拗れる偶然 ◆imaTwclStk
輝く右腕を持つ青年のおかげで窮地の場を逃れた二人。
だが、無理をしてきた身体はいつまでも騙し通せるものではない。
少女を背負い走っていた足はいつの間にか歩くような速さになり、
気がつけば上げることすら出来ずに引きずるように移動している。
それを力の無い目でかなみが見つめ、
か細い声で自分を背負う上田へと声をかける。
だが、無理をしてきた身体はいつまでも騙し通せるものではない。
少女を背負い走っていた足はいつの間にか歩くような速さになり、
気がつけば上げることすら出来ずに引きずるように移動している。
それを力の無い目でかなみが見つめ、
か細い声で自分を背負う上田へと声をかける。
「……降ろしてください、上田さん。
私、自分で歩けますから」
私、自分で歩けますから」
言葉こそ健気に振舞ってこそいるが、
今のかなみにその様な体力は満足に残っていないのは
かなみ自身がよく分かっている。
それでも、玉のような汗をかき、
息も絶え絶えといった様子で自分を背負って歩く
上田に申し訳なかったのである。
今のかなみにその様な体力は満足に残っていないのは
かなみ自身がよく分かっている。
それでも、玉のような汗をかき、
息も絶え絶えといった様子で自分を背負って歩く
上田に申し訳なかったのである。
「な、何の、これぐらいノープログラムだ。
ハハハ……ゲッホォゲホ!!」
ハハハ……ゲッホォゲホ!!」
そんなかなみに対して格好つけて笑い飛ばそうとしてみて
逆に咽てしまい醜態を晒す上田。
だが、これも仕様が無いと言えるものである。
逆に咽てしまい醜態を晒す上田。
だが、これも仕様が無いと言えるものである。
ここに連れて来られてからというもの
上田とかなみは何度も命の危険に晒された。
同行者達は好意的だった者は無残に殺され、
狂気に駆られ人道から外れた者には命を狙われ、
そして圧倒的な力でもって全てを蹂躙した銀色の怪人。
駄目押しとばかりに現れた顔に笑顔を貼り付けた少年。
それらの出会いと別れの中で
二人とも生きてこれたのが不思議なほどであり、
だからといって無事で済んだという事ではない。
肉体的にも精神的にも色濃く刻まれた傷が
全身から悲鳴を上げている。
カズマに助けられてから、上田にしてみれば
全力で駆け抜けてきたつもりだった。
だが、実際に距離にしてみれば微々たるもの。
精々が二人からは見えない距離までこれた、
という程度のものである。
上田とかなみは何度も命の危険に晒された。
同行者達は好意的だった者は無残に殺され、
狂気に駆られ人道から外れた者には命を狙われ、
そして圧倒的な力でもって全てを蹂躙した銀色の怪人。
駄目押しとばかりに現れた顔に笑顔を貼り付けた少年。
それらの出会いと別れの中で
二人とも生きてこれたのが不思議なほどであり、
だからといって無事で済んだという事ではない。
肉体的にも精神的にも色濃く刻まれた傷が
全身から悲鳴を上げている。
カズマに助けられてから、上田にしてみれば
全力で駆け抜けてきたつもりだった。
だが、実際に距離にしてみれば微々たるもの。
精々が二人からは見えない距離までこれた、
という程度のものである。
「……上田さん、少し休みましょう」
限界が来ている。
このままでは目的地に着く前に
共倒れする可能性すらある。
それを察してかなみが上田に進言する。
その言葉を受けて上田は、
「そうか! 私もそう思っていたんだよ」
このままでは目的地に着く前に
共倒れする可能性すらある。
それを察してかなみが上田に進言する。
その言葉を受けて上田は、
「そうか! 私もそう思っていたんだよ」
強がって否定する訳でも、
俯いて悔しがる訳でもなく、
目を輝かせて待ってましたと
言わんばかりの勢いで同意した。
俯いて悔しがる訳でもなく、
目を輝かせて待ってましたと
言わんばかりの勢いで同意した。
この男、その言葉をずっと待っていたのである。
幸いにも自分達がいるのは市街地であり、
身を隠す場所は探せば簡単に見つける事が出来る。
先程までの疲れた様子は何処へやら、
辺りを見回して手頃な物陰を見つけて
背負っていたかなみをゆっくりと降ろす。
続けて自分も身を屈めて無駄にでかい図体を
押し込むようにして身を隠す。
この男は隠れたり逃げたりといった事に
関しては異様に得手としており、
傍から見れば其処にでかい男が潜んでいるとは
簡単には気がつけないだろうと言うほどに
それは見事に隠れて見せるのであった。
そうして隠れた先でかなみに小声で語りかける。
身を隠す場所は探せば簡単に見つける事が出来る。
先程までの疲れた様子は何処へやら、
辺りを見回して手頃な物陰を見つけて
背負っていたかなみをゆっくりと降ろす。
続けて自分も身を屈めて無駄にでかい図体を
押し込むようにして身を隠す。
この男は隠れたり逃げたりといった事に
関しては異様に得手としており、
傍から見れば其処にでかい男が潜んでいるとは
簡単には気がつけないだろうと言うほどに
それは見事に隠れて見せるのであった。
そうして隠れた先でかなみに小声で語りかける。
「いいか、かなみ君?
30分だ。30分休んだら警察署へ向かおう」
30分だ。30分休んだら警察署へ向かおう」
顔の前で指を3本立てて、それを強調する。
だが、そんな上田の声も疲労が蓄積していた
かなみに届く事も無く、
かなみは降ろされた時点で小さく寝息を立てている。
だが、そんな上田の声も疲労が蓄積していた
かなみに届く事も無く、
かなみは降ろされた時点で小さく寝息を立てている。
「眠ってしまったか。
無理もないな、あんな事があれば…
…あんな……」
無理もないな、あんな事があれば…
…あんな……」
今までの恐怖体験を思い起こし、
上田は失神した。
上田は失神した。
………………………………
「ちょっ、離してよ! 変態! 変態! 変態!」
「ドゥワッ!」
突然聞こえてきた罵声に驚いて上田は目を覚ます。
だが、その声がすぐに自分に向けられたものじゃない事を
理解して顔だけをひょっこりと物陰から出して
周囲に目を向けてみる。
視線の先でサングラスの男に捕まる小柄な少女がいた。
どうやら先程の声はこの二人のものの様であるが、
とても穏やかな様子とは言い難いものがある。
幸い、向こうはまだ上田達には気がついてはいないようで
かなみもまだ目を覚ましてはいない。
いっそ気がつかなかったフリして見て見ぬふりでもしようかなと
上田の中のこずるい部分が顔を出す。
そんな上田の逡巡は他所に展開は目まぐるしく変化していく。
だが、その声がすぐに自分に向けられたものじゃない事を
理解して顔だけをひょっこりと物陰から出して
周囲に目を向けてみる。
視線の先でサングラスの男に捕まる小柄な少女がいた。
どうやら先程の声はこの二人のものの様であるが、
とても穏やかな様子とは言い難いものがある。
幸い、向こうはまだ上田達には気がついてはいないようで
かなみもまだ目を覚ましてはいない。
いっそ気がつかなかったフリして見て見ぬふりでもしようかなと
上田の中のこずるい部分が顔を出す。
そんな上田の逡巡は他所に展開は目まぐるしく変化していく。
「お前! なにをやっているんだ!」
「オゥフッ!」
焦って辺りを見回すが、
それも自分に向けられた言葉じゃない事に気づき、
一先ず胸をなでおろす。
一旦、心を落ち着けてから視線を新しい声の主の方へと移す。
痩せ型の不健康そうな青年と白いライダースーツの筋肉質な男。
怒声の主はライダースーツの男の方のようで、
サングラスの男が少女に乱暴を働いてると思ったようだ。
上田も確かにそういう風にも見えたが、
微妙に引っかかるような気もする
妙な違和感を感じていたのである。
だが、そこはこの男である。
まぁ、気のせいかとあっさりと考えを放棄していた。
それも自分に向けられた言葉じゃない事に気づき、
一先ず胸をなでおろす。
一旦、心を落ち着けてから視線を新しい声の主の方へと移す。
痩せ型の不健康そうな青年と白いライダースーツの筋肉質な男。
怒声の主はライダースーツの男の方のようで、
サングラスの男が少女に乱暴を働いてると思ったようだ。
上田も確かにそういう風にも見えたが、
微妙に引っかかるような気もする
妙な違和感を感じていたのである。
だが、そこはこの男である。
まぁ、気のせいかとあっさりと考えを放棄していた。
そうしている内に少女が二人組みの方へと助けを求めた事で
事態は過激な方向へと流れ始めていた。
一気に衝突するサングラスの男とライダースーツの男。
目で追うのもやっとな程の身体能力の男達に
上田はまた嫌な予感を覚える。
事態は過激な方向へと流れ始めていた。
一気に衝突するサングラスの男とライダースーツの男。
目で追うのもやっとな程の身体能力の男達に
上田はまた嫌な予感を覚える。
(まさか…いや、まさかそんなゴロゴロいる訳が……)
上田はすぐにぶつかり合うような者達にいい思い出がない、
ヒシヒシと迫り来る不安を掃おうと心の中で躍起になる。
ヒシヒシと迫り来る不安を掃おうと心の中で躍起になる。
「変身!」
ギクッと上田の身体が震える。
考えに集中するあまり外していた視線を
恐る恐る男達の方へと向ける。
考えに集中するあまり外していた視線を
恐る恐る男達の方へと向ける。
「仮面ライダーBLACK!」
言うまでも無く上田は失神した。
………………………………
「上田さん…上田さん…」
小さく身体を揺すぶられるのを感じる。
この弱々しい感覚からしてかなみのものだろう。
流石にもうどこぞの貧乳と間違える訳も無い。
この弱々しい感覚からしてかなみのものだろう。
流石にもうどこぞの貧乳と間違える訳も無い。
「だ、大丈夫だ、かなみ君。
フフ、そうあまり揺するもんじゃないぞ」
フフ、そうあまり揺するもんじゃないぞ」
「そうですか、それは良かった」
目を開けて目の前の人物に目をやる。
其処にいたのは貧乳でもかなみでもなく
隈の出来た目でじっとこちらを覗き込んでいる
男の顔のどアップであった。
そのまま上田は白目を剥く。
其処にいたのは貧乳でもかなみでもなく
隈の出来た目でじっとこちらを覗き込んでいる
男の顔のどアップであった。
そのまま上田は白目を剥く。
「酷いですね、人の顔を見て気を失うのは」
男はあくまで淡々とした様子で
目を覚ました上田へ声をかける。
側には男の他に先程のライダースーツの男と
サングラスの男に絡まれていた少女の姿。
上田の側では困惑した様子のかなみが
妙に少女の方を気にしながら上田の服の袖を掴んでいる。
目を覚ました上田へ声をかける。
側には男の他に先程のライダースーツの男と
サングラスの男に絡まれていた少女の姿。
上田の側では困惑した様子のかなみが
妙に少女の方を気にしながら上田の服の袖を掴んでいる。
「私はLです。
私達は偶然、倒れていたあなたを見つけて
保護しました」
私達は偶然、倒れていたあなたを見つけて
保護しました」
正確には光太郎とLが次の進路について揉めていた時、
光太郎が離れた場所から微かに聞こえてきた少女の声に反応し、
何事かと辺りを探索した結果、
失神した上田を目を覚ましたかなみが
起こそうとしている所を見つけたのである。
光太郎が離れた場所から微かに聞こえてきた少女の声に反応し、
何事かと辺りを探索した結果、
失神した上田を目を覚ましたかなみが
起こそうとしている所を見つけたのである。
「あ、あぁ、すまない。
あんまり近かったのでつい……」
あんまり近かったのでつい……」
頭を振って上田は身体を起こす。
悪意の有る相手だったら
今頃無事では済まない事は承知しているし、
第一、先程の展開を見ていれば
この見た目だけなら怪しい連中が
その見た目ほどは悪人ではないという事も
流石の上田にも理解出来るというものである。
悪意の有る相手だったら
今頃無事では済まない事は承知しているし、
第一、先程の展開を見ていれば
この見た目だけなら怪しい連中が
その見た目ほどは悪人ではないという事も
流石の上田にも理解出来るというものである。
「早速ですみませんが貴方方のお名前と
あんな所に隠れるように居た理由を教えてもらえますか?」
あんな所に隠れるように居た理由を教えてもらえますか?」
自分でLと名乗った痩身の青年が単刀直入に切り込んでくる。
「う…上田、上田次郎。
日本科学技術大学の教授をしている」
日本科学技術大学の教授をしている」
「由詑……かなみです」
上田はその剣幕に押され、
かなみは尋ねられたからLへ名前を名乗る。
かなみは尋ねられたからLへ名前を名乗る。
「あぁ、貴方が」
Lが自分の唇に指を当てるような仕草で
軽くだが驚いたような様子を見せた。
軽くだが驚いたような様子を見せた。
「ハハハッ、まいったな。
ここまで私の名声が轟いていたとは」
ここまで私の名声が轟いていたとは」
上田はそれをLが自分の著作のファンなのだと
受け止めて照れ臭そうにしはじめる。
受け止めて照れ臭そうにしはじめる。
「いえ、貴方ではなく彼女です」
上田の誤解を即座に理解した上で一切の配慮も無く、
Lはかなみを指差す。
Lはかなみを指差す。
「えっ? えっ? えっ?」
指を指された当の本人も意味が分からずに困惑する。
ちなみに上田は隣で硬直している。
ちなみに上田は隣で硬直している。
「失礼、簡単に言うと私達はカズマさんから
貴方の事を聞かされています」
貴方の事を聞かされています」
“カズマ”という名前を聞いてかなみはハッとする。
「あ、あの! カズ君がこの先で私達の代わりに!」
動揺するかなみを落ち着けるように
Lがゆっくりとした動作で制止する。
Lがゆっくりとした動作で制止する。
「落ち着いてください。
落ち着いて、順を追って説明してくれますか?」
落ち着いて、順を追って説明してくれますか?」
………………………………
かなみの説明を受けたLは体育座りのような姿勢のまま、
先程からじっと考え込んでいる。
ある程度体力を取り戻したかなみは
その間が堪らなくもどかしかった。
ふいっとLが体勢を直して立ち上がる。
先程からじっと考え込んでいる。
ある程度体力を取り戻したかなみは
その間が堪らなくもどかしかった。
ふいっとLが体勢を直して立ち上がる。
「分かりました。
では私達はこれから警察署へ戻りましょう」
では私達はこれから警察署へ戻りましょう」
「Lさん!!」
Lが導き出した結論に抗議の声が上がる。
それはかなみでも勿論上田からでもなく、
それまでは黙り込んで話を聞いていた光太郎からである。
それはかなみでも勿論上田からでもなく、
それまでは黙り込んで話を聞いていた光太郎からである。
「落ち着いてください。
言いたい事は分かりますが
それにはまず確認しておかない事があります」
言いたい事は分かりますが
それにはまず確認しておかない事があります」
身を乗り出して抗議の姿勢をとる光太郎に対して
あくまでも冷静な態度のまま視線を上田に向ける。
あくまでも冷静な態度のまま視線を上田に向ける。
「上田さんと言いましたね?」
「な、何だ? やっぱりサインが―」
突然自分に話を振られた事で上田も硬直が解ける。
「いりません。
貴方はここで何時間休まれたのですか?」
貴方はここで何時間休まれたのですか?」
「いら…い、いや何時間というか私は30分だけ……」
狼狽する上田をLがジッと視線を逸らさずに見つめてくる。
上田は気づいた。
こいつは上田が苦手とするタイプの人間だと。
上田は気づいた。
こいつは上田が苦手とするタイプの人間だと。
「す、すまない。
本当の所は分からない」
本当の所は分からない」
失神していたのだから当然である。
しかも巧妙に隠れるというオマケ付きで。
しかも巧妙に隠れるというオマケ付きで。
「そうですか、でしたらカズマ君とは
行き違った可能性もあるという事ですね」
行き違った可能性もあるという事ですね」
「そうなんですか、上田さん!?」
これに一番驚いたのはかなみである。
確かにかなみもすぐに意識を失った過失があるが
少なくとも上田にそれほどの時間
意識を失う理由があったとは思えなかったからである。
確かにかなみもすぐに意識を失った過失があるが
少なくとも上田にそれほどの時間
意識を失う理由があったとは思えなかったからである。
「い、いやぁ突然持病の偏頭痛が再発してね。
私とした事が不覚だった」
私とした事が不覚だった」
無論、大嘘である。
当然、その場にそれを信じる人間など誰一人居る訳も無く、
当然、その場にそれを信じる人間など誰一人居る訳も無く、
「すまない」
小声でぼそりと小さく呟くしかなかった。
「そういう訳です光太郎さん。
今から向かったとして必ずしもカズマ君が
その場に残っているとは限りません」
今から向かったとして必ずしもカズマ君が
その場に残っているとは限りません」
そこまでを上田の言い訳付きで聞き出したLが
光太郎へと向き直って問いかける。
光太郎へと向き直って問いかける。
「それは…そうなのかもしれないが…しかし…」
それを聞いた光太郎が、
それでも煮え切らない様子で黙り込む。
それでも煮え切らない様子で黙り込む。
「それに怪我人の少女を抱えて、
危険人物の元へ行くかも知れない行為を
取るわけにはいきません」
危険人物の元へ行くかも知れない行為を
取るわけにはいきません」
そんな光太郎に対して容赦なく
Lが矢継ぎ早に畳み掛けていく。
Lが矢継ぎ早に畳み掛けていく。
「………」
幼い少女に刻まれた惨い傷に光太郎も視線を向ける。
かなみもそれに気づいて折られた左腕を隠そうとする。
その幼子とは思えない気丈な態度に
光太郎も観念するしかないと悟る。
かなみもそれに気づいて折られた左腕を隠そうとする。
その幼子とは思えない気丈な態度に
光太郎も観念するしかないと悟る。
「分かりました。
確かにこの子達を連れて、
これ以上の深入りは出来ませんね」
確かにこの子達を連れて、
これ以上の深入りは出来ませんね」
「ちょ、ちょっと待ってよ!
じゃあ、私の友達はどうなるの!」
じゃあ、私の友達はどうなるの!」
それまでは事の成り行きを見守っていた少女が
焦った様子で怒鳴り声を上げる。
「あぁ、忘れていた訳ではないのですが。
理由は先程説明した理由と同じです」
焦った様子で怒鳴り声を上げる。
「あぁ、忘れていた訳ではないのですが。
理由は先程説明した理由と同じです」
少女に対して眉を少しだけ下げて淡々とした様子で
Lは少女の質問に返す。
Lは少女の質問に返す。
「なら、この人達だけでも先に行ってもらえば…」
「貴方は装備も何もない怪我人だけで行動しろと仰るのですか?」
「そ、それは……」
少女の提案に対して間髪入れずにLは切り込んでいく。
事務的でどこか非情さすら感じさせるほどに。
冷静さを崩さないLに反比例して
少女はどんどんと焦りを募らせていく。
事務的でどこか非情さすら感じさせるほどに。
冷静さを崩さないLに反比例して
少女はどんどんと焦りを募らせていく。
その様子を如何すれば良いのか、
そもそも先程から置いてけぼりを食らっていて
何が何だか理解できない上田が困惑していると、
その袖をキュッと引っ張る小さな感触があった。
そもそも先程から置いてけぼりを食らっていて
何が何だか理解できない上田が困惑していると、
その袖をキュッと引っ張る小さな感触があった。
「如何した、かなみ君?」
上田の袖を掴み、
妙に怯えた様子のかなみに上田は声をかける。
それに気づいたかなみが小さく呟いた。
妙に怯えた様子のかなみに上田は声をかける。
それに気づいたかなみが小さく呟いた。
「あの人……私達を見ていないんです」
かなみはその能力ゆえに始めから理解していた。
全てを俯瞰するような視点。
漠然とした感覚。
悪意と狂気と悲しみと恐怖がごちゃ混ぜになった
その中心で必死に何かを探しているような。
漠然とした感覚。
悪意と狂気と悲しみと恐怖がごちゃ混ぜになった
その中心で必死に何かを探しているような。
そんな……そんな報われない感情を感じ取ってしまっていた。
【一日目 昼/F-7 東】
【L@デスノート(漫画)】
[装備]無し
[支給品]支給品一式、ニンテンドーDS型詳細名簿、アズュール@灼眼のシャナ、ゼロの仮面@コードギアス、おはぎ×3@ひぐらしのなく頃に、角砂糖@デスノート
[状態]健康
[思考・行動]
1:協力者を集めてこの殺し合いをとめ、V.V.を逮捕する。
2:警察署に向かい、他の参加者を保護する。
3:光太郎に同行する。
4:こなたを疑う。
※本編死亡後からの参戦です。
【L@デスノート(漫画)】
[装備]無し
[支給品]支給品一式、ニンテンドーDS型詳細名簿、アズュール@灼眼のシャナ、ゼロの仮面@コードギアス、おはぎ×3@ひぐらしのなく頃に、角砂糖@デスノート
[状態]健康
[思考・行動]
1:協力者を集めてこの殺し合いをとめ、V.V.を逮捕する。
2:警察署に向かい、他の参加者を保護する。
3:光太郎に同行する。
4:こなたを疑う。
※本編死亡後からの参戦です。
【南光太郎@仮面ライダーBLACK(実写)】
[装備]無し
[支給品]支給品一式、炎の杖@ヴィオラートのアトリエ
[状態]健康、自らの無力を痛感して強い怒り
[思考・行動]
0:教会に行くべきか、総合病院に行くべきか、警察署に行くべきか……
1:この殺し合いを潰し、主催の野望を阻止する。
2:劉鳳を探しに行かなかったことへの後悔。
3:主催とゴルゴムがつながっていないか、確かめる。
4:信彦(シャドームーン)とは出来れば闘いたくない……。
5:L、こなたを守る。
※みなみを秋月杏子と重ねています。
※本編五十話、採石場に移動直前からの参戦となります。
[装備]無し
[支給品]支給品一式、炎の杖@ヴィオラートのアトリエ
[状態]健康、自らの無力を痛感して強い怒り
[思考・行動]
0:教会に行くべきか、総合病院に行くべきか、警察署に行くべきか……
1:この殺し合いを潰し、主催の野望を阻止する。
2:劉鳳を探しに行かなかったことへの後悔。
3:主催とゴルゴムがつながっていないか、確かめる。
4:信彦(シャドームーン)とは出来れば闘いたくない……。
5:L、こなたを守る。
※みなみを秋月杏子と重ねています。
※本編五十話、採石場に移動直前からの参戦となります。
【泉こなた@らき☆すた】
[装備]:女神の剣@ヴィオラートのアトリエ
[所持品]:支給品一式、確認済み支給品0~2個、ルイズの眼球、背骨(一個ずつ)
[状態]:健康
[思考・行動]
1:優勝して、ブイツーからリセットボタンをもらう。
2:光太郎、Lを教会に向かわせて後藤と戦わせる。後藤が弱ったら後藤を倒す。
3:みなみと合流できたら、リセットボタンの協力を持ちかける。
[装備]:女神の剣@ヴィオラートのアトリエ
[所持品]:支給品一式、確認済み支給品0~2個、ルイズの眼球、背骨(一個ずつ)
[状態]:健康
[思考・行動]
1:優勝して、ブイツーからリセットボタンをもらう。
2:光太郎、Lを教会に向かわせて後藤と戦わせる。後藤が弱ったら後藤を倒す。
3:みなみと合流できたら、リセットボタンの協力を持ちかける。
【上田次郎@TRICK(実写)】
[装備]無し
[支給品]無し
[状態]額部に軽い裂傷(処置済み)、全身打撲 、疲労(中)
[思考・行動]
1:面倒事はカズマに任せて警察署を目指す。
2:竜宮レナと北岡秀一と瀬田宗次郎を警戒。
3:杉下右京に頼る。
4:何か忘れているような……?
※龍騎のライダーバトルについてだいたい知りました。カードデッキが殺し合いの道具であったことについても知りましたが、構造などに興味はあるかもしれません。
※東條が一度死んだことを信用していません。
※デスノートの中身はまだ確認していません。
[装備]無し
[支給品]無し
[状態]額部に軽い裂傷(処置済み)、全身打撲 、疲労(中)
[思考・行動]
1:面倒事はカズマに任せて警察署を目指す。
2:竜宮レナと北岡秀一と瀬田宗次郎を警戒。
3:杉下右京に頼る。
4:何か忘れているような……?
※龍騎のライダーバトルについてだいたい知りました。カードデッキが殺し合いの道具であったことについても知りましたが、構造などに興味はあるかもしれません。
※東條が一度死んだことを信用していません。
※デスノートの中身はまだ確認していません。
【由詑かなみ@スクライド(アニメ)】
[装備]無し
[支給品]無し
[状態]左腕骨折、頭部に損傷、全身打撲(処置済み)
[思考・行動]
1:警察署でカズマを待つ。
2:アルターが弱まっている事、知らない人物がいる事に疑問。
※彼女のアルター能力(ハート・トゥ・ハーツ)は制限されており
相手が強く思っている事しか読む事が出来ず、大まかにしか把握できません。
又、相手に自分の思考を伝える事もできません。
※本編終了後のため、自分のアルター能力を理解しています。
[装備]無し
[支給品]無し
[状態]左腕骨折、頭部に損傷、全身打撲(処置済み)
[思考・行動]
1:警察署でカズマを待つ。
2:アルターが弱まっている事、知らない人物がいる事に疑問。
※彼女のアルター能力(ハート・トゥ・ハーツ)は制限されており
相手が強く思っている事しか読む事が出来ず、大まかにしか把握できません。
又、相手に自分の思考を伝える事もできません。
※本編終了後のため、自分のアルター能力を理解しています。
時系列順で読む
Back:パラサイトを狩るモノたち Next:Dear you
投下順で読む
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098:あやまちは恐れずに進むあなたを | 上田次郎 | 125:How many miles to the police station? |
由詑かなみ | ||
108:Waiting for the End of the Ground | 泉こなた | |
L | ||
南光太郎 |