」
名前を付けてくれた餌に、坂井悠二に少しだけ謝意を感じ、少女は自らシャナを名乗った。
【一日目早朝/B-1 ホテルのロビー】
【シャナ@灼眼のシャナ】
[装備]:ゲイボルグ@真・女神転生if...
[所持品]:基本支給品(水を一本消費)、傷薬×4@真・女神転生if...、首輪(魅音)
[状態]:健康、力と運が上昇
[思考・行動]
1:新一と共に宗次郎を追い、殺す。
2:コキュートスを探す。
3:危険人物には容赦しない。
4:首輪の解除ができそうな人間を探す。解除が無理なら殺し合いに乗る。
【シャナ@灼眼のシャナ】
[装備]:ゲイボルグ@真・女神転生if...
[所持品]:基本支給品(水を一本消費)、傷薬×4@真・女神転生if...、首輪(魅音)
[状態]:健康、力と運が上昇
[思考・行動]
1:新一と共に宗次郎を追い、殺す。
2:コキュートスを探す。
3:危険人物には容赦しない。
4:首輪の解除ができそうな人間を探す。解除が無理なら殺し合いに乗る。
(――シンイチ、これは一体どういう状況だ?)
(詳しいことは後で話す……今はとりあえず、ばれないようにしてくれ)
(了解した。……あの少女だが)
(ん?)
(思考が人間よりも我々寄りだな。合理的ではあるが……気をつけろ、シンイチ)
(詳しいことは後で話す……今はとりあえず、ばれないようにしてくれ)
(了解した。……あの少女だが)
(ん?)
(思考が人間よりも我々寄りだな。合理的ではあるが……気をつけろ、シンイチ)
【泉新一@寄生獣(漫画)】
[装備]ビルテクター@仮面ライダーBLACK
[所持品]基本支給品(水を一本消費)、拡声器@現実
イングラムM10(32/32)@バトルロワイアル
[状態]疲労(小) 、背中に火傷(処置済み)
[新一の思考・行動]
1:シャナと共に宗次郎を追い、話を聞く。
2:生き残る。
[ミギーの思考・行動]
1:状況を把握する。出来る限り周りに存在を知られないようにする。
2:生き残る。
[装備]ビルテクター@仮面ライダーBLACK
[所持品]基本支給品(水を一本消費)、拡声器@現実
イングラムM10(32/32)@バトルロワイアル
[状態]疲労(小) 、背中に火傷(処置済み)
[新一の思考・行動]
1:シャナと共に宗次郎を追い、話を聞く。
2:生き残る。
[ミギーの思考・行動]
1:状況を把握する。出来る限り周りに存在を知られないようにする。
2:生き残る。
【支給品説明】
【傷薬】
使用するとHPを小回復するアイテム。
学校の保健室などにも置いてあることから、現実のものと大差はないようだ。
今回は五個セットで支給されている。
使用するとHPを小回復するアイテム。
学校の保健室などにも置いてあることから、現実のものと大差はないようだ。
今回は五個セットで支給されている。
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061:フレイムヘイズ×矛盾×雌伏 | 泉新一 | 078:果てしない炎の中へ(前編) |
シャナ | ||
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